ヴィンテージデッキ紹介 その15。コンベンション横浜
記事作成日:2024/03/11 執筆:加藤英宝
先日の横浜コンベンションのヴィンテージのデッキもつらつらと書いてみよう。
デッキリスト
4《ファイレクシアの変形者》
-インスタント10枚-
4《逆説的な結果》
4《意志の力》
1《Ancestral Recall》
1《撤廃》
-ソーサリー2枚-
1《Time Walk》
1《修繕》
-エンチャント0枚-
-アーティファクト28枚-
1《Black Lotus》
1《Mox Pearl》
1《Mox Sapphire》
1《Mox Jet》
1《Mox Ruby》
1《Mox Emerald》
1《Time Vault》
1《太陽の指輪》
1《魔力の墓所》
1《魔力の櫃》
1《神秘の炉》
1《師範の占い独楽》
1《通電式キー》
1《多用途の鍵》
2《オパールのモックス》
4《一つの指輪》
4《厳かなモノリス》
1《三なる宝球》
3《切望の宝石》
-プレインズウォーカー1枚-
《大いなる創造者、カーン》
-土地-15枚-
1《トレイリアのアカデミー》
4《Mishra’s Workshop》
4《古えの墳墓》
4《ウルザの物語》
2《島》
-サイドボード15枚-
3《ワームとぐろエンジン》
3《蒸気の連鎖》
2《真髄の針》
2《トーモッドの墓所》
2《四肢切断》
2《アージェンタムのマスティコア》
1《ハーキルの召還術》
一つの指輪
《一つの指輪》はバランスブレイカーだなぁとつくづく思う。
少なくとも発売から現在(2024年2月)まで、ヴィンテージでもEDHでも、これを場に出して負けた事は一回もない。
面白いのは相手が指輪の無敵時間でも勝利した事はある。
話題の中心が《一つの指輪》になってしまうのだけれども、このカードが出る前までは《Bazaar of Baghdad》が面白かった。
《Bazaar of Baghdad》のデッキが多様性を持ち、いくつものデッキが生まれた。
単純に、墓地を活用出来るカードとピッチスペルが増えたことでデッキが一気に増加した。
が、
指輪物語のセットで状況が一転。
それまで勢いが無かった《Mishra’s Workshop》のデッキが、ここで一気に復権を果たした。
(もちろん《Bazaar of Baghdad》も十分に環境に多い。)
極端に言ってたった2枚のカードで環境が変わった。
の2枚。
《オークの弓使い》は
「なんでこんなカード刷ったの?」
というくらいにスペックがおかしい。
とても2マナのカードとは思えない。
《一つの指輪》もそれに近いが、コスト4マナの時点で使い方が限定されがちだ。
ヴィンテージ以外なら。
ヴィンテージでは《Mishra’s Workshop》がある。
この影響から1~2ターン目で《一つの指輪》が出てくる。
1ターン目では無敵時間はあまり影響しないものの、ドローエンジンとしては凄まじい力を発揮する。
勝ち筋
このデッキは
を中心にドローを加速、フィニッシュ手段は《ウルザの物語》がほとんど。
《Time Vault》+《多用途の鍵》or《通電式キー》
を決めれば相手は99%投了してくれるけれども。
《大いなる創造者、カーン》の能力で《一つの指輪》で殴ったり、《ワームとぐろエンジン》をサイドボードから持ってきて殴ったり、そこそこ別の勝ち手段もあれども、メインは《ウルザの物語》だけで十分。
このカードもヴィンテージの世界を一変させた1枚だ。
前述の3種のドローエンジンを駆使すると、早ければ2~3ターン目にライブラリーの半分を引き切る事もある。
別のリストでは《海門修復》(裏面が再誕の海門)を入れ、デッキに《島》を入れないケースもあるが、個人的にはオススメしない。
ヴィンテージの世界には《不毛の大地》は多い。
青マナは割られないほうが良い。
もちろん《海門修復》にもメリットはある。
このカードは青いカードなので《意志の力》のピッチコストに出来るという点。
が、そこまでしなくても・・・という事も多い。
弱点
ちなみにこのデッキは弱点も多い。
で一撃で止まる。
(全く対策出来ないわけではないにせよ。)
| 《船殻破り》 | 《オークの弓使い》 | 《覆いを割く者、ナーセット》 | ||
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などのドローに対策をしてくるカードもきつい。
そして白単デスタク、イニシアチブのデッキに積まれがちな
| 《虚空の杯》 | 《抵抗の宝球》 | 《スレイベンの守護者、サリア》 | ||
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などの邪魔な置物にも弱い。
考えると弱点だらけだな。
だいたいにおいては、
置かれる前に倒せ。
置かれても倒せ。
さもなくばカウンターしろ。
というデッキだ。
ついでに他のデッキに比べてもう1つ問題がある。
多分現状のヴィンテージデッキで一番高額。
「高額なカードか強いカード、そのどちらの条件も満たすカード、それとそれらをサポートするカードを入れたら、このデッキになりました!」
という乱暴な説明をしてもいいくらいのデッキ。
誰もがこのデッキを作れるわけではないのは難点と言えば難点。
レガシーでもヴィンテージでも
「だいたいのデッキは組める」
という人はそんなにいない。
全体の1割いればいいほうだ。
言い方を変えれば、かなりの人はそれでもヴィンテージやレガシーに参入しているという事。
こういうデッキを目指すのも良いが、まずはヴィンテージやレガシーの世界に飛び込んでみるのをオススメしたい。
目標は高く、
最初の一歩は軽く、
これがベスト。
ではまた。















