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ラシーダ・スケイルベイン

記事作成日:2022/03/21 執筆:加藤英宝

今回のお題はミラージュの特に使われていないカード、
ラシーダ・スケイルベイン/Rashida Scalebane》さん。


Rashida Scalebane/ラシーダ・スケイルベイン
コスト:3白白
伝説のクリーチャー 人間(Human) 兵士(Soldier)
(T):攻撃かブロックしているドラゴン(Dragon)1体を対象とし、それを破壊する。
それは再生できない。
あなたは、そのパワーに等しい点数のライフを得る。
3/4
レア

ミラージュにいるドラゴンスレイヤー。
滅多な事ではEDHでもジェネラルに選ばれる事も無いだろう。
白単のままで相手のクリーチャータイプをドラゴンに変える方法は非常に少ない。
さすがに5マナ3/4だけの運用でこれを選択するのは寂しい。
なんとか能力を活かして使いたいものだが、異様な難易度の高さだ。

・相手の生物タイプをドラゴンにしなければいけない。
・攻撃かブロックをさせなければいけない。

両条件を満たす事を白単でやるのはかなりきつい。
しかもこれを満たしたところで勝負に勝てるわけでもないので頭が痛い。
能力は面白いだけの残念ちゃん。
クリーチャーの性能がインフレした2022年の今、
5マナ3/4無能力に等しいこの性能では、
EDHでの活躍も難しい。
未だにこのカードをジェネラルにしている人は見たことがない。

そんなラシーダさんを今回は別の角度で見ていこう。

まず、スケイルベインとは

scale:鱗
bane:破滅、死

という英単語の組み合わせで、
「鱗(つまりはドラゴン)を破滅させる者」
というラシーダの能力に合わせた称号のようなもの。
あえて
「ラシーダ・スケイルベイン」
にしてあるけれども、
意味としては、
「ドラゴンスレイヤー・ラシーダ」
「竜殺しのラシーダ」
とかそんな感じの解釈でOK。
スケイルベインはファミリーネームではないということ。
オマケの情報で書いておくと、
お家にあった剣が「ベイン・ソード」という名前で、
「持ち主が最も憎む相手を葬る力を得られる剣」
という設定があり、
ラシーダはドラゴンを殺すことを望み、
この剣が竜殺しの剣・スケイルベインになったらしい。

ちなみにこの人は見た目というか絵ではわかりにくいのだが、女性。
絵だけ見ると全くと言っていいほど女性に見えない。
むしろ男性に見えるくらいだが、女性。
一族郎党をドラゴンに殺されて、それ以来ドラゴンキラーとしての道を歩んでいく人。
毎日「ドラゴン大好き!」とか言ってるサルカンちゃんとは大違い。
ストーリーの中ではケアヴェクと戦う一人としても登場。
アズマイラさんやジャバーリーさんと協力して、
マンガラを救い出してケアヴェクを倒している。
最後まで死ぬシーンが描かれていないので、
おそらくラシーダさんは生き残っている。
(アズマイラさんは途中で死ぬ。)
結構な勢いで死ぬヤツが多いMTGストーリー中でも、
天寿を全うしている可能性がある。

それから、
ラシーダさんの生まれはプレインズウォーカーで有名なテフェリーと同じ。
ジャムーラ大陸、ザルファー人。
ザルファーの中央にある草原、メテンダの村出身。
メテンダは《メテンダ・ライオン/Mtenda Lion》などのカードがあるので、
知っている人もいるはず。
このラシーダさんのザルファー及びメテンダは、
テフェリーの《テフェリーの防御/Teferi’s Protection》でフェイズアウトして、
その後フェイズインに失敗して、
メテンダどころかザルファーごと消滅するという、
ドラゴンに襲われた挙げ句、消滅するという救いがない土地。
なお、消滅後は《ザルファーの虚空/Zhalfirin Void》という土地になっている。
ザルファーの虚空》の土地の能力が、
荒地/Wastes》に毛が生えた程度(場に出たら占術1。)というのは、
ザルファーの地はフェイズインに失敗して、
荒地》同然になり、
テフェリーの魔力の残滓が占術1させてくれる、
というデザインなのだと思われる。
なかなか良く出来ているデザインだ。

それから、ラシーダさんはフレーバーテキストがかっこいい。

「ラシーダにとって勝利のものさしは、
 流したドラゴンの血の量ではなく、
 もはや鱗と炎の悪夢によって
 夜中に目覚めることのなくなった子供たちの数である。」

テキストだけではなく、ラシーダさん自身もかっこいい。
ミラージュの魅力の1つはフレーバーテキストだと言ってもいいくらいに、
この頃のフレーバーテキストはいい感じの剣と魔法のファンタジーの世界がある。
「鱗と炎の悪夢」
という表現が絶妙だ。

ミラージュのセットには
真珠のドラゴン/Pearl Dragon
霧のドラゴン/Mist Dragon
地下墓地のドラゴン/Catacomb Dragon
火山のドラゴン/Volcanic Dragon
真紅のヘルカイト/Crimson Hellkite
梢のドラゴン/Canopy Dragon
ティーカのドラゴン/Teeka’s Dragon
という7種のドラゴンが登場していて、
ドラゴンが大暴れしていた世界なのだろう。
タルキール龍紀伝のように、
ドラゴンにフォーカスしているセットを除くと、
1セットに7種は結構多いほうだ。
特にMTG黎明期と呼ばれる時代では、
1セットに0~2枚が当たり前だったので、
ミラージュのこの枚数はとても多いと言える。
あと、《梢のドラゴン》に関しては、
ドラゴンにしては珍しい、素で飛行を持たないドラゴン。
(マナを払わないと飛べない。)
「緑には有効な飛行生物があまりいない。」
という特徴を再現した上でのデザインだったのだろう。
黎明期のカードデザインの工夫がうかがえる1枚。
加えて、
赤だけは《火山のドラゴン》&《真紅のヘルカイト》と2枚デザインされた点も、
「赤と言えばドラゴン」
という特徴を考えての作り方と思われる。
この「赤と言えばドラゴン」の特徴に対し、
対抗色である白に「ドラゴン殺し」としてラシーダさんをデザインしたと考えられる。
観察してみると面白いデザインだ。

勝手な好みではあるけれども、
このミラージュのドラゴンはかなりかっこいい。
強いとか弱いとか無視して全種揃えたくなる魅力がある。
個人的なミラージュ推し推しドラゴンカードは、
真紅のヘルカイト
地下墓地のドラゴン
の2種。
ファンタジー好きが好みそうなドラゴン。

また、このドラゴンの中でも、
真紅のヘルカイト》のフレーバーには、

「ドラゴンの炎が、わたしを一人の戦士に変えた。
 —–ラシーダ・スケイルベイン」

と一文がある。
(確か日本語版だと最後の「—–ラシーダ・スケイルベイン」が抜けているが、
 英語版ではしっかりラシーダ・スケイルベインと書いてある。)
この《真紅のヘルカイト》はジャムーラ大陸にいるドラゴンのボスみたいな存在。
他のドラゴンを率いてラシーダの村を襲ったのもこのドラゴン。

ラシーダ・スケイルベイン》VS《真紅のヘルカイト

だと、
ヘルカイトが攻撃orブロックをしたならラシーダが斬れるけれども、
素の状態だとヘルカイトの起動型能力のブレスでラシーダが焼かれる。
ラシーダはドラゴンを10匹以上倒したが、
ヘルカイトを倒したというお話がないので、
ヘルカイトは倒せなかったのかもしれない。
こんな事を想像してみるのもまたMTGの楽しみの1つ。

そして、以前にもお話に一度出したのだが、
このラシーダさんの原画は日本にある。
店主の友人が所有している。
このカードはかなりの部分をトリミング(切り取り)されている。
原画では両足がしっかりと描かれ、
絵の上部の木と葉ももっと描かれている。
いつか皆にお見せ出来る日が来てほしい1枚だ。
「原画とカードでこんなところが違う!」
ということを見て欲しい1枚。
(写真では持っているのだが、
原画所持者から
『友人に見せるまでに留めておいて。』
と言われているので、
リアルでお会いしている方にのみ見せられる。
もし店主に会った人で興味のある人は声をかけてみよう。)

なお、このラシーダさんの原画所有者が、
「いつか手放す日が来たら英宝さんに相談する」
と言ってくれているので、
遠い未来に皆様にお見せ出来る日が来るかもしれない。

ではまた。



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