Wheel of Fortune

今回のお題は《Wheel of Fortune》。
大昔からある赤のドロー呪文。
数少ない赤のカードを引けるカード。


Wheel of Fortune
コスト:2赤
ソーサリー
すべてのプレイヤーは自分の手札を捨て、カードを7枚引く。
レア

Alpha、Betaから存在する赤の最高のドロー呪文。
カタカナ発音なら「ホイール・オブ・フォーチュン」。
絵の雰囲気とカードの効果から「ちゃぶ台返し」と言われる事もある。
強すぎたのか、Revisedまでしか再録されず、4thからはいなくなった。
その後、ジャッジプロモで新イラストで印刷される。
が、あまりに絵がガッカリなため不人気。
初版からある、魔法使いがちゃぶ台を回す絵柄のほうが愛されている。

日本語版は無く、仮の訳が運命の輪。
タロットカードにも同名のカードが存在する。
タロットカードの英名はWheel of Fortune。
和名は運命の輪。

タロットカードに存在する名前と同じマジックのカード名を持つものは、
これとJusticeくらい。
ただし、Justiceのほうは、
「《当然の酬い/Justice》」
と、日本語版がタロットカードとは同じではないため、
(タロットカードのJusticeは和名が正義。)
実質《Wheel of Fortune》のみがタロットカードと同名。

タロットカードのWheel of Fortuneは幸運・転機・向上を意味する。
タロットカードでのカード番号は10番。

正位置の意味
転機、幸運、チャンス、変化、結果、出会い、解決、定められた運命。

逆位置の意味
状況の急激な悪化、別れ、すれ違い、降格、災いの到来。

Fortuneの意味は運命、幸運などの意味で、
Wheel of Fortuneを元につくられた《命運の輪/Wheel of Fate》のFateも運命という意味だが、
Fateのほうには幸運の意味は一切無く、最期、破滅などの意味合いで使われる。
自身の意志で運を天に任せられる《Wheel of Fortune》には幸運、
4ターン後に変化が来ると誰もがわかる《Wheel of Fate》には破滅、
非常によく出来た2枚だ。
どちらも運命(命運)の輪を回すと、
過去を捨て(今ある手札を全て捨て)、
新しい未来(新しく引く7枚のカード)が来る。
時間を巻き戻す事は出来ないが、
時間を自分の手で進める事は出来るという意味にもとれる。
カードの効果のほうもよく出来ている。
Wheel of Fortune》をタロットの正位置、
Wheel of Fate》タロットの逆位置
という解釈でも面白い。
Wheel of Fate》は使ったら必ず不幸になるわけでもないのだが、
Wheel of Fortune》と比べたら非常に不安定である事は間違いない。
4ターン後に全ての手札が落とされるとわかっていれば、
多くのプレイヤーはその手札をなんらかのかたちで消費するだろう。
そういった手札を落とされる用意をされてしまう時点で、
有利とは言えない。

また、Fortuneという単語は、
ローマ神話の幸運の女神、フォルトゥナ(Fortuna)からきている。
アトラス社の女神転生シリーズをプレイしたことのある人なら知っているだろう。

マジックの《Wheel of Fortuneは2012年3月現在、
ヴィンテージとEDH(統率者戦)で使える。
《時のらせん/Time Spiral
》をレガシーで解禁しておいて、
Wheel of Fortune》を解禁しない理由はあるのだろうか。
6マナとはいえ、《High Tide》というカードがある事、
土地が6枚アンタップする事、
そして青である事を考えると、
どうみても《時のらせん》のほうが強いのではなかろうか。
Wheel of Fortune》と比べて、《時のらせん》のデメリットなど、
撃ったらゲームから除外されるだけである。
このあたりは少々疑問にもなるところだ。

ヴィンテージでは赤単スタックスで採用されるか、
ストーム系のデッキで採用される程度で、
相手にも7枚引かせてしまうリスクがある事から、
比較的敬遠されてしまうカードという位置付け。
ゴブリンやバーンデッキでは3マナでも重いという認識をされてしまい、
おおむねほとんどのデッキで採用されていない。
入っていないわけでもないのだが。

一方EDHでは《Wheel of Fortune》は大活躍。
「デッキが赤いならとりあえず入れとけ。」
と言われるくらいに人気がある。
Cardshop Serraでも、
EDHが多くのプレイヤーに認知されるようになってから、
Wheel of Fortune》が随分と売れるようになった。
実際にEDHでは、
Wheel of Fortune》はデッキが赤単であろうと、3色デッキであろうと、
赤が絡んでいれば、ほとんどデッキに投入されている。
自分は5色でも必ずと言っていいほど入れている。
たった3マナで状況を変化させてくれる事は大きい。
EDHは基本的にはほとんどのカードが1/99であるため、
それを引くためにも7枚もライブラリーが進む事も重要。

もちろん他者にもチャンスを与えてしまうカードなので、
タイミングを間違えれば自分が危ない事もある。
しかし、高速展開している時の序盤や、
3マナ使用後も十分に動けるマナを確保している場合、
これほど心強いカードはマジックにはそれほど無い。
100回対戦しても1度も起きなくても不思議がない程の確率の話だが、
1ターン目に《Wheel of Fortune》を撃てた場合はアドバンテージも大きい。
一例では

・1ターン目、《》セット、《Mana Crypt》、
太陽の指輪/Sol Ring》、《精神石/Mind Stone》→《Wheel of Fortune

・1ターン目、《》セット、《太陽の指輪/Sol Ring》、
モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》→《Wheel of Fortune

展開出来たパーマネント枚数=アドバンテージ。
上記の場合、次ターンのマナ数もかなりあるため、非常に強い。
また、
序盤で3マナで止まって困った時の起死回生にもなるため、
そういった意味でもこの1枚があるかないかは大きく違う。

ヴィンテージやレガシーでは、
到底出てくる事もない《火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind》。
EDHではこのニヴ=ミゼットが出ていると、
Wheel of Fortune》で7ダメージも飛ばせる。
しかも割り振りは自由。ニヴ=ミゼットのタップ能力も合わせれば、
合計8ダメージも飛ぶので、多くのクリーチャーやプレインズウォーカーを沈められる。

こういった組み合わせも含めて《Wheel of Fortune》はEDHでは強い。
値段もそれほど高額ではないので、
持っていて損の無い1枚。
これを読んでいる人がもしEDHをプレイしている人、
もしくはこれからEDHをプレイしたいと思っている人で、
Wheel of Fortune》を持っていないなら、
是非1枚と言えるカードである。

追記で、
Wheel of Fortune》は最初にBetaのスターターを開封した時に出たレア。
そのためちょっぴり思い入れもある。
ただ、Betaを開けたにも関わらずAlphaの《Wheel of Fortune》が出たのだが。
(この理由については、こらむ:α版とβ版のお話。を参照。)
この引きたてほやほやな《Wheel of Fortune》は、
PSA鑑定にかけたところPSA8がついた。
引いたばかりで即カードアルバムに入れていた、
保存状態はかなり良好な品でも8どまりである事から、
PSAの鑑定の厳しさには少し驚いた。
9以上はやはり貴重なのだなぁと実感。

ではまた。



記事作成日:2012/03/25



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