EDHデッキ紹介その167(ロフガフフの息子、ログラクフ+愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット)
記事作成日:2022/06/20 執筆:ウィンター
皆さんこんにちは、ウィンターです。
今回は「強ジェネラル」デッキ紹介の第2弾になります。
前回の記事から期間が空きましたが、日本国内でもcEDHの大会が開催されるようになりました。
それに伴い強いジェネラルとは、といった話題も増えてきたように思います。
こちらの記事ではそんな「強ジェネラル」のデッキの強さを見ていこうと思います。
今回のジェネラルは共闘のジェネラルである《ロフガフフの息子、ログラクフ》と《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》です。
《ロフガフフの息子、ログラクフ/Rograkh, Son of Rohgahh》
コスト:0
〔赤〕 伝説のクリーチャー コボルド(Kobold)・戦士(Warrior)
先制攻撃、威迫、トランプル
共闘(両方が共闘を持つなら、あなたは2体の統率者を使用できる。)
0/1
《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》
コスト:4黒
伝説のプレインズウォーカー ザット(Szat)
[+2]:黒の0/1のスラル(Thrull)・クリーチャー・トークンを2体生成する。
[+1]:あなたは他の、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたなら、カードを2枚引き、その後、その生け贄に捧げたパーマネントが統率者であったなら、カードをもう1枚引く。
[-10]:統率者すべてのコントロールを得る。統率領域からすべての統率者をあなたのコントロール下で戦場に出す。
愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザットは統率者として使用できる。
共闘
初期忠誠度:4
「統率者レジェンズ」に収録された共闘持ちのクリーチャーとプレインズウォーカーです。
この2枚をジェネラルに指定しているため、デッキの固有色は赤黒になります。
《ロフガフフの息子、ログラクフ》は0マナで唱えることが出来る伝説のクリーチャーとなります。
基本的な運用や利用方法は《Kobolds of Kher Keep》に近くなり、手軽に出すことが出来る生け贄要員として活躍します。
そしてこのカードはジェネラルに指定されているときに真価を発揮します。
このカードがジェネラルの場合、0マナでジェネラルを用意したりジェネラルの唱えた回数を増やすことが可能です。
例えば《三度の再誕、ジェスカ》のようなジェネラルの唱えた回数で能力が強化されるカードの唱えた回数の水増しが出来ます。
実際に《三度の再誕、ジェスカ》とサクり台と《ロフガフフの息子、ログラクフ》、ここに無限マナを組み合わせて勝利手段とするデッキも存在します。
また0マナでジェネラルを用意出来ると、ジェネラルがいるとボーナスが付いたりコストがなくなったりするカードを使いやすくなります。
今回のデッキにも採用されている《ジェスカの意志》・《致命的なはしゃぎ回り》・《偏向はたき》を最大限活用可能です。
他にも統率領域に存在していればいつでも出すことの出来る生け贄要員かつ伝説のクリーチャーであることも活用できます。
《モックス・アンバー》や《バネ葉の太鼓》のマナ要因としたり、《弱者選別》や《業火への突入》のコストにあてやすいです。
特に今回共闘相手にしている《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》とは相性抜群です。
そんな《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》ですが、ジェネラルして指定できるプレインズウォーカーの1枚です。
[+2]能力で生成されるトークンにパワーはありませんが、特に制限はつかないのでチャンプブロック要員や生け贄要員として使用可能です。
このカードの真価は《ロフガフフの息子、ログラクフ》と組み合わせた[+1]能力にあります。
[+1]能力はクリーチャーかプレインズウォーカーを生け贄に捧げて2枚ドロー、ジェネラルを生け贄にした場合は追加でもう一枚ドロー出来ます。
通常通り使用した場合でも+能力でカードの枚数が増える優秀なカードですが、ジェネラルに指定した《ロフガフフの息子、ログラクフ》がいるとほぼノーコストで3枚ドローが出来ます。
《ロフガフフの息子、ログラクフ》を《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》の専用生け贄要員とした場合、0マナ3ドロー、2マナ3ドロー・・・といったように高効率のドローエンジンとなります。
このギミックを活かすことでメインデッキにドローソースをそこまで積むことなくアドバンテージを稼ぐことが可能です。
ドローソースに使っていた枠に除去カードやメタカードを採用しデッキ自体の地力を上げることが出来ます。
ちなみに追加ドローの効果は生け贄にしたパーマネントがジェネラルであればいいので、相手のジェネラルのコントロールを得て生け贄に捧げた場合も有効です。
相手のデッキのカードを使うことの出来るカードも採用していますので、覚えておいて損はありません。
[-10]能力はすべてのジェネラルのコントロールを得て自分の戦場に出すことが出来ます。
墓地や山札や手札にあるジェネラルを奪うことは出来ませんが、基本的にジェネラルも指定されているクリーチャーは強力なクリーチャーのはずなので大きなアドバンテージとなります。
直近活躍しているcEDHのデッキはジェネラルでアドバンテージを稼ぐことに依存していることが多く、相手からジェネラルを引きはがすだけでも相手のデッキを機能不全にすることが出来ると思います。
なお、この能力はすべてのジェネラルを対象にしています。
その為ちょうど忠誠度が10の時に効果を起動して《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》を統率領域に戻すと《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》自身も戦場に戻ります。
そこから[+1]能力でドローを進めることも可能なので、狙える時があれば使っていきましょう。
ここまで共闘のそれぞれのカードについて解説してきましたが、赤黒とは思えないほどアドバンテージを獲得し速度も速いです。
稼いだアドバンテージでコンボ成立を目指したり、除去で相手の妨害も可能です。
cEDHのデッキの中では扱いやすく、興味のある人はここから始めてもいいと思うデッキタイプでした。
それではデッキリストです。
リスト作成時の最新セットは「ニューカペナの街角」です。
ジェネラルを除いたデッキ内カードのマナ総量は110です。
ジェネラル:
《ロフガフフの息子、ログラクフ/Rograkh, Son of Rohgahh》
《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット/Tevesh Szat, Doom of Fools》
-クリーチャー7枚-
《ブラッド・ペット/Blood Pet》
《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》
《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》
《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》
《ゴブリンの技師/Goblin Engineer》
《二重詠唱の魔道士/Dualcaster Mage》
《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
-インスタント19枚-
《殺戮の契約/Slaughter Pact》
《弱者選別/Culling the Weak》
《暗黒の儀式/Dark Ritual》
《赤霊破/Red Elemental Blast》
《致命的な一押し/Fatal Push》
《紅蓮破/Pyroblast》
《汚物の雨/Rain of Filth》
《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
《削剥/Abrade》
《陰謀団の儀式/Cabal Ritual》
《捨て身の儀式/Desperate Ritual》
《ティボルトの計略/Tibalt’s Trickery》
《発熱の儀式/Pyretic Ritual》
《四肢切断/Dismember》
《煮えたぎる歌/Seething Song》
《致命的なはしゃぎ回り/Deadly Rollick》
《偏向はたき/Deflecting Swat》
《殺し/Snuff Out》
《むかつき/Ad Nauseam》
-ソーサリー15枚-
《ギャンブル/Gamble》
《伝国の玉璽/Imperial Seal》
《業火への突入/Infernal Plunge》
《炎の儀式/Rite of Flame》
《一攫千金/Strike It Rich》
《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
《悪魔の意図/Diabolic Intent》
《最後の賭け/Final Fortune》
《双つ身の炎/Twinflame》
《不気味な教示者/Grim Tutor》
《ジェスカの意志/Jeska’s Will》
《法務官の掌握/Praetor’s Grasp》
《毒の濁流/Toxic Deluge》
《滅び/Damnation》
《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》
-エンチャント2枚-
《死の国からの脱出/Underworld Breach》
《ネクロポーテンス/Necropotence》
-アーティファクト24枚-
《金属モックス/Chrome Mox》
《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
《宝石の睡蓮/Jeweled Lotus》
《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
《水蓮の花びら/Lotus Petal》
《魔力の墓所/Mana Crypt》
《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》
《モックス・アンバー/Mox Amber》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《ウルザのガラクタ/Urza’s Bauble》
《妖術師のガラクタ/Conjurer’s Bauble》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《巻物棚/Scroll Rack》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《頭蓋骨絞め/Skullclamp》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum》
《秘儀の印鑑/Arcane Signet》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《研磨基地/Grinding Station》
《願い爪のタリスマン/Wishclaw Talisman》
《防御の光網/Defense Grid》
《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》
-土地 31枚-
《Badlands》
《血の墓所/Blood Crypt》
《硫黄泉/Sulfurous Springs》
《汚染された三角州/Polluted Delta》
《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
《湿地の干潟/Marsh Flats》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《虹色の眺望/Prismatic Vista》
《統率の塔/Command Tower》
《真鍮の都/City of Brass》
《マナの合流点/Mana Confluence》
《産業の塔/Spire of Industry》
《特別観覧室/Luxury Suite》
《風変わりな果樹園/Exotic Orchard》
《反逆のるつぼ、霜剣山/Sokenzan, Crucible of Defiance》
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》
《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《裏切り者の都/City of Traitors》
《爆発域/Blast Zone》
《出現領域/Emergence Zone》
《ウルザの物語/Urza’s Saga》
2《沼/Swamp》
2《冠雪の沼/Snow-Covered Swamp》
1《山/Mountain》
◆デッキの動かし方
基本的なプランはジェネラル2体でアドバンテージを稼ぎながらデッキ内のコンボ成立を目指すことになります。
【前半戦】
このデッキがまず目指す形はジェネラル2枚を並べてドローを進めることです。
軽量のマナファクトやマナ加速呪文を大量に採用していますので早期着地自体は難しくありません。
2ターン目までの着地を狙いやすくしていますので、初手のキープ基準として意識しましょう。
一時的なマナ加速を多く採用している関係でジェネラルを並べた段階で手札を使い切っている可能性もあります。
しかし《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》を出したターンに《ロフガフフの息子、ログラクフ》をプレイして効果を起動すれば最低3枚はドローできます。
2ターン目に着地した《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》が倒されることは中々ないかと思いますので、[+1]能力でドローを進めていきましょう。
逆に言えば序盤最も狙われやすいのがこの《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》の着地です。
特に自分が1番手~2番手のプレイヤーであればカウンターを受ける可能性が高いカードです。
先手番の時はなるべくリソースが残るようにマナファクトを中心としたキープとプレイを心がけましょう。
ある程度手札が増えたらコンボパーツを探しつつ、自分のコンボを守るカードや除去カードを集めていきます。
《ロフガフフの息子、ログラクフ》+《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》というデッキタイプはcEDHの環境では高速のデッキといわれています。
ロングゲームも出来ないわけではないですがミッドレンジと比べると向いていないため、自分の動きを優先していきましょう。
その中でも扱いに注意しなければならないのが《防御の光網》です。
《防御の光網/Defense Grid》
コスト:2
アーティファクト
各呪文は、それのコントローラーのターンの間を除き、それを唱えるためのコストが(3)多くなる。
簡単に説明するとターンプレイヤー以外が唱える呪文のコストが増えるアーティファクトです。
自分がコンボに入るときに妨害を打ちにくくすることが出来ます。
一方でターンプレイヤー以外に対してかかるので、相手がコンボを開始したときに自分も含めて妨害が打ちづらくなってしまいます。
置いたターンに自分が勝てるのであれば問題ないですが、マナがあまっているからと安易にプレイするのはやめましょう。
また《出現領域》を利用することで自分のターンが来る前のエンドフェイズにプレイが可能です。
《出現領域/Emergence Zone》
土地
(T):(◇)を加える。
(1),(T),出現領域を生け贄に捧げる:このターン、あなたは呪文を、それが瞬速を持つかのように唱えてもよい。
そのターン中のみ自分が唱える呪文に瞬速を持たせることが可能です。
ゲームを決めるために《防御の光網》を置いたり、ジェネラル2種をプレイして次のターンのリソースに回したりと器用に動くことが可能です。
土地本体含めて2マナで起動可能な手軽さも魅力で、自分のターンに余裕を持たせることが出来るため狙っていきましょう。
ジェネラルを利用したアドバンテージの確保にも限界はあります。
サーチカードを使ってなるべく早く大量ドローソースに繋げましょう。
このデッキでは《むかつき》・《深淵への覗き込み》・《ネクロポーテンス》が採用されています。
《むかつき/Ad Nauseam》
コスト:3黒黒
インスタント
あなたのライブラリーの一番上のカードを公開し、そのカードをあなたの手札に加える。
あなたはそれのマナ総量に等しい点数のライフを失う。あなたはこの手順を望む回数繰り返してもよい。
《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》
コスト:4黒黒黒
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のライブラリーにあるカードの枚数半分に等しい枚数のカードを引き、自分のライフの半分を失う。それぞれの端数は切り上げる。
《ネクロポーテンス/Necropotence》
コスト:黒黒黒
エンチャント
あなたのドロー・ステップを飛ばす。
あなたがカードを捨てるたび、あなたの墓地にあるそのカードを追放する。
1点のライフを支払う:あなたのライブラリーの一番上のカードを裏向きのまま追放する。
あなたの次の終了ステップの開始時に、そのカードをあなたの手札に加える。
いずれもライフを元手に大量ドローを行うカードです。
《ネクロポーテンス》の場合のみ引いたターン中のカードの使用が厳しいので前述の《出現領域》と組み合わせましょう。
《むかつき》はインスタントなので相手のエンドにプレイ可能ですが、《むかつき》に頼る他のデッキと比べるとデッキの合計マナコストが若干重いです。
ライフの状況によってはそこまでドロー出来ない可能性もあります。
《深淵への覗き込み》はライフを選ばずにプレイ可能なドローソースですが、マナが若干思いことがネックです。
これら3種のドローソースを状況に応じて使い分けましょう。
個人的な指針としては自分が有利でリソースも潤沢な時は《むかつき》を優先します。
一方で、後手番や切羽詰まっている状況の時は《深淵への覗き込み》を優先して無理やりにでも動ける体制を整えるようにします。
これらは対戦相手のジェネラルや盤面の状況にもよりますので実戦で感覚をつかむのが一番かと思います。
【後半戦】
準備が整ったらコンボを決めていきましょう。
このデッキに採用されているコンボカードはこちらです。
・《二重詠唱の魔道士》+《双つ身の炎》
・《死の国からの脱出》+《研磨基地》+(0マナのアーティファクト)+《霊気貯蔵器》
《二重詠唱の魔道士/Dualcaster Mage》
コスト:1赤赤
クリーチャー 人間(Human)・ウィザード(Wizard)
瞬速
二重詠唱の魔道士が戦場に出たとき、インスタント呪文1つかソーサリー呪文1つを対象とし、それをコピーする。
あなたはそのコピーの新しい対象を選んでもよい。
2/2
《双つ身の炎/Twinflame》
コスト:1赤
ソーサリー
奮励 ― この呪文を唱えるためのコストは、2つ目以降の対象1つにつき(2)(赤)多くなる。
あなたがコントロールする望む数のクリーチャーを対象とする。
それら1体につき、それが速攻を持つことを除きそれのコピーであるトークンを1体生成する。
次の終了ステップの開始時に、それらのトークンを追放する。
コンボ手順
(1)自分のコントロールする適当なクリーチャーに対して《双つ身の炎》をキャスト。
(2)《双つ身の炎》がスタックにのっている間に《二重詠唱の魔道士》をキャスト。
(3)《二重詠唱の魔道士》を解決。戦場に出た時の能力でスタック中の《双つ身の炎》をコピー。
(4)コピーした《双つ身の炎》を戦場の《二重詠唱の魔道士》を対象に解決。
(5)《双つ身の炎》の効果で戦場に出た《二重詠唱の魔道士》のトークンの戦場に出た時の能力により(2)でスタックにのっている《双つ身の炎》をコピー。
(6)(4)に戻る
(1)から(6)を繰り返すことで速攻の無限トークンとなります。
掛かるマナ総量も2赤赤赤と手軽です。
マナコストだけ見れば《煮えたぎる歌》があればマナが足りる計算です。
《煮えたぎる歌/Seething Song》
コスト:2赤
インスタント
赤赤赤赤赤を加える。
カウンターや除去への対策としては赤マナを使うことが多いので、不特定の2マナはなるべく無色マナや黒マナで払いましょう。
・《死の国からの脱出》+《研磨基地》+(0マナのアーティファクト)+《霊気貯蔵器》
《死の国からの脱出/Underworld Breach》
コスト:1赤
エンチャント
あなたの墓地にあり土地でない各カードはそれぞれ脱出を持つ。脱出コストは、そのカードのマナ・コストに「あなたの墓地から他のカード3枚を追放する。」を追加したものに等しい。(あなたはあなたの墓地から、カードをそれの脱出コストで唱えてもよい。)
終了ステップの開始時に、死の国からの脱出を生け贄に捧げる。
《研磨基地/Grinding Station》
コスト:2
アーティファクト
(T),アーティファクトを1つ生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを3枚切削する。
アーティファクトが戦場に出るたび、あなたは研磨基地をアンタップしてもよい。
《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》
コスト:4
アーティファクト
あなたが呪文を1つ唱えるたび、このターンにあなたが唱えた呪文1つにつき1点のライフを得る。
50点のライフを支払う:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。
霊気貯蔵器はそれに50点のダメージを与える。
コンボ手順
(1)《死の国からの脱出》と《研磨基地》と(0マナのアーティファクト)を場に揃える。
(2)《研磨基地》を起動。(0マナのアーティファクト)をコストに自分の山札を3枚切削。
(3)《死の国からの脱出》の効果でコストにした(0マナのアーティファクト)を墓地からキャスト。追加コストで自分の墓地を3枚追放。
(4)(0マナのアーティファクト)が出たことで《研磨基地》が誘発し、アンタップ。
(5)(2)に戻る
(1)~(5)を繰り返すことで山札の分だけ呪文のキャストをしながら山札を削ることが可能です。
切削の途中で《魔力の墓所》などのマナが出る0マナファクトを使いまわすことで無色マナを増やすことが可能です。
これによりマナを確保出来たら《霊気貯蔵器》をキャストし、追加で呪文を唱えてライフを回復していきます。
ライフが150点を上回ったら対戦相手に3人に効果を起動しましょう。
なおこのコンボで使用している(0マナのアーティファクト)ですが、
アーティファクト本体のマナコスト < そのアーティファクトから出すことが出来るマナ
この式を満たせばマナを増やしながら山札切削が可能です。
(例)(0マナのアーティファクト)の代わりに《太陽の指輪》を使う場合
コンボ手順
(1)《死の国からの脱出》と《研磨基地》と《太陽の指輪》を場に揃える。
(2)《太陽の指輪》をタップしてマナを出した後《研磨基地》を起動。《太陽の指輪》をコストに自分の山札を3枚切削。(残り無色2マナ)
(3)《死の国からの脱出》の効果でコストにした《太陽の指輪》を墓地からキャスト。追加コストで自分の墓地を3枚追放。(残り無色1マナ)
(4)(0マナのアーティファクト)が出たことで《研磨基地》が誘発し、アンタップ。
(5)(2)に戻る
(1)~(5)の過程で無色1マナずつたまっていきます。
(0マナのアーティファクト)が《モックス・アンバー》や《オパールのモックス》だった場合は有色マナも生み出すことが出来るので覚えておきましょう。
また、相手依存になりますが山札がなくなった後であれば《法務官の掌握》でも勝つことが出来る可能性があります。
《法務官の掌握/Praetor’s Grasp》
コスト:1黒黒
ソーサリー
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーからカードを1枚探し、裏向きで追放する。その後、そのプレイヤーはライブラリーを切り直す。
そのカードが追放され続けているかぎり、あなたはそのカードを見てもよく、プレイしてもよい。
青いデッキ相手にプレイして打ち消しの確認を行ったり、相手のコンボパーツを抜いたりできるカードです。
特にお手軽コンボとして採用されやすい、《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》を引き抜くことで自分が活用することが出来ます。
《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》
コスト:青青
クリーチャー マーフォーク(Merfolk)・ウィザード(Wizard)
タッサの神託者が戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上からX枚のカードを見る。Xは、あなたの青への信心に等しい。
そのうち最大1枚をあなたのライブラリーの一番上に置き、残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
Xの値があなたのライブラリーにあるカードの枚数以上であるなら、あなたはこのゲームに勝利する。
(あなたの青への信心とは、あなたがコントロールしているパーマネントのマナ・コストに含まれる(青)の総数である。)
1/3
cEDHの環境で遊んでいるのであれば青黒が絡むデッキではほぼ採用されていると思います。
今回の切削コンボで山札が少なくなったら《法務官の掌握》を利用してタッサコンボを狙ってみましょう。
《法務官の掌握》自体は切削と《死の国からの脱出》を組み合わせて複数回利用可能です。
場合によっては相手のコンボを丸々奪って勝つのも面白いかもしれません。
なお注意点として《法務官の掌握》で追放したカードを唱える場合は適正な色マナを払う必要があります。
必要マナがないときは《オパールのモックス》や《ライオンの瞳のダイアモンド》などの任意の色マナが出るアーティファクトを利用しましょう。
◆採用候補カードについて
今回のデッキについては使いやすさを意識した安定の構築を目指しています。
除去カード・クリーチャー・コンボパーツなど調整の余地や、好みで変更できる場所は多いです。
【クリーチャー】
《ブラッド・ペット》や《スカークの探鉱者》は最低限マナソースとしての仕事が出来る、生け贄要員として採用しています。
《ブラッド・ペット/Blood Pet》
コスト:黒
クリーチャー スラル(Thrull)
ブラッド・ペットを生け贄に捧げる:(黒)を加える。
1/1
《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》
コスト:赤
クリーチャー ゴブリン(Goblin)
ゴブリン(Goblin)1体を生け贄に捧げる:(赤)を加える。
1/1
この部分については軽量のクリーチャーであれば差し替えが可能です。
例えば0マナのアーティファクトクリーチャーと差し替えると、デッキに採用している《研磨基地》のコンボと噛み合います。
(例)《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》
コスト:(0)
アーティファクト・クリーチャー 飛行機械(Thopter)
飛行
0/2
《羽ばたき飛行機械》のような0マナクリーチャーは《弱者選別》をはじめとした生け贄カードとも相性がいいです。
盤面にクリーチャーがいなくても、手札からタダでプレイして《弱者選別》につなげることが可能です。
他にも《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》の生け贄要員にしたり、飛行持ちを生かしたチャンプブロック要員にしたりと噛み合いは良いです。
0マナのアーティファクトクリーチャーは数種類存在するので、好みで採用してみてもいいかもしれません。
【除去カード】
《四肢切断》や《致命的な一押し》は軽くプレイが可能なメタカード除去要員として採用しています。
《四肢切断/Dismember》
コスト:1(黒/Φ)(黒/Φ)
インスタント
((黒/Φ)は(黒)でも2点のライフでも支払うことができる。)
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-5/-5の修整を受ける。
《致命的な一押し/Fatal Push》
コスト:黒
インスタント
クリーチャー1体を対象とし、それのマナ総量が2以下であるなら、それを破壊する。
紛争 ― このターンにあなたがコントロールするパーマネントが戦場を離れていたなら、代わりに、そのクリーチャーのマナ総量が4以下であるなら、それを破壊する。
この除去カードの枠については環境に応じて差し替えていくところになります。
この枠を他のカードに差し替えるなら《悪意の熟達》や《絶望の力》が候補になります。
《悪意の熟達/Baleful Mastery》
コスト:3黒
インスタント
あなたはこの呪文のマナ・コストを支払うのではなく、(1)(黒)を支払ってもよい。
その(1)(黒)のコストが支払われていたなら、対戦相手1人はカード1枚を引く。
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を対象とする。それを追放する。
《絶望の力/Force of Despair》
コスト:1黒黒
インスタント
あなたのターンでないなら、あなたはこの呪文のマナ・コストを支払うのではなく、あなたの手札から黒のカード1枚を追放してもよい。
このターンに戦場に出たクリーチャーをすべて破壊する。
《悪意の熟達》は軽減プレイが可能な追放除去です。
プレインズウォーカーにも対応可能なので対応可能範囲が広く、《タッサの神託者》コンボにも対抗が出来ます。
山札0の状態で《タッサの神託者》の効果がスタックにのっているとき、それにスタックして《悪意の熟達》をコスト軽減でプレイします。
すると、《悪意の熟達》の効果によるドローが発生し、《タッサの神託者》をプレイしているプレイヤーにドローさせることで敗北させることが可能です。
《絶望の力》は相手ターンなら代替コストにより0マナでキャスト可能な除去です。
ターン中に戦場に出たクリーチャーをすべて破壊するので、呪禁持ちのような対象に取れないクリーチャーに対処可能です。
また一部の無限トークンコンボにも対処可能なので、器用なカードです。
手札も増えやすいデッキなので代替コストにも困りません。
【コンボパーツの調整】
ある意味でこのデッキの根幹をなす部分になります。
ジェネラル2枚でアドバンテージを稼いで、デッキ内のコンボパーツを揃えるというのがコンセプトなので、コンボの採用枚数も重要になります。
例えば、《研磨基地》+《霊気貯蔵器》のコンボを抜いて1本に絞るというのもアリです。
空いた枠に追加のドローソースや除去カードを採用しましょう。
コンボの採用枚数を減らすことで、デッキの動きを安定させることができます。
またコンボを追加するのも一つの選択肢です。
cEDHでは黒いデッキから《法務官の掌握》を打たれることも多いため、勝ち筋を増やすことで対策が可能です。
このデッキであれば《ボーラスの城塞》を採用することでコンボパーツとすることが可能です。
《ボーラスの城塞/Bolas’s Citadel》
コスト:3黒黒黒
伝説のアーティファクト
あなたはいつでもあなたのライブラリーの一番上のカードを見てもよい。
あなたはあなたのライブラリーの一番上の土地をプレイしても呪文を唱えてもよい。
あなたがこれにより呪文を唱えるなら、それのマナ・コストを支払うのではなく、それのマナ総量に等しい点数のライフを支払う。
(T),土地でないパーマネント10個を生け贄に捧げる:各対戦相手はそれぞれ10点のライフを失う。
《ボーラスの城塞》+《師範の占い独楽》+《霊気貯蔵器》でコンボが成立します。
コンボ手順
(1)《ボーラスの城塞》と《師範の占い独楽》と《霊気貯蔵器》を場に揃える。
(2)《師範の占い独楽》をタップし効果起動。1枚ドローし、デッキトップに《師範の占い独楽》を置く。
(3)《ボーラスの城塞》の効果でライフを1点払いデッキトップから《師範の占い独楽》をキャスト。
(4)《霊気貯蔵器》の効果でこのターンに唱えた呪文の回数分ライフを回復。1点以上回復。
(5)(2)に戻る
(1)~(5)を繰り返すことでライフが回復し続けるので《霊気貯蔵器》の効果で勝利が可能です。
《ボーラスの城塞》自体は役割が《むかつき》に近く、デッキ内マナ総量も増えてしまうので《むかつき》と入れかえるのがいいと思います。
◆おわりに
今回はcEDHの中でも使用率の高いジェネラルについて解説しました。
高速コンボを狙うデッキではありますが、動きも分かりやすくある程度粘り強く戦うことも出来るので、
これからcEDHに参入しようという方にはオススメ出来るデッキです。
研究している方も多く参考に出来るリストも多いので好みの構築を目指しやすいです。
興味のある方はぜひ組んでみてはいかがでしょうか。