馬超
今回のお題は、
《西涼の戦士 馬超/Ma Chao, Western Warrior》。
三国志では蜀の五虎将軍と呼ばれ、
人気の高い武将の1人。

《西涼の戦士 馬超/Ma Chao, Western Warrior》
コスト:3赤赤
伝説のクリーチャー 人間(Human)・兵士(Soldier)・戦士(Warrior)
馬術(このクリーチャーは、馬術を持たないクリーチャーによってはブロックされない。)
西涼の戦士 馬超が単独で攻撃するたび、それはこの戦闘でブロックされない。
3/3
レア
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英語発音というか中国語発音は、
「マーチャオ」か「マーシャオ」
日本は漢字文化の国なので、
普通に「ばちょう」と読む。
姓は馬
名は超
字は孟起
生没年は176~222年。
西涼の馬騰の息子として生まれる。
西涼は地名。
中国の地図が頭に思い浮かぶ人には、
中国の地図の左上の方と言えばわかりやすいだろうか。
方向的にはモンゴルやチベットのほう。
実際に、馬超は純粋な中国人ではなく、
羌族と呼ばれる民族との混血。
中国はユーラシア大陸という広大な地域の一部なので、
こういった混血の人がいても不思議はないが、
それでも三国志の登場人物では珍しい部類に入る。
そして馬超は、
三国志の正史と演義では話がかなり食い違う変わった武将。
正史では馬超が曹操に対して反乱を起こし、
父の馬騰と一族郎党200人を曹操に皆殺しにされる。
演義では、父の馬騰が
「董承の曹操暗殺計画に加担した」という理由から、
同様に一族を皆殺しにされる。
馬超は一族を皆殺しされて激怒し、
従兄弟の馬岱とともに反乱を起こす。
時系列がこのようにズレている理由は、
正史ではあった史実をそのまま書いただけで、
演義の場合は、劉備が善、曹操が悪なので、
曹操をより悪く描くための創作がなされている。
(馬超は劉備に仕える武将のため、善玉扱い)
こういった創作部分が、曹操の歴史的評価を下げてきた。
本土中国でも曹操の評価が見直されたのは20世紀になってからというほどだ。
武人、政治家、詩人と、多くの分野で才能を発揮した曹操だが、
その死から1000年以上も正当な評価を受けられなかったのは、
不遇と言う他は無い。
時系列の話はともかく、正史、演義ともに、
馬超は曹操を追い詰める程の戦いをするものの、
最終的には曹操軍に敗北。
落ち延びて張魯のもとに身を寄せる。
張魯のもとで再起を図るものの、これも失敗。
その後、
馬超は劉備に降伏して劉備の配下となる。
三国志演義では、
関羽、張飛、趙雲、黄忠、馬超の5人に対し、
君主である劉備が「五虎将軍」の称号を授けたという話がある。
言うまでもなく演義だけの創作で、正史には一切出て来ない。
そして、演義のお話の中でも、
この五虎将軍が一堂に会する事は無かった。
また、これも演義のみの話だが、
馬超はその精悍な勇姿から「錦馬超」と褒め称えられたと伝えられている。
錦馬超という名は演義のみとはいえ、
劉備の陣営では馬超は高評価だったらしく(正史でも)、
諸葛亮をはじめとする多くの人からの賞賛の言葉が残っている。
馬超は劉備の配下になった8年後には病没してしまうが、
(その1年後に劉備も死去する)
行動を共にしていた従兄弟の馬岱は
劉備死後の蜀軍の大事な戦力の1人となる。
演義ではどういうわけか
馬超の死の場面を書かれていない。
ただ、後半に諸葛亮が馬超の墓を訪れるシーンがある。
諸葛亮を悲劇のヒーローにするための演出の1つではあるが、
馬超に人望があった事をうかがえる。
そして、こんな事を知っていても、
一切役に立ちそうもないお話だが、
三国志というものは、
三国志正史、三国志演義以外にも、反三国志というものがある。
作者は周大荒という名前で、20世紀の人。
内容は全くのデタラメで、
劉備率いる蜀が天下を取るという、
劉備を贔屓している三国志演義もびっくりのストーリー。
蜀と劉備が大好きな人なら一度は読みたい同人本と言ったところか。
この反三国志では、劉備の駄目息子の劉禅は暗殺される。
劉禅を物語中に殺してしまうあたり、
蜀と劉備好きが何を好むかよくわかっている構成だ。
ちなみに諸葛亮を苦しめる司馬懿は爆殺される。
この反三国志は1924年に執筆が始まり、1930年に執筆が終わる。
日本に入ってきたのは1990年になってから。
ハッキリ言って、
こんなものを知っているのは三国志オタク以外なにものでもない。
下手をすれば三国志オタクでも知らない人がいる程のマニアックな小説である。
どうしてこんな話をここでしたかと言うと、
この反三国志には、
三国志演義にも三国志正史にも存在しない武将、馬雲騄という人が登場する。
(読みは「ばうんろく」)
この馬雲騄は馬超の妹で、趙雲に嫁ぐ。
錦馬超と呼ばれる男の妹だけに、
美人で武人としても優秀という設定で、
三国志が誇る美男子である趙雲と美男美女カップルになるという、
無茶苦茶もいいところなストーリー。
こういったところでも、馬超に人気が無かったら、
こんなストーリーをわざわざ作ったりはしなかっただろう。
また、劉備、関羽、張飛が義兄弟の契りを交わしている事もあり、
趙雲と馬超の間にも義兄弟という間柄を作りたかった可能性もある。
(黄忠は厳顔との老将コンビ。)
なお、この反三国志では五虎将軍が一堂に会する。
興味を持った人がいたら読んでみて欲しい。
一方MTGの《西涼の戦士 馬超/Ma Chao, Western Warrior》は5マナで3/3とガッカリ性能。
いかに馬術+単独攻撃でブロックされないと書いてあっても、
嬉しくないパワーとタフネスだ。
ポータルであるがゆえの不遇さが出ているカード。
これまたEDHでさえ見たこともないかわいそうなカードで、
ただのコレクターズ・アイテムと化している。
かなりMTG歴の長い自分だが、
馬超で殴った事は無いし、
馬超に殴られた事も無い。
残念ながらMTGの馬超は錦馬超とは言えないだろう。
単独攻撃でブロックされない能力は、
「戦場を単騎で駆け抜ける。」
と言いたいのだろう。
それにしてはパワーがあまりにガッカリだ。
せめて5/5は欲しいところだ。
そもそもポータル三国志の伝説のクリーチャーで、
パワーが5以上の武将は1つだけ。
8/8もあるのだが、そいつは
「防御側プレイヤーに島がないと攻撃不可」
と書いてある。
以前にこらむで書いた呉の《大都督 周瑜/Zhou Yu, Chief Commander》だ。
これは以前に書いたが、8/8は周喩の強さではなく、
「呉の水軍+周喩」で8/8という解釈だろう。
なお、パワーが4のポータル三国志の伝説のクリーチャーは7種。
その中に《呉主 孫権/Sun Quan, Lord of Wu》がいる。
孫権が馬超より強くて、
《武芸の達人 呂布/Lu Bu, Master-at-Arms》や《猛将 張飛/Zhang Fei, Fierce Warrior》と相打ち出来る。
「こんなバランスの三国志があるものか!孫権どれだけ強いんだ!」
と大声で言いたい。
せめて孫権の兄、《小覇王 孫策/Sun Ce, Young Conquerer》が呂布や張飛と相打ちというなら、
まだ納得するのだが。
(その孫策は3/3で、孫権のほうが強いという理不尽。)
矛を交える事は無かったものの、
孫策と馬超が同レベルの強さというのはなんとなく納得。
一応「単独攻撃でブロックされない」という能力は、
そんなに弱くないので(5マナ3/3でそれだけは残念だが)、
EDHでジェネラルダメージで倒す事を狙うなら、
頑張って使えなくはない能力である。
ただ、3点では7回殴ってやっと一人倒せる程度なので、
なんらかの強化が欲しくなる。
もっとも、デッキが赤単で、
5マナ3/3のジェネラルが活躍出来るかと言われたら、
とても難しいとは思うのだが…。
このこらむを読んで、
馬超が好きになってくれた方がいたら、
是非EDHでジェネラルにして使ってあげよう。
「馬超ジェネラルにします!」
と言って馬超に注文くれた方は馬超の価格から10%サービス!
レッツプレイ馬超。
ではまた。








