Mental Misstep/精神的つまづき

今回のお題は《精神的つまづき/Mental Misstep》。

精神的つまづき/Mental Misstep
コスト:(青/Φ)
インスタント
((青/Φ)は(青)でも2点のライフでも支払うことができる。)
点数で見たマナ・コストが1の呪文1つを対象とし、それを打ち消す。
コモン

新たなるファイレクシアのアンコモン。
個人的には新たなるファイレクシアのカードの中で、
もっともイカれたカードだと思っている。
MTGのトーナメントデッキの歴史上、
1マナのカードを1枚も入れないデッキなんて存在した事が無い。
ヴィンテージからスタンダードまでの1マナのトーナメントカードを挙げてみろと言われたら、
(1度でもトーナメントカードになった事があるもの全て)
簡単に100種程度が出てくるだろう。
そしてそのどれかが必ず自分の対戦相手のデッキに投入されている。
ほぼ100%で。
だいたいにおいて、MTGで強いとされるカードの多くは1マナか2マナである。
例えば、レガシーで青いトーナメントデッキを組む時、
渦まく知識/Brainstorm
呪文嵌め/Spell Snare
思案/Ponder
もみ消し/Stifle
定業/Preordain
High Tide
どれも入れないなんて事はまず無いだろう。
白、黒、赤、緑、アーティファクトにもほぼ同様の事が言える。
白ならば《剣を鍬に/Swords to Plowshares》、《流刑への道/Path to Exile》、《悟りの教示者/Enlightened Tutor
黒ならば《強迫/Duress》、《思考囲い/Thoughtseize》、《暗黒の儀式/Dark Ritual
赤ならば《稲妻/Lightning Bolt》、《Chain Lightning》、各種ゴブリン
緑ならば《垣間見る自然/Glimpse of Nature》、各種エルフ
アーティファクトならば、《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》、
Candelabra of Tawnos》、《霊気の薬瓶/AEther Vial
まさに「枚挙にいとまがない」という言葉がふさわしい。
つまり、このカードはどんなデッキにも効くと言って過言でないカードという事。
これまたMTGの歴史上、
「青が弱い時代は無い」
と言われるほど、青は常にトーナメントシーンに存在するが、
こんなむちゃくちゃなカードが出てしまえば、強いのも当然である。

それだけではない。
何を思ったか2ライフ払うだけで撃てる。
極端に言って、赤単や緑単デッキであろうとデッキに入れて撃つ事さえ出来てしまう。

Force of Will》に次ぐ強いピッチカウンターカードと言って差し支えない。
誤った指図/Misdirection》、《否定の契約/Pact of Negation》より使いやすく、
目くらまし/Daze》よりも確実性が高い。
Φマナになっている事でこのカードの有用性は非常に高い。
もしΦマナになっていなかった場合このカードの強さは半減していただろう。
それだけピッチ(代替コスト)で撃てる事は強い。
能力としてはアンコモンの能力だが、
カードの強さそのものは神話レアも裸足で逃げ出すレベルと言っていい。
もっとも神話レアは一部を除いたらそれほど強くないのだが。

また、このカードの面白いところは他にもある。
精神的つまづき/Mental Misstep》で《精神的つまづき/Mental Misstep》をカウンターする事は出来る。
お互いにこのカードを撃ちあう事もあるという事。
しかし、《精神的つまづき/Mental Misstep》に対して、
カウンター代わりに《誤った指図/Misdirection》は撃てない。
(例:スタックに《強迫/Duress》と《精神的つまづき/Mental Misstep》が乗っている場合。)
対象は1マナと限定されている呪文なので、対象の変更先が存在しないのだ。
このあたりは《呪文嵌め/Spell Snare》に似ているが、
呪文嵌め/Spell Snare》は2マナの呪文のみカウンターのカードなので、
呪文嵌め/Spell Snare》で《呪文嵌め/Spell Snare》をカウンター出来ないので少々違う。
稀な状況で《精神的つまづき/Mental Misstep》がスタックに2枚以上乗っている場合なら有効だが。

今回の新たなるファイレクシアのセットの他のΦマナの1マナカードは、

白:《骨髄の破片/Marrow Shards》→攻撃している各クリーチャーに1ダメージ。
青:《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》→のぞき見。
黒:《外科的摘出/Surgical Extraction》→刹那が消えた根絶。
赤:《はらわた撃ち/Gut Shot》→対象のクリーチャーかプレイヤーに1ダメージ。
緑:《有毒の蘇生/Noxious Revival》→回収。
緑:《変異原性の成長/Mutagenic Growth》→対象のクリーチャーに+2/+2。

どう考えても青だけが強い。
黒はさすがに弱くない。
緑は悪くないのだがアンコモンか…という感じ。
白と赤に至っては論外。カードデザイナーは白と赤が大嫌いなのか?と言いたいほどだ。

青はコモンの方でさえそれなりに使える。
白と赤の冷遇っぷりとは格段の差がある。
ここまで来ると白と赤は可哀想である。
とくに赤。
ゴブリンやら一部のカードはトーナメントに出てくるが、
プレインズウォーカーなんて相変わらずパっとしない奴ばかりである。
勤続年数が長いだけで中間管理職にいる、使えない社員みたいだ。
ヒラ社員A「チャンドラさん、神話レアですってよ…。」
ヒラ社員B「つかえねーくせになんであの席座ってんだよあいつ。」
ヒラ社員C「まったく、Worldwake課のジェイスさんとはえらい違いだぜ。」
ヒラ社員B「あーあ、俺もジェイスさんの下で働きたかったなー。」
ヒラ社員A「シッ!聞こえるわよ。」
ヒラ社員B「いいんだよ。聞こえるように言ってるんだから!」
チャンドラ「…。」
という会話がありそうだ。

実際のところ、
否定の契約/Pact of Negation》のある未来予知の契約シリーズ、
誤った指図/Misdirection》のあるマスクスのピッチシリーズ、
Force of Will》のあるアライアンスのピッチシリーズ、
どれも青だけが飛び抜けて強く、飛び抜けてトーナメントで採用されている。
プレインズウォーカーに至っても青の強さは一際輝いている。
そして今回のΦマナ。
不思議なほど昔から青は優遇されている。

WotCさん、一度MTGのゲームバランス見直したほうが良くないですか?
スタンダードからEDHやヴィンテージまで、
青を見ないレギュレーションほとんど無いですよ。

余談。
精神的つまづき/Mental Misstep》の事を筆者の周囲では、
「Mステ」と呼んでいる。
某音楽番組とは関係ない。
そういえば、
肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind》→精肉剣、もしくは青森剣。
饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》→FF剣。
戦争と平和の剣/Sword of War and Peace》→トルストイ、もしくは紅白剣。
と呼んでいるのは全国共通なのだろうか。
個人的には精肉剣というネーミングが大好きだ。
なにせ字は間違っていないあたりが非常に良い。

ではまた。



記事作成日:2011/05/31



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