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【お題】EDHルール委員会についてと、禁止推奨カードに対する店主の意見

記事作成日:2024/10/17 執筆:加藤英宝

お題

Twitterでお題いただきました第九号。

質問者
統率者委員会?なるものの成り立ちをご存知でしたら教えて欲しいです。
公式ではなく外部団体ではないのでしょうか?
また、今後禁止推奨カードとなった宝石の睡蓮を使用するならばどういったルール制定があると適正であると良いと思いますか?
宜しくお願いします。

はいな、1つ目から回答していきましょ。

ルール委員会とは


まずEDHは
Elder Dragon Highlander
の略から出来ていて、
EDHのルール委員会は最初にこの遊びを発足させたメンバーだと思われる。
最初に遊んだ人達はMTGのジャッジさん達だったと聞いた事がある。
そしてElder Dragon Highlanderの名の通り、
最初はエルダードラゴンだけがジェネラルだったそうな。
EDHを考え出した人達は最初に強すぎるカード達(または正常にゲームができそうにないカード)を禁止推奨にした。
これが始まりだと言われている。

この開幕の時点くらいで、
合同勝利
生命の律動
Library of Alexandria
天秤
などは禁止を食らっている。
が、
トレイリアのアカデミー
陰謀団の先手ブレイズ
ラノワールの使者ロフェロス
チャネル
などは禁止されていなかった。
まだ《引き裂かれし永劫、エムラクール》は登場もしていない時代のお話。

このEDHルール委員会はその後も非公式団体として活動してきたが、
2024年の9月の禁止改定により、
騒動が相次いで公式がルールを管理するという宣言が行われた。

という感じの回答でよかろうか。

適正な禁止推奨カードは?

で、今後のルールならどんなのが適正と思うかのほうは難しいけれども、
こんな感じでいかが。

アンティに関するカード禁止
勝利条件カード禁止
相棒ルール禁止(単体をデッキに入れるは可)
共闘ルール禁止(単体をデッキに入れるは可)
背景選択ルール禁止(単体をデッキに入れるは可)

 

これ+9月23日以前の禁止リストの強すぎるやつら

 

追加で
有翼の叡智、ナドゥ
死の国からの脱出
むかつき
波止場の恐喝者

禁止

それぞれ理由はある。
アンティカードは言わずもがな。

勝利条件カード禁止について。

まず今までの歴史の中で、
「《合同勝利》が解禁されず、他の勝利条件カードはOK」
というのはそもそもがおかしい。
加えて、勝利条件カードは存在がEDHにそぐわない。
EDHとは
「3人を相手に戦い、時に同盟を組んだりして最終的に自分が勝て!」
というものが根幹にある。
しかし、勝利条件カードはそれを無視して
「相手が何人いても知ったこっちゃないから勝利条件を満たせ!」
というデッキに仕上がるわけで、根本的にズレている。
それであれこれ物議を醸し出すのであれば、
最初から勝利条件カードなど全て禁止のほうが健全だろうということ。

相棒ルール禁止について。

デッキが101枚になるのと同義なのでEDHの大元のルールからズレるので禁止で良いでしょ、という。

共闘&背景選択ルール禁止について。

メインが98枚になる時点で各カードの引く確率を初手で平等にしていない事と、
ほとんどの使われ方がEDHにおいて「カラーマーカー」の役割である事が多く、
ジェネラルを活かした構築ではないデッキがTier1に上がってきていた事。
加えて、
公式が強引に押し付けてきたルールである事から、
「デザインに失敗している」ため。

追加の禁止4枚。

これ、ほぼ説明が不要な気がするので省略。

まとめ

2024年9月の改定の失敗は環境を見る目が無かった事。

宝石の睡蓮》や《魔力の墓所》に罪があるのではなく、
それらを使って勝ち上がってくるコンボがゲームをつまらなくさせている環境である事。

潰さなければいけないのはこれらのマナアーティファクトではなく、
コンボパーツのほうだった。
この2つのマナアーティファクトは確かに強い。
しかし、これらを使ってのコンボやこれらでゲームが終わる事は少ない。
どちらもマナを出すだけなので、
せいぜい無限マナを出すのが精一杯だ。
これそのものでゲームは終わらず、
フィニッシャーが必要だ。
宝石の睡蓮》に至ってはこれで無限マナが成立したとて、
ジェネラルの連続プレイが出来るだけでそう簡単に終わらない。
魔力の墓所》は無色の無限マナが成立したとて、
これまたフィニッシュ手段が無ければどうにもならない。
結局のところコンボ潰しのほうが、
ユーザーの反感を買わなかっただろう。
コンボパーツが潰されても、
「まぁ、あのコンボだからね。」
なんて皆言っておしまいだ。
すごくわかりやすい例は、
モダンで禁止された《欠片の双子》だ。
「モダンマスターズで再録までされておきながら禁止なの?」
という声が上がりつつも、
「まぁ、仕方ないよね。」
で済まされた。
他の過去のEDH以外の禁止変遷でもコンボパーツの禁止は結構多い。
それらは不満の声をあげる人もあったし、
中にはそれを元に引退を叫ぶ人もいたが、
多くは受け入れられてきた。
何よりも今回のような「EDH恐慌」とでも呼べそうな騒動にはならなかった。

忌むべきはマナを出す事ではなく、
コンボのほうだと考えるほうが適切だと感じる。
そのためコンボのパーツやジェネラルをカラーマーカーにさせる構成を潰すべきだと考える。

さらにオマケとして、
WotCは失敗を続けていると思っている。
現役のプレイヤーにこんな質問をしてみたらどうだろう?

「今後10年新キーワード能力を出さない。
 この10年は過去にあったキーワード能力の再録しかしない。
 不満か?」

と。不満だと答える人は少数にとどまるはずだ。
皆、新キーワード能力が出るたびに辟易している事のほうが多い。
覚える事が増えるだけでなく、
ルールが混乱するからだ。
新キーワード能力なんて無くても困らないのだから。
新キーワード能力が無くてもいいゲームだったのだから。
(だったと過去形にしているのは既に失敗しているシステムを作った一面があるから。)

この失敗のいくつかが
共闘、背景選択、相棒
だと思う。
これらはEDHに良い影響を何ももたらしていない。
「デッキはジェネラル1枚+99枚の100枚」
という絶対に等しいルールを崩す事に良い事が無かった。
非公式ゆえに不文律という言葉から抜けられないものではあったが、
公式が犯していい領域では無かったと思っている。

これらは全て環境を見る目の無いルール委員会、WotCが招いてしまった失敗と言えるだろう。
しかし、
前述の通りこれらはそんなに難しい話ではなく、
環境を鑑みたうえで
「あるべきEDHの姿」
を考えるだけで自ずと禁止すべきものは見える。
あるべきEDHの姿とは、
「対話ある戦い」であること。

これはとてもシンプルな話で、
MTGとは他TCGとの大きな違いとして、
だいたいの対戦相手のアクションに対応出来るタイミングを持つ事が可能なゲームであることだ。
この対応出来るタイミングが存在する事が「対話」である。
我々MTGプレイヤーにとって大切なことは、
この対話によって勝敗が左右する事だ。
だが、
対話の無いゲームは一方的であり、面白みは薄れる。
やっている側はいい。
全員を虐殺するだけだから。

「はい、《沈黙》通りましたね?
 《悪魔の教示者》撃ちます。
 では《タッサの神託者》と《Demonic Consultation》です。」

これをやる人は、
ここに至るまで虎視眈々と待っているだけに等しい。
他の人が同じ事をやろうとしたらカウンターをする時のみ対話である。
あとは自分がコンボ決めりゃおしまいと思っているから、
他の対話は存在しない。
クリーチャー同士をぶつけあったり、
起動型能力同士がぶつかりあったり、
クリーチャーを除去し合うといった「対戦」ではない。

「俺はエルフ15体並べたぜ!」
「俺はドラゴン5体で上から殴るぞ!」
「そろそろ全除去でも撃つか・・・」

なんて事をやっているところに、
「はーい、デモコンタッサ決めましたー。
 みんなお疲れー。」
というのは多分みんな面白くない。
コンボを決めている人とは対話が存在していないうえに、
その人に勝利をかっさらわれるのは3人とって不快以外のなにものでもない。
もちろん、デッキの動きや構成上一方的ゲームになる事自体はある。
ただ、コンボしか狙わないデッキには「一方的勝利」しか最初から狙わないので、
これが問題の種になっている事は間違いないだろう。

EDHにおいてはそういう「虐殺」の要素を排除するだけで十分。
ある程度のプレイヤーは自分の好きなジェネラルを選び、
そのジェネラルで何処まで戦えるか?
という事を念頭に構築して「対話」を望むものだ。
「対話」をする気の無いプレイヤーとデッキがあるから、
環境が荒れるのであって、
それを少しでも理解した人がルール委員会に入れば、
環境は少しずつ整備されていくはずなのだ。

というわけで質問に対する回答はこんなところ。

自分がEDHのルール委員会に入れるのなら、
こんな感じにEDHを「対話」のゲームにしたいと思う。

ではまた。



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