α40の禁止されているものたち
記事作成日:2025/07/17 執筆:加藤英宝
今日はα40で禁止されているものたちというお話。
α40とは
α40とは、
・ヴィンテージのような1枚制限のカードは無い。
・デッキに4枚制限は無い。何枚入れても構わない。
・ゲーム開始時の初手7枚を取る前に、
ライブラリーの1番上のカードを追放する。
・先手プレイヤーに先攻ドロー有り。
・使えるカードセットは1つだけ。α版だけ。
・マリガンが無い。
というもの。
このα40で禁止されているカードは全部で3つ。
《Darkpact》
《Demonic Attorney》
《Contract from Below》
この黒のカード3枚。
とりあえずそれぞれに効果とコメントをば。
「アンティを賭けてプレイしない場合、
プレイを開始する前に◯◯をあなたのデッキから取り除く」
という一文は必ず書いてあるので勝手に省略。
Darkpact
・・・何言ってんだこいつ?
一応どういう動きをするかだけで言えば、
対戦相手の物であろうが、自分の物であろうが、
「アンティになっているカードを対象」にして効果を発揮する。
で、そのカードと自分のライブラリーの一番上を交換する。
具体的には、
現在の自分のライブラリーの一番上のカードがアンティになり、
対象となったアンティのカードは自分のライブラリーの一番上に行く、
という交換が起きる。
その際にルール的には対象となったカードのオーナーになる。
ポイントは自分のライブラリーの一番上にあったカードのオーナーは変わらない。
つまり、《Darkpact》を撃ち、対戦相手のアンティを対象にしてゲームに勝利した場合、
便宜上対戦相手側に置いてあるカードは奪い取れる。
ゲームに敗北した場合でも《Darkpact》を撃つ前に対戦相手側にあったカードは、
《Darkpact》の効果によりオーナーが変わっているので対戦相手に戻る事はない。
とてもややこしいが、対戦相手のアンティを対象にした場合、
ゲームに勝利:自分のアンティと対戦相手側にあるアンティの両方を奪う。
ゲームに敗北:自分のアンティを失うが、対戦相手側にあるアンティは戻り、
《Darkpact》で奪った対戦相手の最初のアンティは自分のもの。
・・・何言ってんだこいつ?
と言いたくなるだろう。
で、α40だけだと影響はこれ以上無いんだが、
アラビアンナイトにある《宝石の鳥》なんぞ使う場合はもっとひどい。

《宝石の鳥/Jeweled Bird》
コスト:1
アーティファクト
アンティを賭けてプレイしない場合、プレイを開始する前に宝石の鳥をあなたのデッキから取り除く。
(T):宝石の鳥をアンティにする。そうした場合、
そのアンティにあるあなたがオーナーである他のすべてのカードをあなたの墓地に置く。その後カードを1枚引く。
アンコモン
《宝石の鳥》をアンティにして、
「あなたがオーナーのアンティ」を全部墓地に置いて、
その後にカードを1枚引く。
対戦相手側にあるアンティも自分側にあるアンティも「オーナー」は自分なので、
《宝石の鳥》の効果によりそれらが自分の墓地に置かれる。
仮にアンティの場所に高額カードがあったとしても、
鳥一匹失う程度の被害に抑えられるわけだ。
ちなみに後述のカードと合わせるともっと酷い事が出来る。
ひとまず《Darkpact》に話を戻すが、
コストが黒黒黒のソーサリーだ。
誰がα40でこんなもん使うんだよ、という効果とコストという事だ。
相手のアンティを一時的に借りるという話でゲームをしたとしても、
あまりに実用的ではない。
カードの効果が特徴的過ぎて誰も気付いていないだろう。
《Darkpact》をプレイすると当然手札を1枚消費するわけだ。
で、カードの効果は
「アンティとライブラリーの一番上の交換」
であり、
《吸血の教示者》や《神秘の教示者》同様、
手札が1枚減っている。
見えている範囲からチューターする事になるだけだ。
選択範囲の狭さを考えると強くもなんともないうえに、
ディスアドバンテージしているのだ。
仮にこのカードがフェイクアンティでOKだとしても滅多に使われないだろう。
Demonic Attorney
・・・何言ってんだこいつ?
と言いたくなるだろう。
これまたコストが3のソーサリーでそれぞれのプレイヤーにアンティを増やす。
・・・連打出来たらライブラリーアウトで勝てるかもしれないけどね。
自分のライブラリーもアンティ増えていくからシャレにならないんだけどね。
で、
これも《Darkpact》同様で盤面に何もしないうえに、
手札が増えるわけでもないのでやっている事はほぼディスアドバンテージ。
全く使い道がないってわけでもない。
《Darkpact》
《Demonic Attorney》
《宝石の鳥》
それと《Timetwister》と《Time Walk》があればいい。
わかる?これだけで。
無理だよね。
とりあえずマナコストの話はしないでくれ。
ある程度潤沢にマナがある、ドローエンジンがある、
という前提のもとでコンボ内容だけ話すので。
まず《Darkpact》で相手のアンティを奪う。
次に《Demonic Attorney》でお互いのアンティを増やす。
この時に特にドロー系のスペルを使っていないなら、
自分のライブラリーの一番上はさっきまで対戦相手がオーナーだったカード。
まだ持っているのならさらに《Darkpact》を撃つ。
《Demonic Attorney》の効果で新しくなった対戦相手のアンティを奪う。
まだ持っているのならさらに《Demonic Attorney》を撃つ。
この時に特にドロー系のスペルを使っていないなら、
自分のライブラリーの一番上はさっきまで対戦相手がオーナーだったカード。
これを手順Aとする。
適当な頃合いで《Timetwister》を撃つ。
墓地は《Timetwister》だけ。
お互いの手札は7枚に戻る。
とりあえず黒マナがほぼ無くなっているだろうから《Time Walk》撃ってくれ。
これを手順Bとする。
次のターンに手順Aを可能な限りやる。
そして頃合いを見て《Timetwister》を撃つ。
墓地は《Timetwister》だけ。
手順Aと手順Bを繰り返しているだけで勝てる。
わかる?
と言ってもこれまた無理があるだろう。
手順Aと手順Bを繰り返すと、
《Darkpact》はライブラリーの一番上と対戦相手のアンティを交換し、
《Darkpact》は墓地に置かれる。
《Demonic Attorney》は全プレイヤーのアンティをライブラリーの一番上から取って増やす。
お互いのライブラリーが追放されていくわけだ。
《Timetwister》を撃つたびにお互いのライブラリーは減っていくわけで、
確率的には《Darkpact》や《Demonic Attorney》や《Timetwister》が追放されるおそれもある。
が、とりあえずそれはあまり無いというか、
一応方法は残されているのが《宝石の鳥》だ。

《宝石の鳥/Jeweled Bird》
コスト:1
アーティファクト
アンティを賭けてプレイしない場合、プレイを開始する前に宝石の鳥をあなたのデッキから取り除く。
(T):宝石の鳥をアンティにする。そうした場合、
そのアンティにあるあなたがオーナーである他のすべてのカードをあなたの墓地に置く。その後カードを1枚引く。
アンコモン
《Darkpact》を撃つ事で相手のアンティは自分がオーナーになり、
相手のアンティに賭けられているカードのオーナーは自分のまま。
《Demonic Attorney》で互いの追加のアンティが増やし、
それをまた《Darkpact》でオーナー権を奪い取る。
《宝石の鳥》を起動すると、
相手と自分のアンティは全て、自分の墓地に置かれる。
この後に《Timetwister》を撃つと、
相手の一部のカードと自分のデッキがシャッフルされる。
自分のデッキが最初の枚数より増えるが無視しよう。
《Timetwister》と《Time Walk》連打していれば、
パーマネントを置けるので、ある程度はデッキを回しきれるはずだ。
最終的には相手のデッキを手札7枚以外は全部奪い取れる。
(あくまで理論上だ)
相手の手札7枚は奪い取れないので、
そこでエンドと宣言するか、相手に《Ancestral Recall》撃てば勝利。
手札の7枚以外は全て自分のものとなる。
もしくは、相手のライフをギリギリまで詰めておいて、
ある程度やりきったところでトドメをさすという方法でもいい。
・・・と理解しなくてもいいような事をつらつらと書いてみたが、
実際に店主はこれをやった事がある。
さすがに全部奪い取るところまではやっていないが。
「Windows版マジック・ザ・ギャザリング」
でこれらはプレイ出来るのだ。
こんな事を思いついている時点でプレイしたというある意味証拠だ。
現実のカードでやると途中で投了されてしまうので成立しないだろう。
WindowsのCPU相手だから成立するという話だ。
単純に勝つだけなら後述の
《Contract from Below》と《宝石の鳥》だけあればいい。
この2つ+青のドローソースだけで恐ろしい数のドローが出来て、
簡単にフィニッシュ手段までたどり着く。
こんな事をゼロから考えついている人は世界に数える程しかいないし、
Windowsとはいえ実行したバカとなると店主くらいしかいないだろう。
Contract from Below
アンティと書いてなければ最強のドロー呪文である。
アンティと書いてなければ、「博士の研究」である。
「博士の研究」って何?
という人もいるだろう。
ポケモンカードゲームにあるカードで、
「あなたは手札を全て捨てて、カードを7枚引く」
と書いてあるカードである。
《Wheel of Fortune》は全プレイヤーなのに、
博士の研究と《Contract from Below》は自分だけという点が恐ろしい。
そして1マナ。
(博士の研究は0マナだが)
カードデザイナーよ、何故このカードにアンティと書いたんだ。
別のデメリットにでもしておいてくれればよかったのに。
そしたらヴィンテージ1枚制限でとどまってくれただろうよ。
アンティカード
大真面目に考えてみると、
《Darkpact》:コストが黒黒黒
《Demonic Attorney》:コストが1黒黒
《Contract from Below》:コストが黒
で全部ソーサリー。
ソーサリーなのはどうでもいいとして、
一番強く感じるカードのコストが1マナ。
残りの2枚は3マナ。
トーナメントで考えた場合に3マナかかる2種は滅多な事では使わない。
どうみても《Contract from Below》を使いたいという人が大多数になるはずだ。
ゲームの勝利に繋がるカードのほうが重要なのだから。
そしてよりにもよってというべきなのか
α
白レア:16枚
青レア:16枚
黒レア:16枚
赤レア:16枚
緑レア:16枚
アーティファクトレア:27枚
土地レア:9枚(《Volcanic Island》が無いので9枚になる)
この比率の中、黒3枚がアンティカード。
実質黒だけ13枚だと言ってもいいわけで、
不遇と言わざるを得ない。
もちろんそれぞれの色ないしアーティファクトには絶望的に弱いカードがあり、
何をどうすっ転んでも使わんだろ、というようなカードもあるにはある。
が、
最初から使えないものが3枚ある黒は可哀想だし、
《Ancestral Recall》
《Time Walk》
《Timetwister》
《Braingeyser》
の4種がある青は優遇されすぎである。
そうは言ってもあまり強いカードが無い緑もたいがいではある。
もうちょっとアンティカードにおいて色を散らす事を考えなかったのだろうか。
何もこんなにも黒に寄せなくても良かっただろうに。
白は案外いい範囲というかバランスがいいというべきか。
《神の怒り》
《ハルマゲドン》
《天秤》
《サバンナ・ライオン》
となかなかに使いやすいものが揃っている。
それでも弱いカードそこそこあるけどね、白。
黒は《精神錯乱》以外がそこまで強くないのでそれが悲しい。
このアンティカードの代わりに3枚何かがデザインされていたら・・・
と思わなくもないところだ。
何にしてもこの3枚が使える日というのは望み薄。
アンティカードはテキスト部分を書き換えないといけないし、
そのためにルール委員会も動かないだろう。
ただ、結構ツッコミを入れたいのは、
「だったらなんでアイスエイジや第四版までアンティカードは存在してんだよ」
というやつだ。
そうまでして作る理由無かっただろ。
もっと早くに引き際あったでしょ、アンティカード。
言うまでもなくアンティカードなんてものは公式で使えた事はない。
(一応無理やり使用OKなルールでプロプレイヤーが戦った大会はあるがあれは例外)
これから先もまず変わる事などないだろう。
なにせ《Chaos Orb》ですら使えるオールドスクールやα40でも、
アンティカードは使う事が出来ない。
アルバムの奥底に眠る以上の事はないようなカード達だろう。
最後に
ところで俺、
なんで99%の人が生涯使わないカードの説明とコンボを必死になって書いてたんだろう。
これ書いてるの午前3時だよ。
1円のお金にもならないこらむなのにね(笑)
このこらむ書いたからって
《Darkpact》
《Demonic Attorney》
《Contract from Below》
この3枚って多分売れないよね。
1枚でも売れたらある意味奇跡だよ。
そうそう、最後に書いておこうか。
店主はこの3種、10枚は持ってる。
《Contract from Below》
だけなら20枚以上ある。
うひひ。
ではまた。



