Black Lotusのお話。

今回のこらむのお題は《Black Lotus》。

Black Lotus
あるお客様から、
「《Black Lotus》は1gあたりで言えば、金(GOLD)の価格より高額ですよね。
 そんなお話をこらむでどうでしょうか?」
というお話をふられた。
これは考えた事の無い話題だと思ったので、
ちょっと筆をとってみたいと思ったお題。

2018年1月の今、
金の相場は1gで5000円程度。
1998年1月の時では、
金の相場は1gで1250円程度。
なんと20年で4倍になっている。
これはこれで結構驚き。
この頃に金塊を買って、
現在まで寝かせていたらかなり儲かっている事になる。

さて《Black Lotus》はというと、
2018年1月の今、
Black Lotus》はUnlimitedの状態のよろしくないもので40万円くらい。
1998年1月のデータはちょっと探すのが難しいので、
店主のおぼろげな記憶に頼る事になるが、
たしか2万円くらいだったはず。
間違いのないものであれば、
店主は一度だけ1万5000円でぼろっぼろの《Black Lotus》を買った事がある。

「ああ、これは一度ジュース飲んじゃったね、《Black Lotus》君」

というくらいのすんごい状態のやつ。
今はあれでも20万を下回る事はないだろうと考えると、
結構な値上がりだ。

MTGのカードは基本2g未満だが、
2018年1月の40万円をもとにして、
2gで計算しても1g20万円という事になる。
α版、β版クラスになると1g50万円以上だ。
ついでに、
ジュースを飲んじゃった《Black Lotus》君、
買った当時で1g7500円。
ジュースを飲んじゃった《Black Lotus》君が、
2018年の金相場よりは高いのがちょっと面白い。

こんなグラム単位のお話を言い出してしまうと、
最高額になるとすれば、
ルーヴル美術館に置いてあるモナリザだろう。

モナリザ
1gあたりで余裕の1億円以上。
重さはわからないが、
77cm×53cmの大きさのポプラ板の上に、
油絵の具が乗っかっている。
そこそこの重さがあると言っても10kgも無いはずだ。

モナリザはフランス王フランソワ1世が4000エキュで購入。
(日本円で約1000万円だと思えばよし。)
1911年に一度盗難に遭っている。
1913年に奇跡的にモナリザは盗難から戻ってくる事になるが、
その時に16億3000万ドルの値はつくと言われた。
この16億3000万ドルは1ドル100円付近のレート時代のものではないので、
単純に1600億円前後ではない。
経済状況の変化と相場の変化を考慮すると、
最低でもその数倍はすると考えるべきだが、
そもそもルーヴル美術館はこの絵を手放すわけがないので、
モナリザに価格をつけるという話が根本的にずれているとも言える。
間違いなくモナリザは1gあたりで世界で一番高い板きれ。
いや、板きれと呼ぶのはさすがにモナリザに失礼か。

店主は一応ルーヴル美術館に行った事がある。
というのもMTGの世界選手権の会場がルーヴル美術館だった事があるからだ。
2006年なのでもう相当前のお話だ。
もちろんの事モナリザを見に行った。
モナリザのあの人だかりを考えると、
これを見ずにルーヴル美術館を去る人は、
既に一度以上見たことがある人だけだろうと思える。
二度目以降ルーヴル美術館に足を運ぶ人も、
かなりの人はモナリザを再度見るはずだ。

つまりはモナリザを見ようと入館料を払う人が、
休館日以外は絶対にいるのだから、
その経済効果を考えると値段などつけられなくて当然と言える。
どのくらいの時間かは頑張れば計算出来るが、
モナリザはそこに座っているだけで、
大した時間をかけずに数億ドルくらいは稼ぎ出す。
(他の美術品を含めた補修費や美術館の維持費はかかるとはいえ。)
そんな存在を売る選択するほうがどうかしている。

値段がつけられないレベルのモナリザを別とすると、
逆に値段がつけられた中での最高額はいくらか。
これはなんと比較的最近の話で、
2017年11月15日にニューヨークで行われたオークションで落札されたこの絵。
Christie's auction

タイトルは
「サルバトール・ムンディ」

この絵が4億5030万ドルで落札されている。
日本円で約508億円。
消費税だとか関税とかで東京の土地と一軒家が買えそうな数字。
落札者(所有者)は不明。
盗難等を恐れて非公開らしい。
これまた当然と言えば当然か。

アメリカのフォーブスが毎年出す、
世界の富豪資産ランキング上位の人なら、

「オーケー、キャッシュで払うぜ。」

とか言い出しそうな数字だが。
ん?500億円だとクレジットカードで払って、
そのポイントだけで東京の土地と一軒家が買えるくらいのポイントがつく?
あ、ダメだ、この思考が既に貧乏人だわ。

ちなみに「サルバトール・ムンディ」の作者はモナリザと同じ人。
つまりレオナルド・ダ・ヴィンチ。
さすがとしか言いようがない。
「値段がつくなら最高額美術品」世界第一位と、
「すでに値段がついた最高額美術品」世界第一位を一人で獲得である。
この2つだけで歴史的偉業と言って差し支えない。

さすがに絵画相手では
MTG最強の《Black Lotus》も足元にも及ばない。
Black Lotus》も原画だったら1億円くらいなら可能性はある。
このままMTGが続くのであればそれ以上の数字もありえる。
カードと原画では重さは違うものの、
1gあたりで言えばかなりの数字になるだろう。
しかし、モナリザをルーヴル美術館が手放さないのと同じように、
WotCが《Black Lotus》の原画を手放す事は無いだろう。
我々が手に出来るのは、
Black Lotus》の原画の『複製画』である、
・α版
・β版
・Unlimited版
・プルーフ、CE版、IE版、リトグラフ
などである。
しかし『複製画』であろうと1g20万、50万の値のつく世界。
金相場の今後の変化もなかなかわからないところだが、
Black Lotus》が1gあたりで負けてしまう日は来ないと見ている。

最後に。
モナリザは今から500年程前に描かれている。
500年経った今が「一番高い価格がつく状態」であり、
100年後でもそれを更新し続けるだろう。
さて、100年後の《Black Lotus》はいくらになっているだろう。
さすがにそこまで生きていられないので、
知ることが出来ないのが残念だ。
100年後のモナリザと《Black Lotus》の評価、
どちらもとても気になるところではあるが、
寿命ばかりはどうする事も出来ない。
いや、待て。
今から100年後という事は2118年。
ドラえもんが2112年に開発されるはずだから、
そのあたりまで頑張れば・・・無理か。

ではまた。



記事作成日:2018/01/27



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