EDHデッキ紹介その16(Karrthus, Tyrant of Jund/ジャンドの暴君、カーサス)
記事作成日:2011/12/30 執筆:加藤英宝
お客様からのメールより、
「よく青絡みのデッキをアップしてるので、たまには青くないのが見たいです!
友達がカーサスで作っているので、何か参考になるネタが見れたら幸いです。」
とのお声をいただきました。
というわけで今回のデッキ紹介は《ジャンドの暴君、カーサス/Karrthus, Tyrant of Jund》。
《ジャンドの暴君、カーサス/Karrthus, Tyrant of Jund》
コスト:4黒赤緑
伝説のクリーチャー — ドラゴン(Dragon)
飛行、速攻
ジャンドの暴君、カーサスが戦場に出たとき、
すべてのドラゴン(Dragon)のコントロールを得るとともに、
その後すべてのドラゴンをアンタップする。
あなたがコントロールする他のドラゴン・クリーチャーは速攻を持つ。
7/7
《数多のラフィーク》や《荒廃のドラゴン、スキジリクス》と並ぶ、
「3発殴れば相手が倒せるジェネラル」
というやつなので、一応強ジェネラルと言っていいだろう。
ラフィークやスキジリクスに比べてコストは重いが、
速攻持ちなので多少はそれも緩和されている。
同色で1コスト少ない、
《点火するものデアリガズ》の立場を消し飛ばした奴。
そもそもの打点が違いすぎる。
デアリガズは4発殴らないとジェネラルダメージが21を超えない。
カーサスは3発でOKなうえに速攻持ち。
6マナでデアリガズを出して殴れるのは次のターンだった場合、
7マナで速攻のカーサスとほぼ同等と見ても、
パワーが1違うだけでジェネラルダメージに大きく差が出てしまう。
両方持っている人が、デアリガズをジェネラルにする事は無いだろう。
Serra店主の勝手なあだ名では、
「カーちゃん」
と呼んでいる。
殴られた時は、
「カーちゃん勘弁!」
と、剛田雑貨店の跡取り息子のような単語を吐きつつ、
除去魔法の1つも撃ってあげると良い。
もっとも、カーちゃんのほうが、
「おまえのものは俺のもの、俺のものは俺のもの」
という能力を持っている不思議。
骨川家長男のラジコンを借りたまま返さない感じ。
借りるのはラジコンじゃなくドラゴンですけれども。
冗談はさておき、
デッキの紹介をば。
ジェネラル:《ジャンドの暴君、カーサス/Karrthus, Tyrant of Jund》
クリーチャー13枚
《永遠の証人/Eternal Witness》
《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》
《ムル・ダヤの巫女/Oracle of Mul Daya》
《原始のタイタン/Primeval Titan》
《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》
《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》
《シヴのヘルカイト/Shivan Hellkite》
《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》
《業火のタイタン/Inferno Titan》
《くぐつ師の徒党/Puppeteer Clique》
《血の贈与の悪魔/Bloodgift Demon》
《墓生まれの詩神/Graveborn Muse》
インスタント5枚
《スマッシュ/Smash》
《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
《納墓/Emtomb》
《終止/Terminate》
《喉首狙い/Go for the Throat》
ソーサリー16枚
《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
《Wheel of Fortune》
《新たな芽吹き/Regrowth》
《壊滅/Devastation》
《ジョークルホープス/Jokulhaups》
《抹消/Obliterate》
《死の雲/Death Cloud》
《滅殺の命令/Decree of Anihilation》
《滅び/Damnation》
《夜の囁き/Night’s Whisper》
《生+死/Life+Death》
《壌土からの生命/Life from the Loam》
《生き埋め/Buried Alive》
《血の署名/Sign in Blood》
《耕作/Cultivate》
《木霊の手の内/Kodama’s Reach》
エンチャント8枚
《動く死体/Animate Dead》
《ネクロマンシー/Necromancy》
《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》
《追い討ち/Aggravated Assault》
《森の知恵/Syvan Library》
《適者生存/Survival of the Fittest》
《Dance of the Dead》
《目覚めの領域/Awakening Zone》
アーティファクト15枚
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《金属モックス/Chrome Mox》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《友なる石/Fellwar Stone》
《ダークスティールの鋳塊/Darksteel Ingot》
《連合の秘宝/Coalition Relic》
《ラクドスの印鑑/Rakdos Signet》
《ゴルガリの印鑑/Golgari Signet》
《グルールの印鑑/Gruul Signet》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
《スランの発電機/Thran Dynamo》
《世界のるつぼ/Crucible of World》
《Mana Crypt》
プレインズウォーカー7枚
《狂乱のサルカン/Sarkan the Mad》
《燃え立つチャンドラ/Chandra Ablaze》
《炬火のチャンドラ/Chandra, the Firebrand》
《野生語りのガラク/Garruk WildSpeaker》
《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》
《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
《ソリン・マルコフ/Sorin Markov》
土地35枚
《統率の塔/Command Tower》
《Taiga》
《Badlands》
《Bayou》
《血の墓所/Blood Crypt》
《草むした墓/Overgrown Tomb》
《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
《森林の墓地/Woodland Cemetery》
《根縛りの岩山/Rootbound Crag》
《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
《モスファイアの谷/Mossfire Valley》
《シャドーブラッドの尾根/Shadowblood Ridge》
《火の灯る茂み/Fire-Lit Thicket》
《黄昏のぬかるみ/Twilight Mire》
《偶像の石塚/Graven Cairns》
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
《グルールの芝地/Gruul Turf》
《ゴルガリの腐敗農場/Golgari Rot Farm》
《ラクドスの肉儀場/Rakdos Carnarium》
4《森》
4《沼》
3《山》
—————————————-
お約束というか、《生き埋め》+《動く死体》系エンチャントで一撃で決まる、
《世界喰らいのドラゴン》のコンボを仕込みつつ、
その他は基本的にはリセット呪文でアドバンテージを稼ぐデッキ。
コンボにこだわらない場合は《納墓》と《適者生存》は抜いてもいい。
実践での使った感想でも無理はしなくても戦えた感があった。
この2枚ないしは他を優秀なインスタントに変更しておくほうが、
高速デッキ相手には対応しやすい。
カーサスはジェネラルのコストも含めて、高速デッキには仕上げにくい。
理想的にはプレインズウォーカー1~2枚並べてのリセット。
サイクリング出来るランドを入れると、《壌土からの生命》が生きてくるが、
個人的にはタップ状態で出るランドはラヴニカブロックのおかえりランドだけが好み。
滅多に決まらないが、
《生+死/Life+Death》(生のほう)
《追い討ち/Aggravated Assault》
それと土地6枚以上で無限マナ、無限攻撃が可能。
おかえりランドがあれば6枚未満でも成立。
プロテクション(+飛行)に引っかからない限り、
カーサスのジェネラルダメージで全員倒せるという事。
今回のデッキには入れていないが、
この色は結構コンボ満載カラー。
そのいくつかを紹介。
好みや資産に合わせて入れ替えるのがベスト。
1つ目。
《大地の知識/Earthcraft》
《リスの巣/Squirrel Nest》
《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment》
これで無限トークン&無限ダメージ。
2つ目。
墓地に
《つまみ食い貯め/Morselhoarder》
《献身のドルイド/Devoted Druid》
場に
《壊死のウーズ/Necrotic Ooze》
で無限マナ。
墓地に《羽軸トゲ/Quillspike》
があるとウーズ無限パワー。
墓地に《シヴのヘルカイト/Shivan Hellkite》
があると無限ダメージ。
3つ目。
墓地に
《Phyrexian Devourer》
《トリスケリオン/Triskelion》
場に
《壊死のウーズ/Necrotic Ooze》
で無限ダメージではないが、
3人全員倒せるくらいのダメージが可能。
こちらは黒単でも出来る。
4つ目。
《ヘルカイトの突撃者/Hellkite Charger》
《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
この2枚で無限アタック。
こちらは赤単でも出来る。
デッキに搭載している
《追い討ち/Aggravated Assault》
と
《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
でも同じ事が出来る。
5つ目。
どんな色でも問わない無限コンボ、
《Basalt Monolith》
《ブライトハースの指輪/Rings of Brighthearth》
で、無色の無限マナが可能、
あとはX火力系の呪文があればOK。
最高は《彗星の嵐/Comet Storm》。
自分以外全員を倒せる。
《黙示録のハイドラ/Apocalypse Hydra》
《始源のハイドラ/Primordial Hydra》
あたりをこれで出すと、
ファンタスティックなパワーとタフネスを持つ生き物が登場する。
《Basalt Monolith》は単体でも弱くないカードで、
3ターン目に置き、次ターンにセットランドから7マナにアクセス可能な強みもある。
このデッキでは4ターン目にカーサスが走る可能性が上がる。
お手軽でそれなりの強さもあり、高くないカードなので、
無限マナを考えなくても入れて良い1枚。
6つ目。
《森滅ぼしの最長老/Woodfall Primus》
《シルヴォクののけ者、メリーラ/Melira, Sylvok Outcast》
+クリーチャー生贄にする方法。
で無限頑強。
対戦相手のクリーチャーでないパーマネントの枚数分繰り返すだけでほぼ勝てる。
クリーチャー生贄方法は
《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment》
《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》
《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》
の3つが使いやすい。
場にダークスティールの鋳塊があれば無限ダメージや無限マナ。
緑単色でも決まるため、他の色でも出来る。
また、無限コンボとは違うが、
《汚染/Contamination》
と
《苦花/Bitterblossom》
《目覚めの領域/Awakening Zone》
のどちらかで黒以外の相手を苦しめる事も可能。
時に自分の首を絞める事もあるので注意。
マナアーティファクトがあれば一定量回避可能だが。
これも無限コンボではないが、
《サディストの催眠術師/Sadistic Hypnotist》
《光り葉のナース/Nath of the Gilt-Leaf》
生贄用クリーチャー1体
の3枚で対戦相手の手札を全て0に出来る。
EDHではなかなかに有用。
もちろん《光り葉のナース》をジェネラルにした時は安定力が増す。
この3色は案外とコンボ要素が多く、
他にもいくつもの組み合わせが出来るのが面白い。
コンボをあまり意識せずとも、
「場に出たら◯◯する」
と書いてあるクリーチャーを片っ端から入れ、
墓地から釣ってくる呪文を入れておくだけでも戦える色。
案外と万能な一面を持っている。
コンボを極端に意識しない場合、
もしくは資産的に一部のカードがデッキに入れられない場合、
下記のカードを候補にしてみてはいかがだろう。
安価で手に入るカードでアドバンテージのとれるものが多い。
《叫び大口/Shriekmaw》
《ネクラタル/Nekrataal》
《大物狙い/Big Game Hunter》
《リリアナの死霊/Liliana’s Specter》
《テラストドン/Terastodon》
《鋳塊かじり/Ingot Chewer》
《躁の蛮人/Manic Vandal》
《ウークタビー・オランウータン/Uktabi Orangutan》
《ヴィリジアンの堕落者/Viridian Corrupter》
《ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman》
《ヴィーアシーノの異端者/Viashino Heretic》
《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》
《炎のインプ/Fire Imp》
《酸のスライム/Acidic Slime》
《踏み吠えインドリク/Indrik Stomphowler》
《無政府主義者/Anarchist》
《グレイブディガー/Gravedigger》
《地図作り/Cartographer》
《貪欲なるヒヒ/Ravenous Baboons》
《ウッド・エルフ/Wood Elves》
《激情の共感者/Fierce Empath》
《騒がしいネズミ/Chittering Rats》
《護民官の道探し/Civic Wayfinder》
《耕すツリーフォーク/Tilling Treefolk》
《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger》
《森のレインジャー/Sylvan Ranger》
《映し身人形/Duplicant》
《ヤヴィマヤの古老/Yavimaya Elder》
《クローサの大牙獣/Krosan Tusker》
《ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman》
上記以外にも優秀なカードはいくつもある。
とにかく「場に出たら何かが出来る」がポイント。
しかし、それでもこれだけは手に入れておくべきカードというものもある。
《太陽の指輪/Sol Ring》
《永遠の証人/Eternal Witness》
《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
《新たな芽吹き》
《Wheel of Fortune》
《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
この6枚。
他のカードではほぼ代用が効かないため、
優先的に入手してデッキに入れたい。
特に下の3枚。
日本語版が存在しないほど昔のカードだが、
それほど高額でもないわりに、
無茶苦茶な強さを持っている。
非常にオススメ。
2011年のこらむはこれが最後。
Cardshop Serraのこらむを読んでくださった方、
1年間ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
ではまた。