2023ラスベガス旅行記その5
記事作成日:2023/11/29 執筆:加藤英宝
べがす四日目後編
9/23
イベントとしては2日目。
べがす四日目前編読んでからこっちを読もう。
前編はいろんな意味で読む価値(見る価値)があるし。
後編は前回のダニエルとお別れしてからの続き。
会場に戻ったところから。
会場にてカード探し
会場では2階があるという事でそちらに移動。
自分が調べなかったからだと言われればそれまでだが、2階があったのか。
知らなかったぞ。
まずは会場2階にあるはシヴァドラのオブジェ。
たまに鳴くらしい。
さすがに火は吐かない。
2階にもカードショップのブースがたくさん。
おいおい、2階にもカードショップのブースあったのか。
自分みたいに2階に気付かない人もいるんだから、2階のブース、不利なんじゃないか?
なんて思いながらお店を回る。
探すもんなんて結局変わらない。
オールドスクール周りのカード
《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》
《一つの指輪/The One Ring》
おしまい。
オークと指輪探す理由はシンプルで、
オーク:4枚持ってない
指輪:実は3枚しか持っておらず、1枚借りているから
というだけ。
安ければこっちで買おうと思っているという。
なお、1ドル=約148円。
もうほとんど1ドル=150円だと思って計算しないとならない。
1ドルを100円で計算出来ると買い物しまくるんだけどなぁ。
1ドル=100円だったら、クレジットカードの限度額上限開放するまで考えるくらいだ。
オーク最安で1枚だけ40ドルだったので確保。
他は買取ですら45ドル。
最初からバランスブレイカーだと言われていただけに高い高い。
これを書いている今もレガシー、ヴィンテージで何の制限もかからない有様。
まだ指輪もオークもこの2つの世界で暴れるという事だろう。
アーティストブース
2階のブースにはアーティストコーナーも。
Alayna Lemmer-Danner
John Avon
Richard Kane Ferguson
Anson Maddocks
Douglas Shuler
Ken Meyer Jr.
Mark Tedin
Mark Poole
rk Post
Randy Gallegos
Thomas Baxa
他にもたくさん。
人数も多いし、昔からMTGで描いている方が多い。
Douglas Shuler氏
Cardshop Serraのプレイマット2種でも描いていただいている、そして言うまでもなく、《Black Lotus》と双璧を成すMTGの顔、《セラの天使/Serra Angel》を描いたDouglas Shulerさんに初めてのご対面。
「以前に貴方の絵をプレイマットにするために絵を描いてもらった加藤英宝です。」
と挨拶。
やりとりを覚えていてくれて相手も即笑顔になってくれた。
その後、セラの天使の原画の裏側をスマホの写真で見せてみたら、
「表も見せてくれ。」
とDouglas Shulerさん。
自分がセラの天使が好きでその名をお店の名につけ、そして原画まで持った事の全てに対しとても喜んでくれた。
コレクターとしてとても嬉しい事だった。
ブースではセラの天使のプレイマットが売っていたので、当然これを買うしかないと思い、買ってDouglas Shulerさんと記念写真。
もちろん名刺も渡してきた。
こんな事があるとは思わなかったのでその後会場内を走り回り、Revisedの《セラの天使》を1枚だけ見つけてサインをいただいてきた。
サイン入りの《セラの天使》なんて二桁枚数持っているだろうが、自分の手でDouglas Shulerさんにもらうのは初めて。
良い1枚をいただけた。
Douglas Shulerさんには、
「貴方の天使のおかげで私はここまで来れた。ありがとう!!」
と伝えた。
Douglas Shulerさんも嬉しそうだった。
Richard Kane Ferguson氏
そして、かっこいい絵を描く事知られるRichard Kane Fergusonさんともご対面。
この方の有名絵はやはり、《秘儀の否定/Arcane Denial》アライアンス版だろう。
アライアンス版は2種の絵があり、両方ともこの方が描いている。
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他にも、
《黒き剣のダッコン/Dakkon Blackblade》
《影の処刑者、ダッコン/Dakkon, Shadow Slayer》
《奪取/Desertion》
《地震/Earthquake》(5th版)
《Icequake》
《筋肉スリヴァー/Muscle Sliver》
《不敬な教示者/Profane Tutor》
《発展の代価/Price of Progress》
《沼地の王ソルカナー/Sol’kanar the Swamp King》
また、最近では、《意志の力/Force of Will》ドミナリアリマスターもこの方の作品だ。
この絵を描いた事で、アライアンスを代表するカウンター2種を両方とも彼が手掛けた事になる。
加えて、
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
《俗世の教示者/Worldly Tutor》
《神秘の教示者/Mystical Tutor》
《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
というミラージュブロックのチューター四天王全てもこの方が、ドミナリアリマスターのほうで担当している。
Scryfallというサイトでも一覧が見られるので、是非ご覧いただきたい。
https://scryfall.com
EDH好き、そして四半世紀以上のMTG歴を持つ者としてはどの絵も捨てがたいけれども、この場で一番に欲しいのはやっぱり《秘儀の否定/Arcane Denial》!
たまたま持っているデッキに1枚、そして会場を探し回ったら持っている方とは違う絵のほうが1枚だけ見つかり、この2種にサインをいただいた。
Richard Kane Fergusonさんとも記念写真。
かっこいいお方だ。
Richard Kane Fergusonさんには、
「MTG黎明期から貴方の描いたカードにはお世話になったよ!ありがとう!!」
と伝えたら、Richard Kane Fergusonさんニッコリ。
チーム戦大会参加
とても気分が良くなったところで気がつけば夕方。
18時からはある意味本番だ。
今回唯一のヴィンテージ戦。
店主:ヴィンテージ
K:レガシー
りょうへいさん:モダン
のチーム戦。
店主のデッキリストはこちらの記事をお読みください。
2023ラスベガス旅行記その0 出発前準備
気持ちとしては、
「あれだけの素晴らしい原画を見て、Douglas Shulerさんにご対面したこの俺に、今日勝てる奴などいると思うなよ!」
という感じだ。
さあスタート。
一回戦:対戦相手バザー
一本目
こちら1ターン目《一つの指輪/The One Ring》!
相手《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》!
こちら2ターン目《切望の宝石/Coveted Jewel》!
相手《否定の力/Force of Negation》!
こちら3ターン目《一つの指輪/The One Ring》!
相手《意志の力/Force of Will》!
ついでにこっちの置いた《ウルザの物語/Urza’s Saga》を、見事に《不毛の大地/Wasteland》で対応!
アンタ、よくそんだけカウンター持ってるな!
よくもまぁ《ウルザの物語/Urza’s Saga》まで対処したもんだ!
と思いながらも、奇跡的に《通電式キー/Voltaic Key》《Time Vault》を決めて勝ち。
この時、頭の中に
「次の《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》の3枚目に《Time Vault》がある可能性に賭けて、先に《通電式キー/Voltaic Key》を手札に入れて何もプレイしないでエンドしよう。」
という事が思い浮かび、その通りになって一発で決まって勝利。
時々ある「ボールが止まって見える瞬間」というやつだ。
もう何もかもがわかるような感覚。
二本目
サイド後はさらに光る。
実はこの日、ホテルを出発する前に、
「バザーやデスタクに当たったら刺さるな。K、すまない、たしか《The Tabernacle at Pendrell Vale》持ってたよな。部屋に戻って取ってきてくれ。サイドボードに1枚入れる。」
とエレベーターに乗る寸前でKに話していた《The Tabernacle at Pendrell Vale》。
これを借りてバザー相手にサイドイン。
相手先手《Bazaar of Baghdad》起動。
《猛火のルートワラ/Blazing Rootwalla》×2が飛び出し、墓地には《ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob》。
さらに《虚ろな者/Hollow One》が2枚着地。
すごいな。
10点クロックだ。
綺麗に3ターン目には死が見える。
しかしこちらの手には余裕がある。
1ターン目《一つの指輪/The One Ring》!
無敵モードで難なく1ターン回避。
ここからどうしたもんかなーと思った2ターン目、ツモって来たは《The Tabernacle at Pendrell Vale》。
もちろん置く。
そして指輪のドローも追加で入れ、《真髄の針/Pithing Needle》をツモ。
当然《真髄の針》の指定は《Bazaar of Baghdad》。
さらにダメ押しで《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》。
完全封殺して勝利。
第一回戦目、勝利。
二回戦:対戦相手のデッキ土地単
一本目
こちら土地無しキープ。
手札は強い。
《一つの指輪/The One Ring》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《Mox Ruby》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《多用途の鍵/Manifold Key》
《通電式キー/Voltaic Key》
「これ、相手が《意志の力》持っていたり、《精神的つまづき/Mental Misstep》で《太陽の指輪》潰されるとかなりキッツいのでは?」
なんて思っていたが、全部通った。
相手は土地1枚だけ置いてターンエンド。
その後こちらの2ターン目に《一つの指輪》+鍵2枚の鬼のようなドロー。
かんがえてみるとこれがひどい。
まず前ターンに1枚ドロー。
こちらの2ターン目にアップキープに1ライフ失う。
ドローステップむかえて手札が2枚。
指輪で2枚ドローして手札が4枚。
1枚目の鍵で指輪を起こして指輪で3枚ドロー。
2枚目の鍵で指輪を起こして指輪で4枚ドロー。
これだけで手札11枚。
初手に7枚展開している人の手札枚数とは思えない。
そのまま展開していたら相手が投了。
そらそうだよね。
手札とパーマネントの合計枚数差で3倍超えたら普通無理だ。
二本目
相手が土地単だとわかる、なんと1ターンキルされる。
相手の初手
《Black Lotus》
《Bazaar of Baghdad》
《Glacial Chasm》
《不毛の大地/Wasteland》
《Fastbond》
《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
《霧深い雨林/Misty Rainforest》
確かに無限条件満たしている。
すんごい手札だ。
相手から《セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum》が見えたところで投了。
一応わからない人のために手順を書いておこう。
《Black Lotus》から《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》。
《Glacial Chasm》出して土地1枚生贄。
ここからは《Fastbond》のダメージは0になるので、《不毛の大地》や《Bazaar of Baghdad》をプレイ。
《Bazaar of Baghdad》起動して手札捨てる。
《Bazaar of Baghdad》を《不毛の大地》で割る。
墓地から両方ともセットランド。
これを繰り返してライブラリーから墓地に土地が落ちまくる。
《セファリッドの円形競技場》が出た段階で、この《セファリッドの円形競技場》の能力を無限にこちらに起動出来るので、こちらはライブラリーアウトで負け。
という流れだ。
ライブラリーのカードがバレないためにも、相手のフィニッシュ手段だけ確認したら投了が正解だ。
三本目
身も蓋もないがこちらが1ターンキル。
《Mishra’s Workshop》
《Time Vault》
《Mox Pearl》
《通電式キー/Voltaic Key》
の4枚でゲームセット。
残り手札は
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《ウルザの物語/Urza’s Saga》×2
第二回戦目はお互いに衝撃的なゲームをしつつもこちらが勝利。
三回戦:対戦相手トリコロール?または4色
一本目
開幕相棒カードにルールスが見える。
こちらまたも土地無しキープ。
マナは出るスタートだしそのまま展開も可能だし、後手だと初手ドローもあるから土地引けば良し!
とそのままスタート。
最初のドローで《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》ツモ。
一番強い土地ツモったなぁ。
その後は《切望の宝石》がカウンターされるも、後に引いた《一つの指輪》が通る。
2ターンくらいそのままドローを続け、《逆説的な結果/Paradoxical Outcome》を撃ったところで相手が投了。
二本目
キープした手札は悪くない手札。
だが、相手もお見事。
《Ancestral Recall》をカウンター。
《一つの指輪》もカウンター。
果ては《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》もカウンター。
おお、何も通らない。
お互いに手札消費しているので、長期戦になりそうな構えになった。
その後、相手から《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》が疾駆してくるも、何もされず。
相手のラガバン疾駆からは《Time Vault》や土地が追放される3ターン。
そりゃあまぁ、《Time Vault》なんてプレイするわけないもんな。
こちらもどうしようかと思ったところに《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》。
ツモったカーンから《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》をサイドボードから出し、ここからはダメージレースで勝負を!と思ったところ、次のドローで《通電式キー/Voltaic Key》をツモ。
おや?と思い、ルールを確認。
《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator
カーンのマイナス能力。
そのカードをあなたの手札に加える。
うん、間違いないな。
ラガバンで追放されてる《Time Vault》持ってこれるな。
というわけでそのまま《Time Vault》+《通電式キー》を決めて勝ち。
ヴィンテージ3勝0敗。
やはり今日の自分は強い。
が、チームが勝ち切れず。
スランバーパーティ
そんなチーム戦が終わったところで、時間は21時。
スランバーパーティというよくわからんもののお時間。
参加費:65ドル。
なにこれ?と思いながら、岡田さん、りょうへいさん、Kとともに参加してみようとこのお金を払う。
入場すると中ではやかましい音楽がなっている。
まぁまぁ有名曲なのだろう。
だいたい聞いた事がある曲だ。
ステージにはDJがいて、スクリーンには時々マナシンボルが浮かび上がる。
うん・・・クラブハウスみたいなもんなんだろう・・・。
誰もノってないぞ・・・。
ボケーっとみんな見てるだけ。
踊っているわけでもなく。
いいのか・・・?このイベントはこれで。
なお、ポップコーンは無料、ドリンクは有料。
おいおい、65ドル(約1万円)も取っておいてドリンクもつかんの?
それとこのポップコーン、冷えてて不味いぞ・・・。
食べられたもんじゃない。
岡田さんとりょうへいさんなんて、2つ以上取ったのにわざわざ戻しに行ってる。
そのくらい不味い。
店主は1つ食べてやめた。
で、このイベントは何なのだ?
誰も楽しそうじゃないし、
別にミュージックに合わせて踊るでもなし、
お酒で盛り上がるでもなし、
他にイベントがあるでもなし、
これ・・・65ドル(約1万円)?
酷すぎない?
ラスベガスに行くのにホテル代、航空券を払い、さらには入場料で三日で140ドル、そしてこのスランバーパーティに65ドル。
ホテル代と航空券だけでも数十万が飛ぶので、何を今更200ドルごとき・・・と思うかもしれないが、入場だけで3万円。
イベント(大会)参加費やドリンク代は別でコレだよ。
MTG 30th Anniversaryのイベントとしてクソ過ぎやしないか?
ヴィンテージ個人戦無し、
オールドスクールそもそも無し
レガシー個人戦無し
EDHばかり。
そりゃあな、EDH大好きだがな、現地の人とガチンコのヴィンテージやレガシーやりたいんだよ。
記念すべき30thだぞ。
こちとら何年MTGやってきたと思ってんだ。
30年までは行かずとも四半世紀超えの老害野郎だぞ。
他人からは魔王だ仙人だ生き字引だと言われるクレイジーだぞ。
そういう奴はアメリカにだっているだろう?
そういう奴のためにもっとクレイジーなイベントやってくれよ。
こんなのがラスベガスで始まって(2022年の10月)ラスベガスで終わる(今回の2023年9月)っていう、最後のイベントとして恥ずかしくないのか?
もっとユーザーを楽しませろ!!
特にこのスランバーパーティだけは許さん!!
なお、Kはもう疲れ切って、テーブル席に座って酒飲んでグデーっとなっている。
気持ちがとてもわかる。
さすがにこのイベントはない。
何も楽しくない。
今日という日のラストを台無しにしてくれるイベントだ。
それでも、自分は今日は幸せな一日だった。
《Mox Pearl》《Mox Sapphire》《Time Walk》をはじめとする原画達を見る事が出来て、Richard Kane Fergusonさん、Douglas Shulerさんのお二人に会えて、ヴィンテージでは3勝0敗。
文句無しの1日を過ごしたと言っていい。
スランバーパーティの事はもう「無かった事」にしよう(笑)
そんな話をしながら4人で早々にホテルに退散。
みんな体力尽きているのに、自分だけ妙に元気でこの日も全力の夜更かしをして就寝。
ではまた。