店主のひとりごと。その5 ゲームの変遷
記事作成日:2024/07/11 執筆:加藤英宝
今日はどんなお話をしよう。
また少し変わった角度からお話を書いてみようか。
ゲームの変遷とMTGの似たところ。
今はもう世界のマリオとなったあの任天堂の作品、マリオブラザーズ。
この最初の作品は1983年に登場。
(マリオブラザーズ:1983年7月14日、 スーパーマリオブラザーズ:1985年9月13日)
今から約40年前のお話となるわけだ。
電源ゲーム、というだけならもうちょっと昔にも遡る話になるんだけども、
だいたいこの40年前あたりを基準に話してみよう。
今から約40年前、世界中に任天堂から発売したファミリーコンピュータ、
通称ファミコンが世界を支配するが如く出回った。
最終的な総販売台数は6000万にものぼるというから驚く。
世界人口を考えれば相当なものだ。
ファミコンは日本ではバブル期とも相まって、沢山のゲームが生まれた。
これらのゲーム会社のうち多くは潰れたり、合併したりと様々。
このファミコンソフトの会社達がのちのちの名作を生んでいく。
ドラゴンクエスト
ファイナルファンタジー
スーパーマリオブラザーズ
など、枚挙に暇がない。
このファミコンゲームには悩みがあった。
その悩みとは容量。
ファミコンのソフトは大容量を取り扱う事が出来なかった。
なにせその容量たるや、最大容量のゲームでもたったの1メガバイトだ。
1メガバイトがどのくらい小さいかわからない人にどう説明すればいいんだろう。
1ギガバイト=1000メガバイト
というだけではイメージつきにくいだろう。
現在のPC、携帯などで扱われる一般的な曲1曲で4~5メガバイト。
(あくまでMP3で考えた場合。)
曲1曲でファミコンのソフトのデータ量の4~5倍ということ。
今、PCだったら8テラバイトや16テラバイトのハードディスクもある。
1テラバイト=1000ギガバイト=1000000メガバイト
8テラともなるとさらにその8倍の8000000メガバイト。
随分と大容量時代になった。
携帯やタブレットでも256ギガバイト、512ギガバイトの容量は当たり前にある。
お話を戻そう。
ファミコンのソフトは最大1メガバイトしかなかった。
これはどういう事なのかと言うと、ゲーム制作者が作り出せる容量に限界があり、プログラマー達が四苦八苦したという事。
この要素入れたらもう容量オーバーだ!
という事態が発生していたという事。
この問題はスーパーファミコンの時代になっても同じだった。
(スーパーファミコン、1990年発売)
ちなみにスーファミの時代で6メガバイトのソフトが最大である。
容量が一気に拡大をするのはもう少し後の時代になってから。
とはいえ6メガバイトじゃやっぱりMP3の曲1曲分くらいのデータだ。
この時代まではゲームメーカーは容量に悩まされた。
最大1メガバイトや最大6メガバイトの中にゲームシステムと音楽を全て放り込まないとならない。
この恐ろしい制限の中、桁違いのクォリティを作り出したソフトの代表として、ファイナルファンタジー4が挙げられる。
プレイした事がある人は覚えている事も多いだろう。
FF4のスーパーファミコン版はなんとたったの1メガバイトで作られている。
あの曲のクォリティを1メガバイト範囲内でゲーム内容とともに作り出しているのだ。
ある種の芸術だと言ってもいいだろう。
(ゲームプログラマーによってはFF3のほうが芸術であるという人もいる。)
このスーファミ時代を経てその後、世界は大容量時代になった。
ゲーム1本で1ギガバイトを超える事など当たり前。
音楽もムービーも使いたい放題使えるに等しい程容量がアップ。
ファイナルファンタジーシリーズはここでも話題になり、
「ゲームさせてえのか?ムービー見せてえのか?」
と文句を言われるくらいに。
・・・なんだかMTGに入る前に文が長くなっちゃったなぁ。
このままゲームの話してても食いついて来る人多そうな気もしてくるなぁ。
いやいや、初志貫徹、MTGの話しっかりしよう。
この大容量時代になった事でゲーム1本に色々な要素を突っ込めるようになった。
やり込み要素、サブストーリー、サブゲーム、追加コンテンツなど、色々な手法がとられてゲームは開発されるようになった。
なにせほぼ容量を気にする必要がないのだ。
放り込める自由があるだけにメーカーもあれこれと要素を入れるのが当たり前になった。
しかし、これが別の問題を生んでしまった。
「プレイヤーが遊びきれない。」
という。
前述のファイナルファンタジー4なんて単純に24時間遊べばクリアは可能だ。
気合と根性があれば1日でクリア可能。
しかし、最近のゲームはまず1日クリアというのは無理なゲームだらけだ。
特に売れているゲームほど1日で終わるゲームなんて無い。
今のMTGにも同様の事が起きている。
昔のMTGにはキーワード能力は限定されていた。
オールドスクール範囲で言うと、
飛行
トランプル
先制攻撃
プロテクション
渡り
ランページ(ほぼ使われないので無視していい)
バンド(ほぼ使われないので無視していい)
生息条件(ほぼ使われないので無視していい)
このくらいかな。
この頃のMTGは
「攻略しがいのある奥の深いゲーム」
としてバランスの良いゲームだった。
だからこそオールドスクールが今愛されていると言って過言ではない。
最近のMTGはキーワード能力は多いし、
ゲーム外部に必要なものを要求するし、
(例えばダンジョンカードや指輪説明カードや各種トークンや6面以外のダイス)
最近のゲームにもMTGにも言える事は、
・無駄な要素によって時間を拘束される
・プレイしなくてもいいものを商品に増やしている
・不要なシステムがゲームをつまらなくしている
・選択肢が多すぎてプレイしきれない
といった事だろう。
これらは全て容量が増えた事による完全な弊害だ。
MTGの場合は商品全体が増えた事による弊害だ。
(発売速度と種類)
・単純なエキスパンション
・シークレットレイアー
・なんたらマスターズ
・統率者デッキセット
・その他商品
・プロモカード
これらに加えてMTGアリーナだ。
ユーザーはモダンをやればいいのか?
スタンダード?EDH?レガシー?
ヴィンテージ?オールドスクール?
ミドルスクール?パウパー?
α40?パイオニア?
それともただのコレクション?
増えに増えた事でスタンダードやリミテッドは随分と衰退してしまった。
そして全てに辟易した人はゲームでもMTGでも選択は同じ。
「引退」だ。
時間とお金が有限である以上、
いくら遊ぶ要素(容量)が大きくても、限界は簡単に来てしまう。
40年前は開発側が容量の問題で頭を悩ませていたが、今はユーザー側が容量が多すぎてプレイに頭を悩ませている。
これはとても大きな問題と言える。
ゲーム開発側はユーザーを辟易させてしまっては失敗だ。
電源ゲームもカードゲームも、かつては「子供のおもちゃ」「子供の遊び」としか認識されなかった。
今は違う。
どちらも幅広い年齢層が遊ぶものとして認識されている。
(または認識されつつある。)
ゲームが1つのエンターテインメントとして、大人も子供も遊ぶものとして市民権を得る事はとても良い。
が、
こういう形になってしまう事を望むユーザーは少ないんじゃないだろうか。
電源ゲームもカードゲームも、
「俺たちをもっとシンプルに楽しませてくれ!」
という意見は小さな意見ではないはず。
WotCさん、もっとユーザーの求める事を考えてカードを作って。
あんた達の作った作品の最大の魅力は
「シンプルにデッキとライフカウンター、(せいぜいあとはダイス)
それだけあれば無限とも言える時間を潰せる魅力的なゲーム」
だったはずだよ。
ではまた。
