EDHデッキ紹介その215(生ける卒論、オクタヴィア)
今回のデッキ紹介は3年ぶりに更新する数字の8だらけの子、《生ける卒論、オクタヴィア》くん。
統率者
コスト:(8)(青)(青)
あなたの墓地にインスタントやソーサリーであるカードが8枚以上あるなら、この呪文を唱えるためのコストは(8)少なくなる。
護法(8)
魔技 ― あなたがインスタントやソーサリーである呪文を唱えるかコピーするたび、クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それの基本のパワーとタフネスは8/8になる。
実は3年間、ずっと使い続けていた。
そしてデッキは随分と極まったと思う。
以前の卒論君と大筋は変わらないものの、より尖った変化をご照覧あれ。
デッキリスト
-ジェネラル-
《生ける卒論、オクタヴィア》
-クリーチャー4枚-
《幽体のこそ泥》
《金粉のドレイク》
《波破りの海馬》
《船砕きの怪物》
-インスタント41枚-
《思考掃き》
《満潮》
《のぞき見》
《渦まく知識》
《精神的つまづき》
《神秘の教示者》
《留意》
《呪文貫き》
《物語の終わり》
《情報収集》
《白鳥の歌》
《サイクロンの裂け目》
《応じ返し》
《明日からの引き寄せ》
《マナ吸収》
《差し戻し》
《任務説明》
《秘儀の否定》
《大あわての捜索》
《否定の力》
《直観》
《岸の飲み込み》
《嘘か真か》
《偏った幸運》
《誤った指図》
《水没》
《意志の力》
《運命のきずな》
《断れない提案》
《待機》
《散らかった思考》
《謎めいた命令》
《Clairvoyance》
《Ray of Erasure》
《洗い落とし》
《軽微なつまづき》
《考慮》
《神秘の合流点》
《発見への渇望》
《予報》
《知識の流れ》
-ソーサリー15枚-
《思案》
《ギタクシア派の調査》
《血清の幻視》
《定業》
《商人の巻物》
《意外な授かり物》
《Timetwister》
《方程式の求解》
《荊州占拠》
《壊滅的大潮》
《時間操作》
《時間のねじれ》
《時のらせん》
《水の帳の分離》
《永劫での歩み》
-アーティファクト4枚-
《魔力の墓所》
《師範の占い独楽》
《太陽の指輪》
《サファイアの大メダル》
-土地35枚-
《霧深い雨林》
《汚染された三角州》
《沸騰する小湖》
《溢れかえる岸辺》
《神秘の聖域》
《虹色の眺望》
《天上都市、大田原》
《トレイリア西部》
《The Tabernacle at Pendrell Vale》
《ちらつき蛾の生息地》
《古えの墳墓》
《墨蛾の生息地》
《ならず者の道》
《ミシュラの工廠》
《変わり谷》
《ヴァントレス城》
《タイライトの聖域》
《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ》
17《島》
以前との違い
以前との違いは数字で見てみるとわかりやすいかも。
(過去のリストはこちら)
以前のデッキ
クリーチャー5枚
インスタント30枚
ソーサリー20枚
アーティファクト6枚
プレインズウォーカー2枚
土地36枚
現在のデッキ
クリーチャー4枚
インスタント41枚
ソーサリー15枚
アーティファクト4枚
プレインズウォーカー0枚
土地35枚
まず、プレインズウォーカーが2枚とも消滅し、
ソーサリーが5枚減り、
クリーチャーが1枚減り、
アーティファクトが2枚減り、
土地が1枚減った。
この減った分11枚は全てインスタントへ。
また、減った分そのまま足しただけでもなく、クリーチャーも様変わりしている。
《波破りの海馬》
《船砕きの怪物》
が追加され、
以前からいたのは
《幽体のこそ泥》
《金粉のドレイク》
の2枚のみ。
《船砕きの怪物》の隙の無さと能力はこのデッキでは申し分無し。
(最終的に抜いてしまったが、《圧倒的な波》とも相性が良かった。)
《波破りの海馬》はインスタント盛り盛りのデッキなので、これのドローは凄まじく期待出来る1枚。
なるべく隙の無いタイミングで置いておきたい。
そしてマナアーティファクトなどという軟弱な置物は極限まで減らし、卒論君を着地させるためだけにインスタントを圧倒的に枚数を増やし、とにかく対応力を高めに構成。
このデッキでは
「インスタントとソーサリー=マナアーティファクト」
という考え方をしてもおかしくない特殊デッキ。
アーティファクトなどという油断すると全部ぶっ壊される置物など、隙を見せるだけの物体である。
という事から、隙の少ない4枚だけに絞られた。
ソーサリーは自ターンにしか唱えられないゆえ、ギリギリまで切り詰める事を考えて5枚減らした。
追加ターンは結構好きなカードだが、重たかった《時間の伸長》を諦め、撃ったら追放されてしまう追加ターン系も少し諦めた。
これにより、さらに墓地8枚条件を満たす構成に。
キーとなる部分が非常に繊細で、
《知識の流れ》
《岸の飲み込み》
の2つがとても難しい。
《知識の流れ》は《島》の枚数分ドローして1枚捨てるインスタント。
《岸の飲み込み》は《島》の枚数以下のタフネスの生物を手札に戻すインスタント。
ここのコントロールがかなり繊細。
どういう事かと言うと、《島》の枚数が8以上になると、《生ける卒論、オクタヴィア》まで手札に戻る事がある。
状況次第では2マナ払って出し直しで済むだけの事もあるが、出来る事なら戻って欲しくない。
しかし、《知識の流れ》は当然ドロー枚数が多いほうが有利だ。
多く《島》を置いておきたいところでもある。
このあたりにプレイのジレンマが存在するのがとても繊細で難しい。
先の先を考えてプレイする必要が常にある。
また、
そこで異質な採用が
《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ》
という謎の土地1枚。
「なんで?」
と思われそうなので説明をば。
これが採用されている理由は4つ。
1:《島》の枚数をギリギリにするため。
これは前述の通りの《岸の飲み込み》に影響する。
2:《The Tabernacle at Pendrell Vale》からマナが出るようになる。
意外とこれだけで役に立つ。
卒論君着地後、《The Tabernacle at Pendrell Vale》で要求される1マナを、《The Tabernacle at Pendrell Vale》自身でまかなえる事になる。
3:《古えの墳墓》から緑マナが出るようになる。
1マナしか使わないのなら、2点ダメージを防げる場合があるという事。
痛くないのも案外大事。
4:《水没》を問答無用でコスト0でぶっ放せる。
地味に強い一手。
対戦相手に緑が一人でもいれば《森》置いてくれるだろうけど、いない場合でも条件を満たしてくれるのはなかなか。
どれも単純な採用理由としては小さいのだけれども、4つも集まれば採用には十分と思っての採用。
ただ、よりタイトなデッキ構築になっているため、プレイングがやたらに難しいデッキになっている。
使いこなせる人は相当に少ないであろうデッキ。
そのくせ、やっている事は地味にしか見えないという、使っていて面白いのかどうか非常に怪しいデッキ。
店主はこれ使っていて面白いんだけども、
「アンタップ、アップキープ、ドロー、セットランド、エンド!」
以外の事って自分のターンにあまりやらないし、他人のターンは臨機応変にインスタントを撃つ事だけを求められる。
こんなデッキ使っていて面白い人あんまりいないのかもしれない。
「一瞬でも隙を作るな。」
「ギリギリまで何されても黙ってろ。」
「チャンスだと思ったら一気に動き全員倒せ。」
「とにかく軽々には動くな。」
これがプレイングのコツだ。
なにこれ、自分で書いていてつまんまそう。
あ、でもね、これ書いていて今気づいた。
風林火山だ。
書き下し文だと、
疾(はやき)こと風の如ごとく、
徐(しずか)なること林の如く、
侵掠(しんりゃく)すること火の如く、
動かざること山の如し。
そのまんまだ。
風:「一瞬でも隙を作るな。」(インスタント多めで動きは瞬速)
林:「ギリギリまで何されても黙ってろ。」(基本はセットランドエンドだ)
火:「チャンスだと思ったら一気に動き全員倒せ。」(動く時は瞬時に殴り倒す)
山:「とにかく軽々には動くな。」(カウンターを構えて常に動かない)
孫子の兵法にかなったデッキなんだ。
(武田信玄だと思う人が多いと思うけど、大元は孫子の兵法。孫子の兵法だと風林火山の後に続きがある。)
それから、孫子の兵法の最初の言葉を知っているだろうか。
これがMTGのプレイングには重要な言葉でもある。
特にこのデッキにはピッタリだと店主は思っている。
孫子の兵法の最初の一節は「兵は詭道なり」という言葉。
これはどういう意味かというと、
「戦争とは、所詮は騙し合いである。
戦いの中で、出来る事を出来ないように見せかけたり、
必要であっても必要でないように見せかけたり、
また、相手が欺いて来る事を理解しなければならず、
時にそれを利用し、逆に欺く事も必要である。
加えて、自身は目的に近づいているのに、
遠ざかっているように見せかけ、
目的に遠ざかっているのに、
近づいたかのように見せる事も大切である。
全てはこういった事を臨機応変にしてこそ兵法である。」
といった感じの意味。
MTGの戦いに全て通ずると言って過言ではない。
特にこのデッキはそれを体現しているデッキだと思う。
兵法書にかなったデッキだからどうした?
と言われたらそれまでかもしれないが、このデッキは使いこなせたら決して弱くない。
むしろどんなデッキにも対応可能な万能に近いデッキだ。
群雄割拠の様相そのままのEDHではかなり有効なデッキだと言っていい。
(1対1だとビートダウン系のデッキに激弱い。)
そして使いこなせたらプレイヤーとしても弱くない。
青を使う者としてわれこそはと思う人はこのデッキを使ってみよう。
あと皆、普通勉強している人が多くない事は知ってるんだけども、孫子の兵法って学ぶと面白いし、MTG強くなるよ、オススメ。
ではまた。








