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呉の大都督 周瑜

今回のお題は《呉の大都督 周瑜/呉の大都督 周瑜/Zhou Yu, Chief Commander》。

呉の大都督 周瑜/Zhou Yu, Chief Commander/呉の大都督 周瑜
コスト:5青青
伝説のクリーチャー 人間(Human)・兵士(Soldier)
呉の大都督 周瑜は防御プレイヤーが島(Island)をコントロールしていない限り、攻撃に参加できない。
フレーバーテキスト: なぜ孔明などを生まれさせず、わし一人にしてくれなかったのか。
— 周瑜が死の床で天を仰いで叫んだ言葉
8/8
ポータル三国志:レア

映画レッドクリフの主役格の1人。
三国志の中では随一の美男子として描かれる。
イラストの周瑜が全然美男子じゃない事には触れてはいけない。
もちろんのこと、実在の人物だ。

周瑜の字(あざな)は公瑾。
三国志を知らない人には字(あざな)なんて言われても、
何の事だかさっぱりわからないものだろう。
字はわかりやすく言うと通称名。
自己紹介等をするときなら普通はこちらを名乗る。
周瑜の場合、
周が姓、瑜が名、公瑾が字。

この時代、周瑜を周瑜と呼ぶ人はほとんどいない。
周公瑾と呼ぶか、周+役職で呼ばれるケースがほとんどであり、
「瑜」という名で呼ぶのは血族ぐらいのものだ。
この名はというものは、名と言っても諱(読みは”いみな”、忌み名に繋がる)で、
諱で呼びかけることは親や主君などのみに許され、
それ以外の人間が名で呼びかけることは極めて無礼であると考えられていた。

周瑜は西暦にして175年生まれ、210年没。
映画の内容で知る人も多いが、
三国時代の絶世の美女と呼ばれた大喬、小喬の姉妹の、小喬を妻にする。
(義兄弟の契りを交わした孫策は大喬を娶り、血縁関係としても義兄弟になる。)
周瑜に劣らずの美男であったとされる孫策であったので、
この時代の美男美女4人の組み合わせは随一であったと言われる。
孫策はなかなかの自信家で、
「大喬、小喬を娶る者は果報者というが、
我等を夫に出来るそなたらも幸せ者だ。」
と言ったという。

呉の大将である孫権は孫策の弟。
若くして死んだ孫策の後を継いだ、
さらに若き君主、孫権を周瑜が補佐する。
(初代は孫堅、二代目が孫策、三代目が孫権。孫堅は両者の父。)

208年、赤壁の戦い(レッドクリフのメイン部分)では
劉備と協力して、黄蓋の偽の裏切り等の策略を駆使し、
魏の曹操を敗退させる事に成功。

しかし、その後の曹操軍との戦いで受けた矢傷が元で死亡。
36歳の生涯を閉じる。

なお、フレーバーテキストにもある言葉、
「天はこの周瑜を世に生まれさせながら、
 何故、孔明をも生まれさせたのか」
というものは、
死の床につく周瑜の最期の嘆きとされるが、
これは完全な創作であり、史実にその記録は無い。

その創作の中ではこの一言を絶叫した後に、
血を吐いて死んだという壮絶かつ哀れな死を遂げたとされる。
これらは諸葛亮(字は孔明)の天才ぶりをより引き立たせるための演出であり、
史実には一切存在しないものとなっている。
諸葛亮とは最終的には敵対国同士にはなるが、
お互いに才能を認め合う知者であったというものが史実だ。
周瑜自身は、音楽、学問、武術に精通し、
味方からは慕われ、敵からは恐れられる名将であり、
その死を多くの人が惜しんだと言われている。

その他にも創作部分は多く、
赤壁の戦いの陣中において、諸葛亮を危険視した周瑜が、
策謀をめぐらせて諸葛亮を殺そうとするものの、
諸葛亮に全てを看破されるというシーンもある。
もちろんこれも諸葛亮の天才ぶりを引き立たせるためだけのものである。
のちの歴史家が「これはやりすぎだ」と評したほどの創作である。

8/8というパワーとタフネスは

「呉の水軍+周瑜」というものを表現したかったのだろう。
「周瑜単品でもっと強いカードにしておけ!」
と思ってしまうのは自分だけではあるまい。
まして、フレーバーテキストがあんまりである。

とはいえ、
周瑜が戦場に出た回数は36歳の生涯ではそう多くなく、
主役と言えるものは赤壁の戦いのみであるとも言えるので、
「防御プレイヤーが島(Island)をコントロールしていない限り、攻撃に参加できない」
という能力は仕方の無いものなのだろう。
地上戦が下手だったなどということは決して無いのだが。
それとも、
赤壁の戦いのごとく、
「魏(曹操)から攻めて来ない限り、
こちらはからはうって出るような真似はしない。」
と言いたかったのだろうか。

過去のカードなのでルール変更により、
「人間-兵士」
がクリーチャータイプになったが、
せめて三国志の武将なら、兵士ではなく、
「将軍」や「武将」というタイプにしてほしかった。

ポータル三国志はあまりカードセットとしては売れず、
現在になって希少価値と一部のカードが評価されたことにより、
全体的な値段が上がったものの、
カードセットとしては成功とは言えなかっただろう。
レッドクリフ等で三国志が脚光を浴びる今、
再度、三国志をカードセットで作ってくれたらどれほど嬉しいことだろう。

その時には周瑜を美男子で描いてもらいたい。

ではまた。



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