MTGへんてこデッキ紹介その8。

色々なレギュレーションのあやしいデッキを紹介。
今回のデッキはヴィンテージ。
なのだが、
1枚抜くとレガシーにもなる。

memnite
-クリーチャー26枚-
4《メムナイト/Memnite
4《羽ばたき飛行機械/Ornithopter
4《ファイレクシアの歩行機械/Phyrexian Walker
4《ボーマットの急使/Bomat Courier
4《金属ガエル/Frogmite
4《マイアの処罰者/Myr Enforcer
2《回収するタイタン/Salvage Titan

-アーティファクト26枚-
4《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble
4《骨の鋸/Bone Saw
4《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt
4《チス=ゴリアの歯/Tooth of Chiss-Goria
4《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum
3《溶接の壺/Welding Jar
1《太陽の指輪/Sol Ring
1《水蓮の花びら/Lotus Petal
1《オパールのモックス/Mox Opal

-土地8枚-
4《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel
4《大焼炉/Great Furnace


—————————–
デッキ60枚全てアーティファクト。
さてこのデッキがどんな事をするか想像がつくだろうか。
とてもシンプルである。


シャッフル!

マリガンチェック!

手札全部出します!


これだけ。
土地が8枚入っているので、
運が悪ければ土地を2枚以上引いてしまい、
これが出来ないのだが、
高確率で「全部出します!」が可能。
デッキに土地8枚なら確率の上では、
初手7枚に1枚あるかないかである。
他にも、
回収するタイタン
マイアの処罰者
を複数枚引いてしまうと出来ない場合もある。

このデッキの見方を少し変えてみよう。

0マナのアーティファクト37枚
4《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel
4《大焼炉/Great Furnace
4《メムナイト/Memnite
4《羽ばたき飛行機械/Ornithopter
4《ファイレクシアの歩行機械/Phyrexian Walker
4《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble
4《骨の鋸/Bone Saw
4《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt
3《溶接の壺/Welding Jar
1《水蓮の花びら/Lotus Petal
1《オパールのモックス/Mox Opal

1マナのアーティファクト9枚
4《ボーマットの急使/Bomat Courier
4《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum
1《太陽の指輪/Sol Ring

親和を持つアーティファクト
4《金属ガエル/Frogmite
4《マイアの処罰者/Myr Enforcer
4《チス=ゴリアの歯/Tooth of Chiss-Goria

コストを踏み倒して出せるアーティファクト
2《回収するタイタン/Salvage Titan

このように見るとわかるだろうか。
土地の8枚もコストは0ではあるので、
これを含めてコスト0のアーティファクトはデッキの半分以上。
1マナは9枚。
親和orコスト踏み倒しのアーティファクトは合計14枚。
この構成なら、
初手7枚を全部出す事はなんら難しくない。

このデッキを作ったのは店主。
作ったきっかけは、
お客様に
「ヴィンテージで安く作れるデッキないですか?」
「ヴィンテージでなんか面白いデッキないですか?」
と言われた事。

このデッキは《オパールのモックス》1枚さえ諦めれば、
デッキの総額は1万円にも行かない。
そしてデッキのインパクトもなかなかのもの。
勝てる?と言われたら、
結構な運まかせであり、
しっかりとお金をかけて組んであるデッキには敵わないし、
ましてや《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》1枚で100%投了である。

何度か対戦してみたところ、
メインからの《トーモッドの墓所》4枚のおかげで、
ドレッジには勝てた。
当然と言えば当然なのだが、
オースには絶対と言っていいほど勝てない。
手札破壊は効かないデッキなので、
思考囲い/Thoughtseize
トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach
などの手札破壊呪文は、
このデッキ相手では無駄カードとなる。

1枚抜くとレガシーという1枚というのは《太陽の指輪》の事だが、
実際のところ、
レガシーにこのデッキを持っていったら、
面白いだけで高確率で負けてしまう。
このデッキはヴィンテージ用なのだ。
ヴィンテージには

・クリーチャーの単体除去カードはレガシーより少ない。
・全体除去はほとんど無い。
・デッキ次第ではレガシーより遅い事もある。
・メインから墓地対策をしておいて損はない。


といった特徴があるため、
相手次第ではこのデッキが刺さる事がある。
時には無人の荒野を《マイアの処罰者》が突っ走る事もある。
レガシーの環境はこういった特徴ではないため、
どうしてもこのデッキでは厳しい。

当たり前の話なのだが、
「安く作れて面白いデッキ」
を念頭にしているので、
極端な強さは求められない。
ただ、考え方を変えてみるのはどうだろう。
この格安デッキからヴィンテージ参入は可能なのだ、と。

このデッキはいくつかいじるところがある。
たとえば、
ダークスティールの城塞》2枚を抜いて、

魔力の墓所/Mana Crypt
オパールのモックス

にチェンジ。
このあたりならば、持っている人もいるだろう。
オパールのモックス》はデッキに4枚であっても、
よほど偏って引いてしまう場合を除いて、
ある程度活躍出来る。
回収するタイタン》もあるので、
生け贄にして新しい《オパールのモックス》をプレイしてもよい。
魔力の墓所》や2枚以上の《オパールのモックス》を採用出来るなら、
少しだけマナに安定力が出て来る事も考慮して、

幽霊火の刃/Ghostfire Blade
信号の邪魔者/Signal Pest
拷問台/The Rack
黒の万力/Black Vise

などの採用も面白い。
特にドレッジ相手は《拷問台》が刺さる。
サイドボードに入れておいても面白いかもしれない。

もちろんのこと、
Mox Pearl
Mox Sapphire
Mox Jet
Mox Ruby
Mox Emerald
を出来れば採用したいのだが、
この5枚を持っているような人は、
そもそも違うデッキを組むだろう。

このデッキの特筆すべき1枚はこれ。
bomat-courier
Bomat Courier/ボーマットの急使
コスト:1
アーティファクト クリーチャー 構築物(Construct)
速攻
ボーマットの急使が攻撃するたび、
あなたのライブラリーの一番上のカードを裏向きに追放する。
(あなたはそれを見ることができない。)
(赤),あなたの手札を捨てる,ボーマットの急使を生け贄に捧げる:
ボーマットの急使により追放されたすべてのカードをオーナーの手札に加える。
1/1
レア

カラデシュに出てきた1マナ1/1速攻持ちという、
珍しいアーティファクト・クリーチャー。
赤マナ1つ払って生け贄の能力は、
このデッキではとても有効的だ。
なにせ1ターン目に手札を0にするように構成されている。
この《ボーマットの急使》が3回も殴れていたら、
Ancestral Recall》である。
このカードの起動のためだけに《大焼炉》が採用されている。
このカードが不採用なら《ダークスティールの城塞》のほうが強い。

さらに馬鹿に出来ないのは、
ドレッジ相手の時だ。
黄泉からの橋/Bridge from Below》という、
ドレッジのキーカードを、
この《ボーマットの急使》で潰せる事がある。
黄泉からの橋》は

「トークンでないクリーチャーが1体戦場からあなたの墓地に置かれるたび、
 黄泉からの橋があなたの墓地にある場合、
 黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。 」

「クリーチャーが戦場から対戦相手1人の墓地に置かれたとき、
 黄泉からの橋があなたの墓地にある場合、黄泉からの橋を追放する。」

という能力なので、
もし墓地に《黄泉からの橋》があったら、
ボーマットの急使》を生け贄にするだけで、
黄泉からの橋》は追放されるし、
ゾンビトークンも出てこないのである。

ボーマットの急使》は1ターン目からのダメージソースであり、
ドローエンジンであり、
ドレッジ対策にもなっているなかなかの出来る子なのである。

一応断っておくのだが、
別に店主はドレッジを仮想敵にしてこのデッキを組んだわけではない。

「何が何でも1ターン目に手札が0になるデッキ」
「これをきっかけにヴィンテージに興味を持って欲しい」

という事を「安く作れて面白いデッキ」以外の目的として構築したのである。

なお、このデッキはお客様にもお試しで使っていただき、
使っているところも見てもらった。
多くの方が、
「このデッキ、このまま買ってもいいかもしれない。」
「思ったより動きがあるのが面白い。」
「最初に手札全部を場に叩きつけられる感覚がたまらん。」
「こんなデッキよく思いつきますね。」
「ヴィンテージが高いというイメージを壊せる楽しいデッキ。」
となかなかの賛辞をいただいた。

これを読んだ方、
こんな形からヴィンテージを始めてみてはいかがだろう?
実際のところ、
アーティファクト単のデッキはヴィンテージでは色々な形で存在し、
その中には親和デッキもある。
このデッキをもとに多少の資産があれば、
ヴィンテージで戦えるデッキはいくらでも組めるのである。

ではまた。



記事作成日:2016/10/24



記事のカテゴリー

他の「ヴィンテージ」記事

他の「へんてこデッキ」記事