フランスVintage大会
2005年5月14日、フランスにて、
なんと、参加人数約400名という大規模なヴィンテージ(Type1)大会が開かれた。
これじゃヘタなグランプリやプロツアーを遥かに超える盛況ぶり。
ヨーロッパやアメリカではヴィンテージ大好きな人が多く、
盛んに大会が開かれていると聞いたが、
まさかこれ程の人数になるとは予想もしなかった。
2004年世界選手権のサイドイベントのヴィンテージでさえ約100名だったのだから。
さて、
あんまり最新ニュース等やメタ系の話をしない自分のこらむだが、
(スタンダードや最新ニュースのコラムなんて誰でも書いてるから、
というのが自分が書かない理由。)
今回はこの大規模なヴィンテージ大会への考察くらいは述べてみたい。
まず、優勝デッキはドラゴン。
ヴィンテージの中では主流と言われるデッキタイプの1つ。
画像の《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》をエンチャント系リアニメートカードで墓地から釣り、
無限マナを出して《ラクァタス大使/Ambassador Laquatus》等のトドメ用カードで決める。
お金の話は出したくないが、
ヴィンテージのデッキで最もお金のかかるデッキと言っても過言ではない。
お金をかければ勝てるというわけではないのは事実だが、
このデッキはお金がかかる。
優勝者のデッキにはこれと言ってあまりコメントは無い。
いわゆる「普通のデッキ」だからだ。
デッキが61枚なところに若干の疑問は感じるが。
準優勝のデッキのほうが面白い構成になっている。
こっちのデッキもどういうわけだかメイン62枚でデッキ組んである。
勝ち手段はZombie InfestaitonかPsychatog。
昔、レガシーがType1.5と呼ばれていた頃に、
筆者が作ったデッキにパワー9や制限カードだけ入れた構成。
しかし、Death Sparkとは渋い。
何?Death Sparkを知らない?まぁ無理もないか。
過去にこのカードがトーナメント入りした事なんて数えるほどしかない。
アライアンスのアンコモンなんてしっかり覚えていられる人のほうが少ないのだから。
Death Spark
赤 インスタント
対象のクリーチャーかプレイヤーに1ダメージを与える。
貴方のアップキープ開始時にDeath Sparkが墓地にあり、
そのすぐ上にクリーチャーカードがある場合、貴方は①を払ってもよい。
そうした場合Death Sparkを貴方の手札に戻してもよい。
カードイラストがとっても変で、
水に浸かってるおっちゃんのアタマをビームが突き抜けているという、
非常にラブリーかつプリティかつビューティフォーなイメージからは、
明らかに遠ざかっているイラストである事は間違いない。
しかし、そこがまたこのカードの愛せるところであろう。
スクイーと同時にDeath Spark手札から捨てて回収を狙う事は明白。
どこの誰だ、自分だったらFirestormを1枚追加するなんて言ってる人は。
あ、筆者は迷わずFirestormにします。
そんなデス様(Death Spark)の画像をどうしても見たいという方は↓へ。
3位、4位はこれまたType1での人気デッキの1つ。
Goblin Welderを駆使した茶色コントロール。
極端に言ってGoblin Welderでやりたい放題遊ぶデッキである。
2つともSmokestackを入れていないタイプのようだ。
5位は一風変わったアゴニィ。
わからない人のために説明を入れると、
Sensei’s Divining Top + Helm of Awakening + Future Sightで、
ライブラリを全て引き切ることが出来る。
上記コンボを決まったターンは、
最低でもライブラリの数+1のストームが発生するので、
そこでTendrils of Agony一発。
話題にはなっていたものの、
ホントにやったうえに上位に来るとは驚き。
6位、7位、8位は構成は違えど全員パーミッション系。
ここまで言って驚いたのが、
1位から8位までのデッキの半分にDarksteel Colossusが入っている。
コラム:タイプ1参戦記で「仲間にしなかった」彼はヨーロッパで大活躍である(笑)
9位以下のデッキにも投入されているものが多い。
ヨーロッパと日本のメタの違いか、
上位8名にOathは0人。
それでもOathは9位以下33位以上には何人かが食い込んでいる。
メタられて駆逐されたという感じだろうか。
親和も0人。
それどころか親和なんて上位33名に一人もいない。
ヨーロッパ人はカエルが嫌いなのか。(そういう問題じゃない)
この大会の注目すべき点は他にもある。
15位、17位、28位のデッキである。
忍者。
17位のデッキなんて4枚忍者。
デッキ名を「忍びの極意」とか名乗っていいくらい忍者。
カエルとか無視して忍者。
まさか神河謀反のシステムがType1で拝めるとは思ってもみなかった。
いや、別に忍者をバカにしてるわけじゃない。
びびっただけ。
・
・・・
・・・・・
・・・・・・・でもちょっとバカにしてました。ごめんなさい。
でも冗談抜きですごいのは15位、20位、28位の人のデッキ。
パワー9が1枚も入ってない。
他のお高いカードもほとんど入れてない。
レシピが公開されているデッキの中でも飛び抜けて安く作れるデッキだ。
28位の人はLotus Petal入ってるけど、Black Lotusは無い。
おそらく本当に持ってないのだろう。
約400名という参加者の中で上位に食い込める実力を素直に評価したい。
18位のステロイドも随分と練られた感じの構成が非常に好感がもてる。
他で自分が気がついた点としては、
13位の人の完全茶単。
筆者の親和とは明らかに戦略の違うものなだけに面白い。
Uba Mask、Grafted Skullcap、Null Brooch、Smokestackと、
個性たっぷりな構成がたまらなく魅力的だ。
いい動きが出来そうなデッキだ。
スタンダードでは紙扱いされてしまうUba Maskだが、
「このカードを張られると滅多な事では手札が増えない」という状況を生み出すため、
Vintageでは意外に評価されているカードなのだ。
スタンダードでは見向きもされなくとも、
TrinisphereのようにVintage制限なんて事もある。
このスタンダードとのズレがまた面白い。
これほどの規模の大会といい、
各プレイヤーの個性といい、
ヨーロッパでないのなら筆者も出場したい大会だった。
マジックの歴史は10年以上と長く、ずっとスタンダードプレイヤーの人もいるが、
最近は海外は当然のごとく、日本でもVintageやLegacyを好むプレイヤーが増えてきている。
また、2005年10月のExtendedの改正を機にLegacyやVintageを選ぶ人も増えている。
日本でもその傾向は強くなりつつあるのではなかろうか。
実際に「Invationブロックから神河ブロックまで」の構築環境というのはちょっぴり物足りない、
と言う人の気持ちはよくわかる。
筆者も「Extendedやるくらいなら別のレギュレーションをやる」と言ってしまう。
これから先、プレイヤーはどのレギュレーションを選んでプレイしていくかはまだわからないが、
VintageやLegacyが流行り、一度くらいはVintageのプロツアーなんてものも開催されたら・・・
などと期待してしまう。
プロツアーとはいかなくとも、
日本でももっと大きなトーナメントを開催してみたいもので。










