EDHデッキ紹介その31(Vendilion Clique/ヴェンディリオン三人衆)
先日、お客様より、
「1対1のEDHをすることもあるので、
1対1に特化するデッキならば、
どのようなデッキを選びますか?」
と聞かれた。
対戦相手が3人いない時は1対1のEDHをやることもある。
通常の4人対戦のEDHでは、ヘイト値があるものだが、
1対1の場合、対戦相手が1人なので、
ヘイト値は常にマックス状態。
除去呪文も全て1人に飛んでいく事になる。
兇悪なジェネラルたちはそのまま戦っても、
大半はそれなりの勝負になるが、
《フォモーリのルーハン/Ruhan of the Fomori》のように、
普段よりも遥かに強くなるケースもある。
(ルーハンは殴る相手が1人に固定されるため、
ただの4マナ7/7というハイスペックになる)
今回はそんな1対1を考えたジェネラル、
《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》。
一応、4人対戦でも戦えるデッキではある。

《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
コスト:1青青
伝説のクリーチャー フェアリー(Faerie) ウィザード(Wizard)
瞬速
飛行
ヴェンディリオン三人衆が戦場に出たとき、
プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーの手札を見る。
あなたは、その中から土地ではないカードを1枚選んでもよい。
そうした場合、そのプレイヤーは選ばれたカードを公開し、
それを自分のライブラリーの一番下に置き、その後カードを1枚引く。
3/1
レア
スタンダードにあった時、一世を風靡した1枚。
スタンダードから落ちてもレガシー等で活躍し、
シングル価格はスタンダードの時より上という珍しい1枚。
能力の柔軟性、そして飛行と瞬速持ちという、
隙が無いだけでなく、
3マナでパワーが3と非常にコストパフォーマンスが良い。
MTG史上最高級のコストパフォーマンスとも言われた、
《Serendib Efreet》も裸足で逃げ出すほどの性能。
どうでもいい話題ではあるが、
三人衆のわりにはタフネスが1しかない。
こいつらは一人だと《Little Girl》よりタフネスが無いという事だろうか。
(《Little Girl》はアンヒンジドにあるタフネスが0.5しかないカード。
Rebecca Guayのイラストなのでとても人気がある。)
そして、
意外と知られていない事なのだが、
奇跡カードが公開された時に対応してヴェンディリオンをプレイし、
奇跡カードをライブラリーの一番下に送る選択で、
奇跡呪文を阻止できるというとんでもない事が出来る。
相手が《神秘の教示者》から奇跡を起こそうとした場合に、
「そんな奇跡は起きない。」
と言い張れる素晴らしいカードである。
デッキは以下。
クリーチャー6枚
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》
《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》
《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》
《幻影の像/Phantasmal Image》
《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》
インスタント43枚
《否定の契約/Pact of Negation》
《呪文貫き/Spell Pierce》
《魔力の乱れ/Force Spike》
《呪文嵌め/Spell Snare》
《鋼の妨害/Steel Sabotage》
《精神的つまづき/Mental Misstep》
《Mana Drain》
《対抗呪文/Counter Spell》
《Arcane Denial》
《差し戻し/Remand》
《記憶の欠落/Memory Lapse》
《遅延/Delay》
《本質の散乱/Essence Scatter》
《マナ漏出/Mana Leak》
《交錯の混乱/Muddle the Mixture》
《否認/Negate》
《霊魂放逐/Remove Soul》
《除外/Exclude》
《邪魔/Hinder》
《禁止/Forbid》
《雲散霧消/Dissipate》
《呪文丸め/Spell Crumple》
《夢の破れ目/Dream Fracture》
《放逐/Dismiss》
《謎めいた命令/Cryptic Command》
《奪取/Desertion》
《Force of Will》
《誤った指図/Misdirection》
《呪文乗っ取り/Spelljack》
《時間停止/Time Stop》
《抗い難い知力/Overwhelming Intellect》
《呪文の噴出/Spell Burst》
《神秘の教示者/Mystical Tutor》
《渦まく知識/Brainstorm》
《転覆/Capsize》
《再建/Rebuild》
《予報/Predict》
《嘘か真か/Fact or Fiction》
《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》
《排撃/Repulce》
《乱動への突入/In to the Roil》
《青の太陽の頂点/Blue Sun’s Zenith》
《天才のひらめき/Stroke of Genius》
ソーサリー3枚
《商人の巻物/Merchant Scroll》
《袖の下/Bribery》
《全ては塵/All Is Dust》
エンチャント3枚
《秘儀の研究室/Arcane Laboratory》
《静寂の命令/Decree of Silence》
《不実/Treachery》
プレインズウォーカー1枚
《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker》
アーティファクト7枚
《太陽の指輪/Sol Ring》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《Mana Crypt》
《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》
《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
《忘却石/Oblivion Stone》
《ネビニラルの円盤/Nevinyrral’s Disk》
土地36枚
26 《島/Island》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《霧深い雨林/Misty Rainforest》
《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
《汚染された三角州/Polluted Delta》
《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
《露天鉱床/Strip Mine》
《不毛の大地/Wasteland》
《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》
《激浪の研究室/Riptide Laboratory》
《トレイリア西部/Tolaria West》
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長くMTGをやってきた人なら、
このデッキを見てピンと来た人もいるかもしれない。
これは、
「赤単の火力呪文のようにカウンターを撃つ」
と表現された、大昔にあったデッキ、
「ユーロブルー」
をEDHで再現したもの。
ユーロブルーとは、
相手のカードを片っ端からカウンターしていき、
通したカードは《ネビニラルの円盤》で全て破壊し、
数少ないフィニッシャーである、
《虹のイフリート/Rainbow Efreet》や《隠れ石/Stalking Stones》で殴り勝つというデッキ。
一時期はこの青単パーミッションがトーナメントを席巻した。
リストを見てお分かりとは思うが、
このデッキのフィニッシャーはたった2枚。
ヴェンディリオンでのジェネラルダメージでないのなら、
ウラモグを出して殴る以外ほとんど勝ちパターンはない。
もっと言うとウラモグは保険程度に過ぎず、
(プレイさえすればパーマネントを1枚破壊出来る事も含めた保険かつ、
《天才のひらめき》や《青の太陽の頂点》以外の《Mana Drain》のマナ処理手段)
ヴェンディリオンで殴り切る以外何も考えていない。
EDHの面白いところは、フィニッシャーをジェネラルにしてしまえば、
デッキはフィニッシャー0でも構わないというところ。
このデッキは動きはシンプルに見える。
1ターン目、土地置いて終わり。
対戦相手のカードは必要があればカウンター。
2ターン目、土地置いて終わり。
対戦相手のカードは必要があればカウンター。
3ターン目、土地置いて終わり。
対戦相手のカードは必要があればカウンター。
対戦相手のターンエンドにマナを使い切ってないならヴェンディリオン。
4ターン目、出してあるならヴェンディリオンで攻撃。
それ以外は土地置いて終わり。
対戦相手のカードは必要があればカウンター。
対戦相手のターンエンドに出していないならヴェンディリオン。
5ターン目以降は4ターン目の行動を繰り返す。
という行動が基本パターン。
緻密なプレイングを要求されるので、
とても面倒なデッキではある。
途中でヴェンディリオンが倒されても、
相手のターンエンドに5マナで呼び直し、
次は7マナ、次は9マナ。
元が3マナという低コストなので、
1~2度倒された程度なら楽に再召喚出来る。
よほどプレイングをミスらない限り、
9マナ払うあたりでジェネラルダメージは12~18点は入っている事が多い。
1対1ならそのまま押し切る事が出来るだろう。
1枚だけ入っているプレインズウォーカーのテゼレットさん。
普段とは使い方が完全に違っていて、
出したが最後、ほとんどそのまま使い捨て。
《ヴィダルケンの枷》、《ファイレクシアの変形者》
《世界のるつぼ》、《忘却石》、《ネビニラルの円盤》
の5種から、
どれかを持ってきて終わり。
運良く生き残っていたら《師範の占い独楽》か《ダークスティールの城塞》を持ってくる。
やっている事は《加工/Fabricate》と一緒。
とはいえ、《加工》の場合は、3マナでプレイして、
そこから上記のアーティファクトをプレイするとなると、
とてもコストがかかるので、デッキから抜いた。
テゼレットの場合、5マナさえ払えば、あとは必ず場に出るので、
一番重たい起動コストである《忘却石》でさえ、
テゼレットをプレイ→《忘却石》持ってきて起動で合計10マナ。
加工の場合では、《加工》で3マナ、《忘却石》で3マナ、起動で5マナで合計11マナ。
また、
滅多に使わないプレイ方法だが、
テゼレットが先に出ていて、《ネビニラルの円盤》を置いた場合、
テゼレットの能力で《ネビニラルの円盤》をアンタップして即起動という方法も。
この場合、《ネビニラルの円盤》の能力でテゼレットが壊れないのが魅力的。
《トレイリア西部》は土地として使う事はまずありえない。
《激浪の研究室》
《露天鉱床》
《不毛の大地》
《アカデミーの廃墟》
の4種のどれかを持ってくるか、
《否定の契約》を持ってくる。
土地に不安のある人は《Thawing Glaciers》を追加し、
全ての島を《冠雪の島》にして、《占術の岩床/Scrying Sheets》を追加し、
《トレイリア西部》でこれらを持ってくるという方法も。
《激浪の研究室》は相当に使い勝手がいい。
デッキに入っている、
《瞬唱の魔道士》、《造物の学者、ヴェンセール》、《エレンドラ谷の大魔導師》
の3種は言うまでもなくウィザード。
そしてヴェンディリオンもウィザード。
この4種を使いまわせるだけでもアドバンテージが相当大きい。
《アカデミーの廃墟》は、
言うまでもなく《ネビニラルの円盤》と《忘却石》の使い回しのため。
たまに《世界のるつぼ》や《ヴィダルケンの枷》を回収。
1対1であれば、
《世界のるつぼ》+《不毛の大地》or《露天鉱床》のアドバンテージは大きく、
カウンターメインのこのデッキと動きとしても相性がいい。
カウンターの選択については他にも多くの選択肢がある。
《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》
はウィザードでもあるので《激浪の研究室》での使い回しにもなり、
フェアリーの数としてもヴェンディリオンがいるので期待出来る数値は2。
フィニッシャーとしても考慮して、
《吸収するウェルク/Draining Whelk》も悪くない。
他は説明は省くが、
《無効/Annul》
《取り消し/Cancel》
《目くらまし/Daze》
《陰鬱な失敗/Dismal Failure》
《妖精の計略/Faerie Trickery》
《撹乱/Disrupt》
《狼狽の嵐/Flusterstorm》
《停止命令/Halt Order》
《撃退/Foil》
《誤算/Miscalculation》
《禁制/Prohibit》
《巻き直し/Rewind》
《呪文の歪曲/Spell Contortion》
《もみ消し/Stifle》
《中略/Syncopate》
《妨害/Thwart》
《計略縛り/Trickbind》
など、相当な数のカウンター呪文が存在する。
それから、
《交錯の混乱》の変成やテゼレットで持ってくる事が出来るので、
《等時の王笏/Isochron Scepter》を入れるという方法も強い。
特に、《秘儀の研究室》と噛み合った時の《等時の王笏》は抜け出す事は難しいだろう。
《ブーメラン/Boomerang》や《拭い捨て/Wipe Away》などの、
パーマネントを戻す呪文も、ヴェンディリオンと組み合わせて、
ライブラリーの下に落とせるのでこれも相当使い勝手が良い。
また、1対1でほぼ一撃死という方法がある。
一撃死させられない条件は、
相手のライブラリーにコジレックやウラモグが入っている場合。
入っていなければ、
下記のカードをヴェンディリオンと組み合わせるだけでライブラリーアウトが狙える。
《視野狭窄/Tunnel Vision》
コスト:5青
ソーサリー
カード名を1つ指定する。プレイヤー1人を対象とする。
そのプレイヤーは自分のライブラリーを、
指定されたカードが公開されるまで上から1枚ずつ公開する。
そのカードが公開された場合、そのプレイヤーは公開された残りのカードを自分の墓地に置き、
指定されたカードを自分のライブラリーの一番上に置く。
そうでない場合、そのプレイヤーは自分のライブラリーを切り直す。
手順は簡単。
ヴェンディリオンを出して相手の手札を確認し、
そのうちの1枚を相手のライブラリーの下に置く。
《視野狭窄》を撃ち、そのライブラリーの下のカードを指定する。
相手のライブラリーは必ずその指定した1枚だけになるので、
2ターン後にはライブラリーアウトする。
もちろん、《呪文丸め》、《邪魔》などの呪文+《視野狭窄》でもOK。
どれも《神秘の教示者》でサーチ可能という点も強い。
相手のデッキにもしウラモグやコジレックが入っている場合も、
一応倒せなくはないが、手順とマナが大変。
相手のライブラリーが1枚になった後、
ウラモグやコジレックのライブラリーに戻る能力がスタックにある状態で、
《天才のひらめき》か《青の太陽の頂点》のX=2でとどめを刺すというやり方。
最低でも《視野狭窄》の6マナと、天才のひらめきX=2で5マナが必要。
一応このデッキは1対1をメインに考えたデッキではあるが、
4人対戦EDHでも戦った事がある。
相当に面倒だが、勝てなくは無かった。
以前に、
「夜のEDHオフ」というオフ会にこのデッキの旧型を持って行き、
一晩無敗だった。
ただし、3人の対戦相手を全員ヴェンディリオンで殴り倒すので、
4ターン目から殴り始めて、最低21ターンかかるという、
非常に厳しい戦いを強いられる。
青が大好きで大好きでたまらない人はこういうデッキを是非使ってみてほしい。
ムーミン(《三日月の神》)とは違って、いくつか弱点があるが、
プレイングでそれをカバーする綱渡りを楽しめる人であれば、
このデッキは非常に面白いデッキだろう。
なお、ムーミン同様、人にはとても嫌われるデッキである。
もっとも4人対戦ならそれほど嫌われないだろうが、
1対1ではかなり嫌がられるデッキである。
MTGの世界では、
学校の先生が言うような、
「人の嫌がる事をすすんでしなさい。」(意味が違う)
を体現したようなデッキを組むとだいたい強い。
ではまた。








