魔王戦の計略カードについて。

ツイッター質問箱でこのような質問をいただいた。

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魔王戦で使う計略カードですが、
メインデッキで多少シナジーが変わってくると思いますが、
強い計略デッキを組むとしたら内容20枚はどのようになると思いますか?

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魔王戦って何?
という人のために簡単に説明をすると、
1対3~4人くらいで戦うMTGの遊び方。

参考:こらむ:ARCHENEMY

魔王1人に対して、勇者側が3~4人で挑むという、
RPGのイメージを考えてくれればわかりやすい。
ただし、
そのままでは明らかに勇者側が有利過ぎるので、
魔王戦は以下のルールが追加ルールとしてある。

・魔王は必ず先手を取る。
・魔王は先手でドローステップがある。
・魔王は計略カードと呼ばれるカードを第一メインフェイズの開始時に使う。
・使った計略カードは計略ライブラリーの一番下に行く。
・勇者側は全プレイヤーが同時にターンを行う。

この魔王戦はEDHでおこなわれる事が多い。
そして、
この魔王が使う計略カードというものがいくつもあり、
それはデッキとは別に用意する合計20枚のカード。
1種のカードは最大2枚まで採用可能。
10種2枚ずつの合計20枚で構成するもよし、
20種1枚ずつにするもよし。

そして、計略カードは誘発型能力なので、
もみ消し/Stifle》が可能。

質問者の方は
「デッキ次第で変わるとは思うが、
 どんな計略だと強いのか?」
という質問なので、
まず下記を条件に。

遊び方はEDH。
ジェネラルは我が相棒、ムーミン、青でぶ君の異名を持つ、
三日月の神/Kami of the Crescent Moon》で。

ちなみに今回の20枚とは少々違うが、
数年前に似たような構成で1対4で戦ったことがある。

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Perhaps You've Met My Cohort
我が仲間は紹介済みかと/Perhaps You’ve Met My Cohort
計略
あなたがこの計略を実行中にしたとき、
あなたのライブラリーからプレインズウォーカー・カードを1枚探し、
それを戦場に出し、
その後あなたのライブラリーを切り直す。

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コストも払わずにプレインズウォーカーが着地するインチキ。
どんなタイミングであろうと、
問答無用でプレインズウォーカーが着地して弱いことはあまりない。
純粋なアドバンテージが恐ろしい。
1ターン目にめくれると、
突然《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker》が着地する。
普通ならば、1ターン目にプレインズウォーカーを除去できるわけがないので、
数ターン放置される。
こうなった時の《求道者テゼレット》がどれほど強いかなど、
説明する必要もないだろう。

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Plots That Span Centuries
数世紀に渡る陰謀 /Plots That Span Centuries
計略
あなたがこの計略を実行中にしたとき、
次にあなたが計略を1つ実行中にする場合、
代わりに計略を3つ実行中にする。
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このターンは何もしないが、
次のターンに計略を3枚ぶちかます。
RPG風にいうと「力をためる」とか「チャージ」といったスキル。
そして何がひどいかというと、
このカードは3枚の計略を同時にめくり、
好きな順番でスタックに乗せることが出来る。
やりたい放題なのだ。
そして20枚しかない計略カードが3枚も進むのだから、
このカードが弱いわけがない。

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All in Good Time
全ては成されるべきもの/All in Good Time
計略
あなたがこの計略を実行中にしたとき、
このターンに続いて追加の1ターンを行う。
そのターン、計略は実行中にされない。
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ただでさえ追加ターンを連発する《三日月の神》のデッキで、
このカードが採用されない理由などどこにもない。
2枚採用している場合、
1ターン目であろうと10%の確率で追加ターン発生。
1ターン目にめくれないのなら、
その後は確率が上がっていく。
いつかは必ずめくれる事になる。
一言で表現するなら、
「作っちゃだめだった計略カード」
である。

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The Pieces Are Coming Together
部品が集まってきた/The Pieces Are Coming Together
計略
あなたがこの計略を実行中にしたとき、
カードを2枚引く。
このターン、あなたが唱えるアーティファクト呪文は、
それを唱えるためのコストが(2)少なくなる。
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単純にカードを引く事も強いのだが、
1ターン限定とはいえ、アーティファクト呪文のコスト下げは強い。
三日月の神》のデッキの中はアーティファクトが多いので、
追加ドロー+コスト下げが弱い理由はどこにもない。

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Your Fate Is Thrice Sealed
貴様の運命は三重に封じられている/Your Fate Is Thrice Sealed
計略
あなたがこの計略を実行中にしたとき、
あなたのライブラリーの一番上から3枚のカードを公開する。
これにより公開されたすべての土地カードを戦場に出し、
残りをあなたの手札に加える。
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勝手に土地だけ出てくれる《Ancestral Recall》が弱い理由は無い。
1ターン目に勝手に1枚追加で土地が出るだけで強さが違う。

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Embrace My Diabolical Vision
我が魔性の構想を受け入れよ/Embrace My Diabolical Vision
計略
あなたがこの計略を実行中にしたとき、
各プレイヤーは自分の手札と墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。
あなたはカードを7枚引き、
その後、他の各プレイヤーはそれぞれカードを4枚引く。
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このカードは一見《Timetwister》のように感じる人がいるだろうが、
実はちょっと違う。
1ターン目にめくれると、
自分は初手ドローが消し飛んで7枚引き直し。
対戦相手は強制マリガンさせられて手札4枚。
食らったら1人くらい土地に詰まって死んだりする。

中盤以降でめくれても、基本的にはアドバンテージ。
追加ターン呪文→《Timetwister》→展開してエンド。
次ターンでこれがめくれる、といった場合でも、
相手にとっては手札破壊になる。

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Your Puny Minds Cannot Fathom
そのつまらぬ頭では計り知れまい/Your Puny Minds Cannot Fathom
計略
あなたがこの計略を実行中にしたとき、
カードを4枚引く。
あなたの次のターンまで、
あなたの手札の上限は無くなる。
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問答無用でカード4枚引けるカードが弱いなんて事はありえない。
以上、説明終了!

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Power Without Equal
Power Without Equal
計略
あなたがこの計略を実行中にしたとき、
カードを3枚引く。
あなたの次のターンまで、
あなたの手札の上限はなくなる。
あなたが6枚以上の土地をコントロールしているなら、
手札から土地でないカード最大3枚を、
それらのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
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Ancestral Recall》したあとに、
条件付きとはいえ《全知/Omniscience》出来るのだから弱いわけがない。
以上、説明終了!

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Realms Befitting My Majesty
我が威厳に相応しき領地/Realms Befitting My Majesty
計略
あなたがこの計略を実行中にしたとき、
あなたのライブラリーから基本土地カードを最大2枚まで探し、
それらをタップ状態で戦場に出し、
その後、あなたのライブラリーを切り直す。
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安定力は大切。
上記の《Power Without Equal》の条件を満たすためにも、
これが採用されているとされていないとでは大きく違う。

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Tooth, Claw, and Tail
歯と爪と尾/Tooth, Claw, and Tail
計略
あなたがこの計略を実行中にしたとき、土地でないパーマネントを最大3つまで対象とし、それらを破壊する。
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どれほど問答無用なデッキであろうと、
相手のパーマネントに触れる方法を1枚でも仕込んでおく事は大切。
これ1枚あるだけで全く安心感が違う。

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My Laughter Echoes
My Laughter Echoes
持続計略
(持続計略は破棄されるまで表向きのまま残る。)
あなたが持続計略でない計略を実行中にしたとき、
この計略を破棄してもよい。
そうしたなら、
その計略をもう一度実行中にする。
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置いておくだけではなんにも出来ないが、
全ては成されるべきもの/All in Good Time
の時に使うと2回追加ターンを得られるなど、
結構無茶苦茶が出来る。
歯と爪と尾/Tooth, Claw, and Tail》で6枚パーマネントを壊すなんていうのも面白い。

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構成は下記。
2《我が仲間は紹介済みかと/Perhaps You’ve Met My Cohort
2《数世紀に渡る陰謀 /Plots That Span Centuries
2《全ては成されるべきもの/All in Good Time
2《部品が集まってきた/The Pieces Are Coming Together
2《貴様の運命は三重に封じられている/Your Fate Is Thrice Sealed
2《我が魔性の構想を受け入れよ/Embrace My Diabolical Vision
2《そのつまらぬ頭では計り知れまい/Your Puny Minds Cannot Fathom
2《Power Without Equal
2《我が威厳に相応しき領地/Realms Befitting My Majesty
1《歯と爪と尾/Tooth, Claw, and Tail
1《My Laughter Echoes
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過去に作った時とあまり変わらない構成だが、
これでジェネラル:《三日月の神》で対戦すると、
「魔王を倒すためのデッキ」
「魔王など関係なくコンボ決めれば勝ちのデッキ」
のどちらかを用意して挑むか、
対戦相手の数を5以上にして数の暴力で押すなどしないと、
勝つのは結構難しい。

以前に似たようなデッキで対戦した時に、

勇者1「すまない、俺はここまでだ。
 みんな後の事は頼む。《否定の契約/Pact of Negation》!」
もちろんこんなセリフを言っているので3青青のマナが無い。
カウンターしようとしたのは魔王の《時間の伸長/Time Stretch》。
しかし、
魔王「お前には死すら生ぬるい。《呪文貫き/Spell Pierce》だ。」
勇者1「俺は死ぬ事すら許されないのか・・・。」
魔王「死に方を自分で選べると思うでない。」
勇者1「もう、殺してくれ!」
という漫画のような会話になり、皆で大爆笑した事がある。
結果は言うまでもないが、
追加ターンを得た魔王が全員をなぎ倒しておしまい。

一応この計略は青でぶ君用だと思って構築したが、
強力なジェネラルであればだいたいこんな構成で問題無いだろう。
試してみた事はないが、
野生の心、セルヴァラ/Selvala, Heart of the Wilds
帰還した探検者、セルヴァラ/Selvala, Explorer Returned
火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind
あたりでもこの構成で魔王をやってみたら、
十分に機能するはず。

お店に来て魔王と戦いたい勇者パーティがいたら、
是非お声を。
魔王、いつでもお相手いたす。

ではまた。



記事作成日:2019/04/01



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