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巻き込まれたトラブル

記事作成日:2020/02/25 執筆:加藤英宝

この記事は2020年2月25日にnoteで掲載された記事をこらむに移行したものです。

 

ツイッター質問箱でこのような質問をいただいた。

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これまでに巻き込まれた大きなトラブルはなんですか?

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巻き込まれた話なんて人生でいっぱいある!
ここで書くのはそのうちのたった1個!
リクエストがあればまた書くので、
今回のお話以外を気になる方は、
コメントやツイッター質問箱等で言ってくださいまし。

はじまりは・・・

今から何年も前のお話。

店主は大塚愛のライブに行った。
友人の女の子がとってくれた席は、
かなりの良席で、非常に楽しかった。

ちょっと忘れてしまったが、
前から一桁列だった事は覚えている。
そういえばいろいろなライブに行った事があるけれども、
ほとんど前から一桁列くらいの席が多い。

この日はライブの後はみんなで集まって飲み会。

大塚愛ファンの友人がアルバイトをしている居酒屋に、
総勢15人で行く事に。

その中にその人はいた。
初顔合わせの「メイ」という女の子だった。
そのメイ以外はほぼ全員知っている顔だった。

飲み会が終わったあと、みんなで駅に行き、
大半の人は帰る電車の中、
数人とカラオケでも行こうかなんて話をしていたら、
メイが
「カラオケ行く!セラの99点見たい!」
と言い出して乗り換え時に一緒に電車を降りてきた。

この時は
「おお、ノリのいい奴だ!」
としか思っていなかった。

この頃の店主はまだ甲状腺腫にかかっていない頃で、
カラオケに行けば、ほいほい99点を出す人だった。
(今は調子の良い時じゃないと99点出ない。)

甲状腺腫の手術をすると高音が出なくなるらしく、
カラオケ好きだった自分にはとてもショックだった。
カラオケの99点レパートリーだけでも200曲以上あったのだが、
半分以上出せなくなってしまった。
ちなみに、99点ではなくて、90点程度で良いのであれば、
歌えるレパートリーだけなら1000曲はある。

広がる小宇宙

ひとまずお話を戻そう。
乗った電車でそのまま渋谷まで行けるので、
渋谷のビッグエコーかシダックスにでも行くか?と考えていた。

が、友人カズユキが乗り換える武蔵小杉駅で、
カズユキが降りた瞬間、
それを追いかけていくようにメイは出てしまった。

もちろんこの駅で降りてカラオケに行くわけではない。
しかもメイ、相当に足取りが危ない。
「待ってメイ、ここで降りるんじゃないぞ。」
と言った瞬間にリバース、リバース。

何が?とは聞くな。
リバースって言ったらアレしかない。
リバースだよ。

英語で書いてReverse。

駅のホームに盛大に小宇宙作っちゃったよ。
あ、突然話、変わるけど、
下呂温泉行った事ある?
え?話変わってない?
じゃあ、突然だけどもんじゃ焼き好き?
え?話変わってない?
気のせいだよ。

そんな小宇宙の創造神メイ様は、
肩を貸してやっと立っていられる状態。
創造神に今必要なものは神ではなくて紙。
カズユキに
「トイレ行ってティッシュもってきて!」
と頼む。

カズユキ、トイレまで走っていった。
そこから1~2分、
駅の放送で
「○○行き最終電車ー。」
と流れてくる。

カズユキ、トイレまで走ったかと思ったら戻ってきた。
そしてティッシュも持ってこないで電車に駆け込むカズユキ。

「ごめんな、セラ!」

・・・オオウ、カズユキー。
ティッシュハドコダイ?
次会ッタ時ニ「グー」デ殴ラセテクレナイカナ?

と心の中で思いつつ、
取り残される店主とメイ。

カズユキは明日仕事だとわかっている。
終電を逃すわけには行かない。

仕方ないのだ。

仕方ないとわかりつつも、
漫画みたいな展開で店主とメイは降りる予定の無い駅に取り残された。
あとちょっぴりだけカズユキをグーで殴りたい。
もちろん一緒にカラオケに行く予定だったメンバーとは、
当然別々になってしまった。
なお、カズユキはとってもいいヤツだったので、
「あの時ごめんな、セラ!」
と言って、後日蕎麦をおごってくれた。
食べ物に釣られるセラさんである。

で、カズユキの終電は無くなった時間だったが、
それでも渋谷行きの最終電車にはまだ時間があったので、
なんとか合流出来れば大丈夫かな?と思っていた。

しかしそれは叶わぬ願いとなる。
メイは
「トイレ行きたい」
と言い出した。

リバースして作られた小宇宙
は後で片付ける事にしよう。
まずはメイのトイレが先だ。

これ以上、宇宙の創造神になられても困る。

店主は肩を貸しつつ彼女の荷物を持ち、
トイレに連れて行った。
当たり前だが性別的にトイレの中まで入れないので、
入り口でなんとか立たせてトイレに行ってもらった。

そして、待つ事15分。
戻ってこない。
大丈夫なのだろうか。

仕方なく、通行人の女性の方に
「すみません、連れの女性の方がトイレから出てこないのです。
もしお時間ありましたら様子を見てきていただけますか?
相当お酒を過ごしてしまったようで。」
とお願い。

その通行人の女性は快く承諾してくれた。
ここからさらに時間が10分ほど経ったがその女性の方も戻ってこない。
おかしいなぁと思い、その通行人の女性を呼んでみた。

状況を聞くと、トイレのカギをかけたままで、
外から声をかけても一切反応無しとのこと。

女性と付添いであればトイレにも入れてもらえるだろうと思い、
一緒に行ってもらい、声をかける。

確かに無反応だ。
これはまずい。

急いで駅員さんに相談し、脚立を持ってきてもらい、
その女性の方が上から声をかけ、カギをあけてもらった。

トイレに座り込み、意識ほぼ0。

このあたりで渋谷行き最終電車は行ってしまった。

ここまでお付き合いいただいた女性も終電の時間があるというので、
お礼を言ってここでお別れ。
駅員さんはダッシュで救急車を呼びに。

店主はメイを駅員さんの用意してくれた車椅子に乗せ、
駅員室に運び、救急車待ち。

もちろんその間もぐでんぐでんで、
意識もあるのか無いのかわからないようなメイ。
かろうじて息をしているのがわかるのが救いという状態だ。

「初」だらけ

数分して救急車到着。
救急車来たらサヨナラーというわけにも行かないだろう。
ついでに言うと、もう家に帰るための終電は無くなっていた。
それこそ1人でカラオケで朝まででも不可能ではないが、
状況と気分と人道はそれを許さない。
ひとまず救急車に同乗する事にする。

救急隊員に
「彼氏ですか?」
と聞かれる。

「いいえ、初対面です。本名すら知りません。」
と答えたら、いくらなんでも面倒事が増えすぎる。

赤の他人だと言うよりは彼氏って事にしたほうが良いか?
ちょっと考えてから、
「はい。」
と答えておいた。

「では、カバンの中などを見てもらって良いですか?
身分証などあれば助かります。」
なるほど、そういう事か。
納得。

乗りかかった船・・・いや、救急車だ、
メイのカバンの中から身分証を探し出す。
ここで自分の役目はほぼ終了だ。
あとはお医者様にお任せする以外の事は出来ない。

夜間救急病院についてからは店主は完全に放置プレイ。

後で声かけますと看護婦さんに言われ、
ロビーで待つ事になった。

他に一切やる事がないこういう時間は非常に長く感じる。

当たり前といえば当たり前なのだが、
病院内に暇を潰す方法なんて転がっているわけがない。

そうして待つ事4時間、
彼女が目を覚ましたとのこと。

第一声で「誰?」って言われたらどうしようなんて考えながらご対面。
さすがにそこまでは忘れてなかったみたいだ。

メイの最寄り駅まで送って行き、
自分も帰路についた。
送っていく途中で、メイ、
「私、看護婦さんに『あの人は彼氏?』と聞かれて、
『いいえ』って答えたんだよね」

「・・・。」

「どうしたの?」

「救急隊員に同じ質問されて『はい』って答えた、俺の立場は?」

「あは。ごめんね。」

「初対面ですって救急隊員に言ったら面倒だろうと思って。」

「そうだね。さすがだよ。」

「ひとまず命に別状が無くて安心したよ。」

「迷惑かけちゃったね。」

「とはいえ放って置けなかったよ。」

「私、そんなに飲んじゃったかなぁ。」

「記憶、どこまである?」

「駅まで歩いたとこくらい?」

「それ、新横浜駅だよな。あそこあたりから記憶飛んでるのか。
んじゃリバースしたのとかトイレから戻って来なかったとか、
救急車に乗ったとかは全部覚えてないと。」

「うん、なんにも。だから今ここがどこかもわからない。」

「ある意味では幸せだな。」

「でも頭痛いよー。」

「二日酔いは仕方ないでしょ。救急車で運ばれるくらいだもん。」

「そうだねえ。一緒にカラオケ行けなくてごめんね。」

「ま、それはまた今度って事で。」

「うん。次に99点の歌聞かせてね。」

「まかしとき。」

話を聞くに、彼女は1人暮らし。
ヘタに帰って自分の部屋で急性アルコール中毒になるより、
こうなったほうが彼女にとっては良かったのだろう。
1人だったら死んでいたのかもしれないのだから。

救急車の付き添いも初。
急性アルコール中毒を見たのも初。
そしてこのメイと会うのも初。
そんな「初」だらけの一日だった。

飲み会に一緒にいた人からは、
「初対面の子をお持ち帰りか?」
なんてツッコミをもらったが、
現実は激しく違う方向だった。

説明したら、
「セラ1人に任せちゃってごめんよ。」
とみんなに言われた。

付き合っていないどころか、
初対面の女性の命を心配しながら、
その女性のリバースした小宇宙を、
1人で駅のホームで片付けるこの気持ち。
何とも表現しがたい気持ちだった。

それでも女性の命は無事で、
こうして何年もして笑い話で済まされる状態になったのは良かった。

そして最後に、聞かれる前に回答しておこう。
この女性とはその後も何も無かった。

ではまた。



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