喉首狙い

喉首狙い/Go for the Throat》。


喉首狙い/Go for the Throat
コスト:1黒
インスタント
アーティファクトでないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
アンコモン

こらむ名をこれにしていますが、
内容は全っ然カードと関係ありません。
興味の無い方は戻りましょう。

喉首狙われたのはCardshop Serraの店主です。
店主はアーティファクト・クリーチャーだったのか、
破壊されずに済みましたし、
墓地にも行っていません。
それとも破壊されて再生出来たのか。

12月に人生初の健康診断。
自営業になってからすでに何年も経過しているというのに、
一度たりとも健康診断を受けたことが無かった。
身体は弱いくせに、健康診断をしない人は珍しいのかもしれない。
その重い腰をあげての健康診断。

血液や内蔵は問題無かったみたいで、
・気管が曲がっている
・甲状腺に腫瘍がある
と言われた。

調べてみたら、甲状腺の腫瘍の大きさが、
通常の2倍程もあることがわかった。
その影響で気管が曲がっているとのこと。

医者「この状態で普通に生活できてたの?」
Serra「ええ、別になんとも。」
医者「こんなに気管曲がってるのに?」
Serra「普通にしてました。」
レントゲンで見せられたが、
確かに普通ではなかった。

実際、手で触ってみると首の左下あたりに、
何か膨らんでるってのがわかる。
これといって意識していなかったものの、
医者に言われた上に年明けてからは、
あまり喉の調子がよろしくない。

そこから検査→検査→検査で、
1月末より入院が決定。
闇の隆盛の発売日は2/3。
全くもってタイミングとしては悪いところだが、
このまま放っておいて治るものでもない上に、
治った今だからこそ言えるが、
「これ、下手したら自分死ぬんじゃないかな?」
と思う程1月の体調は悪かった。

さて、入院当日。
簡単な検査や採血程度で他は何も無い。
ただひたすら羊を数えたり、天井のシミの数を数えたりしていろとでも言うのか。

手術日。
前日の夜9時から食べ物、飲み物禁止。
食べ物はともかく、水さえ禁止は結構きつい。
朝に点滴開始。
昼に手術開始。
全身麻酔は多分初めてだ。
点滴からそのまま注入。
麻酔医から
「10秒程度で意識なくなると思いますよ。」
と言われ、
意地っぱりな自分は、頑張ってみようと、
意識を保とうとするものの、
即座に意識がなくなる。
まるで部屋の明かりをスイッチで切るような感じで意識がプツンと途切れた。

目が覚めた時は、
見知らぬ天井、首に傷と圧迫感、左手は点滴、
両足はよくわからない道具で圧迫され、
とどめに尿道にカテーテルが入り、
身動きひとつとれないという状態。
麻酔がきれると同時に、首に痛みが走る。
つばを飲み込むだけで激痛が走り、
痰が咽喉に絡み付いて息苦しい。

困った事に眠気は一切無く、
眠るにも眠れない。
周囲には時計も無く時間がわからない。
が、人の会話と周囲の雰囲気などから、
夜の9時前後だとわかった。

ここから12時間一睡も出来ず、
首の痛みと腰の痛みに耐えることになった。
首は言わずもがな、
身体が動かせないので、体勢をほぼ変えられないため、
腰が痛くてたまらない。
眠ってしまえば多少楽なのだろうが、
眠気がないだけではない。

近くにいる患者さんがなかなかに困り者だ。
1時間に1回以上のナースコール、
看護婦さんが来なければ来るまでシャウト。
周囲に他の患者さんがいる事などお構いなし。
看護婦さんと患者さんの会話から、
この患者の苗字がナカジマ、年齢60~70歳と判明。
カツオ君、夜中なのはわかっているけれど、
このナカジマを野球に連れてってやってくれないかな。

「おい、磯野、ナース呼ぼうぜ」

が止まらないナカジマのおかげで、
全く眠りにつく事は出来ない。
このナカジマをぶん殴って病院送りにしてやろうかと、
頭の中に殺意に似た何かが沸き立つものの、

病院送りも何もここは病院である。

諦めてマジックの事でも考えようと、
頭の中でデッキの構築やらこらむの事を考えようとするが、
やっぱりナカジマの邪魔が入る。
多少おとなしくなった時間でも、
マジックの事を考えていて何がつらいかと言えば、
一切メモがとれない事。
思いついたはいいものの、
思いついたネタを全て書き留めておけないので、
すでにこれを書いている今、半分くらいは忘れている。
ちょっとくやしい。

そしてカテーテルのせいで、感覚もほとんど無いのだが、
滝のようなおしっこの量、
川でも出来るのではないかというおしっこの量。
まさに今、

滝川カテーテル!

こんばんは滝川カテーテルです。
現在ななめ45度の角度で固定されて動けません。

こんなしょーもない事を考えながらも
痛みに耐えて朝を迎え、
時間は朝の7時。
周囲の人たちには朝食が配られる中、
点滴の中身がオレンジ色の液体に変わっただけで、
朝食抜きの自分。
点滴していても空腹感が襲ってくるので、非常に困る。
そんな時も絶えず鳴り続けるナースコール。
間違いない、ナカジマだ。
しかし、周囲に朝食を配っている忙しさから、
すぐには看護婦さんも対応出来ない。
「看護婦さーん!看護婦さーん!」
と病室に響き渡る声でシャウトを続けるナカジマ。
やっとの事で対応出来るようになった看護婦さんが駆けつけると、
「看護婦さん、朝食に納豆があるんだけど、食べられない。」
…。
それだけの用件でナースコールとシャウト。

カツオ君、

ナカジマ連れて野球しに行ってくれないかな。

二度と戻ってこなくていいから。


朝食の時間が過ぎた頃、
担当医が
「これなら普通病棟に戻れるよ。大丈夫。」
と一言。
自分の頭の中は、
「やっとナカジマから解放される!」
だった。

通常病棟に戻ってから、医者からさらに
「君の腫瘍は2倍以上あったよ。
その影響で予定していた以上に広く切る事になった。」
甲状腺腫の一般的な腫瘍の大きさは3センチ程度らしい。
3センチあれば手術適用なのだそうだが、
自分の首にあった腫瘍は7センチを超えていたとか。
確か検査時5センチ強って言ってたような。
それどころか退院寸前の医者の話では、
「結局腫瘍の大きさは10センチ近くあった」
とさらに大きくなっていた。
どうなっていたのか、自分の身体。

医者「もう一度聞くけれど、本当に12月の時点で何も無かったのかね?」
Serra「ええ、何もありませんでした。
言われるまでなんにもわかりませんでした。」

実際に体調が明らかにおかしくなったのは1月になってから。
12月末に咽喉に違和感を覚えながらも、
全力でカラオケしていた程普通だった。
この時も、
「なんか咽喉が変な感じだけど、カラオケは普通に99点出るな。
多分大した事無いんだろう。」
とかなり呑気に構えていた。
この時、シダックスで
「カラオケの点数店内で1位だったら1万円分のポイントプレゼント!」
というキャンペーンをやっていて、
それを「1万円を使わずに手に入れる事」を目標にシダックスに行っていた。
果たして、この時のカラオケは身体に悪かったのだろうか。
なお、1万円使わずに1位は獲得。

通常病棟に戻っても、
食事は通常に戻らなかった。
重湯(おかゆをとても薄くした液体)、三分粥(おかゆを薄くした液体)
など食事に制限がかかる。
普段ならば絶対に食べたいと言わないマクドナルドも、
こんな状況ではご馳走に思えてくる。
ポテトのLも一人で全部いけるんじゃないかと思うほどだ。
そんな食料事情なので、
お泊りまじっくで和牛を用意してくれたお肉屋の友人にメール。
「お肉食べたい。」と。
返信には、

「ラスベガスバーガー何個食べたい?」

ときた。
(ラスベガスバーガーはこの当時マクドナルドのメニューにあった商品名)
空気の読める友人を持って、ワタクシはとても幸せである。
が、お肉屋さんの台詞じゃないなと思いつつ、
退院したら1発パンチしようと考えた日であった。

そんな寂しい食料事情の中、
Cardshop Serraのスタッフがお見舞いに来てくれた。
さすがはCardshop Serraのスタッフである。
店主と違って非常に優秀だ。
店主の食料事情を察して、
ケンタッキーのセットを買ってきてくれた。
それも、チキンフィレダブルという、
パンの代わりに肉を使い、
ベーコンとチーズとソースを挟むという、
脂だらけのメニュー。
別名:でぶ製造機。
去年一度アメリカで食べたが、
(2011年には日本に存在しなかったメニュー。)
くどいという他は無い素晴らしいメニューだ。
おそらくこれ1つで、
ここの病院食2~3食分のカロリーだろう。
夜食用にオリジナルチキンとチキンフィレサンドも頂いた。
これで1日は万全。

しかし、これだけでは終わらないのがCardshop Serraのスタッフ。
咽喉のあたりの手術だと知っているのに、
病室に来て一番最初に見せてくれたアイテムは「暴君ハバネロ」である。

「食べたいかなと思って。」
と笑顔でぬかしよった。
こんな劇物みたいなスナック菓子を、
咽喉に傷がある患者のお見舞いに持ってきた。
病院のお見舞いに鉢植えと菊の花持ってくるレベル。
いや、鉢植えと菊の花だったらそれはそれで面白いのだが。

Serra「いくら自分でも、今ハバネロ食べるのはやめとくわ」
と笑いながらスタッフと肉を食べているところを、
担当医に見られたものの、
医者「そのくらいの元気があれば大丈夫!」
食事制限って案外ゆるいものなのだろうか。

その後は順調に退院出来、現在に至る。
急で手術する事になったとはいえ、
まさか入院と闇の隆盛発売日がかぶるとは。

こらむを読んでくれているお客様も、
お身体には気をつけてください。
自分のように、外見は健康!と思っていても、
中身がそうではない事もありますので。

以上、マジックとは関係ないこらむ、《喉首狙い》でした。

ではまた。



記事作成日:2012/02/07



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