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ヴィンテージデッキ紹介その13。

記事作成日:2019/11/11 執筆:加藤英宝

今回のヴィンテージデッキ紹介は、
Cardshop Serraのヴィンテージ大会で使用されたドレッジ。

-クリーチャー30枚-
4《恐血鬼/Bloodghast
3《命運縫い/Fatestitcher
4《臭い草のインプ/Stinkweed Imp
4《ゴルガリの凶漢/Golgari Thug
4《よろめく殻/Shambling Shell
4《ナルコメーバ/Narcomoeba
3《イチョリッド/Ichorid
1《炎の血族の盲信者/Flame-Kin Zealot
1《ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll
1《太陽のタイタン/Sun Titan
1《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite

-インスタント6枚-
1《精神的つまづき/Mental Misstep
1《否定の力/Force of Negation
4《意志の力/Force of Will

-ソーサリー7枚-
4《陰謀団式療法/Cabal Therapy
3《戦慄の復活/Dread Return

-エンチャント4枚-
4《黄泉からの橋/Bridge from Below

-アーティファクト5枚-
1《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond
4《血清の粉末/Serum Powder

-土地8枚-
4《Bazaar of Baghdad
4《知られざる楽園/Undiscovered Paradise

-サイドボード-
4《虚ろな者/Hollow One
3《不快な群れ/Sickening Shoal
4《活性の力/Force of Vigor
4《石化した原野/Petrified Field

————————

Bazaar of Baghdad Serum Powder

昔ながらのヴィンテージ版ドレッジデッキ。

このデッキは、
Bazaar of Baghdad》を1ターン目にセットできないと厳しい、
という弱点を持つ。

しかし、
基本セット2020の発売と同時に、
マリガンルールが変更された。

マリガンをするごとに7枚のカードの引き直しを行うが、
新たに引き直した7枚から、
マリガンした回数分だけのカードを手札からライブラリーの一番下に置く。

というもの。
「ロンドン・マリガン」と呼ばれるこのマリガンは、
「ある特定のカードさえあればいい」というタイプのデッキと特に相性がいい。
マリガンのたびに、
新たに7枚のカードを引き直せるからだ。

さらに、ドレッジデッキのお約束カード、
マリガンをサポートする《血清の粉末》を4枚投入している。
これまで合わせれば、よほど運が悪くなければ、
初手に《Bazaar of Baghdad》を引き込めるだろう。

このデッキの基本的な動きは、
Bazaar of Baghdad》で発掘カードを捨てていき、
連鎖的にライブラリーのカードを墓地に送り込んでいく。
1回目の起動では発掘カードを捨てるだけに留まるが、
2回目の起動からは1回目に捨てたカードを発掘できる。

Bazaar of Baghdad》は1枚ずつ2回ドローするので、
1枚目のドローを発掘に置換したとき、
この発掘で《ゴルガリの墓トロール》が墓地に落ちたら、
2枚目のドローを《ゴルガリの墓トロール》の発掘に充てることができる。

動きによっては、
1ターンに20枚以上のカードをライブラリーから墓地に置くこともある。

Dread Return Flame-Kin Zealot

そうして墓地にカードを高速でためて、
戦慄の復活》で《炎の血族の盲信者》を戦場に出す。
フラッシュバックコストで《恐血鬼》や《ナルコメーバ》などの3体を生け贄に捧げれば、
墓地にある《黄泉からの橋》の枚数×3体のゾンビトークンが戦場に出る。
それらのトークンが《炎の血族の盲信者》によって、
+1/+1の修整と速攻を得てすぐに殴りかかってくる。
この動きを早いターンから繰り出すのがこのデッキの戦術。

状況によっては、
大修道士、エリシュ・ノーン》を戦場に戻して相手のクリーチャーを封殺したり、
太陽のタイタン》で《Bazaar of Baghdad》を戦場に戻し、
更に発掘を進める動きも可能。

墓地に強く依存しているので、
相手の墓地対策カードは非常に辛い。
ドレッジデッキはメインでの勝率は高いが、
サイドボード後は大抵のデッキが墓地対策を施してくるので、
2戦目以降が本番となる。
(一応メインから《意志の力》や《否定の力》を搭載しているため、
対策されたら即敗北、というわけではないが。)

墓地対策は

虚空の力線/Leyline of the Void
安らかなる眠り/Rest in Peace
墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt
外科的摘出/Surgical Extraction

あたりが一般的だが、
それらにある程度対応するために《活性の力》を4枚サイドボードに入れている。
黒でも緑でもある《よろめく殻》などを手札から追放し、
代替コストで唱えることを狙う。

Force of Vigor
活性の力/Force of Vigor
コスト:2緑緑
インスタント
あなたのターンでないなら、
あなたはこの呪文のマナ・コストを支払うのではなく、
あなたの手札から緑のカード1枚を追放してもよい。
アーティファクトやエンチャントを最大2つ対象とし、
それらを破壊する。
レア

モダンホライゾンで登場した《活性の力》は、
代替コストで唱えた場合、
自分と相手が2枚ずつアドバンテージを失う形となり、
カード枚数の点で損をしないという面白いカード。
(この手のピッチスペルは通常、
マナの代わりに手札という代替コストを支払うので、
本来は打った側が1枚損をするデザインになっている。)

モダン向けに新しく印刷されたカードだが、
Moxシリーズなどの的がいくらでもあるヴィンテージで活躍している。

また《虚ろな者》は墓地対策されても有効に使えるカード。
虚空の力線》で墓地を封じられていても、
Bazaar of Baghdad》で手札を捨てることはできるため、
0マナで唱えることができる。
(捨てたカードは墓地へ置かれる代わりに追放はされるが。)

ちなみにこのデッキは相手がドレッジを使う事を想定していなかったらしく、
サイドボードに墓地対策が0枚で、
その想定していなかったドレッジデッキと決勝戦で当たり、
ドレッジVSドレッジの戦いで、
墓地対策の有無だけで勝負が決まっていた。

なおこのデッキは、
ヴィンテージの高額カード代表であるパワー9を搭載していない。
Bazaar of Baghdad》は高額ではあるが、
それさえ4枚集めることができれば、
他のカードは比較的安価だ。

パワー9がなくても作成できるこのデッキで、
ヴィンテージにデビューする人も少なくない。
年ごとに多様な変化を遂げつつ、
それなりの勝率をあげている。
もしヴィンテージにデビューするなら、
こんなデッキから入ってみるのも1つの手かもしれない。

ではまた。



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