アラビアンナイト5
何故かうちのこらむでかなりの人気があるのが、
このアラビアンナイトのお話。
お客様からも「次が読みたい」「他の話も知りたい」とよく言われるアラビアンナイト。
今回のお話は《アラジンのランプ/Aladdin’s Lamp》と《アラジンの指輪/Aladdin’s Ring》。
カードの効果は、

《Aladdin’s Lamp/アラジンのランプ》
コスト:10
アーティファクト
(X),(T):このターン、次にあなたがカードを引く代わりに、
あなたのライブラリーのカードを上からX枚見て、
それらの中から1枚を除いて残りを切り直し、あなたのライブラリーの一番下に置く。
その後そのカードを引く。Xは0にはできない。
レア

《Aladdin’s Ring/アラジンの指輪》
コスト:8
アーティファクト
(8),(T):対象のクリーチャーかプレイヤーに4点のダメージを与える。
レア
どちらのカードも、
使われる事の少ないカードであり、
まごうことなきガッカリレアの類。
誰でも知ってると言えそうなアラジンのランプのお話。
ランプをこすればジンが出てきて願い事をきいてくれるというこのお話。
「じゃあ指輪は?」
と言われると結構な確率で知らないと言われてしまうのが指輪のほう。
この指輪もランプと同じお話の中に出てくるもの。
が、マジックの《アラジンの指輪》のように、
指輪から4点ダメージのビームが飛んでいくようなお話ではありません。
まず、多くの人が誤解していることが多いのがアラジン本人。
日本の本などのイメージでは、
アラブのイメージが強いだけでなくアラブを舞台に描かれる事は多い。
が、本当の舞台は中国。
「・・・そのわりにアラジンって名前の中国人なんて普通いないよな。」
などという突っ込みは千一夜物語の作者に言って下さい。
少なくとも店主だってそう思ってます。
《Aladdin/アラジン》
コスト:2赤赤
アラジンの召喚
1赤赤、T: 対象のアーティファクト1個のコントロールを得る。アラジンが場を離れるか、
あなたがアラジンのコントロールを失うかした場合、そのアーティファクトのコントロールを失う。
1/1
アンコモン
千一夜物語のエセ中国人アラジンは、
母と2人で粗末な生活を送っていた。
(父はどこへ?とか言わないで下さい。離婚したのか死別したのか書いていません。)
ある日、アラジンの叔父を名乗る魔法使いの男があらわれた。
(叔父を名乗るくらいなら、母親に確かめるだろう、普通は。)
この自称:叔父さんの男は、アラジンを山の洞窟につれていき、
男は自分の持っていた指輪を渡しながら、
「これはお守りだ。中は罠がしかけてある。
下手なものは触らず、ランプだけを持ってこい。」
と言った。
アラジンは指輪をつけ、洞窟の中でランプを探し出した。
ところが、ランプを持ったままでは洞窟をのぼることが出来ない。
男はランプを先によこせと言う。
男は最初からランプだけが目的だった。
長年の研究でこのランプをとってくる事が出来るのはアラジンだけだと知り、
アラジンに近づいたのだった。
が、アラジンがランプを渡す意志が無いと勝手に解釈した男は、
入り口を魔法で塞いで帰ってしまった。
(長年の研究をするわりには短気だ)
途方に暮れたアラジンはアラーに祈りを捧げるために、
手を合わせ、指輪を手でこすった。
(アラーを信仰してる中国人って少ないと思うんだけれど、
アラジンってやっぱりアラブ系じゃないの?)
すると突然にして現れるは自分の体よりも大きい魔人。
「ご主人様!なんなりとご命令を!」
驚きながらもアラジン、
「ここから出してくれ!」
無事帰ることが出来たアラジン、
持ち帰ったのはガラス玉とランプが1つ。
全てを母親に話し、母親がランプを掃除しようとランプをこすったところ、
指輪の時よりも大きな魔人が現れる。
「ご主人様!なんなりとご命令を!」
驚いて気絶する母親をよそに、
既に経験済みのアラジン、
なんの迷いも無く、
「食べ物を持ってこい!」
その後、ガラス玉は本物の宝石とわかり、
アラジンの家庭は生活が豊かになった。
そんな贅沢を覚えたアラジン、
ある日、国のお姫様に恋をしてしまう。
洞窟で手に入れた宝石を献上品に、
王に話をかけあってみることに。
王は宝石の素晴らしさに心を奪われ、
姫との結婚を許可した。
(一国の王ともあろう者がそれでいいのだろうか)
しかし、王は約束を守らず、
姫と宰相の息子を結婚式の準備を始めた。
怒りをおぼえたアラジンは即座にランプを魔人を召喚。
「結婚式の夜に花嫁と花婿が寝る前に、
ベッドごと俺のところに持ってきてくれ」
しばらくすると花嫁と花婿がベッドごと連れ去られてきた。
そこでアラジン、
「男は便所に閉じ込めておけ。
夜明けになったら2人を送り届けるんだ」
(アラジンの性格が垣間見える一言。)
無事?宮殿に戻された2人は、
再度結婚式をやりなおそうとするが、
またも魔人が登場する。
(そのたびに男は便所に監禁である。)
結局この結婚は諦め、
王はアラジンにとてつもない量と金額の婚約金(マハル)を要求する。
が、
アラジンにとってたかがその程度という要求だった。
「魔人よ!王の要求したものを全て用意してくれ!」
支払い日が一生来ない、限度額の無いクレジットカードは最強だった。
アメックスや三井住友VISAもびっくりだ。
1日とかからず全ての品が揃えられ、宮殿に献上された。
そのあまりの品の数々に王も姫も心を奪われた。
王はアラジンが気に入り、姫はアラジンに惚れ、
結婚は許可された。
(アラジンよりも宰相と宰相の息子が今後どうなったかが気になる。
普通に国にいるだけでもつらいだろうになぁ。)
結婚披露宴の夜、
アラジンは
「姫にふさわしい宮殿を献上したいと思います。」
と魔人に最高級の素材で宮殿を作る事を命じる。
宮殿は朝には完成し、
その豪華さには命令を下したアラジンでさえ驚いた。
こうしてアラジンは姫との優雅で幸せな生活が始まった。
が、
これで話が終わらないのが世の常というもの。
叔父を名乗った怪しい魔法使いの男は、
このアラジンの成功を知った。
「俺のランプのおかげで成功しただけじゃないか」
(別にあんたのものでもないだろう)
そこでこの男は、一計を案じることに。
街中に古いランプと新しいランプを交換するというイベントを始めた。
姫はそれを聞きつけ、
侍女に命じて古いランプを交換させた。
言うまでもない、それがアラジンのあの最強のランプだった。
(たかがランプを交換したいなんてケチくさい姫だな、などと言ってはいけない。)
ランプを手に入れた男はランプをこすって魔人を召喚。
「宮殿から何まで全てを俺の国、アフリカに運べ!」
ランプが無いアラジンは、
ドラえもんのいないのび太状態。
姫まで連れ去られ、王は激怒した。
アラジンは
「40日の猶予を下さい」
と王に頼み、姫と宮殿を探すことにした。
一人身となったアラジンは河で体を洗っているときに、
手にしていた指輪がこすれ、指輪の魔人があらわれた。
(絶対忘れてたとしか思えない。)
アラジン、指輪の魔人に姫と宮殿をもとに戻せと言ってみたが、
「その仕事はランプの魔人のものです。何か別の事を」
まるでお役所仕事のようだ。
仕方なく宮殿の場所までつれていってもらった。
アラジンは女装して、姫の侍女になりすまし、
この男に大量のお酒を飲ませて酔い潰した。
酔いつぶれている男からランプを取り戻し、
男を殺してからランプをこすり、
「この宮殿を元の場所へ!」
無事戻ってきた姫とアラジン、
王はこれを迎え、国に平和が戻った。
それから少しして、 宮殿にあらわれた老婆が姫に一言。
「この宮殿には足りないものがある。
それは屋根にルフ鳥の卵をつりさげていない事だ。」
と。(もちろん、あの《ルフ鳥の卵/Rukh Egg》の事だ)
しかし、この老婆は、
あの魔法使いの男の弟が化けた姿だった。
言うまでもなく、兄の敵討ちを目論み、近づいてきたのだった。
が、そんなことを知らない姫はアラジンにこれを相談する。
アラジン、いつものごとくにランプの魔人を呼びつけ、
「ルフ鳥の卵を…」
と命令した。
が、この時ばかりは勝手が違った。
「この馬鹿者が!今までどれほどに仕えたと思っている!
まだ足りぬというのか!
あの老婆はあの魔法使いの男の弟なのだぞ!
そんな事も気づかないで何をしている!」
(ここで怒りつつも注意することが出来るなんて、魔人、いい奴だなぁ)
アラジンは魔人の怒声にも驚いたが、
それ以上に老婆が魔法使いの男の弟と知ってなお驚いた。
早速老婆に化けた男を呼びつけて殺した。
その後、魔人の忠告がきいたのか、
2人は仲むつまじく幸せに暮らしたという。
と、こんな感じのお話です。
指輪の魔人は全然活躍していないなんて言ってはいけません。
ランプの魔人が万能のわりに、マジックのアラジンのランプは使えないじゃないか!
なんて言ってはいけません。
大事なのはお話です。
この2つのカードはそんなお話とともにコレクションしておくためのカードです。
間違ってもデッキに入れようなどと考えてはいけません。
魔法使いの男が「これはお守りだ」と言っていますが、
お守り程度に持っておくだけで、
実際使おうなどとは思わない事です。
《ティタニアの歌/Titania’s Song》を出せば10/10と8/8が作れる!
などと、意味不明な夢を見てはいけません。
(お店の買取でカードを買い取った際に、
これがコンセプトのデッキを買い取った事がある。)
大事に、大事にカードアルバムに入れておきましょう。
この2つのカードは眺めて楽しむためのカードです。
ではまた。
