ミドルエイジ(Middle Ages)1
幻のエキスパンション「ミドルエイジ」
名前さえ知らない人のほうが多いでしょう。
なにせミドルエイジは、
Wizards of the Coast社(以下WotC)の版権のカードではないのですから。
1994年、まだ日本語版が発売されていない頃のお話です。
イラストレーターがこのミドルエイジを作り、
WotCへもっていったのですが、
完全には採用されず、破棄を求められたものです。
ただ完全な非公式というわけでもなく、
「作る事を許可されたが、販売は禁止。
配布ならOKと言われたものの、のちに破棄を求められた。」
という経緯なのです。
つまり、
セミオフィシャルという位置づけと言っていいカードです。
そんじょそこらの同人モノとはわけが違います。
特徴としては、
・マナ・シンボルが違う。
・カード名とカードタイプの書かれている位置が違う。
・TapがTurnという単語になっている。
などですが、
基本的にはマジックのルールにのっとった出来になっています。
カードセットの内容は非常にあやしく(笑)、

Wasp of the Hive
コスト:5
アーティファクトクリーチャー
飛行
1/1
という《蜂の巣/The Hive》のために作られたトークンのようなカードだったり、

Dwarven General
コスト:1赤赤
クリーチャー ロード
全てのドワーフは+1/+1と山渡りを得る。
2/2
—————————
Dragon Slayer
コスト:3白白
クリーチャー Slayer
白白白T:対象のドラゴンかワームかドレイクかドラゴンエンジンを破壊する。
3/3
(《ドラゴン・エンジン/Dragon Engine》のみカード名指定)
という、アヤシサ爆発だらけです。
変わっているのは無色のカードが存在する事くらいでしょうか。
このドラゴンスレイヤーは弱くはないのですが、
わざわざデッキに入れるようなカードでも無い感じです。

Engineers
コスト:3
クリーチャー Engineers
T:対象の壁を再生する。その壁が再生した場合、-0/-1カウンターをその上に置く。
1/1
このカードはアーティファクト・クリーチャーではないのです。
「アーティファクトや土地でない無色のカード」というカテゴリーはマジックに無いので斬新です。
どうでもいいですが、壁が再生しても嬉しくないですね。
何を意図して作っているのかさっぱりわかりません。
大半のカードが弱い中、とびぬけて強いカードが1枚あります。

Rare Island
伝説の土地
T:あなたのマナプールに青青を加える。
なんかめちゃくちゃです。
しかも何故かRare PlainsやRare Swampなどは存在せず、
《島/Island》のみが存在します。謎です。
《島》のみが存在する理由としては、
「Alpha版やBeta版のレア・ソートには《島》が存在する。」
というお話からのパロディから、
「レア島」という名でわざわざ出したとか。
それにしても、よりにもよって青という色でこれを作るとは。
このミドルエイジの作成時期は、
カードにレジェンドやマルチカラーが出てくるあたりからしても、
Legends発売以降、The DarkやRevised以前だと思います。
現在このカードは流通もほぼ0に近く、入手は困難です。
日本ではまず手に入らないでしょう。
WotCに破棄を求められた時に処分されたものが多いと思うので、
現存する数はかなり少ないでしょう。
大半のカードは入手出来る自信があるのですが、
このミドルエイジは入手しろと言われても「ごめんなさい」です。
しかし、このミドルエイジという幻のエキスパンションや、
サマーマジックという別の意味で幻のエキスパンションがあるおかげで、
マジックというのは他のカードゲームよりもファンタジックな感じがしませんか?
ファンタジーによくある「失われた古代魔法や古代遺産」的イメージがあって、
個人的にはこういうものが大好きです。
プレイヤーしているのも最高に楽しいのですが、
たまには絵とカードの歴史にたずさわり、
のんびりとカードを眺めてコレクションをしてみるのも楽しいものですよ。
ではまた。








