EDHデッキ紹介その69(Animar, Soul of Elements/精霊の魂、アニマー)
記事作成日:2015/11/02 執筆:加藤英宝
今回のデッキ紹介は
《精霊の魂、アニマー/Animar, Soul of Elements》。
一番最初の統率者デッキセットの生物。
このカードが作られた当時より約4年、
クリーチャーカードは随分と強力なものが生まれたので、
当時とは違って相当に変わったデッキが組める。
《Animar, Soul of Elements/精霊の魂、アニマー》
コスト:青赤緑
伝説のクリーチャー エレメンタル(Elemental)
プロテクション(白)、プロテクション(黒)
あなたがクリーチャー呪文を1つ唱えるたび、精霊の魂、アニマーの上に+1/+1カウンターを1個置く。
あなたが唱えるクリーチャー呪文は、精霊の魂、アニマーの上に置かれている+1/+1カウンター1個につき、
それを唱えるためのコストが(1)少なくなる。
1/1
神話レア
単純性能では3マナ1/1と及第点以下だが、
クリーチャー呪文を唱えるだけで自動強化されていくので、
5/5以上になる事は珍しくなく、
ジェネラルダメージ21点は十分に狙える。
プロテクションも白と黒という、
単体除去がよく飛んで来る色のプロテクションがあり、
4/4を超え始めれば赤の火力でも焼かれなくなり、
怖いのは青のバウンス程度だ。
そして、当然の事ながら、
クリーチャー呪文のコストを軽減する能力は非常に強い。
極端な構築ならば、デッキの土地以外をほとんどクリーチャーにしてもいい程だ。
そのくらいジェネラルありきの構成がオススメの生物だ。
ジェネラル:《精霊の魂、アニマー/Animar, Soul of Elements》
-クリーチャー46枚-
《極楽鳥/Birds of Paradise》
《東屋のエルフ/Arbor Elf》
《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
《Fyndhorn Elves》
《爪鳴らしの神秘家/Rattleclaw Mystic》
《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
《獣呼びの学者/Beastcaller Savant》
《エルフの幻想家/Elvish Visionary》
《花を手入れする者/Bloom Tender》
《ティタニアの僧侶/Priest of Titania》
《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》
《スクリブのレインジャー/Scryb Ranger》
《花の壁/Wall of Blossoms》
《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote》
《狩猟の神、ナイレア/Nylea, God of the Hunt》
《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
《激情の共感者/Fierce Empath》
《ウッド・エルフ/Wood Elves》
《再利用の賢者/Reclamation Sage》
《威厳の魔力/Regal Force》
《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》
《Elvish Spirit Guide》
《ソンバーワルドの賢者/Somberwald Sage》
《永遠の証人/Eternal Witness》
《失われた業の巫師/Shaman of Forgotten Ways》
《収穫の魂/Soul of the Harvest》
《始原の賢者/Primordial Sage》
《鍛冶の神、パーフォロス/Purphoros, God of the Forge》
《背信のオーガ/Treasonous Ogre》
《はた迷惑なゴブリン/Hellraiser Goblin》
《帝国の徴募兵/Imperial Recruiter》
《森林の怒声吠え/Woodland Bellower》
《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》
《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》
《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》
《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》
《大クラゲ/Man-o’-War》
《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》
《金切り声のドレイク/Shrieking Drake》
《祖先の像/Ancestral Statue》
《潮吹きの暴君/Tidespout Tyrant》
《熟考漂い/Mulldrifter》
《流浪のドレイク/Peregrine Drake》
《フェアリーの大群/Cloud of Faeries》
《金粉のドレイク/Gilded Drake》
《セファリッドの女帝ラワン/Llawan, Cephalid Empress》
-インスタント3枚-
《神秘の教示者/Mystical Tutor》
《自然の要求/Nature’s Claim》
《俗世の教示者/Worldly Tutor》
-ソーサリー7枚-
《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》
《Wheel of Fortune》
《意外な授かり物/Windfall》
《Timetwister》
《歯と爪/Tooth and Nail》
《時のらせん/Time Spiral》
《加工/Fabricate》
-エンチャント7枚-
《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
《繁茂/Wild Growth》
《適者生存/Survival of the Fittest》
《森の知恵/Sylvan Library》
《調和の中心/Concordant Crossroads》
《硬化した鱗/Hardened Scales》
《魔の魅惑/Aluren》
-アーティファクト6枚-
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
《Mana Crypt》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《雲石の工芸品/Cloudstone Curio》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《太陽の指輪/Sol Ring》
-土地30枚-
《統率の塔/Command Tower》
《霧深い雨林/Misty Rainforest》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
《汚染された三角州/Polluted Delta》
《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
《Tropical Island》
《Volcanic Island》
《Taiga》
《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
《繁殖池/Breeding Pool》
《蒸気孔/Steam Vents》
《硫黄の滝/Sulfur Falls》
《内陸の湾港/Hinterland Harbor》
《根縛りの岩山/Rootbound Crag》
《カープルーザンの森/Karplusan Forest》
《ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast》
《シヴの浅瀬/Shivan Reef》
《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle》
《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》
2《島/Island》
4《森/Forest》
——————————
《帰還した探検者、セルヴァラ/Selvala, Explorer Returned》の時と同様、
可能な限りは2ターン目にジェネラルを着地させたい。
指定コストが多い分、《帰還した探検者、セルヴァラ》ほど簡単ではないが、
着地した後の単純攻撃力と防御力は相当に高い。
《帰還した探検者、セルヴァラ》と違って、
ジェネラルダメージであっさり1~2人沈める事もある。
プロテクションのおかげで除去耐性と回避性能があるだけに、
ジェネラルダメージも狙いやすい。
俗に言うキキジキコンボと呼ばれる、
《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker》
を起点としたコンボパーツや、
ジェネラルとこれ1枚だけで無限が決まる、
《パリンクロン/Palinchron》
はどちらも不採用。
理由はキキジキコンボのほうは、
単純な指定コストが大きい事と、
それほどジェネラルと噛み合うわけではない事。
やはりコストの赤赤赤は、
《歯と爪》でコストを踏み倒すならともかく、
素で出すにはデッキバランス上良くない。
全体バランスを見てキキジキコンボはさようなら。
《パリンクロン》のほうは出せれば確かに強いのだが、
条件の問題。
よく考えてみると、
《パリンクロン》の無限マナコンボは、
《パリンクロン》を出すコストに青青が必要。
戻すのにも2青青が必要。
《パリンクロン》のコストは5青青で、
無色5の部分はジェネラルで軽減出来るとしても、
起動の2青青とプレイの青青である、
合計6マナは軽減方法がない。
無限に出し戻しするだけなら6枚の土地が必要だが、
無限マナを出したいとすれば7枚の土地が必要である。
このデッキは、
そんな悠長な事をやっているデッキではない。
土地が5枚もならんだ頃には相手を張り倒すくらいの勢いがあるため、
《パリンクロン》を出してもあまり嬉しくない。
せいぜい「ああ、弱くないね」くらいだ。
そんな事をするよりも瞬殺可能な手段がいくつもある。
とくにキキジキコンボなどハッキリ言って不要と言えるものがある。
《歯と爪》でこの2枚持ってくれば終わりと言えるものがある。
それは、
《鍛冶の神、パーフォロス》
《祖先の像》
の2枚。
キキジキコンボとの違いは、
キキジキコンボは《鏡割りのキキジキ》+アンタップ生物だが、
こちらはこの2枚+ジェネラルが必要。
《祖先の像》は
《Ancestral Statue/祖先の像》
コスト:4
アーティファクト クリーチャー ゴーレム(Golem)
祖先の像が戦場に出たとき、あなたがコントロールする土地でないパーマネントを1つオーナーの手札に戻す。
3/4
コモン
という効果。
自身の能力で自身が戻るだけでジェネラルが強化される。
ジェネラルに4つ+1/+1カウンターが置かれていれば、
あとは無限にジェネラル強化が出来る。
ジェネラルとこれだけで完全に自己完結しているカードだ。
《鍛冶の神、パーフォロス》とジェネラルが出ているところに
《祖先の像》をプレイすると、
対戦相手全員に2点ダメージとジェネラル強化。
《祖先の像》は自身の能力で手札に戻る。
あとはジェネラルに4つ+1/+1カウンターが置かれていれば、
無限ダメージ+無限ジェネラル強化。
ジェネラル含む3枚のため、
ジェネラルが無い場合は持ってきても意味がないという欠点はあれど、
《鍛冶の神、パーフォロス》は3赤
《祖先の像》は4
と、指定コストが赤だけで、
残りの部分はジェネラルで軽減出来る点からも、
《適者生存》でさらっと持ってきて決められる。
キキジキコンボは《プロパガンダ/Propaganda》のような攻撃抑制方法や、
《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》で止まる事が多いが、
こちらはそういったカードで止まる可能性は薄い事と、
《祖先の像》がジェネラルさえあれば単体でも相当な仕事をする。
なお1人だけ倒すという方法であれば、
の3枚で一撃である。
2億点程のジェネラルダメージをトランプル込みで叩き込める。
ブロッカー無しの相手であれば、《狩猟の神、ナイレア》は不要。
《祖先の像》1枚で1人を瞬殺。
《祖先の像》で無限ドローも決まる。
《収穫の魂》もしくは《始原の賢者》
《祖先の像》
ジェネラル
の3枚で無限ドロー。
これが決まった時に赤マナが無く、
場に《モックス・ダイアモンド》が無ければ、
《鍛冶の神、パーフォロス》と《モックス・ダイアモンド》を引くまでドローして、
あとは上記の無限ダメージを決めれば良い。
《モックス・ダイアモンド》の代わりに《猿人の指導霊》でも良い。
《収穫の魂》と《始原の賢者》は、
どちらも「カードを引いてもよい。」という記述なので、
好きな枚数で止める事が出来る。
あまりに《祖先の像》がこのデッキでは活躍する事から、
《加工》まで入れてある。
《加工》は《雲石の工芸品》のサーチ手段でもある。
《雲石の工芸品》も無限コンボパーツの1つ。
こちらは他の置いてあるカード次第で多くの無限エンジンとなる。
ジェネラルと《雲石の工芸品》を置いてある事を前提にすると、
《獣呼びの学者》
《流浪のドレイク》
《フェアリーの大群》
のどれか2枚で無限マナ、無限ジェネラル強化。
ここに《潮吹きの暴君》があれば対戦相手のパーマネントは全て戻せる。
無限マナは出ないが、
の2枚が行き来するだけでも無限ジェネラル強化。
こちらも《潮吹きの暴君》があれば対戦相手のパーマネントは全て戻せる。
上記の4種のカードのコンボなら、
《収穫の魂》もしくは《始原の賢者》が出ていれば無限ドロー。
別ルートもある。
速攻付与とジェネラルが前提になるが、
《花を手入れする者》
《ティタニアの僧侶》
《ソンバーワルドの賢者》
《失われた業の巫師》
などの2マナ以上出る生物と、
1マナ出せる1マナの生物もしくは
《獣呼びの学者》
《流浪のドレイク》
《フェアリーの大群》
でも行き来が可能。
《ワイアウッドの共生虫》があるとさらに変わった動きになる事も。
ジェネラル+《雲石の工芸品》前提には他にもコンボがいくつもあり、
大胆なものでは、
《絶え間ない飢餓、ウラモグ》
《無限に廻るもの、ウラモグ》
というダブルウラモグが行き来するだけで、
対戦相手の全パーマネントが消し飛ぶというコンボもある。
《真実の解体者、コジレック》
《獣呼びの学者》
でもコンボ成立。
また、
《金切り声のドレイク》または《大クラゲ》
と
《魔の魅惑》
での無限ジェネラル強化もある。
これらも
《潮吹きの暴君》があれば対戦相手のパーマネントは全て戻せるし、
《収穫の魂》もしくは《始原の賢者》が出ていれば無限ドロー。
当然の事ながら全てのコンボは《鍛冶の神、パーフォロス》で無限ダメージ。
色々なコンボを考えるに
《狙い澄ましの航海士/Deadeye Navigator》
も相当に面白いが、
コストの青青+起動コストの1青での、
合計コストが1青青青とかかる事を嫌って不採用。
とはいえ、
《大クラゲ》や《永遠の証人》などと組むだけで十分に強い魅力はあり、
《流浪のドレイク》では無限マナが成立する。
《流浪のドレイク》の無限マナコンボの場合、
《鍛冶の神、パーフォロス》で無限ダメージが入る。
他のカード候補では、
《精霊の絆/Elemental Bond》
《進歩の災い/Bane of Progress》
《士気溢れる徴集兵/Zealous Conscripts》
《呪文滑り/Spellskite》
《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》
《森の女人像/Sylvan Caryatid》
《ティムールの剣歯虎/Temur Sabertooth》
《起源のハイドラ/Genesis Hydra》
《海門の神官/Sea Gate Oracle》
《自由なる者ルーリク・サー/Ruric Thar, the Unbowed》
《龍王アタルカ/Dragonlord Atarka》
《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》
《吸収するウェルク/Draining Whelk》
《虚空の選別者/Void Winnower》
《忘却蒔き/Oblivion Sower》
《果てしなきもの/Endless One》
《破滅の伝導者/Conduit of Ruin》
なども有効なカード。
《忘却蒔き》は《雲石の工芸品》+ジェネラルの組み合わせで、
ダブルウラモグが行き来するやり方で、
無限に《忘却蒔き》を行き来させても面白い。
決まれば全対戦相手のライブラリーを追放可能。
《精霊の魂、アニマー》のデッキの作り方のコツは、
《潮吹きの暴君》と《威厳の魔力》は例外として、
それ以外のクリーチャーカードはなるべく指定コストを少なめに構築する事。
「とにかくクリーチャーのコストを踏み倒す」
という事にのみ集中してデッキを作ると面白い。
そのため、上記のクリーチャー群の中には、
最初に採用しているものもあったが、
指定コストが2つあったために抜いたカードもあった。
《精霊の魂、アニマー》は、
このカードがこの世に出た頃はそれほど強いと思われなかったが、
その後に出たクリーチャーカードがかなり兇悪だった事もあり、
現在では強ジェネラルの仲間入りを果たしていると言って過言でないだろう。
しかも、コストを踏み倒すタイプのカードなので、
これからもデッキの組み方を楽しめるジェネラルだ。
上記のカード候補以外でも多くのカードを試して、
このジェネラルを楽しんでいただきたい。
ではまた。