EDHデッキ紹介その64(Shu Yun, the Silent Tempest/沈黙の大嵐、シュー・ユン)
記事作成日:2015/07/06 執筆:加藤英宝
今回のデッキ紹介は
《沈黙の大嵐、シュー・ユン/Shu Yun, the Silent Tempest》。
デッキはこらむでも時折名前が出てくるミスターティボルトのデッキだ。
「白青赤のEDHと言えば《悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master》。
という風潮が気に入らない。
あんなもん使ってただコンボゲーするのはつまらん!
だからあえてこの青ハゲを使う!」
という彼の意気込み。
そのわりに「青ハゲ」と呼ばれるシュー・ユンさん。
今回のデッキは彼のデッキと店主のアイデアを足した形でデッキをこの形に。
《Shu Yun, the Silent Tempest/沈黙の大嵐、シュー・ユン》
コスト:2青
伝説のクリーチャー 人間(Human) モンク(Monk)
果敢(あなたがクリーチャーでない呪文を1つ唱えるたび、
ターン終了時まで、このクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。)
あなたがクリーチャーでない呪文を1つ唱えるたび、クリーチャー1体を対象とする。
あなたは(赤/白)(赤/白)を支払ってもよい。
そうしたなら、ターン終了時までそれは二段攻撃を得る。
3/2
レア
運命再編のカン/Khanサイクルの青の坊主。
青のクリーチャーで3マナでパワー3であり、
しかもメリット付きのカードは比較的珍しい。
クリーチャーでない呪文+二段攻撃で自身を対象とするだけで、
単純に8ダメージと相当に侮れない攻撃力がある。
軽い強化呪文+自身の能力を自身対象にするだけで、
あっさりとジェネラルダメージ21点を狙えるなかなかの坊主。
シングルカードの値段的にも高くない坊主だが、
EDHの世界では生きる道が残されている。
能力が殴る能力になっているので、
必然的にジェネラルダメージ21点か、
40ライフ削り切りを狙う構成になる。
デッキは以下。
ジェネラル:《沈黙の大嵐、シュー・ユン/Shu Yun, the Silent Tempest》
-クリーチャー8枚-
《アウグスティン四世大判事/Grand Arbiter Augustin IV》
《ルーンの母/Mother of Runes》
《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》
《幻の漂い/Drift of Phantasms》
《魂火の大導師/Soulfire Grand Master》
《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》
《粗石の魔道士/Trinket Mage》
《僧院の導師/Monastery Mentor》
-インスタント19枚-
《Force of Will》
《Mana Drain》
《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》
《渦まく知識/Brainstorm》
《頑固な否認/Stubborn Denial》
《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
《時を越えた探索/Dig Through Time》
《消し去りの才覚/Banishing Knack》
《神秘の教示者/Mystical Tutor》
《対抗呪文/Counterspell》
《大あわての捜索/Frantic Search》
《断絶/Snap》
《撤回のらせん/Retraction Helix》
《否定の契約/Pact of Negation》
《秘儀の否定/Arcane Denial》
《摩耗+損耗/Wear+Tear》
《夢の掌握/Dream’s Grip》
《流刑への道/Path to Exile》
-ソーサリー22枚-
《Timetwister》
《Wheel of Fortune》
《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
《ギャンブル/Gamble》
《意外な授かり物/Windfall》
《汚損破/Vandalblast》
《議会の採決/Council’s Judgment》
《荊州占拠/Capture of Jingzhou》
《見えざる糸/Hidden Strings》
《巧みな回避/Artful Dodge》
《今を生きる/Seize the Day》
《思案/Ponder》
《時のらせん/Time Spiral》
《時間のねじれ/Time Warp》
《時間の熟達/Temporal Mastery》
《時間操作/Temporal Manipulation》
《呪文ねじり/Spelltwine》
《精神の願望/Mind’s Desire》
《定業/Preordain》
《宝船の巡航/Treasure Cruise》
《牧歌的な教示者/Idyllic Tutor》
《無謀なる突進/Reckless Charge》
-エンチャント1枚-
《ジェスカイの隆盛/Jeskai Ascendancy》
-アーティファクト17枚-
《Jeweled Amulet》
《Mana Crypt》
《アゾリウスの印鑑/Azorius Signet》
《イゼットの印鑑/Izzet Signet》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《ボロスの印鑑/Boros Signet》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《水蓮の花びら/Lotus Petal》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《大薙刀/O-Naginata》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《タッサの二叉槍/Bident of Thassa》
-土地32枚-
《Plateau》
《Tundra》
《Volcanic Island》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》
《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《霧深い雨林/Misty Rainforest》
《汚染された三角州/Polluted Delta》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《湿地の干潟/Marsh Flats》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
《教議会の座席/Seat of the Synod》
《古えの居住地/Ancient Den》
《大焼炉/Great Furnace》
《蒸気孔/Steam Vents》
《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
《秘教の門/Mystic Gate》
《滝の断崖/Cascade Bluffs》
《氷河の城砦/Glacial Fortress》
《断崖の避難所/Clifftop Retreat》
《硫黄の滝/Sulfur Falls》
《魂の洞窟/Cavern of Souls》
《統率の塔/Command Tower》
《反射池/Reflecting Pool》
《永岩城/Eiganjo Castle》
《水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge》
1《平地/Plains》
2《島/Island》
——————————
デッキの勝ちパターンとしては、
・ジェネラルダメージ21点狙い。
・40ライフ削りきり。
・コンボ決め。
の3種。
滅多な事では決まらないが、
一応無限になる手段が搭載。
1つは
《魂火の大導師》と追加ターン呪文。
追加ターン呪文+4マナあれば単純に無限ターン。
ただし、《魂火の大導師》をサーチする手段が、
《ギャンブル》しかないため、
狙って成立させる事は難しい。
《魂火の大導師》さえ手札に来れば、
追加ターン呪文はある程度なんでもいいので、
あとはマナ次第という事に。
もう1つは俗に言うジェスカイコンボ。
《ジェスカイの隆盛》
《消し去りの才覚》か《撤回のらせん》
《オパールのモックス》や《太陽の指輪》や《厳かなモノリス》
この3つのパーツで成立。
(正確にはクリーチャーも最低1体必要。)
こちらは
《ジェスカイの隆盛》を置いて、
《消し去りの才覚》か《撤回のらせん》を自身のコントロールするクリーチャーに撃つ。
「(T):土地でないパーマネント1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。」
の能力がつくので、
このタップ能力でコストの安いアーティファクトを手札に戻す。
ここでは仮に《太陽の指輪》にしておこう。
《太陽の指輪》で2マナを出しておき、
そのマナで《太陽の指輪》をプレイ。
《ジェスカイの隆盛》の能力が誘発して、
コントロールしているクリーチャーは全てアンタップと+1/+1される。
「あなたがクリーチャーでない呪文を1つ唱えるたび、
あなたはカードを1枚引いてもよい。
そうしたなら、カードを1枚捨てる。」
の誘発能力も使いたい場合は使ってよい。
その後、
タップ能力を再度起動してまた《太陽の指輪》を戻す。
再度《太陽の指輪》をプレイ。
繰り返すだけで、
・コントロールしているクリーチャーの無限強化
・無限マナ
が成立。
無色の無限マナというわけではなく、
途中から戻すアーティファクトを印鑑などに変更すれば、
有色の無限マナにも変化する。
もし色マナを出すアーティファクトが無くても、
《ジェスカイの隆盛》のドロー&ディスカードで探せばOK。
手札が0枚で無い限りは大丈夫だ。
このコンボを成立させるときに、
《ミシュラの工廠》や《墨蛾の生息地》をクリーチャー化させておくと、
勝手にアンタップしてくれるのでこれも便利だ。
とくに《墨蛾の生息地》はそのまま1人毒殺を狙えるところも面白い。
このコンボ成立後は、
クリーチャーが2体以上出ていれば、
やろうと思えば対戦相手の土地以外のパーマネントは全て手札に戻せる。
《消し去りの才覚》か《撤回のらせん》を、
2体のクリーチャー両方に撃てば成立。
片方で自身のアーティファクトを戻し、
片方で対戦相手のパーマネントを戻し、
その後、戻したアーティファクトをプレイすれば、
両方ともアンタップする。
以下繰り返し。
あとは強化された生物で殴り切るか、
《Timetwister》の1発でも撃てば良い。
こちらのコンボは、
《ジェスカイの隆盛》
《消し去りの才覚》
《撤回のらせん》
をサーチする手段があるので、
比較的決めやすい。
と、ここまでコンボの紹介と説明をしたが、
別にそんな事をしなくてもこのデッキは殴り切る事は難しくない。
ジェネラルか《僧院の導師》さえあれば、
相手のライフを削り切るには十分なダメージが叩き出せる。
このデッキ特有とも言える装備品《大薙刀》がかなりいい仕事をする。
《粗石の魔道士》で持ってくる事も出来るこの装備品と、
ジェネラルが非常に良く噛みあう。
ジェネラルは素でパワー3なので装備条件も満たしており、
装備後、
一度でもクリーチャーでない呪文を唱えたら、
果敢能力が誘発してパワーが7、
二段攻撃能力誘発で対象をジェネラル本人にすれば、
これだけで14点ダメージ。
簡単にジェネラルダメージ21点が射程圏内となる。
《無謀なる突進》も同様の使い方である。
《幻の漂い》
《牧歌的な教示者》
の2つはどちらも《ジェスカイの隆盛》のサーチのためだけに入っている。
《幻の漂い》は時々《Timetwister》や《議会の採決》をサーチをする事もあるが、
攻撃的に行く時の大半は《ジェスカイの隆盛》を選択する。
《ジェスカイの隆盛》はあるか無いかで相当に勝敗に影響しやすい1枚。
可能なら積極的にプレイしたい。
また、《海の神、タッサ》も選択肢の1つである事は忘れてはならない。
このカードはクリーチャー化させて殴る事は一切目的としておらず、
アップキープの占術1への期待と、
ブロック不可能力起動のために存在している。
ジェネラルダメージ21点を狙う際には非常にいい仕事をする。
別アイデアでは
《精霊術の熟達/Elemental Mastery》
《二重詠唱/Dual Casting》
なども面白い。
《ジェスカイの隆盛》と組み合わさると、
かなり変わった動きになる。
《タッサの二叉槍》が案外重いので入れ替えても良いだろう。
スピード重視ならマナアーティファクトへ変更しよう。
その場合は《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》がお薦め。
青い呪文が多い事とジェネラルのコストも安くなる事から、
使いやすい1枚だろう。
徹底的に速度アップしてジェスカイコンボ重視ならば、
《議会の採決》まで抜いて、
《金属モックス/Chrome Mox》
《精神石/Mind Stone》
《差し戻し/Remand》
などを採用しよう。
重厚に攻めたい場合は
《卓絶のナーセット/Narset Transcendent》
《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
などのプレインズウォーカーを採用しよう。
最後に。
ミスターティボルトの作るデッキはなかなかにアイデアが面白く、
それでいて決して弱くないデッキを組んでくるので、
機会があればまたCardshop Serraのこらむで紹介したいと思う。
ではまた。