EDHの始め方 2024年版
記事作成日:2024/08/05 執筆:加藤英宝
質問
質問箱でこのような質問をいただいた。

EDHに興味があるのですが、参入の仕方というか、どうカードを揃えたら良いのか良く分かりません。
自分は貧乏デッキばかりですが、同じカードショップに通っているプレイヤーはレガシーやEDH用にデュアルランドも所有しているような、
フルレンジでデッキを作るプレイヤーということもあり、全然歯が立たない気がします。
自分が思いつくのは、新しいエキスパンションが出た時に発売される構築済み統率者デッキを差し替えていく、かなと思っていますが、どうでしょうか。
嬉しいねぇ、こういう質問。
まずね、デッキの強さあんま気にしないで始めてみて。
周囲の人達がそのフルパワーで組んでいると言っているけれども、
だいたいの人はそれでも限られた予算で遊んでいる範囲だから。
それの本気度がバラバラなのと、
他者から見たらフルパワーに見えるだけなんて事も多々あるので。
身も蓋もない事を言うと、
「本当になんでも組める。無いものは少額カードだから即買える。
二つ以上のEDHを代用無しでフルパワーで組める。
それと別でさらにレガシーつヴィンテージ一つ組める。」
なんて人普通おらんので。
こういう人滅多にいないので安心して。
実はねぇ、店主も同じ事思ってたんだよね。
レガシーで。
「レガシーやってる人は全員デュアルランド40枚、
そして大半のカードは持っているものなんだ。皆すげえなぁ。」
って勝手に思っていた。
・・・全然そんな事無かった。
皆
「作れるデッキ一つ分、二つ分くらい。
組み替えてなんとか違うデッキになるけど、結構お金厳しい。」
なんて言っているのが普通。
自分みたいに安い時期に何もかんも揃えて、
全部のデッキを簡単に組めるなんて魔道士は希少生物、化け物の類。
だから気にしないで遊ぼう。
EDHの始め方
興味はあるけどまだEDHを始めていない人のために。
EDHって面白いの?と思っている人のために。
面白いか面白くないか?という話に関しては人の価値感もあるだろうけども、
MTGをコミュニケーションツールとして大事にしている人なら面白いはず。
競技性だけを見て名誉とお金のためにMTGをプレイしている人には合わない。
MTGを「魔法使いになる」というロールプレイングで考えている人にはバッチリ合う。
まずはEDHの始め方を書いていこう。
これはわからなくても仕方がないので、本当に初歩の初歩を書いていくのが良いと思っている。
EDHのデッキの組み方がわからん!というやつだろう。
リミテッド:40枚で土地がだいたい16~18枚
通常構築:60枚で土地が18~25枚
というおおむねの基準を長いことやってきた人にとって、1枚のジェネラル+99枚のハイランダーは
「え?土地比率とかどうすればいいの?」
になりがちだ。
だからデッキ構築の基礎レクチャー。
手順を先に書こう。
1:ジェネラル選び。
2:パーツ選び。
3:土地選び。
この3つの手順。
ジェネラル選び
最初は当然ジェネラル選びだ。
最初なんだから強いとか弱いとか気にすんな。
好きなジェネラル探せばいいんだ。
なんとなくでいいんだ、これは。
使って合わなきゃやめればいい。
ドラゴン好きだからこれ!
とか
ストーリーでこいつが好き!
とか
やっぱゴブリン最高!
とかそれぞれのシンプルな理由で良いの。
せっかくだから個人的オススメも数種類書いておこう。
理由付きで。
●《群衆の親分、クレンコ》

シンプルに強いゴブリン。
パーツも当然ゴブリンが増え、それでいてかなりの攻撃力を持つ。
●《ギャレンブリグの領主、ヨルヴォ》

殴るだけの脳筋ちゃん。
緑のマナ生物をはじめとして、適当に組んでもそこそこに戦える。
青黒、それと白は見たら殴れ。
奴らは敵だ。
コンボやピン除去はヨルヴォの宿敵。
●《永遠王、ブレイゴ》

場に出たらなんかするカードいっぱい入れておけば、
とりあえずアドバンテージをくれるので構築も楽。
ピン除去は敵なので《稲妻のすね当て》や《速足のブーツ》も入れておこう。
●《腐敗の大鉈、ウィルヘルト》

ゾンビカードいっぱい入れてデッキ作ろう。
シンプルにそれだけで十分戦える。
思った以上にゾンビカードは青黒に多いので、本当に適当でもある程度は戦える。
●《ブルーノー・バトルハンマー》

白赤でシンプルに殴る構成。
白と赤は装備品関連のカードが多く、選択も難しくない。
と5種挙げておくだけでいいかな。
ともかく最初に言った通り好きなジェネラルで構わない。
自分に合った構築に自分でゆっくり変えていく、その過程を楽しむのもEDHだから。
パーツ選び
次、パーツ選び。
これもそんなに難しくない。
だいたいのデッキに採用される《太陽の指輪》は当確で良いだろう。
その後は、
「選んだジェネラルはどうやったから活躍出来るかな?」
を主軸に考えるが一番良い。
ジェネラルを出すところからスタートか、
ジェネラルを除去されないようにするのがスタートか、
ジェネラルでコンボ一発を決めるのが目的か、
それは選んだジェネラルの特色次第。
それ以外なんてのは最初は深く考えず
・色の合っている2マナのマナアーティファクト
・低マナ域でドロー加速出来そうなカード
・2マナ以上出す事が出来るマナアーティファクト
・除去呪文
あたりを採用しよう。
除去は色によって除去出来る役割が違うので、ただ除去とだけ書いた。
白:単体除去、全体除去どちらもあり、一応なんでも壊せる色
青:基本的に手札に戻す系が多いが、《猿術》などの単体除去もある
黒:クリーチャー除去がほとんどで、エンチャント、アーティファクトは壊すの苦手
赤:ダメージ系除去が多く、それ以外で壊しやすいのは土地かアーティファクト
緑:ある程度なんでも壊せるがクリーチャー破壊は苦手
という感じに役割がある。
EDHの世界では
「相手のアクションに何の対策も出来ない」
というのは結構厳しいので、わからないうちはコストの低い除去呪文は大切にしておこう。
青はこれとは別に唯一に近いカウンターという対策方法もあるが、これはこれで使い方が難しいので初心者にはオススメはしない。
青使いたい人は店主のEDHのこらむを片っ端から読んでみよう。
多少なり使い方がわかるかもしれない。
土地選び
二色以上なら《統率の塔》は100%採用でOK。
単色なら《統率の塔》は不要。
あとは色の合っている能力持ちの土地や、二種以上のマナが出せる土地の選択、それと持っているなら
フェッチランド
ギルドランド
デュアルランド
という事になるだろうがここは無ければ別に気にしないこと。
買える人は買うのも良い。
重要な事は土地の枚数バランスだ。
多くの人がこの土地枚数で「わからん!」となっている事だろう。
前述の通り
リミテッド:40枚で土地がだいたい16~18枚
通常構築:60枚で土地が18~25枚
というのが定番とも言える土地枚数基準。
ここでは通常構築の基準を考慮してみよう。
18~25と書いたのでその最低値と最大値。
60枚中の18枚:土地は全体の30%
60枚中の25枚:土地は全体の41.66666%
この比率から見るとデッキ枚数の30%~42%くらいまでを見れば良いという事になる。
ジェネラル1枚+99枚のデッキはちょっとシンプルに考えよう。
デッキ枚数100枚とさほど変わらないのだから
(少なくともジェネラルは土地カードではないという意味も含める。)
100枚中の30%~42%なら計算は楽だろう。
土地はデッキに30~42枚入れれば良いという事になる。
60枚デッキ構築において土地25枚のデッキは
「毎ターンセットランドする必要があるに等しく、
それだけの長期戦を想定し、
また、土地になんらかの能力を持っている事も多い」
という特徴からその土地枚数の採用に至るので、
実際に通常構築ではもう少し土地の枚数を減らすのが普通と言えば普通だ。
となれば、100枚でそれを考えた場合、
土地の枚数は少なくて30枚、
多くて40枚を目安にし、
間をとっておくなら35枚を目安にしておけばよい。
100枚中35枚の土地なら当然35%。
これはMTGのわかりやすいデッキの基本で、
「デッキの三分の一は土地」
というやつだ。
三ターンに一枚くらいは土地引いてもおかしくないよね、
という感じの比率は土地事故が起きにくい。
この比率を下回る構築をすると、
マリガンをする率、土地事故率は当然上がる。
100枚(99枚でもいいが)の比率で三分の一を選んだ場合は土地33枚。
店主の長年の経験で言えば33~35枚範囲はおおむねのデッキでのオススメ土地枚数だ。
特殊土地を考えずに構築した単色なら全部基本土地という事になるが、それで構わない。
まずはこの枚数くらいの土地比率でゲームをしてみよう。
さて、これでだいたいの構築方法はわかったのではないだろうか。
土地比率を最初に35枚としておこう。
ジェネラルが1枚
土地が35枚
《太陽の指輪》
となれば残りは63枚。
この63枚の選定は先程述べた通り。
持っている範囲でいいからこの63枚を埋めるだけ。
まずはやってみよう。
仕上げ
そして、
最後にEDHが面白い一面を。
EDHのプレイヤーの多くは慣れてくるとデッキを二~五個、
多い人では十個以上なんて人も出てくる。
が、だいたいの人がやる事が一つ。
それは
「たった一つ、お気に入りのデッキ一つ。それだけを気合入れて作る。」
というやつだ。
これが面白いんだ。
もうね気合の入りようは人それぞれ。
「全部FOILにする。」
「可能な限りプロモにする。」
「基本土地は特定の絵で統一する。」
「この一デッキのためにだけお金を投入する。」
これらが様々に出てくる。
だいたいジェネラル見た途端や、
一ターン目から三ターン目くらいでバレるくらい皆気合が入っている。
この気合の入り様は
「楽しいから」
以外に何があるというのだろう。
「別にそんなの60枚構築でも一緒じゃん。」
と思うのは大きな間違い。
100枚のデッキだからこそのこだわりは人それぞれにある
・何処にでもあるようなデッキレシピとは違い、自分だけのデッキをこだわりに出来る
・基本土地以外は1枚制限の世界だからこそこだわる価値がある
・60枚構築の競技では日の当たらなかったカード達が活躍し、それらをこだわりの1枚にするから意味がある
・自分の趣味全力のコレクションを1つのデッキに出来る事が楽しい
こういうのは60枚のデッキには無い魅力と言ってよい。
なお、店主もこれをやっている。
今は《創造の座、オムナス》が大のお気に入りで、
●オムナス君もフルアートテキストレス版
あの長いテキストを無視して、テキストレス版を出してくれたのは嬉しい。
めちゃくちゃお気に入りの1枚。

不思議な程に
「効果なんだっけ?」
なんて言われないのも笑える。
皆、オムナス君の悪さをキッチリ理解してくれている。
●可能な限り原版
《Wheel of Fortune》や《Timetwister》をβ版。
デュアルランドはβ版に出来なくもないけど、なんだかんだでお気に入りのUnlimited版。
基本土地もたった5枚とはいえ全てβ版。
《繁茂》すらβ版よ。

原版という言い方なので、《意志の力》はアライアンス版。
古きものこそ至高よ。
●フェッチランドとギルドランドはゼンディカーエクスペディション版
書いた通り。
フェッチもギルドランドも全部エクスペディション。
原版も捨てがたかったが、エクスペディション版に統一してみたかった。
この統一感はなかなかに良い。
●上記以外のカードは手に入ったものからFOIL
可能な限り程度ではあるけどだいたいFOIL。
現在探し中のカードも少々。
こんな感じで気合を入れて作っている。

たぶんEDHハマった人は結構やっているはずだし、これをやるのが楽しいんだわ。
なのでEDHの世界へ入るよろし。
EDHは最高に楽しいよ。
そして、
困ったらカードショップセラへ相談する
これでOK。
対戦相手に困ったらそれもカードショップセラに来なさい・・・
と言いたいけれども遠い人は難しいだろうから、
そこはたまにでいいから遊びに来てね。
あと、新セットの構築済み統率者からスタート、
これはこれで悪くはない。
が、
長くEDHやってきた自分からすると、ちょいとこの構築済みって弱いなと感じる。
仕方ないっちゃ仕方ない話なんだけども、
「お前、もうちょいだけデッキバランス考えた構築済みデッキ用意しろや!」
と言いたくなる構築をしている事が多々ある。
なんていうのか、
商売だから仕方ない部分なんだろうって感じるところと、
どう考えてもシナジーと関係ないダメカードが入っていると思うところが、
おおむねわかりやすくダメな方向に構成されているのが構築済み。
さて、そんじゃどうする?
という話でなら、
1:それでも構築済み差し替えで楽しみながらやる
2:Cardshop Serraに頼る
2を選ぶなら問い合わせでもよし、
TwitterへのDMでもよし、
メールでもよし、
名刺もらった事がある人なら店主へ直接電話してもよし。
予算を考えて、選んだジェネラルでデッキを組んでもらえばOK。
ウチのやり方をシンプルに書いておこう。
少なくとも2024年8月現在はこのサービスだ。
1:デッキデザイン代は0円。
2:かかる金額はジェネラル+99枚分のシングルカード代。
3:2の代金にちょびっとサービス出来る事もある。
4:可能な限りデッキ相談に乗る。
5:最低予算は5000円から。
5についてはご理解いただけると思うのだけれども、5000円でもデッキを作るって相当無茶なのだ。
基本土地があるとはいえ、基本土地とてショップとしての立ち位置としては無料とは言いにくい。
(実際ほぼ無料でお渡ししているんだけども。)
平均で見れば1枚50円✕100枚で5000円になってしまう。
なんだかんだで1枚200円平均のデッキでも20000円になる。
このあたりをどのデッキで組むか、どんなコンボやシナジー入れて組むかで結構変わる。
「限られた予算枠内での最強のデッキに仕上げる努力をする。」
という一点に対し、
無料でそれを行っているという事をご留意いただきたい。
これ普通出来るサービスではないのだから。
アンチな方はいくらでも店主に文句をつけてくるものだが、
同じ事が出来るお店なんて日本にほとんどいないサービスだ。
店主はそれなりに実力があると目されているし、
その上でカードショップを長くやってきているし、
さらにはEDHを日本に一番広めたという自負もある。
そういう人がデッキデザイン料を取らず、シングルカード代だけで
「可能な限り強くデッキをデザインする。」
というサービスは想像している以上に破格だと思ってほしいところ。
ちなみに過去の履歴というか実績では、
●《大渦の放浪者》
予算:無尽蔵
「可能な限り最強のデッキに仕上げてくれ」
という要望から、
《Timetwister》なども放り込み、当時30万円のデッキに仕上げた。
現在《Timetwister》だけで100万近いので、今組み直したら150万円以上かかるだろう。
過去記事はこちら
●《精霊の魂、アニマー》
予算:10万円
前述のジェネラルと同じ色。
こちらも相当なパワーのデッキに仕上げ、お客様からも満足とのお声をいただいた。
●《巨大なるカーリア》
予算:20万円
これも結構前だったかな。
当時の金額だったので、今の値段にしたら多分50万円くらい。
下は5000円から上は本当に50万超えまで、
店主は過去に100個以上のEDHデッキ注文を受けてきた。
加えて、お手軽にスタート出来るEDHデッキ販売も合わせたら、その数ゆうに1000を超えているくらい。
さらに色々な企画でのプレゼントでも100個くらい。
多分一人でこれだけのデッキ数を人に渡した人って滅多にいないはずだ。
そんなわけで気が向いたらウチで注文してみても良いかもしれない。
それ以外でもEDHで困ったらCardshop Serraと店主にいつでもご相談を。
ではまた。
