MTG のシングル通販・買取ならカードショップ セラ3,000円以上は送料無料!

今月のKその1

記事作成日:2016/01/28 執筆:加藤英宝

Kとは、
こらむ:ジャンドに青が入ってる。
に登場するKである。

先日のCardshop Serra主催のレガシー大会にも顔を出してくれた。

Serra「今日は何のデッキ?」
K「普通のデッキだよ、普通の。」
Serra「また既存のデッキに不思議なアレンジしたんでしょ?」
K「違う、改良だ。」
Serra「改良ねぇ。」
K 「ああ、改良だ。」

今日も彼の左手にはチューハイの缶。

彼にとっては平常運転。
彼にとっては。

Serra「で、今日のデッキは?」
K 「チームアメリカ。」

チームアメリカというデッキを知らない人のために簡単に説明を。

チームアメリカ(Team America)とは、
レガシーのデッキタイプの1つで、
カウンター、土地破壊、手札破壊を用いた、
俗に言うクロックパーミッション系のデッキ。

最初のタイプは
Sinkhole
墓忍び/Tombstalker
が採用される事が多かったが、
その後は時代とともに変遷し、
秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman
などのコストの軽い優秀な生物が優先されるようになり、
BUG Delverという形になっていった。

BUG Delverというのは、
B→Black
U→Blue(黒も青もBで始まる単語のため、MTGでは青=Uという略になる。)
G→Green
の3色のことで、
スゥルタイ(青黒緑)・デルバーという言い方をする事もある。

初期型であろうと、BUG Delverであろうと、
タルモゴイフ/Tarmogoyf》は常に4枚採用が一般的だ。
このデッキは高額カードをそれなりに必要とするデッキのため、
「レガシーは札束で殴り合う」
と揶揄される原因となるデッキの1つでもある。

さて、お話を戻そう。
今回のKのデッキは自称:チームアメリカだそうだ。
そんな彼を今日も楽しく観戦する事にした。

まずは1戦目の彼の初手。

Underground Sea
不毛の大地/Wasteland
渦巻く知識/Brainstorm
Force of Will
目くらまし/Daze
思考囲い/Thoughtseize
ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought

ふぁいれくしあん・どれっどのーとぉ?

早速チームアメリカでは無さそうなカードが手札に見えた。
wakaranai

ファイレクシアン・ドレッドノート》とは、
1マナ12/12という脅威のパワーとタフネスを持つミラージュのレア。

Phyrexian Dreadnought
Phyrexian Dreadnought/ファイレクシアン・ドレッドノート
コスト:1
アーティファクト クリーチャー ドレッドノート(Dreadnought)
トランプル
ファイレクシアン・ドレッドノートが戦場に出たとき、
パワーの合計が12以上になるように好きな数のクリーチャーを生け贄に捧げないかぎり、
これを生け贄に捧げる。
12/12
レア

デメリットがとても大きく、
それを《もみ消し/Stifle》でどうにかするのが基本。
確かにわからないでもないが。

なお、《ファイレクシアン・ドレッドノート》とは、
イラストの右下でかめはめ波を撃っている奴の事だという意見もある。
わかりやすく画像を切り取って拡大しておこう。
kamehameha
このカードの事は知っている人は多いが、
イラストの右下あたりで気功弾を撃っている奴がいる事は案外知られていない。
こいつこそがファイレクシアの弩級戦艦野郎である、たぶん。

店主はKの手札のこのカードを見た途端に、

「チームアメリカというデッキは、

アメリカサイズのクリーチャーカードを

ぶちこんだデッキではないよ。」

とツッコミを入れたいところだが、
対戦中のKに話しかけるわけには行かない。

まずはKの対戦結果よりも先にKのデッキリストをここに載せておこう。

デッキ名:チームアメリカwithどれっどのーと。

-クリーチャー10枚-
4《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf
1《三角エイの捕食者/Trygon Predator
1《ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought

-インスタント19枚-
4《目くらまし/Daze
4《渦まく知識/Brainstorm
4《突然の衰微/Abrupt Decay
3《Force of Will
3《もみ消し/Stifle
1《誤った指図/Misdirection

-ソーサリー8枚-
3《思考囲い/Thoughtseize
3《Sinkhole
2《思案/Ponder

-プレインズウォーカー4枚-
3《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil
1《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor

-土地19枚-
1《Tropical Island
4《Bayou
4《Underground Sea
3《汚染された三角州/Plluted Delta
3《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
4《不毛の大地/Wasteland

デッキ内容を見ると、

デッキ名:ジャンドに青が入ってる。

と半分くらいは同じラインナップである。

Serra「これ、Kの思考ではジャンドじゃないの?(笑)」
K 「違うんだって!この前も言ったけど、
ジャンドってのはカウンターが入って無いだろ!
で、このデッキはカウンターが入ってるだろ!
だからこれはチームアメリカ。」

わかってはいたが、
彼は前回のあのデッキをいまだにジャンドと言い張っている。

他のお客様からも、
「あれ、ジャンドじゃないですよね?」
と言われようとも、
「いいや、あれはジャンドだっ!」
と言い切るK。

「青いカードが一番多いデッキがジャンドって聞いた事無いよ。」
というSerraの発言を横で聞いていたお客様も、
「青?ジャンドじゃないですよね、それ。」
と笑いながら言っているのだが、
本人は至って真面目に
「ジャンド。」
の一点張りである。
譲る気は無いらしい。
なお、この会話を聞いている人のほとんどは途中で笑い出している。

そんな会話をしながらも、
大会の時間は進み、Kは勝ち進んでいった。
ファイレクシアン・ドレッドノート》は確かに謎の1枚だが、
デッキそのもののカードの構成はとても強いので、
比較的順調に勝ち進むK。
そして、全勝で迎えた最終戦。

最終戦の相手は同型のBUG Delver。
どういうわけか相手のカードをライブラリーのトップが必ず解決し、
この日はKの優勝。

対戦が終わった後の会話で、
Kのデッキに《秘密を掘り下げる者》が入っていない事を知った対戦相手は、

対戦相手「デルバー入れてないんですか?」
K 「ああ、あれは色々あって入れなかった。」
対戦相手「そうだったんですね。
同じ色だし、てっきり同じBUGデッキかと。」

Serra「ああ、BUGはBUGだな。

頭ん中がBUG(バグ)ってる。」

K  「だまれ。」
ギャラリー「うまいこと言いますね。」

今月も楽しいKを見る事が出来て良かった。
次はどんな事をやらかしてくれるだろう。
どんな発言をしてくれるだろう。
とても楽しみである。

最後に。
この日、Kは大会中に
ファイレクシアン・ドレッドノート》で一回は対戦相手を殴ったそうだ。

ではまた。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

PageTop