毒。

今回のお題は毒。

毒カウンターを知らないという方もいるかもしれない。
MTGの黎明期から存在するルールで、
プレイヤーは毒カウンターが10個以上乗ったらゲームに敗北するというルール。
ところがこの毒ルール、
「こんなルールはいらん!」
と基本セットから消えてしまった。

また、招待選手のみのMTGのとある大会で、
「優勝したら貴方が希望するカードが作れるよ!」(それなりにゲームバランスを考えるけれども)
という副賞がついてきた際に、
毒カウンターのカードを希望したプレイヤーがいたというあたりからも、
毒ルールは根強いファンを維持し続け、
ついには時のらせんブロックで復活もした。

毒カウンターなんて置かれた事無いしどうでもいいと言う人もいるだろうが、
毒は多くのプレイヤーを魅了してやまないマジックのルールである。
条件を満たしていれば勝ち!と書いてあるカードよりも毒は人気がある。
毒はそれほど熱いカードなのである。
(そんな事を言っている店主の脳が一番毒されているなんて言ってはいけない。)

今は制限によってそのデッキは駆逐されてしまったが、
閃光/Flash》を撃ち、
変幻の大男/Protean Hulk》を出し、
変幻の大男》が墓地に置かれた時の能力で、
悪性スリヴァー/Virulent Sliver》×4
ハートのスリヴァー/Heart Sliver》×1
を即座に呼び出し、
総攻撃で相手に毒カウンターを10個以上乗せる、フラッシュハルクと呼ばれるデッキが、
ヴィンテージで大流行したこともあった。
自分もこのデッキを使い東海道ヴィンテージで優勝している。

このデッキを使った際、
1ターン目、《Mox Emerald》から《悪性スリヴァー》出してエンド!
2ターン目、《悪性スリヴァー》出して、1体アタック!(相手、毒2)
3ターン目、《悪性スリヴァー》2体でアタック!(相手、毒6)
相手の3ターン目に相手はブロッカーを出したが、
4ターン目、《有翼スリヴァー/Winged Sliver》出して2体アタック!(相手、毒10)
で勝利した事もあった。

最近これと言ってトーナメントであろうとEDHであろうと話題に出ない毒ルールだったが、
次期カードセットであるミラディンの傷跡でこんなカードが出る事が決まった。

Skithiryx, the Blight Dragon/荒廃のドラゴン、スキジリクス
コスト:3黒黒
伝説のクリーチャー ドラゴン・スケルトン
飛行
感染(Infect) (このクリーチャーは、クリーチャーに-1/-1カウンターの形でダメージを与え、
プレイヤーに毒カウンターの形でダメージを与える。)
黒:荒廃のドラゴン、スキジリクスnはターン終了時まで速攻を得る。
黒黒:荒廃のドラゴン、スキジリクスを再生する。
4/4
ミラディンの傷跡:神話レア

既にイラストも公開されている。

どうやらこの感染(Infect)という能力は、
他のクリーチャーでもいくつか出るようだ。
萎縮(Wither)に少し似ている。
ただ、プレイヤーに与える時は違う。
このドラゴンが攻撃してプレイヤーに通った時、
ライフが20点であっても、ライフは減る事なく、プレイヤーは毒が4つ増える。
ダメージを普通に与える事が出来ない。
あくまで毒カウンターのみ。
もちろんのこと、《巨大化/Giant Growth》すれば毒7個である。
樫の力/Might of Oaks》だったら毒11個で瞬殺である。
間違えばスタンダードのトーナメント環境でさえ決められる。

しかもこのカードはとんでもない事が書いてある。
伝説のクリーチャーだ。
そう、EDHでジェネラル指定出来る。
EDHではジェネラルダメージ21点以上で即死というルールがある。
このクリーチャーはジェネラルダメージを与えられないが、
3回殴れば相手は毒が回って死ぬ。
ジェネラルダメージのようなものだ。

3回殴ればジェネラルダメージで倒せるジェネラルはそんなに多くない。
単体能力であり、かなりの実用レベルと限定した場合、
数多のラフィーク/Rafiq of the Many
ジャンドの暴君、カーサス/Karrthus, Tyrant of Jund
スリヴァーの女王/Sliver Queen
スリヴァーの首領/Sliver Overlord
スリヴァー軍団/Sliver Legion
ぐらいのもので、
次点で、
エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria
悪辣な精霊シルヴォス/Silvos, Rogue Elemental
大祖始/Progenitus
真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth
無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre
クローサの拳カマール/Kamahl, Fist of Krosa》(能力使用込み)
あたりだ。
例外では
引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》がある。
こいつは追加ターン&殴ると2発でジェネラルダメージという凶悪さ。
コジレックも2発で沈められるパワーを持つが、
追加ターンまではない。

このドラゴンはこのラインに匹敵するパワーを持っているという事。
黒マナ1つで速攻までつけられるあたり、
ジャンドの暴君、カーサス/Karrthus, Tyrant of Jund》に並びかねない。
仮にパワーが1つ上がっていたら、
このドラゴンは2回殴れば誰でも倒せてしまうのだ。
先張り出来る《不吉の月/Bad Moon》や軽い装備品1枚で事が足りる。
素晴らしい。

EDHで毒殺デッキは作ったことがあったが、
かなりの無理を要したデッキだった。
青緑で《シミックの幻想家、モミール・ヴィグ/Momir Vig, Simic Visionary》をジェネラルに据えたデッキを組み、
悪性スリヴァー》や《クローン/Clone》を駆使して毒で勝つデッキだった。
数少ない毒クリーチャーをクリーチャーコピーカードで増やす事がメインだった。
が、周囲からのツッコミで、
「それ、別に毒じゃなくても勝てるデッキじゃないの?」
と言われてしまい、解体した。

このドラゴンならばそんなことも言われないだけの毒が組める。
ジェネラルに指定出来るだけに、
初手から手札にある状態と見なせることは非常に大きい。
加えて、飛行と再生持ちで追加で速攻もつく。
及第点以上…いや、MTG史上最高の毒クリーチャーである。
毒の時代が来たと言っていい。(一部の人の脳の中にだけ)

ミラディンの傷跡は思っている以上に期待出来るセットとなりそうだ。
これを読んでいる人、
スタンダード、EDH、レガシー、ヴィンテージ、どれかで毒デッキを作ってみてはどうだろう。
自分は作る気満々である。
毒ダイスキーとしてはこれほどのジェネラル候補はいないと言っていい。
カードデザインしてくれた人を大絶賛したい。

近くで会えるような人なら、
「今日はおごりだ!飲んでくれ!」
って言いながら朝までお酒飲みたいほど。
ちなみにカクテルの名前にもポイズンというカクテルがある。
薄紫色の毒々しい色をしたウォッカベースのカクテル。
ウォッカ+パルフェタムール(紫色のリキュール)+レモン

というわけで、
レッツポイズン。

ではまた。

ブログに戻る