ヴィンテージのススメ3
お客様から最近のヴィンテージのデッキにはどんなものがありますか?
とご質問をいただいた。
自分のデッキではないが、これは面白いと思ったデッキを1つ紹介しつつ、
大昔のカードの良さを書いてみようと思う。
今回のヴィンテージのデッキは、
なんと白以外の4色デッキ。
-メイン-
1《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere》
1《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》
1《ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman》
1《誘惑蒔き/Sower of Temptation》
1《粗石の魔道士/Trinket Mage》
1《三角エイの捕食者/Trygon Predator》
1《Black Lotus》
1《Mana Crypt》
1《Mox Emerald》
1《Mox Jet》
1《Mox Pearl》
1《Mox Ruby》
1《Mox Sapphire》
1《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
1《太陽の指輪/Sol Ring》
1《Time Vault》
1《通電式キー/Voltaic Key》
1《Ancestral Recall》
1《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1《渦まく知識/Brainstorm》
1《残響する真実/Echoing Truth》
1《火+氷/Fire+Ice》
1《けちな贈り物/Gifts Ungiven》
1《稲妻/Lightning Bolt》
1《Mana Drain》
1《精神的つまづき/Mental Misstep》
1《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》
1《神秘の教示者/Mystical Tutor》
1《紅蓮破/Pyroblast》
1《赤霊破/Red Elemental Blast》
1《呪文貫き/Spell Pierce》
1《知識の渇望/Thirst For Knowledge》
1《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
1《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
1《商人の巻物/Merchant Scroll》
1《Time Walk》
1《修繕/Tinker》
1《ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will》
1《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
4《Force of Will》
1《島/Island》
1《山/Mountain》
1《冠雪の島/Snow-Covered Island》
1《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》
1《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
1《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2《Tropical Island》
2《Underground Sea》
2《Volcanic Island》
-サイドボード-
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》
1《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
1《鋳塊かじり/Ingot Chewer》
1《ヴィーアシーノの異端者/Viashino Heretic》
1《イクスリッドの看守/Yixlid Jailer》
1《虚空の力線/Leyline of the Void》
1《Mystic Remora》
1《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall》
1《自然の要求/Nature’s Claim》
1《貪欲な罠/Ravenous Trap》
1《非業の死/Perish》
1《紅蓮地獄/Pyroclasm》
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EDHのデッキ紹介でもしているのだろうかと思う程1枚だらけ。
メインの土地以外のカードで4枚入っているカードは《Force of Will》だけで、
あとは全て1枚だけ。
2枚入っているカードがない。
サイドボードも15種1枚ずつという徹底ぶり。
《虚空の力線》1枚はどうみても初手に来る確率が低いと思うのだが…。
手札に来るまでマリガンするわけでもないだろうに。
このデッキはこれでふざけているわけではなく、
しっかりとトーナメントで優勝している。
デッキの動きは一言では表現しにくいものだが、
青メインのタッチ3色コントロールと言えばいいだろうか。
相手のやる事を1つ1つ潰しつつ、
隙があれば、
《Time Vault》+《通電式キー》
で無限ターンを決める。
そうでない場合は《三角エイの捕食者》や《誘惑蒔き》でちまちまと殴ったり、
《マイアの戦闘球》で殴ったり。
対戦相手がどんなデッキで来るかというメタを考えに考えて、
このような構成になったもの。
チューターカードが多いだけでなく、
《Force of Will》以外全てのカードが1枚ということは、
《Force of Will》をピッチで撃つ場合に追放するカードは、
二度と手札には入らないという事になる。
また、《粗石の魔道士》の選択肢がとても面白い。
サイドボードも含めると持ってくる事の出来るカードは、
合計で15種もある。
こういった点も含めて緻密で正確なプレイングを要求される、
とても繊細なデッキだ。
ヴィンテージでは茶単ばかり使っている自分だが、
こういうデッキもとても好きだ。
デッキはパワー9も《Timetwister》以外は全投入。
《Timetwister》はパワー9の中でも特殊な1枚なので、
採用されない事も多い。
(理由はこのカードだけ対戦相手にも影響を及ぼすカードだから)
その代わりという事なのか、
EDHでは唯一使用を許可されているパワー9。
近年はEDH需要が高まり、値段が高騰しつつある。
なお、2012年にCardshop Serraで売れた《Timetwister》は12枚以上。
2011年は5枚以下だった事を考えると、
驚くほど売れている。
こんなに《Timetwister》が売れるお店はウチだけかもしれないが。
それにしても恐ろしきは、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》。
こういったデッキでテゼレットさんを押しのけてデッキに入る兇悪さ。
どのレギュレーションであろうと活躍出来るという証明。
ヴィンテージのデッキで4枚投入されているものさえある。
チャンドラやティボルトはジェイスの爪の垢でも煎じて飲めと言いたい。
とくにティボルト。
こいつの使えなさだけでこらむ1つ書けてしまう。
最近はEDHとレガシーの人口は増えているが、
ヴィンテージはそこまで増えていないのが日本の現状だろう。
多くの人はスタンダード、レガシー、EDHはやるが、
ヴィンテージまで手を伸ばす人は少ない。
以前にも書いた気がするが、
長くMTGを楽しむのであれば、
ヴィンテージは十分に手を出して良い遊び方だと思っている。
確かにパワー9に限らず、ヴィンテージで使われるカードは高いものがある。
しかし、価格は比較的安定していて、
下がる事は非常に少ない。
例えば、
自分がデッキで使う用のデュアルランド10種4枚の計40枚がある。
これを入手するにかかった金額は10万円行かない。
デュアルランドは1枚2000円くらいの時代に買っていた。
10年以上これを使ってMTGを楽しんだ。
言うまでもなく元はとれたと言える数字だ。
それでいて、
今、普通に40枚売り払って20万円をくだることはない。
デュアルランドだけならレガシーのカードプールではあるが、
こういった昔の強力なカードは基本的に値下がりしないものが多く、
MTGを長くプレイするなら買っておいて損無しと言ってもいい。
逆に、スタンダードのカードはそういった意味では経済的ではない。
発売日からだいたい2年以内に値下がってしまうものが多い。
一部のカードはスタンダード落ちした後も価格をキープしている事があるが、
その数はとても少ない。
レガシー、ヴィンテージクラスのカードの多くは、
「本当に強い」
と目されるカードに安定した価格がついている。
今後これらのカードの価格はMTGが滅びない限りは、
ある程度安定したものになると思われる。
そう考えると、
長くMTGを楽しむのであれば、
古いカードに手を出さない理由は無いと言ってもいい。
今のうちに高いカードを入手しておけば、
資産的にも余裕が出来て、
3年後、5年後はもっとMTGを楽しめる。
紹介したデッキのように、
1枚ずつ入手していくのも悪くない。
ヴィンテージの世界には
「強くてゲームバランスを壊すからという理由で禁止になるカード」
というものがない。
どんなに強いカードでも必ず1枚は使える。
レガシーやモダンでは下手に活躍し過ぎると禁止になってしまうが、
ヴィンテージには制限の心配はあっても、禁止の心配は無い。
そういった意味でも、
ヴィンテージのカードを1枚ずつという買い方は案外悪くない。
EDHと平行してプレイしていくと考えていくのも良い。
これは個人的な希望ではあるが、
多くのプレイヤーにヴィンテージやレガシー、EDHで、
新旧入り交じったカードを使ってMTGを楽しんでもらいたい。
自分はそのためにお店をしている一面もある。
ではまた。








