ARCHENEMY

今回のお話はARCHENEMY。

PLANECHASEと似た、多人数プレイが基本の遊び方のカード。
PLANECHASEもARCHENEMYも遊び方は簡単。

ARCHENEMYはScheme(計略)カードと呼ばれるものがあるだけ。
Scheme(計略)カードはPLANECHASEのように、
普通のサイズのカードよりも大きめに作られている。
変わっているのは、
プレイヤーのうち1人が魔王、
残りのプレイヤーが勇者パーティになる。
(おおむね3~4人のパーティ)
ARCHENEMYという呼称よりも「魔王戦」のほうが定着した呼び名になっている。

カードはこんな感じのものだ。

ルールを簡単に書くと、
・魔王は使いたいScheme(計略)カードを20枚用意する。
・Scheme(計略)カード20枚は同名のカードは2枚まで入れられる。
・魔王は必ず先攻。(先攻ドロー有り)
・魔王は勇者1人のライフの二倍でスタート。
・魔王は勇者パーティを全員倒すことが目的。
・勇者パーティは協力して魔王を倒すことが目的。
・勇者パーティは同時にターンを行う。
(アンタップ、アップキープ、ドロー、メイン、戦闘、ディスカードなど全て。)
・魔王はメインフェイズ開始時にScheme(計略)カードを使用する。
Scheme(計略)カードは20枚の束にして、ライブラリーのように置いておき、
メインフェイズに1枚めくり、そのカードに書いてある事が起きる。
わかりやすい書き方にすると、
「魔王にだけ都合のいいこと」
が書いてある0マナソーサリー呪文だと思えばいい。
・Scheme(計略)カードをめくることはスタックに乗らない。
・Scheme(計略)カードの効果はスタックに乗る。(《もみ消し/Stifle》出来る。)

こんなところだ。
Scheme(計略)カードには、
「ライブラリーの中から基本土地を2枚探してタップ状態で場に出す。」
「カードを4枚引く。このターンは手札の上限がない。」
「手札とライブラリーと墓地を混ぜて、魔王はカードを7枚、勇者はそれぞれ4枚引く。」
「魔王のコントロール下に5/5飛行のドラゴントークンを場に出す。」
「ライブラリーの中からプレインズウォーカーを探して場に出す。」
という感じで、
魔王にだけ都合のいいことが起きるように設定されている。
こんな効果が0マナ、デメリット無しで毎ターン飛んで来る。

電源ゲームの勇者パーティ3~4人に対して、
魔王はおおむね1人で戦っているので同じ感じだろう。
ドラゴンクエストのボスの多くが、1ターンに2回行動するようなものだと思えばいい。
スクルト、バイキルト、フバーハで強化したのに、
凍てつく波動で無効化されて、イオナズン撃たれたりするようなものだ。

これを普通の60枚デッキやドラフト、シールドのデッキ、EDHのデッキで、
誰かが魔王、他は勇者でプレイする。
Scheme(計略)カードがかなり兇悪なため、
勇者の数は5人でも魔王があっさり全員倒すことも珍しくない。
魔王の実力次第でもあるが、
もちろんドラゴンクエストⅢのバラモスのごとく、
かませ犬みたいな魔王になる事もある。

自分は一番最初にEDHでこれをプレイした。
友人が魔王役で随分負けていたので、
「Serraさん、魔王やってみて下さい。」
と言われ、魔王に。
EDHでは基本ライフが40点。
だからと言って魔王をライフ80点にすると、
あまりに強すぎるのではないかと思い、
「べつに魔王ライフ40点でいいよ。関係なく倒すから(笑)」
とライフ40点スタート。
もちろん勇者3人のライフもそれぞれ40点。
実際に遊ぶなら勇者1人につきライフ40点、魔王60点が妥当かもしれない。

実際にプレイしてみたところ、
1ターン目から《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》が場に出たり、
3ターン目に《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul,the Aeons Torn》が降臨したりと、
魔王らしさのあるゲームが出来た。
「Serraさんが魔王になった瞬間に勝てなくなった。」
と言われれば、魔王としては言う事無しである。

別の日には、自分でScheme(計略)カードを選び、
別のEDHデッキで魔王戦。
別のEDHデッキが何であるかは、
Cardshop Serraのこらむの読者であればおわかりであろう。
Cardshop Serraの店主の大のお気に入りジェネラル、
ヤンキームーミン(《三日月の神/Kami of Crescent Moon》)だ。

最初に言っておいた。
「ひどいデッキでひどいことしかしない。
ただ、理論的にこうなるって証明してみたいから作ったので、
お付き合いしてくれる人だけテーブルに座って。」
と。
テーブルに座ったメンバーは、
すでにEDHの《三日月の神》がろくでもないデッキだと知っている人なので、
2ターン目にムーミンを置いただけでも、
「あのムーミン殺せない?」
と相談を始めてしまうEDHプレイヤーたちだ。

それでも
ゲームはゲームと呼べるシロモノではなかった。
何度やっても勇者パーティには3~4ターンしか無かった。
デッキ内容はこちらを参照
(ただし《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》はデッキに入っていません。
現在のバージョンでは《寺院の鐘/Temple Bell》などを入れて、
一部が変更されています。内容を知りたい人がいればデッキ内容アップします。)

Scheme(計略)カードには、
「魔王はこのターンに続いて追加のターンをおこなう。
この追加ターンはScheme(計略)カードを使えない。」
「次のターン計略カードをめくるとき、
3枚計略カードをめくる。」
という、ろくでもない効果のものがある。

もちろんどちらも2枚投入されていた。
Scheme(計略)カードは合計で20枚。
そのうち2枚は追加ターン。
そしてもう1枚の「3枚計略カード」のカードがあるので、
追加ターンがめくれる確率はさらにアップ。
つまり、理論上10%以上の確率で0マナで追加ターンを得られる。
ライブラリーの中も追加ターン呪文はフル投入。

時間のねじれ/Time Warp》などを撃って得られる追加ターンならば、
当然Scheme(計略)カードを使う事が出来る。
デッキ内の追加ターン呪文の追加ターンならば、
Scheme(計略)カード10%以上の確率でさらに追加ターン。
その追加ターンでライブラリーから追加ターン呪文を引いて来られれば…
という無限ターンを狙うデッキだ。

繰り返されるターンの中、魔王エムラクールが降臨し、
全員を1度ずつ”痛恨の一撃”してゲーム終了する事が多かった。

ある人がこのデッキと計略を見て、下記のように評していた。
「これ、対策しないでファイナルファンタジー5のオメガにいきなり挑むようなものだよね。
対策したデッキで無い限り勝てないっていう…。」
言い得て妙である。
ファイナルファンタジー5をやった事の無い人にはわからない話だが、
オメガというボスは基本的に「初見殺し」してくるボスの金字塔みたいなものだ。
このオメガを倒すには特定の方法で無い限り、
高確率で全滅させられる。
確かにムーミンのデッキは、
知らないで挑むと「初見殺し」する事は間違いない。

間違ってもこんな魔王とは戦いたくないという例なので、
普通に魔王戦を楽しみたい方にはお薦めしない。
魔王戦は、勇者VS魔王という世界観を楽しむためのものだと考え、
多くの人とEDHで楽しむのがベスト。
EDHではジェネラルという存在がいるので、
勇者:ラフィーク
戦士:ブライオン
魔法使い:リゾルダ
僧侶:アタリア
などのイメージを持つ事もでき、
非常に楽しくプレイ出来るだろう。
まだやったことの無い人はEDHと組み合わせて是非プレイしてみてほしい。

ではまた。

ブログに戻る