不幸のアイテム

今回のお題は《伝国の玉璽/Imperial Seal》。


Imperial Seal/伝国の玉璽
コスト:黒
ソーサリー
あなたのライブラリーからカードを1枚探す。
その後あなたのライブラリーを切り直し、そのカードをその一番上に置く。
あなたは2点のライフを失う。
フレーバーテキスト:天がこれを殿に授けたのは、天子の位に登ることのしるしでございます。
ポータル三国志:レア

ポータル三国志のトップレア、《伝国の玉璽/Imperial Seal》。
吸血の教示者/Vampiric Tutor》をソーサリーにしただけのもの。
中国の皇帝が持つハンコ。
日本で言うと3種の神器(剣、鏡、勾玉)のようなイメージ。
大元のルーツとしては、
秦の始皇帝が「玉璽」を作ったとされている。

ポータル三国志は三国志演義をもとに作られている。
(演義とは史実を元に作られたお話。史実と創作が入り混じる)
ここから先の話は三国志演義のお話。
なお、正史(史実)と演義に限らず、
諸説はあるので、下記の文章が必ずしも正しいことはありません。

この玉璽というアイテム、
何故こらむタイトルのように「不幸のアイテム」と呼ぶか。
それは持った人間が素晴らしい確率で不幸になっている事。

まず、不幸のアイテム犠牲者第一号は17歳にして後漢の皇帝となった、劉弁。(通称:弁皇子)
後漢皇帝であった霊帝と肉屋の娘との間に出来た、暗愚なお子様。
三国志史上最凶の大悪人、董卓によって、
強制的に皇帝の座を引きずりおろされて、
董卓配下の李儒に殺される。(191年)

董卓はその後、新しい皇帝、劉協を立てる。(通称:協皇子、献帝)
この劉協が犠牲者第二号だ。
董卓は、時の首都であった洛陽を焼き払い、
長安に強制的に遷都をかましてしまう董卓。
この時に玉璽は紛失。
そのおかげかどうかは謎だが、
劉協は曹操にいじめ抜かれるという、
それはそれは不幸な人生を送るものの、
天寿はまっとうできている。
余談ではあるが、諸葛亮(孔明)と同じ年に生まれ、
同じ年に亡くなっている。

紛失した玉璽を次に手にするは、
呉の孫権(レッドクリフにも出てくる呉の大将)の父親、孫堅。
焼き払われた洛陽の町にあった古井戸から呪いのアイテムを発見。
ついつい皆に黙って持ち帰ったまではいいが、
勇猛果敢で知られる堅パパも呪いには敵わないのか、
手に入れてから少しして劉表の配下に殺される。
その間、たったの2年。(192年)
玉璽の呪いパワー強し。
犠牲者第三号は死に至った。

玉璽はその後、孫堅の長男、孫策の手に渡る。
孫策はこれを呪いのアイテムと知っていたのか、
兵士や軍資金とトレードをしてしまう。
(兵士と軍資金とトレードしちゃうあたり、高いのか安いのか…)
一方トレードで玉璽を手に入れた袁術は、
「俺は皇帝だ!」と自己満足の世界に突っ走る。
これが周囲の反感を買ってしまい、争いが起きる。
(この時に上記の劉協は帝として存在していた事も争いの元になっている)
袁術は敗戦と悪政から立場を失い、
異母兄の袁紹の元へ身をよせるための逃亡中に血を吐いて死亡。
孫策はいち早く呪いのアイテムを手放したが、
呪いパワーをぬぐいさる事は出来ず、
袁術の死後1年後(200年)に死亡。
死んだ年齢から、
犠牲者第四号:袁術
犠牲者第五号:孫策

ここから少しの間だけ、玉璽は歴史から姿を消す。
再び歴史に姿を現すは、蜀の劉備が皇帝を名乗るちょっと前。
蜀の民が発見したものを諸葛亮が劉備に献上して、
劉備が皇帝を名乗ったというお話が伝わっている。
劉備は比較的呪い耐性が強かったため、
(知っている人は知っている、的廬馬という呪われた馬に乗っていた。)
玉璽の呪いをさほど受けなかったのだろう。
袁術のように、
「俺は皇帝だ!」
宣言をしても、すぐには滅びなかった。
だが、そのとばっちりは蜀全体に及ぶ。
劉備の息子、劉禅は典型的なダメ息子になり、
結果的に蜀は滅ぶ事となる。

なお、玉璽は時代の為政者が個々に作ることも多く、
1つではないとされている。
三国志の時代でも2つ以上の玉璽が登場している。

この不幸のアイテム、玉璽は、
MTGの世界でも使用者次第では「不幸」になる事がある。
伝国の玉璽/Imperial Seal》は、
「手札を1枚消費して、ライブラリの上に指定のカードを置く」
効果だ。つまり手札は減る。
そして2ライフ失う。
ソーサリーなので、《吸血の教示者》と違って、
アップキープに撃つ事は出来ないだけに、
ライブラリの上に置かれたカードをそのターンに手に入れるには、
他のカードの力を借りないとならない。
もし、
「《伝国の玉璽/Imperial Seal》を撃ってターンエンド」
などと言おうものなら、
次の相手のターンに殺されるかもしれないリスクはある。
その時は、
「自分は呪い耐性が無かったんだ」
と思うしかない。(そうなのか?)

なお、Cardshop Serraでは、せっかくこのカードでこらむを書いたので、
「不幸のアイテムください!」
もしくは
「呪われてもいいです。玉璽ください!」
と書いて《伝国の玉璽/Imperial Seal》を注文してくださったお客様には、
500円引きさせていただきます。
レッツ玉璽。

ではまた。




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