ヴィンテージデッキ紹介その12。
記事作成日:2019/09/20 執筆:加藤英宝
今回のヴィンテージデッキ紹介は、
Cardshop Serraのヴィンテージ大会で使用されたデッキ。
白青エルドラージ。
-クリーチャー26枚-
1《歩行バリスタ/Walking Ballista》
4《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
2《封じ込める僧侶/Containment Priest》
3《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》
2《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
3《変位エルドラージ/Eldrazi Displacer》
3《異端聖戦士、サリア/Thalia, Heretic Cathar》
4《難題の予見者/Thought-Knot Seer》
4《現実を砕くもの/Reality Smasher》
-アーティファクト11枚-
1《Black Lotus》
1《Mox Pearl》
1《Mox Sapphire》
1《Mox Jet》
1《Mox Ruby》
1《Mox Emerald》
1《魔力の墓所/Mana Crypt》
1《太陽の指輪/Sol Ring》
1《虚空の杯/Chalice of the Void》
1《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》
1《三なる宝球/Trinisphere》
-プレインズウォーカー1枚-
1《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》
-土地22枚-
4《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》
4《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》
4《魂の洞窟/Cavern of Souls》
4《古えの墳墓/Ancient Tomb》
3《不毛の大地/Wasteland》
1《露天鉱床/Strip Mine》
1《カラカス/Karakas》
1《平地/Plains》
-サイドボード15枚-
2《解呪/Disenchant》
2《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》
1《安らかなる眠り/Rest in Peace》
1《発展のタリスマン/Talisman of Progress》
1《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
3《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
2《迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinth》
1《無のロッド/Null Rod》
2《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War’s Wage》
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白青のエルドラージデッキにヘイトベアー要素を足したもの。
《変位エルドラージ》と《封じ込める僧侶》のコンボを軸にしている。
参考:ヘイトベアー – MTG Wiki
《変位エルドラージ/Eldrazi Displacer》
コスト:2白
クリーチャー エルドラージ(Eldrazi)
欠色(このカードは無色である。)
(2)(◇):他のクリーチャー1体を対象とし、
それを追放し、
その後それをオーナーのコントロール下でタップ状態で戦場に戻す。
((◇)は無色マナを表す。)
3/3
レア
《封じ込める僧侶/Containment Priest》
コスト:1白
クリーチャー 人間(Human) クレリック(Cleric)
瞬速
トークンでないクリーチャーが唱えられずに戦場に出るなら、
代わりにそれを追放する。
2/2
レア
《封じ込める僧侶》が戦場に出ているときに《変位エルドラージ》の能力を起動すると、
対象となったクリーチャーは戦場に戻れずに追放されたままになる。
2枚のコンボに頼らなくても、
それぞれが単体で戦力になる点は優秀。
《変位エルドラージ》は単体除去に対応して起動することで、
相手の除去を無効化できる。
追放されたクリーチャーはすぐに戦場に戻ってくるが、
先ほど対象になったクリーチャーとは別のオブジェクトとして扱われるので、
相手の除去は立ち消えになる。
戻ってくるクリーチャーはタップ状態になるので、
相手の《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》を攻撃させないことも可能。
《封じ込める僧侶》は、
発掘デッキや《ドルイドの誓い/Oath of Druids》《実物提示教育/Show and Tell》に耐性がある。
ただし、先日紹介したデッキの《虚ろな者/Hollow One》には通用しないので注意。
(《虚ろな者》は手札から唱えられて戦場に出る。)
さらにヘイトベアー要素として、優秀な妨害クリーチャー
《スレイベンの守護者、サリア》
《異端聖戦士、サリア》
《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》
《ヴリンの翼馬》
を搭載している。
《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》は0マナのMoxや《Black Lotus》のキャスト、
《意志の力/Force of Will》の代替コストでのキャストを自動的に打ち消してしまう、
ヴィンテージで特に強力なクリーチャー。
先置き出来ればかなりの足止めになる。
フィニッシャーは2種のエルドラージ。
《難題の予見者》《現実を砕くもの》はどちらも強力なクリーチャー。
これらを唱えたり、《変位エルドラージ》の能力を起動するために無色マナが必要なので、
《Tundra》ではなく《アダーカー荒原》を選択している。
1枚ずつ入っている《平地》《カラカス》以外のすべての土地から無色マナが出せる。
また、灯争大戦で追加された《大いなる創造者、カーン》を採用。
《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》
コスト:4
伝説のプレインズウォーカー カーン(Karn)
対戦相手がコントロールしているアーティファクトの起動型能力は起動できない。
[+1]:クリーチャーでないアーティファクト最大1つを対象とする。
あなたの次のターンまで、
それはパワーとタフネスがそれぞれそれの点数で見たマナ・コストに等しいアーティファクト・クリーチャーになる。
[-2]:あなたは、
ゲームの外部か追放領域にありあなたがオーナーであるアーティファクト・カード1枚を選び、
そのカードを公開してあなたの手札に加えてもよい。
5
レア
対戦相手のみ《無のロッド/Null Rod》はヴィンテージでは強力無比。
相手のMoxや《Black Lotus》が機能しなくなる。
果ては《Time Vault》や《通電式キー/Voltaic Key》も。
クリーチャーでは、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》や《歩行バリスタ/Walking Ballista》が、
クリーチャーとして殴る事は出来るものの、
それ以上の事はほとんど出来なくなる。
さらに、サイドボードからのアーティファクトサーチ能力を持っている。
このリストでは《墓掘りの檻》《発展のタリスマン》《世界のるつぼ》からの選択。
その時に必要なカードを適時選べるのはとても便利だ。
(レガシーだと《マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice》をサイドボードに採用することもある。)
ヴィンテージの選択肢の1つとして、
「パワー9を持ってない人はヘイトベアーを組んで相手を妨害する」
というものがあるが、
このデッキはヘイトベアーとパワー9を利用し、
かつメタゲームをうまく読んだ形の構築になっている。
灯争大戦とモダンホライゾンの発売以降、
ヴィンテージのメタゲームは大きく変化している。
とりわけ、このタイプのデッキは比較的安く作れる事ので、
ヴィンテージのデビューを考えているのであれば、
こういうカードを揃えるところからスタートを切ってみるのも1つだ。
どうしようか悩んでいる方、この機会にぜひヴィンテージの世界へ。
ちなみに店主個人では、
今一番熱いカードは《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》。
使ってみてかなり面白い。
このデッキも高額カードを買わなくても作れる。
ではまた。