今月のＫその２５

記事作成日：2021/12/26 執筆：加藤英宝

ある日のこと。
彼からLINEが入った。

K「英宝さんや。」
店主「なんじゃね、Kのおじいさんや。」
K「ちょっと聞いて欲しいんじゃが。」
店主「どうしたね。」

K「今日交通事故に遭ったわ。」

また変な事言い出したな。
というか本当に交通事故に遭って、
怪我をしていたりしたら、
こんなのんびりペースでLINEなんかしてこない。

店主「それは飯◯幸三という上級国民がぶつかってきたのかのう？」
K「上級国民死すべし。」

うん、こんな返事来る時点で無事だな、K。
無事じゃないのは脳みそだけだ。

店主「で、何があった？」

K「４順目大三元。」

これだよ。
いや、まぁ気持ちはわからないではない。
麻雀やっていて４順目に大三元アガられるなんて滅多にない。
しかも話を聞いたらロンされたそうだ。
それでもハコにならず４００点残り、
その次局、勝負牌切ったらダブロンで盛大にトビ終了だったらしい。
しかも片方は親の満貫。
確かに事故と言いたくなる。

・・・麻雀のルールわからない人には何も面白くないな、この話。

なお、彼は時々(いや、頻繁かも)

「仕事行ってくる。」

と言って雀荘に行く。

ちょっと話がそれるが、
世の中にはアイドルマスターというゲームがあり、
本業：アイドルプロデューサー
副業：リアルのお仕事
という冗談をかます事はある。
彼の場合は本当にどっちが本業なのかわからないほど麻雀をやる。
もっと突っ込んだ話をすると、
天牌
または、
天牌外伝
という麻雀漫画をご存知だろうか。

麻雀漫画の中ではかなり長寿の麻雀劇画だ。
この２つの作品に黒澤義明という化け物みたいに麻雀が強いオッサンが出てくるのだが、
この黒澤さんと今月のKは似ている。
といっても麻雀の強さじゃなくて風体が。
しかも、
Kは二十代の時からこの風体だ。
いくら年月が経ってもある意味で変わっていない。

この人は会った時からずっとオッサン。

ああ、もう１つ黒澤さんと似ているところがあった。
お酒好き。
黒澤さんも年がら年中お酒飲んでいるキャラクターだった。
なんかもう黒澤さんと違うところだけ挙げればいいような気がしてきた。

・黒澤さんと違って身体壊してない。
・黒澤ほど麻雀強くない。
・黒澤さんと違って帽子かぶってない。
・黒澤さんと違って住所不定無職じゃない。
・黒澤さんと違ってタバコ吸わない。

うん、だいたいこんなもん。
天牌と天牌外伝読んでなかったら何も面白くないな、この話。
ついでに言うと天牌・天牌外伝読んでなかったら、
黒澤さん、危ない人にしか見えんな、これ。
黒澤さんはストーリーの中で主人公よりも人間味溢れるいいキャラクター。
というより天牌の漫画で一番人間味が無いの主人公の沖本瞬。
ちなみに店主はこの漫画で一番嫌いなのがこの主人公だ。
一番好きなのは津神元。
Kに聞いてみても同じ回答だった。

そんなKに、
「英宝、お前相当変人だぞ。
　俺は麻雀好きだし雀荘も行くから普通だけど、
　お前、タバコの煙ニガテだから雀荘行かないじゃん？
　そういう環境下でなんでそんなに麻雀漫画詳しいんだ？
　普通そんなに麻雀漫画知っている奴いないぞ。
　麻雀出来ても麻雀漫画全く知らない奴も多いんだから。」
と言われる。
こいつは何を基準に普通とか言ってるのだろう。
・・・と思っていたのだが、
K以外の友人にはほとんど麻雀漫画の話題は通じない。
誰でも知っているようなもの・・・という基準も難しいが、
有名どころでさえKにしか通じなかった事がある。
そういう意味では友人の中で麻雀漫画の話で盛り上がれるのはKだけだし、
多分Kの友人の中でも自分だけがその話題で盛り上がれるのだろう。
乱暴に言って、

「麻雀漫画のタイトルを３０本知っていたら我々と同じ領域。」

自分で数えてみたけれど、
一般人は３０タイトル出てこないと思う。
一応書いておくと「カイジシリーズとそのスピンオフ作品」は麻雀漫画ではない。
途中で少しだけ麻雀をするシーンがあるだけなので。
同様に「銀と金」も麻雀漫画ではない。
あくまで麻雀がメインの漫画だけが麻雀漫画。
この条件で３０タイトル知っている人は、
Kと店主の２人と朝まで麻雀漫画談義出来る人。
是非とも朝までKと一緒に麻雀打とう。
実際にKと店主は知っている麻雀漫画を数えてみて、
しっかり３０タイトルあった。
かなり古いものもあったので３０って結構難しそう。

そして、このこらむを書いている際にKに連絡。

店主「最後に雀荘行ったのいつ？」

K「昨日だが。」

さすがだ。
とりあえずKには

「もう一回役満に振り込んでしまえー。」

と呪いをかけておこう。

ではまた。

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