コレクター道24
記事作成日:2024/07/05 執筆:加藤英宝
コレクター道とは修羅の道なり。
先日話をしたHeroes of the Realm。
「Heroes of the Realmって何?」
という人は下記のリンクへ。
なんと今回それを入手する幸運に恵まれた。
入手経路などはちょいと秘密にしておこう。
Heroes of the Realmは世に何枚あるかすら不明。
超のつく貴重品である。
入手する条件も無茶苦茶なうえに、
手放す人が少ないであろうコレクターズアイテムなのだ。
まさに入手難度SSSのスペシャルアイテム。
自分が手に入れたのは以下。

《Treizeci, Sun of Serra》
コスト:3白
Legendary Creature — Human Knight
Companion — Your starting deck contains only nostalgic cards.
(Retro frames, legends, and artifacts are nostalgic.)
Vigilance
Whenever you cast a nostalgic spell, you may pay {2}.
If you do, put a +1/+1 counter on Treizeci,
then for each +1/+1 counter on it, create a Serra Angel token.
3/3
和訳を書いておこう。
(仮訳:セラの太陽、トレイゼッチ)
コスト:3白
伝説のクリーチャー 人間(Human) 騎士(Knight)
相棒 ― あなたの開始時のデッキに、nostalgic cardのみが入っていること。
(旧枠、伝説の、アーティファクトはnostalgicである。)
警戒
あなたがnostalgicな呪文を唱えるたび、あなたは(2)を支払ってもよい。
そうしたなら、Treizeci, Sun of Serraの上に+1/+1カウンターを1個置き、
その後これの上にある+1/+1カウンターの数に等しい《セラの天使》トークンを生成する。
3/3
—–
おわかりだろうか。
《セラの天使》を出すという能力を持つ伝説のクリーチャーだ。
相棒条件がなかなかに個性的で、
「デッキの中を全部ノスタルジックにしろ。」
と書いてある。
「ノスタルジックとは
旧枠のカード、伝説のカード、アーティファクトカードである。」
つまり、
相棒条件は
「旧枠仕様のカード、旧枠のカード、
伝説のカードとアーティファクトでデッキを組め。」
ということ。
ノスタルジックはnostalgicのカタカナ読みだが、
和訳するなら「郷愁的」だろう。
本体は4マナ3/3警戒と普通と言えば普通のサイズ。
特異な能力は
「ノスタルジック呪文を唱えたら2マナ払うと、
自身に+1/+1カウンターを乗せ、
その後、自身に乗っている+1/+1カウンターの数の《セラの天使》を出す。」
という唯一無二の能力。
ノスタルジック呪文のたびに強化チャンス&《セラの天使》チャンス。
元が3/3でも相当な攻撃力が期待出来る。
ちょっとこのノスタルジックがややこしい。
スカージまでは全部のカードが旧枠なのは良いとして、
それ以降で旧枠仕様になったカードが把握しにくい。
アーティファクトと伝説はどの枠でも関係ないので楽だが、
旧枠があるのかどうかわからないカードはとても大変。
現状で言うと、
《運命のきずな》
《召し上げ》
《水の帳の分離》
《永劫での歩み》
あたりの追加ターンには旧枠がない。
《カーンの経時隔離》は伝説スペルなので問題ない。
ピッチスペルに関しても
《偏向はたき》
《激情の後見》
《致命的なはしゃぎ回り》
のようなカードに旧枠が無いのも結構痛い。
伝説のカード、アーティファクトというだけでデッキに入れて良いのは楽だ。
プレインズウォーカーが全般的にOKだし、
土地についても新セットに伝説の土地は結構出てくる。
最近の諜報ランドが使えないのが痛いくらいかな。
いつか旧枠仕様で出るのに期待しよう。
このカードのかっこいいところは、
このカード自身も旧枠仕様で刷られたこと。
デザインが凝っている。
が、そんな事は実はあんまり関係なく、
面白いのはやっぱり《セラの天使》と書いてあるところ。
MTGのカードの中には
「飛行と警戒を持つ4/4の天使トークンを出す。」
と書いてあるカードはあるが、
わざわざ《セラの天使》を出すと書いてあるカードは今まで無かった。
基本的には別にどっちが出ようとそれほど影響はしない。
せいぜい《大渦の脈動》や《拘留の宝球》のようなカードの時に影響するくらい。
が、《セラの天使》が出る事が重要だ。
もうそれだけで個人的にだけ意味が違う。
これこそ店主が入手するに意味のあるHeroes of the Realm。
ネタとして一番面白い。
いつか1枚くらいは欲しいと思っていたHeroes of the Realm。
それがこのカードで巡ってきたのは運命的だ。
《セラの天使》コレクターの自分に、
この能力を持つカードが巡ってくるとは望外の幸せというものだ。
コレクター冥利というもの。
これを入手したことであえて宣言してみたい。
「日本一のMTGコレクターである。」
と。
こっちはもともと間違いないんだけども、
「世界一のセラの天使コレクターである。」
さて、
次のこらむではこのHeroes of the Realmを使ったデッキを作ろう。
やるからには徹底的にやろう。
今までに無いほどデッキを作るのが楽しくなってきた。
ではまた。