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【お題】ジェネラルを選ぶ基準

記事作成日:2025/09/18 執筆:加藤英宝

お題

お客様より質問にてお題をいただいた。

質問者
ふと気になったのですが、英宝さんはEDHのジェネラルを選ぶ時にコイツ面白そう!
とか作ってみたくなるビビッとくる基準はどの様な感じなのでしょうか?

自分の場合はエクスデスみたいにキャラが好きだから無理矢理組むとか、
こんな動きさせたいなーからの逆算でジェネラルを選ぶ事が多いのですが
ラッガドラッガとかレッドシフトの一度走り出したら止まらないみたいな動きが出来るジェネラルを見つけ出すのは流石だなあ…
と思いますので少しでも自分もその視点を参考にさせてもらえればなあとワガママですが思いまして…

ジェネラルを選ぶ基準か。

結構色々。

ちなみに選ばない基準もある。
先にそれを書いておこうか。

ジェネラルに選ばない基準

●ジェネラルで選ばない基準と自分の考え。

1つめはそのカードが弱すぎる場合。
ま、これは仕方ないよね。
能力無しだったり、作っても意味が無さそうなのはさすがにね。

2つめはつまらない場合。
有り体に言って勝ち手段が「あーハイハイ」っていうお決まりパターンのやつだ。
デモコンタッサやブリーチコンボなどをはじめとする、
ある程度の使い手になると実力などあんまり関係がない勝ち方のもの。

3つめはジェネラルがカラーマーカーでしかないもの。
2つめの理由とほぼイコールだね。
EDHの醍醐味と構築する楽しみは、
「発見」と「経験」であり、
お決まりのパターンやカラーマーカーやって何が面白いの?
と思っているのでまず選ばない。

ジェネラルに選ぶ基準

●テキスト見て自分好みだった
これは昔から結構ある。
最近誰かに言われたのは、
「英宝さん、コスト踏み倒す系好きですよね」
と。

うん、
たしかに。

あと「ドローする系」と「やたらマナを出す系」も好きだ。

パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun
先見者、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Visionary
火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind
歩哨竜、ミーリム/Miirym, Sentinel Wyrm
養育者、マーウィン/Marwyn, the Nurturer
野生の心、セルヴァラ/Selvala, Heart of the Wilds
巻物の君、あざみ/Azami, Lady of Scrolls
生ける卒論、オクタヴィア/Octavia, Living Thesis
ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ/Raggadragga, Goreguts Boss
Ken, Burning Brawler
巡歴の干渉者、クウェイン/Kwain, Itinerant Meddler
船壊し、ダーゴ/Dargo, the Shipwrecker
三日月の神/Kami of the Crescent Moon
永遠神ケフネト/God-Eternal Kefnet
アーカム・ダグソン/Arcum Dagsson
巨大なるカーリア/Kaalia of the Vast

このへんはだいたいテキストで選んだ生物だが、
確かに、ドロー系、やたらマナ出す系、コスト踏み倒す系のどれかだ。
他にも過去のデッキを思い出すとこの類は多い。

余談だけれども、EDH黎明期をプレイしている超古参なので、
ラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissary》がジェネラルで使えた時代に、
このロフェロスでデッキを組んでいた事もある。
ロフェロスもやたらマナ出す系だ。

この時代はなかなかに熱い時代で、
チャネル/Channel》ですら使えたのだ。

そしてエルドラージ覚醒がまだ出たばかりの頃、
「2ターン目《チャネル》!
 26ライフ払います!」
と言ったら3人から投了された事があったな。
(何をプレイするとも言っていない状態)
26マナで何されるかはわかるだろう。
無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》11マナ
引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》15マナ
が着地だ。
全員のマリガンチェックから約1分後の出来事である。
この頃はEDHでエムラクールも使えた。
こういう経験出来たのってホント大きいね。

●誰かに「これで作ってみてほしい」とお題をもらった
これは人と話しているとそこそこあるお話。
最近だと

ロケッティアの隊長、レッドシフト/Redshift, Rocketeer Chief
エアリス・ゲインズブール/Aerith Gainsborough
牙の番人、コーティス/Kotis, the Fangkeeper
大召喚士、ユウナ/Yuna, Grand Summoner
宴の結節点、ジェトミア/Jetmir, Nexus of Revels
刈り手、ベイレン/Baylen, the Haymaker

あたりかな。

レッドシフトは友人から言われて作り、
その友人から、
「英宝さんが作ったらどうなるのか楽しみだったが、
 こんな面白い事やってくれると思わなかった」
と評されて嬉しかった。

●テキストを読んで瞬間的にデッキが思いついた
どういう構築したらある程度勝てるのか瞬時にわかる時。
複雑なデッキでも100枚中80枚以上がだいたい浮かぶ感じ。
閃きみたいなもの。
長年MTGしてると知識が膨大になるから、
普通の人よりも色んな事思いつくようになる、というだけのお話。

ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ/Raggadragga, Goreguts Boss
創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation
岸無き海、エルージュ/Eluge, the Shoreless Sea
冬の神、ヨーン/Jorn, God of Winter
永久忠義の義丸/Yoshimaru, Ever Faithful》&《燃えさし爪の使い魔、ケディス/Kediss, Emberclaw Familiar
暁冠の日向/Hinata, Dawn-Crowned
老いざる革新者、ジョイラ/Jhoira, Ageless Innovator
帰還した探検者、セルヴァラ/Selvala, Explorer Returned
Rasputin Dreamweaver

など、過去作ったたくさんのデッキ達は結構どれもこれもそんな感じで閃いたものが多いが、
冒頭に書いたように「コスト踏み倒し系」「ドロー系」「やたらマナを出す系」が多い。
自分はそういうのが好みなんだろうなぁと思う。

今持ってるデッキ

●ついでに今持ってるデッキも紹介しとこう。


・《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation
お気に入りのデッキ。
たぶんそれなりに強い。
一番お金かかってると思う。


・《岸無き海、エルージュ/Eluge, the Shoreless Sea
普通の人には使いこなせない変わったデッキ。
生ける卒論、オクタヴィア/Octavia, Living Thesis》の後継機。
なお、ステゴロEDHでも使っていて現状完全無敗にして、
全対戦相手をエルージュでのみ殴り倒している。


・《Treizeci, Sun of Serra》
自分以外にこのデッキを持っている人はおそらく日本人ではいない。
海外は知らんが、それでも世界でこれ持っている人は一桁のはずなので、
希少度ナンバーワン。
デッキは脳筋だが、かなり強い。


・《ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ/Raggadragga, Goreguts Boss
数あるデッキの中でも、
「こんなデッキ作るのは才能としか言えない」
「どうしたらこんなの思いつくの?」
といった評価を多くの方からいただいたデッキ。
使っていてかなり楽しいし、これも相当強い。


・《親衛隊長、ギルガメッシュ/Gilgamesh, Master-at-Arms
新しくFFから作ったデッキ。
FF5好きとしてはまずこのカードで作ろうと思った。
まだまだ練りが足りない。
装備品いっぱいつけてぶん殴っている時はホントに面白い。


・《迷える黒魔道士、ビビ/Vivi Ornitier
MTG-FF発売日前にデッキを作っていた。
強いね、ビビ。
パルン、ニヴ=ミゼット》などとあんまり変わらない、
青赤らしいEDHデッキだなという感じ。


・《ロケッティアの隊長、レッドシフト/Redshift, Rocketeer Chief
これも《ゴアガッツ団の親分、ラッガドラッガ》並にアイデアを評価してもらっている。
やっぱEDHは構築する過程が楽しいね。
コンボも純粋に殴るのもコントロールデッキも全部構築から楽しい。
このデッキは瞬殺コンボもあるけれども、
殴るルートもある面白いデッキ。


・《エアリス・ゲインズブール/Aerith Gainsborough
エアリス原理主義(過激派)として作らねばならない。
ただ、《Treizeci, Sun of Serra》にパーツを取られがちで、
なかなか難しい。

最後に

EDHによくある事だが、

師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
各種フェッチランド
各種モックス

あたりがどのデッキでも使っているせいで足りない、という。
自分の場合はEDH、ヴィンテージ、レガシーの3種にフェッチランドを奪われるので、
時々「おかしい、フェッチが12枚でも足りない」なんて事も。

こういう時、データでゲームやってる時は楽だよなぁって思う。
4枚持っていれば自動で入れ替え可能なのだから。
でも、
TCGはリアルの紙でやってナンボじゃ。
どんなにコストかけてもやっぱり紙でプレイしたい。
死ぬ最後の瞬間まで紙のMTG触っていたいね。

まとめると、
個性がない事はEDHではやらないに近いかな。
コンボも好きだし、殴り系ジェネラルも好きだし、
やれと言われれば何でもやる。

実際自分はレガシー、ヴィンテージ、オールドスクールなどでは、
完全に競技志向のプレイヤーなので、
そっちの世界では「勝つためならどんなデッキでも選ぶ」でいいと思っている。

だが、EDHは違う。
この20年ほどで生まれた別のMTGの楽しみ方だ。

EDHとはMTGの原点とも言える遊び方になった。
いや、なってしまった?

MTGの第四版のスターターの箱にはね、
「マジックに同じ勝負は無い」
って書いてあるんだ。
でも実際はあるんだよねぇ。

レガシーのショーテル考えてみて。
適当にわかりやすい例を1つ書いてみる。

1ターン目:《思案/Ponder》!
2ターン目:《古えの墳墓/Ancient Tomb》セットから《実物提示教育/Show and Tell》!
 《全知/Omniscience》出して《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》!
おしまい。

これ、確かに対戦相手が《実物提示教育》で何出すかとか、
多少の違いはあるけども、「同じ」も十分ありえるんだよね。
結果的には「同じ」にもなるしね。
昔と違って環境が変わり、
「同じ勝負」またはそれに相当するものが増えてしまった競技シーンはある。
悪いなんて言っているんじゃなく、そういうものもあるというだけ。

けれども、
EDHにはホントに同じ勝負はないだろう。

それと、マジックというゲームは、

「お前は魔法使いだ。
 最強の魔法使いを目指して、自分だけの魔導書を持て。
 目指すは次元すら渡ると言われる魔法使い、プレインズウォーカーになれ」

という世界観だ。

ここ肝心なところ。

自分だけの魔導書。
誰かとは違う自分だけの魔導書。

今の競技シーンとは言ってみれば、7割以上コピーで溢れ返り、
より使い慣れた者か、今日一じゃんけんやダイス目が強い者か、
マリガン回数の少ない者か、相性の良い相手に当たる者か、
これらの複合者が優勝するのがざらだ。

もちろんそれもダメなんて言っていない。
それでも強い人はいるし、練習が無意味なんて事もない。

ただ、自分が今この場で言いたいのは、
世界観のお話。
誤解しないでね。
魔法の世界、ファンタジーを楽しむのと競技シーンは全く違うから。
マジックの黎明期である第四版日本語版のスターターの言葉や先程述べた世界観は、
今のマジックの競技シーンからは失われ、
代わりにEDHの世界で生まれ変わったんだよ、と言いたいのだ。

あなただけの魔導書で、
あなただけの戦い方をして、
同じ勝負は二度はない。
多くの者がプレインズウォーカーを目指し、
いつかは次元を渡る者となるべく、
世界中を旅して魔導書を完成させていく。

この世界観は今、EDHにある。
それを純粋に楽しもう。
自分はそう思ってデッキを作っている。
競技に求めるものとEDHに求めるものは全く違う。

だから言ってやりたい。
EDHでガチカジュ論争とかやめとき。
なんにも面白くないから。
純粋に魔法使いのロールプレイングゲームを楽しんだほうが得だよ。

ではまた。



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