EDHデッキ紹介その109(Neheb, the Eternal/永遠衆、ネヘブ)
記事作成日:2017/11/05 執筆:加藤英宝
今回のデッキ紹介は《永遠衆、ネヘブ/Neheb, the Eternal》。
《蓋世の英雄、ネヘブ/Neheb, the Worthy》がアモンケットの試練を達成し、
ニコル・ボーラスに仕えるゾンビ「永遠衆」となった姿。
史上4体目の伝説のミノタウルスである。
《永遠衆、ネヘブ/Neheb, the Eternal》
コスト:3赤赤
伝説のクリーチャー ゾンビ(Zombie)・ミノタウルス(Minotaur)・戦士(Warrior)
加虐3(このクリーチャーがブロックされた状態になるたび、防御プレイヤーは3点のライフを失う。)
あなたの戦闘後メイン・フェイズの開始時に、あなたのマナ・プールに、このターンに対戦相手が失ったライフ1点につき(赤)を加える。
4/6
神話レア
5マナでパワー4は少々心もとないが、
ブロックされてもライフを失わせる加虐能力と高いタフネスが噛み合って、
攻撃すれば比較的安定してマナを出すことができる。
《永遠衆、ネヘブ》の攻撃が通っていれば4マナ、
ブロックされていても加虐で3マナは出る。
マナが出る能力は《永遠衆、ネヘブ》自身の加虐や戦闘ダメージに限らず、
あらゆるダメージやライフロスで計算される。
テキストには「対戦相手が失ったライフ1点につき」とあるが、
ダメージはライフを失わせるため、
赤お得意のダメージ呪文でOK。
戦闘後メインより前に呪文で対戦相手にダメージを与えていれば、
それらも加算されて強烈なマナ加速が可能。
デッキは以下。
ジェネラル:《永遠衆、ネヘブ/Neheb, the Eternal》
-クリーチャー9枚-
《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
《背信のオーガ/Treasonous Ogre》
《ルーン角のヘルカイト/Runehorn Hellkite》
《山背骨のドラゴン/Knollspine Dragon》
《騒乱の歓楽者/Bedlam Reveler》
《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》
《大いなる歪み、コジレック/Kozilek, the Great Distortion》
《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》
《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End》
-インスタント7枚-
《炎の嵐/Firestorm》
《紅蓮破/Pyroblast》
《赤霊破/Red Elemental Blast》
《溶岩との融和/Commune with Lava》
《発展の代価/Price of Progress》
《煮えたぎる歌/Seething Song》
《火山の流弾/Volcanic Fallout》
-ソーサリー22枚-
《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
《ギャンブル/Gamble》
《マグマの洞察力/Magmatic Insight》
《横揺れの地震/Rolling Earthquake》
《安堵の再会/Cathartic Reunion》
《埋め合わせ/Recoup》
《苦しめる声/Tormenting Voice》
《野生の勘/Wild Guess》
《衝動的な行動/Act on Impulse》
《溶鉄の精神/Molten Psyche》
《金屑の嵐/Slagstorm》
《Wheel of Fortune》
《焦熱の合流点/Fiery Confluence》
《ミジックスの熟達/Mizzix’s Mastery》
《炎の中の過去/Past in Flames》
《連続突撃/Relentless Assault》
《今を生きる/Seize the Day》
《落盤/Cave-In》
《魂の再鍛/Reforge the Soul》
《世界大戦/World at War》
《燎原の火/Wildfire》
《大群の怒り/Fury of the Horde》
-エンチャント1枚-
《追い討ち/Aggravated Assault》
-アーティファクト26枚-
《金属モックス/Chrome Mox》
《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
《魔力の墓所/Mana Crypt》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《通電式キー/Voltaic Key》
《友なる石/Fellwar Stone》
《砕けたパワーストーン/Fractured Powerstone》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《精神石/Mind Stone》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《ルビーの大メダル/Ruby Medallion》
《思考の器/Thought Vessel》
《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》
《連合の秘宝/Coalition Relic》
《統率者の宝球/Commander’s Sphere》
《謎の石の断片/Cryptolith Fragment》
《摩滅したパワーストーン/Worn Powerstone》
《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
《面晶体の記録庫/Hedron Archive》
《スランの発電機/Thran Dynamo》
《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
《記憶の壺/Memory Jar》
-プレインズウォーカー2枚-
《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
《炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller》
-土地32枚-
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《枯渇地帯/Blasted Landscape》
《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
《魂の洞窟/Cavern of Souls》
《裏切り者の都/City of Traitors》
《水晶鉱脈/Crystal Vein》
《鋭き砂岩/Sandstone Needle》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
《ガイアー岬の療養所/Geier Reach Sanitarium》
《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
《発明博覧会/Inventors’ Fair》
19《山/Mountain》
——————————
《永遠衆、ネヘブ》が戦場に出ている状態で、
戦闘前に全体ダメージ呪文を唱えて攻撃するのが基本。
戦闘後に出るマナ次第にはなるものの、
そこからの展開が本番。
例えば、
4人で対戦しているとして、
《火山の流弾/Volcanic Fallout》(すべてのクリーチャーとプレイヤーに2点のダメージ)を撃った後に戦闘、
《永遠衆、ネヘブ》の攻撃が通ると、
戦闘後メインで10マナ出る。
((2×3)+4=10)
「各対戦相手にそれぞれ2点のダメージを与える」モードを3回選んだ《焦熱の合流点/Fiery Confluence》を撃った場合は、
なんと22マナだ。
((2×3×3)+4=22)
5マナ前後を元手に、
一気にエルドラージ生物にまで手が伸びる。
《永遠衆、ネヘブ》のマナを出す能力は、
「あなたの戦闘後メイン・フェイズの開始時」
に誘発するが、
《連続突撃/Relentless Assault》などの追加戦闘呪文を唱えた場合、
追加戦闘後の追加メイン・フェイズも
「あなたの戦闘後メイン・フェイズ」
である。
つまり、
追加戦闘の度に大量のマナが出ることになる。
マナにものを言わせてのドロー呪文連打&大量展開が熱い。
このデッキならではのマナ加速としては、
《謎の石の断片/Cryptolith Fragment》が挙げられる。
《謎の石の断片/Cryptolith Fragment》
コスト:3
アーティファクト
謎の石の断片はタップ状態で戦場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに、好きな色1色のマナ1点を加える。各プレイヤーはそれぞれ1点のライフを失う。
あなたのアップキープの開始時に、各プレイヤーのライフがそれぞれ10点以下であった場合、謎の石の断片を変身させる。
《エムラクールのオーロラ/Aurora of Emrakul》
クリーチャー エルドラージ(Eldrazi) 反射(Reflection)
飛行、接死
エムラクールのオーロラが攻撃するたび、各対戦相手はそれぞれ3点のライフを失う。
1/4
アンコモン
キャストに3マナかかるタップインのマナアーティファクト、
というのは一見遅そうだが、
このデッキではなかなかの働きをしてくれる。
タップすることですべてのプレイヤーが1点のライフを失いつつ好きな色のマナを出せるので、
あらかじめマナを出しておくことで、
このカードだけで戦闘後に3マナ出る。
これからマナを出しつつ《永遠衆、ネヘブ》を唱えた場合、
戦闘宣言をして戦闘後メインに移行すると、
即座に3マナを得られる点にも注目。
《永遠衆、ネヘブ》が実質2マナで唱えられるようなもの。
滅多にないだろうが、
もし《エムラクールのオーロラ/Aurora of Emrakul》に変身した場合、
これ1枚で10マナを出すこともできる。
他にも《暴動の長、ラクドス/Rakdos, Lord of Riots》がジェネラルのデッキであれば採用できる、
なかなか面白いカード。
また、戦闘の合間に余って消えそうなマナは、
《厳かなモノリス》や《玄武岩のモノリス》のアンタップに使うと無駄がないので覚えておこう。
さらにジェネラルを使った無限コンボも搭載。
状況にもよるが、
《追い討ち/Aggravated Assault》と《永遠衆、ネヘブ》の2枚だけで成立。
《永遠衆、ネヘブ》で攻撃して戦闘後に4マナ、
1マナ出して《追い討ち》を起動。
再戦闘で《永遠衆、ネヘブ》で攻撃、
これで戦闘後に8マナ出る。
《追い討ち》は5マナで起動できるため、
無限戦闘+無限マナ。
攻撃が通るたびに4マナずつ増えていく。
これを《永遠衆、ネヘブ》が戦闘で討ち取られない限り続けられる。
ターンを跨いでいるわけではないので、
《永遠衆、ネヘブ》へのチャンプブロックが何度か発生した場合、
合計で6ダメージを受けて死んでしまうことがある点には注意。
入れ替えカードの候補について。
ドローや追加戦闘に枠を取られているため、
赤いデッキでよく採用されるアーティファクト破壊が入っていない。
気になる人は、
《汚損破/Vandalblast》
《力ずく/By Force》
《破壊放題/Shattering Spree》
《グレムリン解放/Release the Gremlins》
あたりを投入しよう。
どれもそのまま撃ってもいいし、
十分なマナが出た状態で撃てば威力が増す呪文だ。
《熱情/Fervor》
《パーフォロスの槌/Hammer of Purphoros》
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
も面白い。
召喚したばかりのクリーチャー(特にエルドラージ)
を追加戦闘で攻撃させることができる。
もし速攻との組み合わせを狙うなら、
《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》や《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》
をさらに追加で入れるのも悪くない。
赤はパーマネントへの対処法が限られているため、
一撃必殺や滅殺は重要な選択になる。
2枚目の《燎原の火/Wildfire》として、
《破壊的な力/Destructive Force》も良い。
《永遠衆、ネヘブ》のタフネスが6あるため、
どちらも気兼ねなく撃てる。
無人の荒野に《永遠衆、ネヘブ》だけという状況になれば、
かなり有利。
妨害を増やしたければ、
《血染めの月/Blood Moon》
《締め付け/Stranglehold》
《混沌のねじれ/Chaos Warp》
《破滅/Ruination》
《灰からの再興/From the Ashes》
あたりがおすすめ。
展開次第では20以上のマナが出ることもあるので、
《三つの願いの指輪/Ring of Three Wishes》
《次元の門/Planar Portal》
あたりも使えるかもしれない。
戦い方の都合上、
《帰還した探検者、セルヴァラ/Selvala, Explorer Returned》がジェネラルのデッキと同様に、
対戦相手の人数が少ないと本領を発揮できない。
最初から3人以下での対戦である場合のほか、
途中で誰かが敗北した場合もマナ生成能力が落ちることになる。
(ダメージを与えたという事実が消えるわけではないので、
同じターン中であるなら、
退場したプレイヤーに与えたダメージ分のマナ加速は可能)
赤単色で大量マナを生み出せるジェネラルは他に存在しないため、
今までの赤単色デッキとは一味違った戦い方を楽しめる。
興味のある人は是非とも試してみてほしい。
ではまた。