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もし無制限でデッキを組んだら?

記事作成日:2019/11/16 執筆:加藤英宝

この記事は2019年11月16日にnoteで掲載された記事をこらむに移行したものです。

 

ツイッター質問箱でこのような質問をいただいた。

———————

もしヴィテージで制限カード解除した場合
(禁止カードは禁止のまま)
どんなデッキを組みますか?

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英宝さんが持つカード資産で、
禁止カードを無視してデッキ作ったらどうなりますか?

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英宝さんが持つカードで一番強いデッキを作るとどうなりますか?

———————

英宝さんが持っている資産でフルパワーのデッキを見てみたいです。

———————

後半は「英宝さんの資産」と書いてあるが、
そうでない質問については、
完全無制限のデッキのリストにすればいいのか、
(自分が所有していなくてもデッキリストだけ作るという意味。)

それとも
「持っている資産で制限無しのデッキ組んだら、
どのくらいのデッキが出来る?」
という後半の質問と同じ意味で解釈すればいいのか。

それにしても同じような質問が来るものだ。
みんなヴィンテージですらないクレイジーなデッキのリストを見たいのだろうか。

10年以上経った今・・・

もう10年以上前になるが、
過去にCardshop Serraのこらむ内で、
パワー9が4枚使えた時代のデッキを紹介したことがある。

デッキはこんなデッキだった。
-インスタント6枚-
4《Ancestral Recall
2《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall

-ソーサリー18枚-
4《Time Walk
4《Timetwister
4《悪魔の教示者/Demonic Tutor
3《Wheel of Fortune
1《火の玉/Fireball
2《新たな芽吹き/Regrowth

-アーティファクト28枚-
4《Black Lotus
4《Mox Pearl
4《Mox Sapphire
4《Mox Jet
4《Mox Ruby
4《Mox Emerald
4《太陽の指輪/Sol Ring

-土地8枚-
1《Volcanic Island
3《Underground Sea
4《Library of Alexandria

計60枚。
1ターン目に先手がとれればほぼ負けないデッキ。

これを書いた当時の自分は、
このデッキはそこそこの資産を持つ自分でも作れないと書いている。

そして、

「自分の資産で同じカードプールで可能な限りデッキを作ったら?」

「自分の資産で現在までに出たセットも含めてデッキを作ったら?」

という事は書かなかった。

それと、
このデッキはマジック黎明期のセットのみの構築だった。
だから《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》など、
後に出た強力カードが採用されていない。

たしかThe Darkあたりまでのセットで構築したものだと記憶している。
もっとも上記デッキに採用されているカードは、
Unlimitedとアンティキティとアラビアンナイトだけだが。

2019年の現在はちょっと違っている。
あれから10年以上もの時間が経ち、
新しいカードを含めてどんなデッキが作れるか考えてみよう。

この質問者の方々の言いたい事は、

「加藤英宝の資産かつ、
現在までに出たカードセット全て使用可で禁止カード無し。
同名カード4枚制限以外なんでもあり。
アン・シリーズのようなジョークセットは抜き。
この条件で作れる最高のデッキ。」

という解釈でOKだろう。
PSA鑑定された品もデッキリストに入れる事をお許し願おう。
持っている事には変わりがないのだから。
やる気は無いがPSAのケースを割れば一応作れるのだし。

出来上がったデッキはこちら。

デッキ名:逆説カーン。

-インスタント9枚-
3《Ancestral Recall
4《逆説的な結果/Paradoxical Outcome
2《転覆/Capsize

-ソーサリー9枚-
2《Wheel of Fortune
3《Time Walk
4《Timetwister

-プレインズウォーカー5枚-
2《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils
3《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator

-アーティファクト30枚-
3《Black Lotus
4《魔力の墓所/Mana Crypt
3《Mox Pearl

3《Mox Sapphire
3《Mox Jet
3《Mox Ruby
3《Mox Emerald
2《Candelabra of Tawnos
2《Time Vault
2《通電式キー/Voltaic Key
2《オパールのモックス/Mox Opal

-土地7枚-
4《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy
2《Library of Alexandria
1《Volcanic Island

-サイドボード15枚-
1《三なる宝球/Trinisphere
1《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus
1《Candelabra of Tawnos
1《多用途の鍵/Manifold Key
1《Time Vault
1《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
1《教議会の座席/Seat of the Synod
4《精神壊しの罠/Mindbreak Trap
4《意志の力/Force of Will

————————

これが今持っている資産をフルで使ったデッキ。

組み上げた今の形

Time Walk》と《Ancestral Recall》を1枚ずつ増やして4にしたいが、
現時点では3枚ずつ。

デッキの動きが一瞬でわからない人が多そうだ。
逆説的な結果》がマナを増やす手段でありドローエンジンで、
大いなる創造者、カーン》がキーパーツ。
大いなる創造者、カーン》の能力を2回起動したら無限ターン。

サイドボードから、
多用途の鍵/Manifold Key》と《Time Vault》を持ってくればOK。

どちらか片方を引いていた場合は、
大いなる創造者、カーン》の能力起動は1回でOK。

相手にターンを渡す事になっても、
大いなる創造者、カーン》の能力の常在型能力のおかげで、
対戦相手はアーティファクトを封じられる状態になる。

デッキのメインは《通電式キー》になっているが、
多用途の鍵》がほぼ上位互換。
と言っても、このデッキでその違いが出る程の影響はまず無い。
お好きなほうでどうぞ。

また、開幕《覆いを割く者、ナーセット》から7ドロー呪文でもOK。
対戦相手の手札が1枚に減るので、ほぼ封殺。

相手が同系のデッキである事を想定していると、
意志の力》《精神的つまづき/Mental Misstep》などの、
ピッチ系カウンター呪文が入っている可能性はある。

ターンを渡してしまう場合や7ドローの時には常にピッチスペルを撃たれる警戒が必要になる。

この2種のプレインズウォーカーは非常に優れているので、
相手にターンを渡しかねない事へも考慮出来る。

覆いを割く者、ナーセット》は追加ドローを防いでくれるので、
相手の《Ancestral Recall》などのドロー加速を止められるし、
大いなる創造者、カーン》はモックス系を全て止められる。

加えて、《大いなる創造者、カーン》から、
サイドボードの《三なる宝球》を持ってくるというのも1つ。
1ターン目にこれを置いてエンドでも構わない。
余程の事が無い限りは対戦相手は3ターン目まで動けなくなる。
そして、《三なる宝球》の能力は、
大いなる創造者、カーン》の能力でオフにする事も出来る。
大いなる創造者、カーン》と《三なる宝球》のテキストを読めばわかる。

Karn, the Great Creator/大いなる創造者、カーン
コスト: (4)
伝説のプレインズウォーカー カーン(Karn)
対戦相手がコントロールしているアーティファクトの起動型能力は起動できない。
[+1]:クリーチャーでないアーティファクト最大1つを対象とする。あなたの次のターンまで、
それはパワーとタフネスがそれぞれそれの点数で見たマナ・コストに等しいアーティファクト・クリーチャーになる。
[-2]:あなたは、ゲームの外部か追放領域にありあなたがオーナーであるアーティファクト・カード1枚を選び、
そのカードを公開してあなたの手札に加えてもよい。
初期忠誠度:5
レア

Trinisphere/三なる宝球
コスト:3
アーティファクト
三なる宝球がアンタップ状態であるかぎり、
それを唱えるためのコストが3マナ未満である呪文はそれぞれ、
それを唱えるためのコストが3マナになる。
レア

大いなる創造者、カーン》の+1能力で、
三なる宝球》をクリーチャー化して攻撃すると、
三なる宝球》がタップされる。
すると《三なる宝球》の能力がオフになるという事。
自分が間違いなく負けないと思ったらオフにしてしまえば良いし、
まだ時間がかかると思えばオンにしたままで数ターン稼ぐも良し。
カーンの万能さには驚かされる。

無限ターンが決まったら9割以上投了されるだろうけれども、
勝ち手段を一応言っておけば、

1:《大いなる創造者、カーン》で《荒廃鋼の巨像》を持ってきて、
一撃パンチ。
2:《大いなる創造者、カーン》でアーティファクトをクリーチャー化してパンチ。

のどちらか。

極論で言ってしまうと2の手段だけで構わないので、
荒廃鋼の巨像》はほとんど不要。

外科的摘出/Surgical Extraction》されるのを警戒するのなら、
別の勝ち手段で《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》1枚だけ採用もアリ。

それから、《転覆》は無限ドロー&無限マナの手段&最後の保険。
無限ドロー&無限マナの手順は大昔からマジックをやっている人ならば知っているかもしれない。

Candelabra of Tawnos
トレイリアのアカデミー》9マナ以上出る状態。
転覆

で無限マナ。
手順は以下。

ひとまず《トレイリアのアカデミー》は9マナ出るとして、
トレイリアのアカデミー》で9マナ出し、
1マナで《Candelabra of Tawnos》を起動。

トレイリアのアカデミー》をアンタップ。
残り8マナから《転覆》をバイバックでプレイ。

対象は《Candelabra of Tawnos》に。
残り2マナから《Candelabra of Tawnos》プレイ。
これで残り1マナ。

この手順を繰り返すと、
青1マナずつ余っていくので無限マナ達成。
他の色マナなんてこのデッキはほぼ必要無いのだが、
青マナが無限になったら、
出したい色のモックスを戻せば色マナも無限になる。
ここに《Library of Alexandria》を置いてあると無限ドローも可能。
手順は以下。

使い切れない程のマナを出した後に、
転覆》を使ってモックス等の0マナアーティファクトを戻して、
手札を7枚になるように調整。
その後《Library of Alexandria》を起動、
1マナで《Candelabra of Tawnos》を起動して、
Library of Alexandria》をアンタップ。
転覆》バイバックで《Candelabra of Tawnos》を戻す。
手札7枚に調整して以下繰り返し。

無限マナが出ている状況なので、
基本的には手札のカードがプレイ出来ない事は無いので、
手札を7枚に常に調整出来る。

これも決まれば勝ちと言える手段の1つ。
Library of Alexandria》が無かったとしても、
手札を増やす手段は他にもある。

大いなる創造者、カーン》か《覆いを割く者、ナーセット》を、
能力起動してから《転覆》で戻せば、
無限マナが出た途端にどれか1つで勝ちにつながる。

もちろん、相手にパーマネントがあれば全部戻してしまえば良い。
ついでに、《大いなる創造者、カーン》でサイドボードにある、
Candelabra of Tawnos》を持ってくるという選択肢もあるので、
無限を決める手段は様々だ。

加えて《転覆》は保険にもなる。
例えば《虚空の力線/Leyline of the Void》を置かれたり、
相手が先手で《覆いを割く者、ナーセット》を置いてきた場合等。

このデッキで1ターンキル出来ない場合なんてあるの?
と思うかもしれないが、
試してみたら案外とあった。

このデッキは本当に作ってみて、
実際にプレイしてみたのだ。

多分こんな事やった人、
日本人プレイヤーでは自分1人のはずだ。
意味があるんだか無いんだかわからない経験を積んでいるなぁ。

デッキそのものは、
持っているカードはそのままにパワー9部分を代用にして、
(PSA鑑定品のケースを割るわけにいかなかったため。)
色々なデッキとテストプレイをした。

しかも100回以上まわした。

相手は普通のレガシーやヴィンテージのデッキなので、
大半の対戦は一方的に終わる。
勝率もおそらく8~9割くらいあった。
とにかく《逆説的な結果》が強い。
これ1枚で7枚ドローくらいは当たり前。
1発撃てばほぼゲーム終了。
2枚目の《逆説的な結果》を引いたら100%で負けなかった。

テストプレイ時には相手が先手になってもらったり、
こちらが先手になってみたり、
相手にデッキを使ってもらったりと色々試してみた。
1ターンキルが出来ない場合は、

・対戦相手が《意志の力》を持っていた。
・先手で対戦相手が《思考囲い/Thoughtseize》を撃った。
・対戦相手が上記2種に加えて、
さらに《覆いを割く者、ナーセット》を置いた。

など。

特に
「マリガンをした後、
初手にあまりドロー呪文が無い場合に、
最初のドロー呪文を潰される。」
という状況の場合はだいたいに置いて長引いた。
(それでもほとんど負けないのだが。)
また、下記でも負けた。
全て相手が先手の状態で、

・1ターン目に《実物提示教育/Show and Tell》を撃たれた。
・1ターン目に《狂気の種父/Sire of Insanity》を出された。

こういうレガシーの一撃必殺タイプのデッキは、
初手で決まっているとどうしようもない。

これはもう仕方ないと割り切る方が良いだろう。
あと、相手も同じデッキだったら普通は先手側が負けない。

こちらはテストプレイ時には、
精神的つまづき
意志の力
をメインに入れる等、
相手に先手をとられた場合も考慮してこれらの採用もしてみたが、
当たり前の話で、
これらのカウンターカードは相手が何かしてこない限りは、
一切の無駄カードになるだけなので、
1ターンキルの確率は下がる。

守りを考えるならもちろんのこと採用だが、
強気の攻めの構築なら上記の構築が面白い。
サイドボードに《意志の力》を入れている理由がそれ。

守りも考えるならピッチ系をメインに採用。
また、強気の1枚として、
時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》も一考してみた。

相手が一切カウンターを撃てなくなるので、
通ればこれはこれで強い。
ドローエンジンにもなるので、
無駄になりにくい点も良い。

勝ち手段としても能力としても全く申し分無いところでは、
求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker》でも構わない。
もっと言ってしまうと勝ち手段なんてここまで来るとなんでもいい。
潰されてもいいように2~3枚にしておけば何でも構わない。
ただ、コストの面でと汎用性を考えて、
最終的には《大いなる創造者、カーン》を選んだ。
相手への妨害、追放領域からでも手札に入る、
勝ち手段のパターンを簡単な手順で決められる、
この3つがあまりに優秀だった。

余談になるけれども、
このデッキで何人もの人が対戦に付き合ってくれ、
また、何人もの人にこのデッキをプレイしてもらった。

みんな大笑いしながら喜んでプレイしてくれて、
「これ、1人で時間潰せる。」
と大半の人が言っていた。

不思議な事に「ヤダ!」という人は1人もいなかった。
見てるだけでも楽しいと言ってくれる人もいた程だった。

実際に店主も1時間くらい1人でテストプレイしていたが、
全く飽きなかった。
ずっとパズルゲームやっているような感じだった。

それにしても、過去に
「自分の資産では作れない。」
と言っていたデッキに近いものが組めるようになったのは少々驚き。

そんな自分でも、
先日紹介されていたアルファ・フォーティと呼ばれる遊び方は厳しかった。
デッキを1つ作るのがやっとだった。

さすがに資産全部合わせても
10《Ancestral Recall
10《Time Walk
をアルファなんて無理だ。

いつかアルファ・フォーティを十全に組める日なんて来るのだろうか。
何年かしたらもう1回くらいこんな無制限デッキを試してみたい。

興味のある方、
何年かしたらリクエストくださいまし。

ではまた。



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