贋物その2。

今回のお題は贋物について。
こらむ:贋物。の続きのようなもの。

あのこらむを書いた時は2010年の終わり。
現在は2015年の3月。

あれから4年以上、カードの相場は著しく変動し、
それと同時に偽物が出回る事も多くなった。

以前と同じく、
自分の経験したエピソードを1つ紹介したい。

2014年5月、Betaの《Time Vault》を入手する機会があった。
経緯は省くが、《Time Vault》が手元に届いた際、
手に取った瞬間、これは本物ではないと感じた。
久しぶりに見た、偽物と疑わしい品だった。
ただ偽物を見つけたというだけでは話題としては全く以前と変わらない。
それに見つけた事は何1つ喜ばしい事ではない。

今回は少し別の事を知るためにある事に挑戦してみた。

以前に
「PSA鑑定は真贋を鑑定しない可能性がある。」
という話を聞いた事もある。
私自身はこの意見には真っ向から否を唱えてきた。
とはいうものの、
「このカードは偽物である。」
という判定を出された事がない。
当たり前の話なのだが、
わざわざ偽物の疑いのあるものを鑑定に出した事はないし、
それを鑑定に出すという事も稀である。
そもそも偽物に出会う回数も稀だった。

そこで、PSA社を試すという意味合いになってしまう事は、
PSA社に対して失礼に値すると知りつつも、
この偽物の疑いのある《Time Vault》を鑑定に出す事を決めた。

そして、2014年9月、その鑑定の結果が出た。

以下の画像を見ていただきたい。


結果はこの画像の通りで、
「鑑定不可」
という烙印を押されて戻ってきた。

鑑定不可になった時、
「カードが偽物だった」「インクなどの修正跡が認められた」などの理由の場合、
PSA社は実際に鑑定を試みており、
結果として「偽物」「修正跡あり」という判断が下されているため、
残念ながら鑑定代金はかかってしまう。

PSA社がそもそも鑑定できない場合には鑑定代金は取られない。
(PSA社に当該カードのデータがなかった場合などがこれにあたる)
当然往復の送料と保険代はかかるので結局それなりの金額はかかる。

「? Authtct」
という文字が読めるだろうか。
「Authtct」
全く馴染みの無い単語だ。
エキサイト翻訳などでは翻訳も不可能だった。
何の事なのかサッパリわからなかった。
しかし、Cardshop Serraには優秀な副店長がいてくれた。
この単語を調べてくれた。

「『? Authtct』 の件ですが、
 Questionable Authenticity でした。
 意味としては、鑑定不可です。
 ニュアンスをとると、『偽物?』といった具合です。」

ということを、即日回答してくれた。

authenticity=確実性。本物であること。
これに「?」のマークがついているという状態。
つまり、
「本物じゃないんじゃない?コレ。」
という意味である。

これでわかった事が最低でも2つ。

・PSA社は偽物を見破る。
・見立ての通り、このカードは偽物だった。

この「偽物であるため鑑定不可」という結果をもらい、
私はとても安心をした。

・自分の目は間違っていない事
・PSA社は信頼出来るという事

という2点において。

PSAは時折お茶目なミスはするが、
鑑定においては間違いはないと見ていいだろう。
(もちろん完全に100%だと言い切れるかどうかは別。)
なお、お茶目なミスとはこれである。
パッと見てもすぐにはわからないはずだ。



このカード博物館の《Library of Alexandria》PSA9には間違いがある。
どういう事かと言うと、
PSA鑑定では、

1行目:年代+カードゲームの名称
2行目:カード名
3行目:エキスパンション

の順番に書かれる。
つまり、

1行目:1993年、マジック・ザ・ギャザリング
2行目:カード名=Arabian Night
3行目:エキスパンション=Library of Alexandria

となってしまっているのである。
自分はこのミスは「笑って許せるミス」だとは思っている。
こういったミスは鑑定のミスではなく、
カード名やエキスパンションの入力の際の単純ミスである。
いかにコンピュータが精巧であろうとも、
コンピュータを使うのは人間なので、
避けられない事もある。
なお、PSA社はサービスはしっかりしているので、
こういったミスは指摘すれば対応してくれる。

最後に。

偽物が出回ってしまう事は、
非常に悲しい事ではあるが、
信用の出来るショップと、
信用の出来る鑑定があれば、
その多くを回避出来るという事。
高額商品を買う際は必ず気をつけて欲しい。
「相場より少し安いから」
と言って言葉通りの、
「安物買いの銭失い」
になってしまっては本末転倒である。

ではまた。



記事作成日:2015/03/10