Heroes対決

今回のお話はHeroes対決。

今回お題に挙げる「Heroes of the Realm」は、
WotCが1年間の従業員の功績を称えるために製作したカード群だ。
詳しくはこらむ「Heroes of the Realmとはを参照。

以前に関西に行った際に、
このHeroesシリーズの

《Heroes of Kamigawa》

を買った人に出会った。
お酒の席で意気投合し、

「いつかHeroesのみでEDHしましょう」

という話に。
あと二人、持っている人探すだけでもハードル高い話だ。
日本で誰が持っているんだろう、Heroes。
ま、それはおいおい探すとして。

先日その方と関西で会い、その方との初のEDHをすることに。

《Treizeci, Sun of Serra》と《Heroes of Kamigawa》の入るEDH卓。

相当レアな戦いだ。
この《Heroes of Kamigawa》の持ち主さん(とりあえずAさんとしておこう)は、
このデッキで対戦するの自体が初めてなのだそうだ。
とはいえ、
間違って盗難等に遭うとシャレにならないので、
お互いに本物のHeroesは貸金庫にぶち込み、
対戦そのものは代用品でプレイ。
お互いが持っている事さえ証明出来ていればここは問題はなし。

ゲーム開始とともに脇に置かれる神河のパック。

普通の人では全く意味がわからないだろう。

とりあえず説明をば。
《Heroes of Kamigawa》の効果を読めばわかるお話。


《Heroes of Kamigawa》
コスト:1白青黒
伝説のプレインズウォーカー 魁渡(Kaito) Wanderer

あなたが唱える神河(Kamigawa)エキスパンションにて印刷された名前を持つ呪文のコストは(1)少なくなる。

[+2]:封をされたままの神河のブースターパック最大1つを開封し、
それらのカードをあなたのブースター束に加えて切り直す。
あなたのブースター束の一番上からカード4枚を見る。
そのうち2枚をあなたの手札に、残りをあなたの墓地に置く。

[-3]:あなたの墓地から神河(Kamigawa)エキスパンションにて
印刷された名前を持つクリーチャー・カード1枚を戦場に戻す。

《Heroes of Kamigawa》は統率者として使用できる。
初期忠誠度:4
レアリティ:Heroes

何言ってんの?と言いたくなるカードの効果だ。
さすがHeroesである。

この「神河」のカテゴリは、
旧神河(物語、謀反、救済)でも良いし、
ネオのほう(神河:輝ける世界)でも良い。

もっと言えば、
これから先の未来で神河のさらに新しいセットが出たらそれもOK。
神河物語の発売が2004年、
神河:輝ける世界の発売が2022年、
このスパンだと次回があっても随分先かもしれないが(笑)

この《Heroes of Kamigawa》の+能力を使うと、
ゲーム中にデッキの総合計枚数が100を超えてしまう
わけだ。
この日は起きなかったが、
誰かに《Timetwister》などを撃たれて、
カードがライブラリーに入る場合にはスリーブが必要になる。
全くもって変わった効果だ。
・・・あ、すんごいくだらない事に気付いた。
このカードを使うとデッキの枚数が100を超えられるという事は、
理論上だけで言えばEDH禁止と同義である
機知の戦い/Battle of Wits》をデッキに採用し、
ライブラリーを200枚以上にして勝利する事が可能なのか。

+能力を30回くらい使ってから《Timetwister》する必要があるけど(笑)
理由は1回で増えるのが4枚(手札2枚と墓地2枚)で、
パーマネントをある程度並べないといけないから。
99枚+120枚(30回起動分)でも219枚。
機知の戦い》+5マナと墓地にある《Timetwister》の7枚で済むわけがないから、
おそらくもうちょっと土地などが並ぶだろう。
ライブラリーの200枚を作り出すには35回近い起動が必要になる。
(多分一生やらない勝ち方)
EDHの世界で《機知の戦い》を採用する人は皆無なので、
そこに可能性があるという事が面白いだけだな。

そもそもプレインズウォーカーの忠誠度能力でパックを開封というのが前代未聞だ。
変な言い方をすれば、
金のかかるジェネラル
である。
常に神河のパックを用意し続ける必要があるわけだから。
値段がプレミア価格になるとシャレにならない。

だが、さすがは《Heroes of Kamigawa》を買える男。
ジェネラル着地と同時に、
なんの迷いもなく神河救済を開封。
1パック2000円くらいするんだよねぇ、神河救済。
昔はカスエキスパンションだと言われていたのになぁ。

この光景はEDHをしているようには思えない。
が、EDHだ。

その後もネオ神河を開封し続けたりと、
忠誠度能力を起動するたびに開封をしていく様はなかなかに圧巻。
だが、
店主は対戦途中である疑問が浮かび、テキストを確認。
疑問の内容は、

「もし神河のパックを持っていなかった場合、
この忠誠度能力はどうなるのだろう?」

というものだ。
で、カードを一度しっかり読んでみる。

「[+2]:封をされたままの神河のブースターパック最大1つを開封し、
それらのカードをあなたのブースター束に加えて切り直す。
あなたのブースター束の一番上からカード4枚を見る。
そのうち2枚をあなたの手札に、残りをあなたの墓地に置く」

最大1パックと書いてある。
つまり、開封しなくてもよい。

「このカード、別に開封は強制じゃないですよ」

と言ったら、
Aさんは気付いていなかった。
問答無用で開封しなければいけないと思い、
ひたすら開封していた(笑)

ルール上は追加のパックを開ける(忠誠度能力を2度以上起動する)と、
最初のパックと2回目以降のパックの全てのカードが、
ブースター束
という場所に置かれ、シャッフルされる。
その後、そのブースター束の上4枚を見て、
2枚を手札に入れ、2枚を墓地に置く。

もっと細かく書くと、
1回目:15枚のパックを開封し、手札に2枚、墓地に2枚、
残り11枚のブースター束になる。

2回目:追加開封したのなら、手札に2枚、墓地に2枚、
残り22枚のブースター束になる。
追加開封しないのなら、手札に2枚、墓地に2枚、
残り7枚のブースター束になる。

3回目以降もこの流れだ。
ブースター束が残り3枚から開封しないを選択した場合、
手札に2枚、墓地に1枚になる。

あと、ブースター束は追放領域ではなく、
ブースター束という名の領域
なので、
追放領域を参照するようなカードとは一切関係がない。
例えば《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》の能力でも、
ブースター束からなにかを手札に加える事は出来ない。

もちろん最初から開封しないという選択も出来て、
その場合は単純に忠誠度を上げるだけ。
実際にはこのプレインズウォーカーはそれでも問題はない。

●あなたが唱える神河(Kamigawa)エキスパンションにて
印刷された名前を持つ呪文のコストは(1)少なくなる。

●[-3]:あなたの墓地から神河(Kamigawa)エキスパンションにて
印刷された名前を持つクリーチャー・カード1枚を戦場に戻す。

●《Heroes of Kamigawa》は統率者として使用できる。

この3点のほうが重要。
ジェネラルとして使用できるのは最重要なのは言うまでもないが、
神河セットのカードのコストが1減るというのは実はこのカードの一番強いところ。


最近EDHで解禁されたけちな贈り物/Gifts Ungiven》がコスト3で飛んでくるなど、
「思ったより強いな、これ」
となる。
あとテキストの書き方が
「神河で印刷された名前を持つ」
となっているので、
再録版を使用してもコストは下がる。
《Heroes of Kamigawa》を買うような人が、
再録版を使うような事はしないような気もするけれども、
一応ルール上は再録版でも問題はない。
また、
「神河:輝ける世界統率者デッキセット」
のカードも含まれる
ので、
案外コストを下げるカードがあったりする。
統率者デッキセットのため、
当然の事ながら《太陽の指輪/Sol Ring》が収録されており、
先に《Heroes of Kamigawa》がでていた場合、
太陽の指輪》はコスト0で唱える事が出来る。

気が付きにくい点としては、
剣を鍬に/Swords to Plowshares》が収録されていて、
スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》が場にある場合、
プラマイゼロに出来るなど、わかりにくい点で絶妙にコストを下げられる事もある。
構築に細心の注意を払い、
なるべく
神河物語
神河謀反
神河救済
神河:輝ける世界
神河:輝ける世界統率者デッキセット
のカードは神河純正で組むほうが望ましい
のだろう。
・・・って誰に言ってんだろうな、この話。
持ち主にはすでにわかりきった事ではあるし(笑)

それと、
「神河:輝ける世界統率者デッキセット」はブースターパックではないので、
《Heroes of Kamigawa》の+能力で開封する事は出来ない。

開封出来たら爆笑ものだが。

そして-3の能力も十分にやってくれる。
神河限定とはいえ、クリーチャーを釣る能力は強い。
それなりの活躍が見込める能力だ。

なお、現状開封できるパックである、

神河物語
神河謀反
神河救済
神河:輝ける世界

のうち、一番開けるべきは、
神河:輝ける世界である。
言うまでもなく単純なクリーチャー性能が強いからというのもあるが、
他の神河のセットの中には基本土地が入っていないのが最大の理由。
神河:輝ける世界だけはパックの中に基本土地があるので、
マナに困った時に基本土地を持って来られる可能性がある
という事があるからでもある。
もちろん色が合う保証は何処にもないのだが(笑)
それでも最悪無色ランド扱いの基本土地が入るチャンスは悪くない。
マナが伸びて勝ちに繋がる事は大切。

前述したように、
この《Heroes of Kamigawa》の+能力はパックを開封しなくてもよい。
それと神河:輝ける世界を開封した場合、基本土地が入っている。
つまりは、
1回目の起動で手札に基本土地が来ず
2回目以降の起動でパックを開封しない事を選んだら、
残りのブースター束には基本土地がある確率は上がっているわけで、
土地が欲しい場合は開封しないほうが確率的には良い。

また、ルール上、
「ジェネラルのシンボル以外の土地を入れられない」
のがEDHであるため、
もしこのカードのパック開封で赤や緑のカードが手札に入った場合、
それらを唱えたかったら、
「マナシンボルの書いていない、
赤や緑を生み出す事ができる土地やアーティファクト」
が必要となる。
わかりやすく言うと、
風変わりな果樹園/Exotic Orchard
友なる石/Fellwar Stone
真鍮の都/City of Brass
マナの合流点/Mana Confluence
虹色のレンズ/Prismatic Lens
彩色の灯籠/Chromatic Lantern
彩色の星/Chromatic Star
アーカムの天測儀/Arcum’s Astrolabe
大瀑布/Cascading Cataracts
オパールの宮殿/Opal Palace
産業の塔/Spire of Industry
などの
・多色ランド
・マナフィルターが可能なもの
・色マナシンボルが書いてないカード
が該当する。
これらの中の土地を採用したうえでの《反射池/Reflecting Pool》などもアリだ。
探すとかなりの種類があるので、
こういうカードを採用しておけばどんな色のカードをパックから引いてもプレイはできる。

+2能力もパック開封というランダム要素がありつつも、
決して馬鹿には出来ないアドバンテージである事は間違いない。
オマケで言っておくと、手札が2枚増え、墓地が2枚増えるので、
それを利用する方法を仕込んでおくというのも1つ。
一例では探査、スレッショルド、手札を捨ててなにかする起動型能力。

今回の対戦では《Treizeci, Sun of Serra》のほうがデッキの練り込みも強いため、
自分のほうが勝利数は多かったものの、
一度は《Heroes of Kamigawa》を介してコンボを決めてAさんが勝利する事もあった。
どちらにしても異次元の戦いであり、
一般的な99.99%のEDHプレイヤーの間では起きない戦いが繰り広げられた。
方や5体以上の《セラの天使/Serra Angel》をEDHで並べ、
方やEDHで突然パックを開封し始めてその中から手札と墓地を増やす。

日本でこんな戦いをしているEDHプレイヤーなどまずいないだろう。
そもそもEDHでHeroes同士がぶつかるのは日本中で初なのでは?
(世界中というかWotC社内ではありそう)
相変わらず自分はちょっと普通のMTGプレイヤーでは体験出来ない事を体験しているなと思った一日だ。
そんなAさんとの対戦が終わった後は他の方も交えて会食。
楽しい非日常を過ごす事が出来た。

そして、このAさんより、
エアリス・ゲインズブール/Aerith Gainsborough》日本語版サージFOIL
をいただいた。

《Treizeci, Sun of Serra》が白単ではあるだけに、
資産が被ってしまうところはありながらも、
多くの人からエアリスをプレゼントしてもらえるので、
今後もエアリスを集めつつ、エアリスのEDHデッキを追究していこうとより決意出来た。

Aさん、あらためて、
《Heroes of Kamigawa》EDHデビューおめでとうございます。

そしてエアリスありがとうございます。
あと二人、
誰かHeroes持ちを探し、
いつか4人全員がHeroesの戦いをやりましょうね!

そして、
われこそは!と思う人求む!
Heroesを購入する意志がある方は直接店主またはCardshop Serraにご相談を。
TwitterのDMやLINEなどでもOK
です。

もし本当にHeroes4人での夢の対決が実現する時は、
対戦の様子を動画で撮りたいと我々二人は思っております。
(もちろんお顔を映さずに盤面のみを撮るようにも出来ます)
熱き気持ちのある人が名乗りでてくれる事を待ち望んでおります。

ではまた。

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