まじっくの歴史その3
最近のマジックカードではほとんど見かけなくなったものが多くある。
オリジナル(原画)が油絵だったり、
その色らしからぬ効果を持つカードだったり
(例:《Psionic Blast》:2青、インスタント、対象に4ダメージ、貴方に2ダメージ)
その中でもとりわけ見かけなくなって残念なのは、
「歴史や神話上の何かをもとに作られ、実名のままカードになっているもの」
というタイプのカード。
マジックプレイヤーにして歴史や神話が好きな自分にとっては、
こういうカードは大好きで大好きでたまらない。
歴史や神話をモチーフに作られたカードの中では、
多くの人も知っているカードが存在している。
アラビアンナイトのカード以外では、
・《天使の炎ガブリエル/Gabriel Angel Fire》
・《暴虐の覇王アスマディ/Vaevictis Asmadi》
・《ネブカドネザル/Nebuchadnezzar》
の3種は有名なところ。
他にもいくつかあるものの、有名なのはこの3種。
アスマディはアスモデウスと呼ばれたりして、
発音等が違う場合があるが基本的に同じもの。
残念ながら《Tetsuo Umezawa》や《梅澤俊郎/Toshiro Umezawa》という名の人は、
筆者が知る限り実在しない。
梅澤家の一族は何処からきたのだろう。
そんなカードの中で一番ヤバいカードにして、
今回のスポットライトが当てられる(槍玉にあがる)のは、

《Rasputin Dreamweaver》
コスト:4白青
伝説のクリーチャー 人間(Human) ウィザード(Wizard)
Rasputin Dreamweaverはその上に夢(dream)カウンターが7個置かれた状態で戦場に出る。
Rasputin Dreamweaverから夢カウンターを1個取り除く:あなたのマナ・プールに(1)を加える。
Rasputin Dreamweaverから夢カウンターを1個取り除く:このターン、Rasputin Dreamweaverに与えられる次のダメージを1点軽減する。
あなたのアップキープの開始時に、Rasputin Dreamweaverがターンの開始時からアンタップ状態であった場合、
その上に夢カウンターを1個置く。
Rasputin Dreamweaverは、その上に夢カウンターを8個以上置くことができない。
4/1
レア
エキスパンションはLegends。
このカードの元になっているのは、
有名なるロシアの怪僧、グリゴリ・ラスプーチン。
19世紀後半に生まれて、若くして奇跡の力に目覚める。
病気のロシアの皇太子を助けたとか、予言を数多く当てたとか、
魔力を持っていたお話から、
絶倫の破戒僧だったというエピソードまで、
とにかく話題に事欠かないアヤシイ坊主。
ロシア皇帝に仕えたものの追放となり、
最期は殺されることとなる。
その最期もまた凄惨なもので、
5~6人分の致死量を持つ毒を飲まされても平然としていたので、
後ろから燭台で顔の形が変わるほどに殴り、
心臓を含めて2発銃弾を撃ち込んでみたら、普通に起き上がったので、
その後2発の銃弾を撃ち込み、さすがに起き上がりはしなかったものの、
手足が動いているので、さらに殴打を加え、
最後は簀巻にして河に棄てたというとんでもない殺され方。
しかもおかしな事に解剖の結果、死因が溺死。
死後、約100年が経過した今でも、
ラスプーチンは忌むべき存在や魔人としての位置づけが多い。
死後100年という数字からも、
実はこの人は歴史的に見れば、
「ほんのつい最近の人」
なのである。
カードの能力がそのまんまをあらわしている事がおわかりだろうか?
魔力を持っていた(マナを出す能力)
普通の人なら7回くらい死んでいる(一般人をタフネス1と考えて7回まで耐えられる。)
という能力としてカードが作られている。
上記の殺され方を数えると、
毒1回、銃4回、殴打2回、水責め1回の計8回。
確かに一般人ならどれか1つで普通は死んでいる。
なお、ルール改正で
「人間・ウィザード」
になっている。ある意味で歴史に忠実だ。
よくもこんなヤバそうな坊さんをカードしたものだなぁと思ったが、
このカード、よくよく見るとイラストもヤバさ爆発。
知らないと気がつかないものですが、
ラスプーチンのバックの絵は異教徒を処刑する磔台。
しかもその磔台にしっかり人が磔にされている。
このイラストを描いた人とイラストを採用した人の両方に乾杯。
個人的にラスプーチン大好きになったほど。
なお、ラスプーチンの職業は「自称:祈祷僧」だったそうだ。
ちなみに大昔にあった格闘ゲーム、
ワールドヒーローズにもラスプーチンが出ている。
この格闘ゲームでも相当に変なキャラとして設定されている。
最近のマジックでは不吉さや宗教的問題などは考慮して、
こういうカードの作りは基本的にしないらしいが、
やはり歴史の中にあるものには趣がある。
神河ブロックのセットも普通に実名のカードであって欲しかった。
日本人は基本なんでも受け入れてしまうので、
実名で怒り出すおバカさんもいないだろう。
《天照大御神/Amaterasu,Kami of the Sun》
《八岐の大蛇/Yamata Orochi》
《新選組隊士/Shinsengumi Soldier》
《暴れん坊将軍、松平健/Matsuken,the Bruiser General》
なんてあったら嬉しかったんだけどなぁ。
4番目のは無理としても(笑)
ではまた。








