【質問】MTGのコラボってどうよ?
記事作成日:2023/12/17 執筆:加藤英宝
質問
質問箱でこのような質問をいただいた。

最近MTGコラボばっかりな気がして、
求めてるのはこういうのじゃなくて
「純粋に面白いカードを出してくれよぉ!」
って思ってしまいます。
英宝さんのコラボに対する想いを教えてください。
おぅけい。
さあ書くぞう。
今後はこちらを利用ください。
XのDMやお店の問い合わせフォーム、こらむのコメント欄も気軽に使っていただければと思います。
結論
結論から行こう、結論から。
世界観壊れるコラボイラネ。
これに尽きる。
指輪物語、おおいに結構!
ダンジョン&ドラゴンズ、おおいに結構!
(ただしダイスロールルール追加、テメーはダメだ。)
剣と魔法のファンタジーの世界観を壊さないならコラボおおいに結構!
わけのわからんネオ神河のようなヘンテコ世界観より余程良い。
もちろんネオ神河が全くダメってんじゃない。
日本をモチーフにした舞台で謎の世界観作るくらいなら、そのまま古事記でも戦国時代でも持ってくればいいと思っているだけ。
ポータル三国志のように実在する名でいいと思う。
とはいえ、色々な電源系ゲーム、とくにスマホゲーではコラボはお約束のように行われている。
多くのゲームで季節イベントとコラボは当たり前だ。
理由は簡単で、
・コラボすぐ側は売上につながる
・コラボを許可する側としても宣伝になる
というWin-Winの関係が成り立ちやすいからだ。
MTGもその流れを汲んでそういう事をやっているはずだ。
ただ、これを良く思わないMTGプレイヤーは海外にも多く、
「MTGというブランドを汚す行為である。」
「MTGの寿命を縮めている最悪の選択だ。」
「世界観が壊れる。MTGの築いてきたものを台無しにしている。」
といった声は決して小さくない。
店主としては複数の意見がある。
おおむねとしてはコラボには反対だ。
反対の理由
理由を1つ1つ述べていこう。
その1.よくわからんデザインのカードをやめろ
本来の枠でないカードを刷るのは本当にやめてくれ。
ゲームの視認性として最悪だから。
これはコレクションするカードである事は間違いないが、同時に競技するゲームである事を忘れてはならない。
対戦するに当たって
「そのカード何?ああ、なんだ◯◯かよ。わかんなかったわ。」
という状況を多々招くデザインをするな。
絵柄や枠を増やしてマイナス面が多すぎる。
下記のような視認性の最悪なカードをシークレットレイアーで刷るのは愚の骨頂である。
![]() Secret Lair版 |
![]() 通常 |
プレイヤーの視点から見てこれほど悪いものは、両面カードだけだろうというくらいに悪い。
カードゲームである以上は視認性は大切な要素だ。
以前のMTGのルールはある意味でシンプルだった。
「通常枠のカード以外は使用不可」
というルールがあった。
これは
「普通の枠」と「銀枠」を競技の中で分けるためにあったから。
わかりやすく言って、
「アンシリーズを大会で使わないでね。」
というだけのルールだった。
今は枠も何も無い無茶苦茶デザインの影響で、このルールは違うものになってしまった。
こういう部分でもヘンテコデザインはマイナスが大きい。
その2.世界観を壊すな
前述の通り。
基本は剣と魔法のファンタジーだ。
神河のようなサイバーパンクも出来るなら避けて欲しいくらいだ。
異世界的なイメージなら戦国時代や江戸時代、古事記の世界、そういった歴史が背景のほうがまだ良い。
同様にギリシャ神話だったり北欧神話だったら何の文句も言わぬ。
ギリギリ有りかもって思うのはスチームパンクくらいか・・・?
作り方次第ではアーティファクト感溢れていて良いかもしれないし。
なんにしても違う次元なら何やってもいいってもんじゃないぞ。
その3.商品点数(カード種類)が増える
小売店がどれほど苦労するかわかってんのかと。
シングルカードが多すぎて取り扱いを諦める店舗がある事をお上は知ってくれ。
取り扱い店舗が多くなって、ユーザーと市場の両方が活気づくほうが既存店舗としては嬉しいんだ。
どんどん取り扱い店舗が無くなるほうがユーザーもお上も困るだろうに。
働く側だってキツいんだ。
社員さんやアルバイトさんは知識を付けなければならないし、その数が無尽蔵に増える事なんて誰も望んでない。
と、こんな感じにコラボはマイナス部分が大きい。
コラボのメリット?
プラス面は・・・というと、
・コラボの影響でMTGユーザーが増える?
微増・・・くらい?
やるなら大ヒットコンテンツとコラボするならともかく。
その意味でなら指輪物語は良かった。
話題性もとても強かった。
(シリアルナンバーカードはめんどくさいんだけど!)
んじゃ他のは?
って言われるとそこまでのものは無い。
そして重要な点としては、
「それが新規顧客獲得に繋がっているか?」
だと思う。
結局のところ我々のようなディープユーザーはWotCの奴隷に過ぎない。
奴隷をいいように使い潰すだけなら別にコラボ製品など必要ない。
普通に今まで通りゲーム性の高い商品を作っているほうが良いのだ。
コラボはやるからには売上と新規顧客獲得は狙いたいだろう。
その意味ではプラス面はこの点は小さいような感じがする。
売上至上主義
売上は上がっているはずだ。
何度も馬鹿みたいにシークレットレイアーを出すのだから。
失敗していたらあんな数は作らない。
WotC社にとっては美味しいんだろう。
我々「紙の奴隷」がなけなしの金をひたすら突っ込んでくれるのだから。
我々は税金を取られるが如く買うしかない気持ちでお金を払う。
これで売上が下がっていたら驚きだ。
我々は
「死と税金と新商品から逃れる事は出来ない」
こういったところを見ると、大会社の経営などわかっていない素人目な店主がこんな事を言っていいのか多少は疑問が残るところだけれども、
「WotC社はスクエニ化している。」
と言わざるを得ない。
現在のスクエニはよく言われているのだ。
「おいおい作ったばかりの◯◯、もうサービス終了かよ。」
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる戦略だからな。」
「コラボばっかやってる。」
「自社コラボ、他社コラボ遠慮も配慮もない事ばっかり。」
「リメイク商法いいかげんにしろ。」
「集金活動ばかり。」
「昔のスクエニはどこ行っちゃったんだ。」
「SFC時代が黄金だった。」
「ゲームが複雑化し過ぎて面白くない。」
「昔のようなシンプルなわりにやりこみ要素があった時代に戻って欲しい。」
「ガチャゲーはもううんざり。」
「サービス終了すると今まで課金した分だけ虚無感がひどいから、そういうゲームをしたくなくなる。」
こんな感じの事は老若問わずに言われる話。
それでもスクエニという会社は昔より遥かに大きな会社になっている。
1本のゲームに想像を絶するお金をつぎ込める会社だ。
同様にして、今のWotC社も昔より大きくなり、似たような事を言われてしまう会社になっている。
資本主義経済として見れば、
「売れている事は正義」
となるので是とされる話だが反面、
「これが本当に面白いゲームのあり方なのか?」
と言われたらそれは否だろうというのが、今のスクエニの状況だ。
「売れているゲーム=面白いゲーム」という構図にはならない。
ここではスクエニを悪く言ってしまう形になるが、毛頭そんなつもりで話をしているのではなく。
名作ゲームメーカーのゲームのあり方がこんなんでいいの?
という話であって。
WotCも
「売れれば正義」
ではなく、
「面白いゲームを作る事」
であってほしい。
それがMTGと会社の本当の成長であるというのは理想論かもしれない。
「お金が無きゃゲームは開発出来ないんだよ!」
というのも間違いない。
それでもこのMTGという存在は、世界で一番最初のトレーディングカードゲーム。
その始祖たる存在であるがゆえに、誇りをもった仕事をしてもらいたいと願うのはおかしな事ではないだろう。
安易なコラボや狂ったカードデザインをする事で、伝統とブランドを崩す事をしないでほしいと切に願う。
とコラボに関するコメントはこんな感じ。
まとめ
最終結論として、
- 競技プレイヤーとして視認性悪いデザインにしなければOK
- 世界観を楽しむプレイヤーとして世界観を壊さなければOK
- コレクターとしてMTGの寿命を縮めるような行為をしなければOK
の3つと言えばわかりやすいだろうか。
ではまた。
3 件の投稿
正直日本絵もいらない
元のキャラに似せる気ないしセンスが無さすぎる
個人的に言わせて貰えば、ノンテキストカードとかも本当にやめてほしい。
稲妻ぐらいわかりやすいカードならまだしも、謎めいた命令とか出された時まだ経験が浅かったこともあり「本当にその効果持ってんの?」ってなった。
競技ルールにおいて、シークレットレイヤーやテキストのない特殊印刷を排除する。
新規セットの収録枚数を減らす。
ショップはコレクター需要のカードの買い取りに制限を設ける。買い取り拒否も辞さない。
これだけで、古い世代のファンである、私はは助かります。
絵違いが多すぎるのでもう少し控えてもらいたい。
旧エルドレインから流石に許容範囲を超えた再録枚数で困る。