EDHデッキ紹介その103(Keranos, God of Storms/嵐の神、ケラノス)
記事作成日:2017/07/17 執筆:加藤英宝
今回のデッキ紹介は青赤の神様。
と言っても、
最近発売された破滅の刻の《蝗の神/The Locust God》ではなく、
《嵐の神、ケラノス/Keranos, God of Storms》のほう。
《Keranos, God of Storms/嵐の神、ケラノス》
コスト:3青赤
伝説のクリーチャー エンチャント 神(God)
破壊不能
あなたの青と赤への信心が7未満であるかぎり、
嵐の神、ケラノスはクリーチャーではない。
あなたの毎ターン、あなたが最初に引くカードを公開する。
これによりあなたが土地カードを公開するたび、カードを1枚引く。
これによりあなたが土地でないカードを公開するたび、
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。
嵐の神、ケラノスはそれに3点のダメージを与える。
6/5
神話レア
殴って良し、殴らなくても良しの、
なかなかに出来る男。
(神様の性別は知らないが多分男。)
信心7以上にならないと殴れないが、
5マナ6/5は弱くない。
信心7以上になって殴り始めると、
案外とジェネラルダメージ21点も狙いやすい。
が、エンチャントのままであれば、
《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
《流刑への道/Path to Exile》
などの単体追放呪文を撃たれないので、
一度着地すると除去されにくい強さがある。
放っておいても毎ターン何か仕事をするので、
信心7以上にならないほうが良い状況もある。
エンチャントを追放する呪文など、
EDHでは採用している人が多くないため、
除去する方法が限られている事はとても大きい。
間違ってもEDHで《神討ち/Deicide》を採用している人などまずいないはずだ。
少なくとも100人以上と対戦してきた自分でも、
これを撃っている光景だけは見たことがない。
ジェネラル:《嵐の神、ケラノス/Keranos, God of Storms》
-クリーチャー12枚-
《粗石の魔道士/Trinket Mage》
《遵法長、バラル/Baral, Chief of Compliance》
《火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind》
《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》
《竜英傑、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Dracogenius》
《ヴァルカスの災い魔/Scourge of Valkas》
《ウトヴァラのヘルカイト/Utvara Hellkite》
《玉座の災い魔/Scourge of the Throne》
《ヘルカイトの暴君/Hellkite Tyrant》
《雷のドラゴン/Thunder Dragon》
《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea》
《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》
-インスタント15枚-
《否定の契約/Pact of Negation》
《秘儀の否定/Arcane Denial》
《神秘の教示者/Mystical Tutor》
《意志の力/Force of Will》
《Mana Drain》
《大あわての捜索/Frantic Search》
《誤った指図/Misdirection》
《呪文貫き/Spell Pierce》
《渦まく知識/Brainstorm》
《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》
《精神的つまづき/Mental Misstep》
《差し戻し/Remand》
《遅延/Delay》
《逆説的な結果/Paradoxical Outcome》
《煮えたぎる歌/Seething Song》
-ソーサリー17枚-
《Timetwister》
《時のらせん/Time Spiral》
《時間のねじれ/Time Warp》
《時間操作/Temporal Manipulation》
《荊州占拠/Capture of Jingzhou》
《永劫での歩み/Walk the Aeons》
《意外な授かり物/Windfall》
《定業/Preordain》
《呪文ねじり/Spelltwine》
《ミジックスの熟達/Mizzix’s Mastery》
《思案/Ponder》
《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
《Wheel of Fortune》
《精神の願望/Mind’s Desire》
《汚損破/Vandalblast》
《ドラゴンの嵐/Dragonstorm》
《親身の教示者/Personal Tutor》
-エンチャント4枚-
《熱情/Fervor》
《龍の大嵐/Dragon Tempest》
《リスティックの研究/Rhystic Study》
《パーフォロスの槌/Hammer of Purphoros》
-アーティファクト19枚-
《太陽の指輪/Sol Ring》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《金属モックス/Chrome Mox》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《Jeweled Amulet》
《連合の秘宝/Coalition Relic》
《友なる石/Fellwar Stone》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《魔力の墓所/Mana Crypt》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《イゼットの印鑑/Izzet Signet》
《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
《巻物棚/Scroll Rack》
《パラドックス装置/Paradox Engine》
《思考の器/Thought Vessel》
《精神石/Mind Stone》
-土地32枚-
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《霧深い雨林/Misty Rainforest》
《溢れかえる岸辺》
《汚染された三角州/Polluted Delta》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
《大焼炉/Great Furnace》
《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
《教議会の座席/Seat of the Synod》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《統率の塔/Command Tower》
《Volcanic Island》
《蒸気孔/Steam Vents》
《滝の断崖/Cascade Bluffs》
《シヴの浅瀬/Shivan Reef》
《硫黄の滝/Sulfur Falls》
《精霊龍の安息地/Haven of the Spirit Dragon》
《魂の洞窟/Cavern of Souls》
9《島/Island》
4《山/Mountain》
——————————
嵐の神様がドラゴンを従えて襲ってくるデッキである。
基本はジェネラル置いてコントロールするような動きだが、
アドバンテージを一定の量稼げた時には、
突然に《ドラゴンの嵐》で瞬殺を狙う。
ただし、
ストームを稼ぐ事を考えてプレイしなければならず、
みだりに1マナのドロー系呪文を連発しすぎると、
ストームの数が物足りないという事もある。
この点を見るに、
意外にプレイングは難しいのでご注意を。
単純にジェネラルを置いて、
単純にドラゴンで攻めても戦えなくはないのだが、
《ドラゴンの嵐》からのドラゴン数体が強襲して瞬殺が爽快。
おおむねストーム数がそこそこであれば、
ジェネラルが信心7以上になるので、
フルパンチが非常に面白い。
特に、
《玉座の災い魔》
《ウトヴァラのヘルカイト》
を含めて全員が速攻持ちになっていると、
高確率で全員を倒せる。
また、殴った時点でも相手が倒せてしまう事も多々ある。
条件は
《龍の大嵐》
《ヴァルカスの災い魔》
《ウトヴァラのヘルカイト》
《玉座の災い魔》
なんでもいいのでドラゴン1~2体。
《Dragon Tempest/龍の大嵐》
コスト:1赤
エンチャント
飛行を持つクリーチャーが1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、
ターン終了時まで、それは速攻を得る。
ドラゴン(Dragon)が1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。
そのドラゴンはそれにX点のダメージを与える。
Xは、あなたがコントロールするドラゴンの数である。
レア
能力をシンプルに説明すると、
飛行に速攻付与+《ヴァルカスの災い魔》の誘発型能力。
「なんでもいいのでドラゴン1~2体」
と書いてあるが、
ひとまずはデッキに入っている、
《鋼のヘルカイト》
《竜英傑、ニヴ=ミゼット》
のお二人にご登場願おう。
説明なので単純に。
《龍の大嵐》が出ているところで、
ストーム4で《ドラゴンの嵐》を撃つと考えてほしい。
当然、ドラゴンを5体出す事が出来る。
最初の1体は《ヴァルカスの災い魔》で確定。
《ヴァルカスの災い魔》が出た時に、
《ヴァルカスの災い魔》と《龍の大嵐》の能力が誘発。
どちらも同じ能力なので、まずは1点ダメージが2回。(2点)
2回目以降は
《ウトヴァラのヘルカイト》
《玉座の災い魔》
《鋼のヘルカイト》
《竜英傑、ニヴ=ミゼット》
を適当な順番で出してOK。
書いた順に出して行ったとして、
《ウトヴァラのヘルカイト》が出て、
《ヴァルカスの災い魔》と《龍の大嵐》の能力が誘発。
どちらも同じ能力なので、2点ダメージが2回。(4点)
以下略で、
《玉座の災い魔》の時に3点ダメージが2回。(6点)
《鋼のヘルカイト》の時に4点ダメージが2回。(8点)
《竜英傑、ニヴ=ミゼット》の時に5点ダメージが2回(10点)
誘発型能力だけで現時点で合計30点。
1人くらいなら倒せていてもおかしくない数字だが、
ここで《龍の大嵐》の能力、飛行に速攻付与がある。
全軍パンチでドラゴン5体が攻撃。
この時点で《ウトヴァラのヘルカイト》が誘発。
《玉座の災い魔》は誘発にライフの条件はあるが誘発したとしておこう。
追加の戦闘フェイズを得つつ、
6/6飛行のドラゴン・トークンが5体登場。
1回ごとに
《ヴァルカスの災い魔》と《龍の大嵐》の能力が誘発。
上記全てのドラゴン+誘発でのドラゴン・トークン1回目なので、
6点ダメージが2回。(12点)
2回目は7点ダメージが2回。(14点)
3回目は8点ダメージが2回。(16点)
4回目は9点ダメージが2回。(18点)
5回目は10点ダメージが2回。(20点)
前述のダメージとの合計は110点。
既に生きているプレイヤーがいなそうな数字だが、
殴っているドラゴン5体のダメージが
《ヴァルカスの災い魔》4/4
《ウトヴァラのヘルカイト》6/6
《玉座の災い魔》5/5
《鋼のヘルカイト》5/5
《竜英傑、ニヴ=ミゼット》5/5
合計:25点。
さらに追加の戦闘フェイズでは、
速攻付与された6/6飛行ドラゴン5体が追加され、
10体のドラゴンが攻撃。
当然、攻撃時に前述の
《ウトヴァラのヘルカイト》
《ヴァルカスの災い魔》
《龍の大嵐》
が誘発して、
ドラゴン・トークン10体が登場してダメージが誘発。
1回目は11ダメージが2回。(22点)
2回目は12ダメージが2回。(24点)
3回目は13ダメージが2回。(26点)
4回目は14ダメージが2回。(28点)
5回目は15ダメージが2回。(30点)
6回目は16ダメージが2回。(32点)
7回目は17ダメージが2回。(34点)
8回目は18ダメージが2回。(36点)
9回目は19ダメージが2回。(38点)
10回目は20ダメージが2回。(40点)
合計:310点。
その後、攻撃で55点ダメージが入るので、
全ダメージの合計は
110+25+310+55=500点ピッタリ。
EDHでこれでも生きている人はなかなかいないだろう。
《龍の大嵐》の部分は最大ダメージではこのカードだが、
《熱情》や《パーフォロスの槌》での速攻付与のみでも十分にダメージが出る。
ロマン追求型にしたい人は
是非とも
《火のるつぼ/Crucible of Fire》
《ラースの灼熱洞/Furnace of Rath》
《双子神の指図/Dictate of the Twin Gods》
を採用しよう。
ドラゴンを強化しつつ、
殴るダメージを倍化させ、
さらに壊れにくいエンチャントで信心も稼げる。
合計ダメージで100点を軽く超える事もある、
なかなかに熱い3枚である。
さらに
《狂戦士たちの猛攻/Berserkers’ Onslaught》
《理由なき暴力/Gratuitous Violence》
《怒りの反射/Rage Reflection》
などの採用も面白いのだが、
さすがに全て入れると重たい。
なお、《超音速のドラゴン/Hypersonic Dragon》を採用していると、
他人のターンで《ドラゴンの嵐》が撃てるので、
それもまた面白い。
コントロール重視ならば、
《紅蓮地獄/Pyroclasm》
《火山の流弾/Volcanic Fallout》
《神々の憤怒/Anger of the Gods》
《力ずく/By Force》
どの除去呪文の採用から、
ジェネラルである《嵐の神、ケラノス》が滅多な事で除去されないので、
《燎原の火/Wildfire》
《破壊的な力/Destructive Force》
《抹消/Obliterate》
《ジョークルホープス/Jokulhaups》
などのリセット系も有効。
決まればほぼ勝てる《滅殺の命令/Decree of Annihilation》も面白い。
この構成にする際はドラゴン全抜きしてストームは諦めよう。
このデッキの良いところは、
デッキの速度と強さが多少なり落ちてしまうが、
デッキの総価格3万円程度に落としても構築が出来る。
1マナのドロー系呪文とドラゴンカードはそれほど高価ではないため、
あとはケラノスさん本人と一部のカードさえあれば、
工夫次第でどうにか戦えるデッキに仕上がる。
資産差は様々とはいえ、
《ドラゴンの嵐》
《龍の大嵐》
《ウトヴァラのヘルカイト》
《玉座の災い魔》
という大ダメージを与えるためのパーツが比較的安いので、
それほど苦労せずに楽しめるはずだ。
是非一度お試しあれ。
ではまた。