三国志のお話。
今回のお話は三国志のお話。
三国志最強の武将と言えば、
呂布。
(《武芸の達人 呂布/Lu Bu, Master-at-Arms》)
字は奉先。
愛馬、赤兎馬とともに、
「人中の呂布、馬中の赤兎」
と並び称される。
また、裏切りの代名詞と呼ばれる男。
しかし、三国志の歴史の中で、
この呂布よりも裏切りの回数が多い男がいる。
さて、この武将の名前がわかるだろうか?
このヒントだけでわかる人は、
かなりの三国志の知識があるだろう。
その答えは
姓は劉
名は備
字は玄徳。
(《蜀主 劉備/Liu Bei, Lord of Shu》)
一般的に知られる三国志の主人公である。
(正史としての主人公は曹操。)
意外だと思う人もいるだろうか。
しかしこれは列記とした事実だ。
最初の頃の公孫瓚はともかくとしても、
袁紹、曹操、呂布、劉表、陶謙、孫権、劉璋、漢王朝そのもの、
解釈の仕方にもよるが、三国時代の名だたる武将を片っ端から裏切っている。
わかりやすくいうと、自分が取り行った相手のほとんどを裏切っている。
公孫瓚だけは裏切ってないようにも思えるが、
その公孫瓚を葬った袁紹に平気な顔をしてお世話になりに行くあたり、
厚顔無恥という他はない。
しかも公孫瓚は劉備の学友である。
呂布の裏切った相手は、
丁原、董卓、曹操、袁術、劉備…と、こちらも枚挙にいとまがないが、
呂布そのものは比較的短命な人生(生年不詳だが)だった。
劉備は享年63歳と当時としてはそれなりに生きたほうである。
長く生きている分だけ裏切った数も多い。
短時間での裏切り回数は呂布だろうが、
長い目で見た場合に劉備の裏切り回数は呂布を超える。
呂布は三国志の話の中では善玉としては描かれない。
呂布はだいたい
「美男で武力最強だが、
深謀遠慮という言葉から最も遠い人物」
として書かれる。
しかし、劉備は違う。
「判官贔屓」という言葉がある。
劉備はその言葉のままに贔屓された結果として、
今日の評価を得ている面があると言ってもいい。
歴史的に見て功績があったとは言い難いわりに、
相当な高評価をされている人物だ。
そもそも三国志の主人公は劉備ではないにもかかわらず、
三国志演義でちゃっかり主人公の座を手に入れている。
それだけではない。
反三国志というものをご存知だろうか。
普通に三国志を楽しみたいのなら別に読まなくてもいい本である。
これを読むのは歴史学者と三国志オタクだけだと言ってもいい。
筋金入りの三国志オタクならば普通は読んでいる。
言うまでもなく自分は読んでいる。
田中芳樹の小説(創竜伝)の中でも紹介されているので、
名前だけでも知っている人はいるだろう。
1924~1930年に書かれた、比較的新しいものでもある。
日本語訳されたのは1990年代になってから。
ごく最近の物でもあるため、知らない人は多いかもしれない。
この反三国志は内容としては無茶苦茶の一言に尽きる。
劉備が天下をとるというストーリー構成の完全パロディ作品。
ちなみに孔明のライバルの司馬懿は爆殺される。
どれだけ蜀贔屓なのだと言いたくなる程のシナリオだ。
大きく分けて3つある三国志(正史、演義、反)のうち、
演義と反三国志の2つで主人公になってしまうほど劉備人気は高い。
案外と世の中にこういうタイプはいる。
クラスにも一人くらいいただろう。
悪い事をしているのに先生にも生徒にも受けの良い人が。
劉備はそういったタイプに近い。
呂布は儒教を重んじる国において、
養父を2度斬っている事が問題とされているため、
どうしてもこういった状況では不利という他は無い。
明らかに受けが悪くなるのは無理もない。
劉備は必殺技が「泣き落とし」だったとも言われているほどの男。
三十路どころか四十路、五十路の男が泣き落としをするのだから驚きだ。
しかし、劉備の処世術として欠かせないものだった。
泣き落としが通用してしまう人望であったと言えるだけでなく、
残虐な行為を表立ってしていないため、
多くの人に好まれた事は間違いない。
そんな裏切り者、劉備さんの
MTGのカードの効果は下記。
《Liu Bei, Lord of Shu/蜀主 劉備》
コスト:3白白
伝説のクリーチャー 人間(Human)・兵士(Soldier)
馬術(このクリーチャーは、馬術を持たないクリーチャーによってはブロックされない。)
あなたが、名前が《列聖の武将 関羽/Gan Yu, Sainted Warrior》であるパーマネントか、
名前が《猛将 張飛/Zhang Fei, Fierce Warrior》であるパーマネントをコントロールしている限り、
蜀主 劉備は+2/+2の修整を受ける。
2/4
レア
能力はある意味で歴史に忠実。
「関羽や張飛、ないしは孔明がいないと何も出来ない奴」である。
実際の歴史でもほとんどこの状態だ。
関羽、張飛がこの世から去り、
孔明が指揮をとらず、劉備自らが陣頭指揮をした戦は大敗北している。
的確な事をするのは死ぬ間際くらいのものである。
「馬謖は重要なポストにつけるな。」
「息子の劉禅が馬鹿だったら、孔明、君が皇帝になれ。」
この2つを死ぬ間際に孔明に言い残している。
残念な事にこの2つの言いつけだけ守れなかった孔明。
孔明の性格から帝位簒奪は出来なかったのだろうけれど。
こらむ冒頭からこき下ろされるだけに近い劉備。
理由はCardshop Serraの店主は、
劉備より曹操が好きだからである。
MTGでも普通はデッキに入れない。
EDHでジェネラルに指定するくらいの酔狂は出来る。
でも酔狂レベル。
実用なら同じパワーとタフネスを持ち、プロテクションが強く、
コストが1つ安い《司令官イーシャ/Commander Eesha》を使うだろう。
どうしても劉備が好きで好きでたまらない人は劉備を使う。
が、EDHをもう2年ほどプレイしているが、
劉備をジェネラルにしている人は見たことがない。
さて、ここまで読んだ人、、
劉備は善人では無かった可能性が高いという事がお分かりいただけただろうか。
それにしても、
毎度毎度三国志カードを見るたび、こらむで書くたびに
「この三国志、”無かった事”ないしは”黒歴史”にしていいから、
黒枠でもっとカード強くして作り直せ。」
と思ってしまう。
三国志の中では最強の武将である呂布(4/3)が、
どうして素のままで関羽(3/5)に負けてしまうのか。
張飛と関羽のどちらかが場にいれば、
どういうわけか劉備にも負ける。
三国志のカードを作った人は三国志を読んで作ったのかあやしい。
ただでさえ昨今のクリーチャーパワーインフレ状態を考えると、
三国志の大半のカードはただのカスカードである。
いつか作り直しをして欲しいものである。
ではまた。








