オールドスクール/OLD SCHOOLのルール
記事作成日:2016/10/09 執筆:加藤英宝
MTGがこの世に出て既に20年以上。
初期とは違い、今は多くの遊び方が考慮されている。
その中でも一風変わった遊びというべきか、
レベルの違う遊びというべきか、
そういった遊び方をここで紹介したい。
その遊び方は
「オールドスクール/Old School」
という名前。
–使用可能セット–
Alpha
Beta
Unlimited
Arabian Nights
Antiquities
Legends
The Dark
この7セット。
–1枚制限カード–
《Ancestral Recall》
《天秤/Balance》
《Black Lotus》
《Braingeyser》
《チャネル/Channel》
《Chaos Orb》
《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
《Library of Alexandria》
《Mana Drain》
《精神錯乱/Mind Twist》
《Mishra’s Workshop》
《Mox Emerald》
《Mox Jet》
《Mox Pearl》
《Mox Ruby》
《Mox Sapphire》
《新たな芽吹き/Regrowth》
《Shahrazad》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《露天鉱床/Strip Mine》
《Time Vault》
《Time Walk》
《Timetwister》
《Wheel of Fortune》
–禁止カード–
(The ante-cards are banned in tournaments that doesn’t play for ante)
《青銅のタブレット/Bronze Tablet》
《Contract from Below》
《Darkpact》
《Demonic Attorney》
《宝石の鳥/Jeweled Bird》
《再誕/Rebirth》
《嵐のイフリート/Tempest Efreet》
–エラッタ–
《Chaos Orb》
(2)
Artifact
1, Tap: Choose a nontoken permanent on the battlefield. If Chaos Orb is
on the battlefield, flip Chaos Orb onto the battlefield from a height
of at least one foot. If Chaos Orb turns over completely at least once
during the flip, and touches the chosen permanent, destroy that
permanent. Then destroy Chaos Orb.
—————–
禁止されているカードはシンプル。
アンティに関するカードのみ。
アンティに関するカードというものは、
昔のMTGにだけ存在したカード。
昔、対戦をする際にデッキの中のカードを賭けるという、
今は使われていないルールが存在していて、
その賭けに関するカードの事。
今のセットでは一切作られない。
禁止制限によるヴィンテージとの大きな違いの1つは、
《Chaos Orb》が1枚制限とはいえ使用する事が可能。
使い方はほとんど変わらず、現在のルールでは
「(1),(T):Chaos Orbが戦場に出ている場合、
Chaos Orbをプレイしている場所から少なくとも1フィート高い場所からはじく。
Chaos Orbが水平に1回転以上した場合、
それが触れているすべてのトークンでないパーマネントを破壊する。
その後Chaos Orbを破壊する。」
となっているが、オールドスクールのルールでは、
基本の使用方法は変わらないが、
「パーマネントを1つ選び」
となっている。
《Chaos Orb》を投げた後に、選んだパーマネントに触れていれば破壊。
他のカードは破壊されない。
《名誉回復/Vindicate》のようなものである。
《Chaos Orb》が使える事も特殊だが、
このオールドスクールの最も特殊なところは下記のルールにある。
「A total of seven sets are allowed in the format;
Alpha, Beta, Unlimited, Arabian Nights, Antiquities, Legends and The Dark.
Non-English versions and reprints after Unlimited are considered proxies,
and 93/94 is not played with proxies.」
簡単に訳すと、
「オールドスクールは1993年、1994年に出た、
アルファ、ベータ、アンリミテッド、
アラビアンナイト、アンティキティ、
レジェンズ、ザ・ダークが使えますが、
英語版ではないカードや、
再録されたカードを使用する事は出来ません。」
つまり、Legends, The Darkのイタリア語版などは不可。
デュアルランドもRevised版使用不可。
使いたければ最低でもUnlimited版から。
使用可能セットに
Alpha
Beta
Unlimited
Arabian Nights
Antiquities
Legends
The Dark
7セットと書いてあるが、
Alpha、Beta、Unlimitedの3つは、
カードセット内容としては同じものなので、
実際のところは5セットしかないと言っても差し支えはない。
MTGの古き良き時代の英語版のカードだけで、
しかも再録を認めない形式でデッキを組めという事。
なんとも普通の人がデッキを組むには難しい遊び方だ。
天上人の遊びというべきか、
神々の遊びというべきか。
この遊び方が出来る人は相当に珍しい。
ただ、ハウスルールとしては、
Collectors’ Edition
International Edition
の2つの使用を認める事もあるそうな。
もちろんカラースリーブ使用で。
確かにこの2つのセットは中身はBetaと同じで、
角が直角なだけで英語版でもある。
セットの説明としても「再録されたカード」でもないので、
使用条件を満たしているとも言える。
このハウスルールはなかなかに面白味がある。
これの有る無しでゲームバランスが変わるわけでもない。
Betaと同じセットなのだから、
単純に参入出来る可能性のある人が増えるだけである。
もしオールドスクールで遊んでみる際は、
この2つを許可して遊んでみるほうが良いだろう。
試しに、このカードプールだけでデッキを組むと、
こんな感じのデッキが作れる。
-クリーチャー20枚-
4《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
4《極楽鳥/Birds of Paradise》
4《密林の猿人/Kird Ape》
4《セレンディブのイフリート/Serendib Efreet》
4《アーナム・ジン/Erhnam Djinn》
-インスタント7枚-
4《稲妻/Lightning Bolt》
2《心霊破/Psionic Blast》
1《Ancestral Recall》
-ソーサリー9枚-
4《稲妻の連鎖/Chain Lightning》
1《火の玉/Fireball》
1《新たな芽吹き/Regrowth》
1《Time Walk》
1《Timetwister》
1《Wheel of Fortune》
-エンチャント1枚-
1《森の知恵/Sylvan Library》
-アーティファクト5枚-
1《Black Lotus》
1《Mox Emerald》
1《Mox Ruby》
1《Mox Sapphire》
1《太陽の指輪/Sol Ring》
-土地18枚-
4《Taiga》
4《Volcanic Island》
4《Tropical Island》
2《真鍮の都/City of Brass》
1《露天鉱床/Strip Mine》
1《島/Island》
1《山/Mountain》
1《森/Forest》
—————————–
日本語名がついているものがそれなりにある事からも、
再録されているカードが多い事は理解出来るだろう。
しかし、
「英語版のみ。」
「再録カードは英語版でも認めない。」
の鬼のルールにより、
これらのカードは全て初期版でなければいけない。
今からこれを始めるには資産的に無理!という人のほうが多いだろう。
しかし、ヴィンテージ同様、
「いつか」
の目標としておくには面白い。
せっかく世界最高のカードゲームをプレイしているのだから、
その最高峰の遊び方は目標にしておいて損はない。
これを機会に目指してみてはいかがだろう。
なお、店主はある程度のデッキなら組む事が可能。
「オールドスクールで遊びたいから、
デッキ組んできて!」
と言われれば組むので、
店主とオールドスクールで遊んでみたい方は、
あらかじめ言ってくれれば、
店主はデッキを用意します。
ではまた。
※当ページのルールや制限カード・禁止カードは2018年6月15日現在のものです。