【お題】EDHにおけるマナバランスその2(土地以外編)
記事作成日:2025/01/23 執筆:加藤英宝
前回の続き。
土地は前回お話したので、
そちらを読んでくれている前提で今回のお話。
Q1:土地以外のカードどのくらい入れる?
という話でもあり、
Q2:土地と土地以外で合計どのくらい入れる?
という話でもある。
マナブーストはどのくらい入れる?
Q1のほうから。
これの前提を書かねばならない。
まず総称として「マナブーストカード」と定義する。
それらは多くのデッキであればアーティファクトに頼るが基本だ。
緑だけが特に例外的で、
緑のデッキはアーティファクトに頼らない構築も十分に可能だ。
マナブーストカードとは、
・土地を通常より多く出す方法
・マナを出せるクリーチャー
・マナそのものが増えるエンチャントや呪文
・マナアーティファクト
の4つがある。
《木霊の手の内》
《不屈の自然》
《踏査》
《ムル・ダヤの巫女》
《迷える探求者、梓》
《僻境への脱出》
《真面目な身代わり》
《コーの地図作り》
《ウッド・エルフ》
《彼方地のエルフ》
《レインジャーの道》
《はるかなる放浪》
《三顧の礼》
《スカイシュラウドの要求》
《桜族の斥候》
などがこれに該当する。
●マナを出せるクリーチャー
マナを出せるエルフ全般。
構成次第では「T:対象のクリーチャーをアンタップ」の能力が、
「マナクリーチャーをアンタップ」する事を念頭に置いて構築している場合、
これもマナクリーチャーカウントする事もある。
たまに青にいる「T:対象のアーティファクトかクリーチャーをアンタップ」の能力も、
マナアーティファクトをアンタップする事を念頭に(以下略。
例外的ではあるが、
「マナを出せるクリーチャー」という一文から、
《エルフの指導霊》
《猿人の指導霊》
もとりあえずはここに該当。
能力としてなら後述に該当しそうだけれども、
別にこれらを分別する理由が大きくある記事ではないので。
などがこれに該当する。
判断が難しいのだが《土地税》は入らない。
あれは手札は増えるのだが、マナそのものの数はブーストしないので該当しない。
《太陽の指輪》
印鑑シリーズ
タリスマンシリーズ
《魔力の櫃》
《スランの発電機》
《モックス・ダイアモンド》
《オパールのモックス》
《厳かなモノリス》
《永久の水蓮》
《切望の宝石》
《ストーンスピーカー・クリスタル》
《久遠なる栄光の笏》
など枚挙に暇がない程ある。
さて、マナブーストカードを何枚入れるの?
という話だ。
なにせこれは難しい。
《ほとばしる魔力》なんて相手もブーストさせるカードだ。
《永久の水蓮》は5色専用だし、5マナだ。
《暗黒の儀式》は強いけれどもブーストは一瞬のみ。
《スランの発電機》はどの色にも入るが4マナは軽いとは言えない。
マナを出せるエルフ共は焼かれたらおしまいだし、
アーティファクト系は割られたらおしまいだ。
なので具体的な正解の枚数は本当にわからない。
デッキにもよるとしか言えない部分もある。
ここでの正解に近い話は、
・自分のデッキの指針を見極め、
ブレた構成をしないように心がけること。
という一点に尽きる。
と言っても、
大半の色(組み合わせ含む)についてはマナアーティファクトに頼る構成が一般的。
色の合っているタリスマン、印鑑を入れる選択になるだろうし、
単色も緑以外は同様だ。
緑は例外的で、
・土地を通常より多く出す方法
・マナを出せるクリーチャー
・マナそのものが増えるエンチャントや呪文
この3つ(+マナアーティファクト)から好きに選べる強さがある。
EDH最強色は青だが。
(いや、MTG最強色は常に青だ。)
EDHで最も使いやすい色なら緑だ。
初心者から上級者までとにかくデッキの構築がしやすい色と言って間違いない。
その理由がマナブーストのしやすさにある。
当たり前の話だ。
・展開うまく出来ないけど決まれば強いデッキ。
・常にある程度の展開が出来て安定している普通のデッキ。
の2つはどちらが強いか?
後者に決まっている。
決まった時だけ強いデッキなんて紙束である。
安定して攻める事が出来る展開力と攻撃力がある構成のほうが、
まともにMTGが出来て楽しくて強いのは必然なのだから。
という事をご理解いただき、Q2への回答を見て。
土地と土地以外で合計どのくらい入れる?
Q2は
よく言われる話題では土地込み50枚くらいという話。
実際にこういう話にはベスト回答はない。
ジェネラル1枚でも相当に変わるし、
コンセプトでも大きく違う。
んじゃあ、例を出してみよう。
極端なほうが良さそうだから、
店主のデッキから極端なものを。
《創造の座、オムナス》
土地枚数:37枚
マナブーストカード枚数:20枚
合計で57枚
《養育者、マーウィン》
土地枚数:30枚
マナブーストカード枚数:26枚
合計で56枚
《Treizeci, Sun of Serra》
土地枚数:32枚
マナブーストカード枚数:28枚
合計で60枚
オムナス:土地ブースト型
マーウィン:マナエルフ型
Treizeci:マナアーティファクト型単色
とそれぞれに違いがある。
オムナスは土地置いてナンボのデッキなので特に意識した構成。
このデッキは事故らなきゃ勝率も高い。
除去られてもへこたれない構成が本当に強い。
マーウィンはエルフ出てナンボのデッキなのでマナクリーチャー以外はほぼ入れない。
《太陽の指輪》だけ採用といったところ。
(《魔力の墓所》と《宝石の睡蓮》は禁止されてしまったから。
使えるのならこの2つは入れているし、
その時代ではギリギリを狙って土地を29枚にした事がある。)
《Treizeci, Sun of Serra》は白単という事もあり、
マナのブースト手段が最も厳しい色。
青→もともとドローが強く対応力があるしピッチスペルが強い。
黒→儀式系呪文でのブースト+マナアーティファクト
《墓所の怪異》や《ニルカーナの亡霊》のようなカードもある。
赤→儀式系呪文でのブースト+マナアーティファクト
一部プレインズウォーカーからもマナが出せるし、
《ほとばしる魔力》や《Gauntlet of Might》のようなカードもある。
緑→なんでもあり。
白は実は最もブースト手段に乏しい。
《コーの地図作り》がコモンのわりにかなり珍しいタイプのカードで、
《真面目な身代わり》同様に純粋にブースト可能なカードだ。
他となると白の特色として、
「相手と均一化するための差額をアドバンテージとして得る」
のようなやり方になっているカードデザインが多い。
均一化の最高峰カードは破壊の呪文である《天秤》だが、
破壊ではなく増える、補充するタイプでは、
《税収》
《土地税》
《土地の寄進》
《忠実な軍用犬》
《白蘭の騎士》
《オレスコスの探険者》
などが該当するが、
ブーストというものに該当させるにはとても厳しい。
盤面的に完全均一化ではないし。
(土地を2枚以上置くorマナが増えるという行為ではないという意味)
《土地税》や《土地の寄進》のように手札を増やせたとしても、
マナのブーストとはそれは違っていて、
速度的、つまりタイムアドバンテージを能動的に得る手段ではない。
白は受動的ゆえにマナブーストが弱い。
《暗黒の儀式》の白バージョンとして、
「ホワイト・リチュアル」
なんてモノは間違っても出ないだろう。
そのためEDHの構成で白単となると、
マナブーストはマナアーティファクトに限定される。
自分のデッキでは、
《コーの地図作り》
《真面目な身代わり》
などは重たくて採用しないため。
この《Treizeci, Sun of Serra》では以下の28枚が採用されている。
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《モックス・アンバー/Mox Amber》
《金属モックス/Chrome Mox》
《Jeweled Amulet》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《通電式キー/Voltaic Key》
《多用途の鍵/Manifold Key》
《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《友なる石/Fellwar Stone》
《秘儀の印鑑/Arcane Signet》
《思考の器/Thought Vessel》
《精神石/Mind Stone》
《液鋼の首飾り/Liquimetal Torque》
《アイレンクラッグ/The Irencrag》
《砕けたパワーストーン/Fractured Powerstone》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《雲の鍵/Cloud Key》
《鋳造所の検査官/Foundry Inspector》
《彫り込み鋼/Sculpting Steel》
《前兆の時計/Clock of Omens》
《スランの発電機/Thran Dynamo》
《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
《魔力の篭手/Gauntlet of Power》
《不滅の太陽/The Immortal Sun》
《かごの中の太陽/Caged Sun》
基本として、
・タップインのマナブーストは個人的にNGと判断し、
《乳白色のダイアモンド》はクビ。
2マナのアンタップインのマナアーティファクトは採用。
・3マナ以上のマナブーストカードもある程度厳選。
でこの枚数になっている。
3マナ以上のマナブーストカードには他の役目もあるので、
マナブーストだけが目的の採用ではないにせよ、
このくらいやらないと白単はとても厳しい。
《多用途の鍵》や《前兆の時計》は純粋に見ればマナアーティファクトではないが、
使い道としてはそこに集約されるので該当範囲にしている。
《彫り込み鋼》も同様。
コピー先は基本マナブースト手段になりやすいからだ。
仮にこれらを無しと判断しても20を切る事もないだろう。
あとはこのデッキはちょっと特殊ではあるからこんな比率している。
マナの使い道がいくらでもある状況になりやすいから。
さて、これらの話から、
土地ブースト型:合計で57枚
マナエルフ型:合計で56枚
マナアーティファクト型単色:合計で60枚
という数字が出てきた。
50枚より多い結果だった。
他のデッキでも自分のデッキなら多分それなりに突っ込んであると思う。
もし興味があれば他のデッキも全部調べてみても面白そうだ。
コメントやTwitterでお題をいただければ書いてみる。
この枚数で事故率はかなり低いわけだが、
だいたいもう少し削りがちなプレイヤーは多いだろう。
だが、一応言っておきたい。
テキトーに遊んでいる環境かガチガチかの差は多少あるだろう。
が、
自分の場合は海外も含めて様々な場所でEDHをしている。
そのうえでの勝率は普通の人よりちょいと高い。
プレイのミスの少なさもあるだろうが、
この構成でおおよそ間違っていないからだと言えると思う。
というわけで、
結論としては
合計55枚以上を目安にしてみよう!
と言っておこう。
ちなみに青単だともっと減ると思う。
青単はドローソースにうまく割く事でデッキの事故率を減らすとともに、
インスタント呪文がMTGの色の中で最強なので、
マナブーストをしなくても対応力でカバー可能という一面を持つ。
全体として言える事は、
「デッキのジェネラルとコンセプト次第で必要枚数は大きく変わりやすい。」
は確定なので、あくまで目安。ホントに目安。
最後に
重要な事は、
「事故を起こしてつまらないゲームをするくらいなら、
事故を起こしにくい構成でゲームを楽しむほうがマシ。」
なのだ。
100回、1000回遊んで負けない構成こそ理想だ。
「今日勝ちたいだけのつまらないデッキやプレイ」
は最悪だと思っている。
積み重ねたプレイとデッキだけが本当の最強と最高を手にする。
それだけは間違いない。
ではまた。
