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Tibalt, the Fiend-Blooded/悪鬼の血脈、ティボルト

今回のお題は、
キングオブ”ダメ”プレインズウォーカーの異名をとる男、ティボルト。
引いてガッカリ、使ってガッカリ。
2012年パックから出てほしくないプレインズウォーカーランキング第1位。
(そんなランキングアンケートやってないが絶対1位だ。)


《Tibalt, the Fiend-Blooded / 悪鬼の血脈、ティボルト》
コスト:赤赤
プレインズウォーカー ティボルト(Tibalt)
[+1]:カードを1枚引き、その後カードを1枚無作為に選んで捨てる。
[-4]:プレイヤー1人を対象とする。悪鬼の血脈、ティボルトはそのプレイヤーに、
そのプレイヤーの手札にあるカードの枚数に等しい点数のダメージを与える。
[-6]:ターン終了時まですべてのクリーチャーのコントロールを得る。それらをアンタップする。
それらはターン終了時まで速攻を得る。
忠誠度2
神話レア

このカードに言いたい事は沢山ある。
まず、名前。
悪鬼の血脈?
悪意の血脈の間違いではないか?
ティボルトなんて固有名詞は不要だ。
今日から君の名前はガッカリでいい。
確かに、MTGのレアカードというものは、
どのエキスパンションでも必ずダメレアが存在する。
何処をどう考えても使い道がわからないカードが存在する。
納得したくはないが、
それは認めよう。
ただ、世界観というやつがある。
プレインズウォーカーというやつは、
「次元を旅する強力な魔法使い」
という設定のはずだ。
なのに、このガッカリ君はなんだ。
血脈という言葉まで口にしておいて、
この能力のへぼっぷりはなんだ。
お前の血筋はどれだけガッカリなんだ。
このカードをデザインしたやつと、
このカードでOKサインを出したやつを、
顔のかたちが変わるくらいまでぶん殴ってやりたいくらい、
このカードはへっぽこぴーである。

さてさて、1つ1つケチをつけていこう。

・+1能力
仮にこれを読んでいる貴方が、
ガッカリをデッキに入れていたとしよう。
このガッカリなティボルトはともかく、
ティボルト以外のデッキパーツを弱いカードでデッキ構築をするだろうか?
普通ならばしないだろうし、したくないだろう。
誰だって負けたくてゲームをするわけではない。
その人それぞれに強いと思うカードをデッキに入れているはずだ。
この+1能力を使って、
望まないかたちで手札から、
その強いと思うカード達が落ちるリスクを、
わざわざ負いたいと思うだろうか?
確かに、ライブラリーが先へ進むことはメリットと言えなくはない。
ただ、そのために負うべきリスクだろうか?
色は違えど、
マーフォークの物あさり/Merfolk Looter
はタップで引いてから選んで1枚を捨てられる。
色は同じでコストも同じ、1度だけのものとはいえ、
野生の勘/Wild Guess
は追加コストで捨ててからカードを2枚引ける。
マーフォークの物あさり》はコモン、
野生の勘》もコモン、
ガッカリは神話レアである。
何が悲しくて神話レアがコモンにここまで負けるのか。

・-4能力
能力は《突然の衝撃/Sudden Impact》。
2ターン目にガッカリを置いて最速起動でも4ターン目。
プレインズウォーカーにしては珍しい、
出してすぐにマイナス能力が使えない。
別にダメージがクリーチャーに飛ぶわけでもないし、
これと言って喜べるほどダメージが入るとも言いがたい。
起動してアドバンテージを得られると言える能力ではない。
しかも、起動するまでに+1能力を最低2度起動し、
手札をランダムに捨てるというリスクを2度も負わねばならない。
このカードをデザインした人が、
この能力がコストパフォーマンスとして最高と思えるのなら、
一度病院にで診てもらい、
何色かわからない、何に効くかわからないオクチュリを処方してもらうといい。
もっとも、
つける薬がないと言われるだろうが。

・-6能力
能力は《暴動/Insurrection》。
暴動》を起こしたいのはこっちのほうだ。
これを起動するまで最低4回もランダムに手札を捨てさせられるのだ。
そんなろくでもないリスクを負いながら、
得られる恩恵がこの程度で誰が納得するというのか。
だいたいだ、
この能力を起動する前に、1度でも忠誠度を減らされたら、
さらにそのリスクを負う羽目になる。
誰がこんな能力を起動したくて+1能力を何度も起動するのか。
この能力にデザインしたやつは、
「HAHAHA!こんなカードをパックから引いたら、
 さぞかし《暴動》の1つも起こしたくなるだろう、HAHAHA!」
という不愉快なジョークでも仕込んで、
この能力にしたんじゃないかと邪推してしまうほどの能力である。

・忠誠度初期値2
確かにコストの低いプレインズウォーカーだから、
忠誠度もそれほど高くは設定出来ないだろう。
だが、仮に初期値3だったとして、
このプレインズウォーカーはトーナメントカードになれただろうか?
ガッカリの忠誠度が2であろうと3であろうとガッカリはガッカリだと言われるだけである。
それにしても2はひどい。
+1能力を1度起動しても《稲妻/Lightning Bolt》などの3点火力で沈む。
ライブラリーが1枚進むとはいえ、
ランダムに手札を1枚捨てるリスクを負っている。
3点火力でこんがり焼かれた場合、
これといってアドバンテージを得ているとも言えない。
「本来なら本体に飛んできた3点火力の避雷針になってくれた。」
などと前向きに考える人は、
一度アドバンテージという言葉の意味を辞書で引いてみるといい。

・コスト:赤赤
ここまで長く述べてきたガッカリのダメっぷりで、
とどめがこのコストである。
確かにプレインズウォーカーのほとんどは指定コストが2つ以上だ。
このガッカリは1赤のコストではダメだったのか。
1赤だったら大活躍しちゃうから赤赤にしようなんて思ったやつがいたのか。
もし、本気でそんな事を思ってカードデザインをしたのなら、
一度北極か南極に行って頭を冷やすといい。
帰ってこなくていいから。

・全体から見たガッカリ
このガッカリは、
強力なカードが結構出てくれたアヴァシンの帰還の中で、
あまりに人を落胆させる神話レアである。
修復の天使/Restoration Angel》のように、
「こんなに強くていいのか?」
と言いたくなるようなカードもあるというのに。
同じセットのプレインズウォーカーとしても、
月の賢者タミヨウ/Tamiyo,the Moon Sage》は相当強い。
どうしてこれほど赤のプレインズウォーカーは冷遇されているのか。
「これは強い!」
と言わしめた赤いプレインズウォーカーは2013年までに出ていない。
青はジェイス、テゼレット、タミヨウと、
どれも非常に安定した強さを持っている。
青だけ桁違いに強く、
赤だけ桁違いに弱い。
この不平等さはなんだろう。

MTGに対する思いは人それぞれである。
楽しみ方もそれぞれである。
ファンタジー、魔法の世界が好きな人、
ゲームシステムが好きな人、
コレクションとして好きな人、
競技の世界として好きな人、
考え方も多くの考え方があるだろう。
そんな多くの考えからしても、
このガッカリがパックから出て嬉しい人はそう多くない。
このカードは神話レアなのだ。
通常のレアより低い確率でしか箱から出ない神話レア。
1箱買ったら数枚しか出ない枠を、
こんなガッカリのために1枠潰される人の気持ちはどんなだろうか。
せめてこれがアンコモンなら誰も文句を言わなかっただろう。
もしアンコモンでこれを出していたら、
「オオ!ついにプレインズウォーカーがアンコモンで出たよ!」
とおおいに話題になった上に、
「ま、アンコモンならこんなもんだよな。」
と納得してくれた事だろう。
デザインの仕方も様々なのだろうが、
ここまでユーザーを落胆させなくてもいいだろう。
もう少しユーザーの気持ちを考えてもらいたいものである。

と、ここまでこき下ろしてはみたものの、
私はこのティボルトが先日のグランプリ横浜でちょっと好きになれた。
まずはこの画像を見て欲しい。

もう本人じゃないかというくらい似ている。
(写真は本人の許可をもらって掲載しています。)
この人は、
ティボルトの絵を描いた人のサイン会があった際に、
そのイラストレーターであるPeter Mohrbacherさんから、
「ミスターティボルト」
という称号をいただいたそうな。
イラストレーターに認められたのだからホンマモンである。

ティボルトとミスターティボルトを並べてみよう。

よく見ると口ヒゲまで似ている。
ミスターティボルトはグランプリ横浜で、
Cardshop Serraのブースに来てくださったお客様。
気さくでとても話しやすい、いい人だった。
うちのこらむを参考にしてくれていて、
ジェネラル:《火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind》のデッキを持っていると言っていた。

偶然にもティボルトのFOILを持っていたため、
このミスターティボルトにプレゼント。
プレゼントしてすぐに彼は、
「よし、ニヴのデッキに入れて、
 好奇心をニヴにつけた後ティボルト起動だ!」
と豪語していた。
だが、Cardshop Serraの店主は
「一ヶ月以内にデッキから抜けている」
にティボルト3枚賭ける。

ミスターティボルトはお泊りまじっくにも行きたいと言ってくれた。
次に会える日がとても楽しみだ。

ではまた。

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