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バラムツ・チャレンジ

この記事は2020年5月4日にnoteで掲載された記事をこらむに移行したものです。

 

2020年の2月も終わろうとしているある日、
店主の電話がなった。

電話の主はMTGとは一切関係の無い友人、フジケン。

フジケン「よう、英宝、バラムツ食べる?」
店主「食べる。」
フジケン「即答かよ。どんな魚か知ってんの?」
店主「もちろんだ!」

さて、バラムツなんて物体をどれだけの人が知っているのか。
普通は知らない魚のはずだ。

バラムツという魚を知っていて、
かつ、このお誘いを受けて、
1秒で「食べる。」と返事するヤツは200%頭がおかしい。

バラムツという魚は、一般流通が禁止されている魚だ。

もうこれ書いた時点で色々とアウトだ。
ま、でもそのくらいの話題でないと、記事にする価値もない。

バラムツとは・・・?

まずバラムツとは。

バラムツは深海魚の1種で、
日中は水深数百メートルくらいにいる魚で、
夜になると水深百メートルくらいの場所まで浮上してくる。

大きさは2メートルになる事もある大きな魚。
名前の由来は薔薇の棘のような硬い鱗がある事から、
バラムツと呼ばれている。

身は白身で、非常に脂の強いお魚。
同じムツの名をもつクロムツとは大きく違う点がここ。
そしてその脂が問題。

この脂は人間の身体で消化出来ない。
消化出来ないからといって、
食べて死ぬというような毒性ではない。

単純に消化出来ないだけと言ってもいい。

この魚の脂は、
ワックスエステルという物質。

人間の身体に対して、死に至るような害でもないが、
かといって消化出来るわけでもないので、
栄養価がある物質というわけでもない。

このバラムツの脂は消化出来ない事と、
毒性があるわけではないという事がわかってもらえたところで、
では食べたらどうなるか。

なんて事はない。
そのまま魚の脂が出るだけ。
ええ、もうそのまま。
どこから出るかなんて言うまでもなく、下から。
男女問わず共有で持っている方から。

リアル《垂れ流しの達人/Cathartic Adept》になれる。

あ、カード名出てきた。ウン、オレ、シゴトシテル。

少量食べるならなんて事はないが、
それなりの量を食べると本当に垂れ流しだ。
疑うなら調べてみると良い。

バラムツとだけ検索をかけて、
出てくる内容がだいたい同じのはずだ。
中には、
「大人用おむつの用意」
という力強いワードすら出てくる。
たかが魚を食べるのに、
大人用おむつというワードである。
食べ物を検索して、おむつというワードが出てくるのは、
赤ちゃんのお話に関するページ以外では異例のはずだ。
だが、バラムツ界では常識だ。

このバラムツ脂の垂れ流し状態は、
下痢の症状とかそういったものではなく、
お腹が痛いといった症状もなく出る。
ただ、結構な量を食べると下痢になる事もあるとか。
少量ならば下痢は起きないが、
この垂れ流しは自分の意志云々は影響しないんだとか。

例えば、
ベッドで寝ている間、
便意をもよおしたのなら、
普通は目が覚めてトイレに行くか、
もらさず一定量寝てから起きてトイレに行くかだが、
バラムツさんはそういう事を許してくれない。
出す。
寝ている間であろうと無意識に出す。
制御不能らしい。

つまり、

「このバラムツ
こと脂に限り虚偽は一切言わぬ。出す・・・!
出すが・・・今回まだその時と場所の指定まではしていない。
そのことをどうか諸君らも思い出していただきたい。
つまり・・・・バラムツがその気になれば、
脂の垂れ流しは6時間後12時間後ということも可能だろう・・・
・・・ということ・・・!」

というカイジの利根川ばりの姿勢である。

もちろん個人差はあり、
どのくらいの量でここに至るのかは全く数字はわからない。

食べる事が既にギャンブル。

ざわ・・・
・・・ざわ・・・
してくるのは当然。

そんな理由もあって、
食品衛生法では禁止。

一般流通はしないお魚なのだ。

ただ一般流通禁止と、食べたら法的にアウトはイコールではない。
一般流通禁止というのは、
わかりやすく言えば、
・説明もせずに人に食べさせたらアウト。
・食べる際に人からお金をとったらアウト。
・売ったらアウト。

という感じの認識をしてもらえればよい。

つまり、
「オウ、釣りしてたらバラムツ釣れちゃったぜ。
釣れた魚が絶滅危惧種でもないんだし、
食べるかどうかは自己責任!」
というラインはセーフ。

野山で適当に生えているキノコ食べるのと同じくらい自己責任。
そういえばキノコは必ずというくらい毎年死者が出てるが、
あれは「食べたら死ぬキノコ」を食べて平気なキノコと間違えて、
自己責任で食べて死んでいる事が大半。
それと同じである。
ただし、バラムツさんは死にはしない。

そして、一般流通禁止なのはあくまで、
「日本の食品衛生法により」
なので、海外では扱っている所もある。

普通の魚市場で売っている事もあるとか。
だからと言って、主目的として、
「海外にバラムツを食べに行く」
という事もまず無いだろう。
海外に行ったついでで食べるという程度のものだろう。

とはいえ、
食べ過ぎた際の誘発型能力が危険だ。
この誘発型能力は打ち消されない。

しかも、
バラムツの誘発型能力は
「あなたはいろいろと大切なものを失う。
(この効果は永続する。)」

という効果である。

間違って満員電車の中で誘発すると社会的に死ぬ。
海外旅行中に誘発しても多分社会的に死ぬ。
「社会的鉄骨渡り」である。
脂ですべったら間違いなく社会的に死ぬ鉄骨渡り。
藤原竜也さんが
黙っていれば夜神月なのに、
バラムツ食べてやらかしたらカイジまで落ちる感じ。
(※俳優の藤原竜也さんは実写デスノートの夜神月役、
実写カイジのカイジ役の両方をやっている。)
いや、むしろ藤原竜也さんには是非とも一度くらい食べてもらいたい。
「ど゛う゛し゛て゛脂゛が゛止゛ま゛ら゛な゛い゛ん゛だ゛よ゛お゛お゛ぉ゛お゛!゛!゛!゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛あ゛!゛!゛!゛」
という、
彼の濁点まみれのシャウトを聞きたいと思うのは店主だけではあるまい。

なお、この誘発型能力は《もみ消し/Stifle》出来ないので注意されたし。
なにせ打ち消されないので。
おっ、2枚目のカード名が出てきた。
ウン、オレ、シゴトシテル。

で、このバラムツさん、美味しいらしいのだ。
らしいのだ、と書いていても、
既にこの記事を書いている時は食べた後なので、
「らしい」では無くなっているのだが。

いくら美味しいと言われても、
このバラムツ脂の垂れ流しの情報を得たうえで、
どれだけの人が食べるのか。

だから冒頭に書いた通り、
1秒で「食べる。」と返事するヤツは200%頭がおかしい。

そして途中途中でネタにするカイジのように、
食べる事そのものがギャンブル。

ざわ・・・
・・・ざわ・・・
してくるのはお腹だけなのだが。

だが、2019年の間に虫やドッグフードを食べた男は、
たかがバラムツごときでは最早恐れないどころではない。

この店主、実は食べようと何年も前から考えていた。
(※ただの危険思想です。良い子はマネしないで下さい。)

そう、食への飽くなき探求心ゆえに、
バラムツなど10年以上前から知っていた。
我の知識の中では常識であった。

食べられる場所が日本の中のどこなのかも知っていた。
バラムツは日本で食べられる場所は本当に限られている。

その限られた場所の1つは静岡県。
Cardshop Serraのあるこの静岡県は、
バラムツが手に入る地域なのだ。

浅瀬の魚から深海魚まで様々にとれる日本でも珍しい湾、
それが駿河湾だ。
イヤッホウ。
静岡バンザイ。
静岡県民で良かったぜ!
こんな近くでバラムツチャレンジ出来るなら、
これはなにかの機会で行くしかあるまいと思っていた。

だがしかし、
普段ならノリの良い我が友人達の大半が、
「いや、さすがにバラムツはちょっと。」
と常識的なご対応にて諦めていたところだった。
1人で食べに行く事も一瞬は考えた。

そこで店主より数倍頭の良いiPhoneのSiriさんに聞いてみる事にした。
「Hey、Siri、バラムツ食べたい」
と言ってみたが、

この結果だった。
さすがSiriだ。
Siriからバラムツを出すわけには行かないという事か。
2つの意味で。

と、こんな感じで、
「どうしたものか。」
と思っていたところにフジケンからのお声。

このフジケンからのお声をもらった途端に、
仲の良い友人に声を真っ先にかけたが、
ちょっと今日は無理とのこと。

多分こいつは今日じゃなかったら一緒に食べていたと思う。

なにせこいつは、
「俺はキャバクラに行ってどんなクリーチャーが出てきても、
博愛の精神を持って口説ける。
英宝ちゃん、お前は博愛の精神が足りない。」
などと普段から豪語するやつだ。
バラムツ相手でも博愛の精神とやらで行ってくれる男であろう。

で、この1人目でダメだったので、
もう1人に声をかけてみる。
「もしもし?今どこ?いや、どことか関係ないよね。
暇だよね、うん、暇だ。暇に違いない。
今からとある食べ物食べに行こう。
もちろんOKだよね。
お家にお迎え行けばいい?」
と、相手の返事や都合など一切聞かずに、
上記の台詞を5秒くらいで早口で言う店主。

そしてこの友人、
Cardshop Serraのから徒歩3分くらいにある、
バー・フランクに行く寸前だという。
店主「なに?フランク?ああ、大丈夫だ。ラだけあってるぞ。」
友人「ええ?ラだけ合ってると言われましても。」
店主「バラムツ、フランク。ほら、ラだけ合ってる。」
友人「バラムツ?」
店主「腹に入れば皆同じ・・・でもないな。
友人「えーと、もしもし?」
店主「バラムツは色々と危ない食べ物だよ。」
友人「で、どうしろと?」
店主「食べよう。」
友人「決定・・・ですか?」
店主「決定・・・だろ?」
そしてバーに行くのやめてバラムツを選択。

バーとバラムツも
最初の文字の「バ」は合ってるから似たようなもんだ。
フジケン宅に行く道々でバラムツについて説明。
この友人、危ないと理解しつつも食べると言い出した。
さすがだ。

実食

フジケン宅で
・刺し身のバラムツ
・焼いたバラムツ
をいただく。

うん、いける。

脂が濃いというかキツい感じはあるが、食える。
焼いたほうだけなら、
カジキマグロ等のお魚の味に近い。
脂が濃いだけで。

今回は運転手ゆえにお酒が飲めないのがつらいところだが、
お酒を飲み飲み、
このお魚がバラムツだと知らずに出ていたら、
いつの間にか皿をからっぽにするくらいには悪くない味だ。

だが、危険性を知っているだけに、
へたに箸を伸ばすわけに行かない。

バラムツの事を調べてみるとわかるのだが、
「だいたい3~4切れでやめておけ。」
と書いてある。

個人差はあれども、この程度でやめておかないと危ないらしいのだ。

ちなみに、
刺し身は最も危険で、
焼く、唐揚げ等の方法だと、
バラムツの脂が外に出るので比較的安全。

所詮、比較的、だけど。
刺し身の場合は脂ごと食べるので、
腹に入る脂の量が違う。
焼く、唐揚げならば社会的に死ぬ確率が下がる。

食べたあと、
フジケン「だいたい10時間から18時間くらいで来るらしいぞ。」
店主「何がとは聞く必要もないくらい理解した。」
フジケン「朝起きたら大変な事になっている可能性もある。」
店主「オムツァーにデビューする日を考えねばならぬか。」

オムツァーとは聞き慣れない言葉の人もいるかもしれない。
PCのオンラインRPGで、
ひたすらログインしっぱなしでプレイする人の中には、
トイレに行くのすらもったいないという人がいて、
オムツ装着でゲームをし続けるという剛の者もいるという都市伝説。

少なくとも店主は本当にオムツァーをやった事があるという人には出会った事はない。

その後・・・

結局どうなったかと言うと、
店主の場合は食べて5時間程でキた。
うん、なんかお腹がゴロゴロと音を立てている。

これは何か変だ。
今までに無いこの感覚。
バラムツさん、たぶんお腹で暴れていらっしゃる。

しかし、この時の店主は運転中だ。
一緒にバラムツ食べた友人が
「家まで送って。」
などと抜かしよる。

断りたい。
すんごく断りたい。

で、たまたまこの帰りの通り道、
ほとんどコンビニが無い通り道なのだ。
出来る事ならこの友人をそのへんの道端に捨てたい。

だが、見捨てるわけにも行かず、
何だかお腹が不吉な音を立てながら、
友人を家まで送り届ける。

そして、家に帰るまで、
信号につかまるたびに、
自分の手を車のシートに当ててみる。
「よし、まだ社会的な何かを失っていない。
まだ大丈夫だ。このまま家まで!」
何度かの無事を確認した後、
家のトイレに入ったら、
出た。

何がとは言わずともわかるでろう。

そして、異様な鼻の良さ故か、
わかるのだ。
わかってしまうのだ。
それがバラムツさんであると。

あまり上品な話ではないが、
いや、最初から上品な話なんて1つもしていないが、
食べる前に嗅いだバラムツのにおいと、
出た何かのにおいに共通点があった。
だからわかったのだ。

一度出てしまえばもう安心である。
店主は社会的に色々と失わずに済んだ。

他の人はどうだか知らないが、
店主は間違いなくお腹への違和感でキたとわかった。

普通の人は無意識に出るのかもしれないので、
店主は運が良かっただけなのかもしれない。
人によっては朝起きてシーツが大変な事になっている場合もある。

そしてこの一緒に行った友人はどうなったか。
次の日に信じがたい事に普通に出社していった。
電車で。

まだバラムツの脂がそのまま腹の中にあるというのに、
このチャレンジャーぶり。

貴様、失うものが無いのか?
と言いたくなる程の勇者っぷりだが、
こいつの職業は勇者でもなければ、
ギャンブラーでも新世界の神でもない。

公務員だ。
出社時間も一般的社会人のお時間だ。

バラムツさんがどこで爆発するかすら予想もつかないうえに、
立場は公務員。
爆発したら色々と大切なものを失う立場なのに。

しかも通勤電車はJRの下りだよ、下り。
上りじゃなくて下りだよ。
もう名前からしてアウトな方向だよ。

「下り」の読み方間違えたらどうするの?という字だよ。
JRバラムツ線の下りが通勤快速だったらどうするんだ。
いや、新幹線級の可能性だってあるよ。
もしそんな速度で
「発車します。」
と言われたら、絶望の声だけが「こだま」するんだよ。
公務員という安定したレールから確定の脱線事故だよ。
公務員なら不況の時代も安定の「ひかり」がある職だというのに、
バラムツ線乗り換えで将来への「のぞみ」が無くなる恐れがある。

末恐ろしいヤツよ、
こやつ、いずれ世界をとる男やもしれぬ!
と思う暴挙だ。

結果的にはお尻がオーバーランするような事はなく、
会社のトイレで無事排出出来たそうだが、
バラムツを秒速で食べる決断をする店主でも、
次の日にJRに乗る勇気は無い

それにしても、
ここ1~2年で
「普通は食べられないもの」
を色々と食べている気がする。

それが高級かそうじゃないかは別として。
そんな店主に
「これも食べてみろ!」
という案がありましたら是非リクエストを。
(※食べ物限定でお願いします。)
以上、
あぶないお魚バラムツさんレポート
これにて終了。
食べさせてくれたフジケン、ありがとう。

ではまた。

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