EDHデッキ紹介その50(Kaervek the Merciless/無慈悲なる者ケアヴェク)
記事作成日:2014/06/25 執筆:加藤英宝
今回のデッキ紹介は前回に引き続き黒赤の大王、ケアヴェク様。
ミラージュ時代の大ボスにして、
時のらせんでクリーチャーとして
《無慈悲なる者ケアヴェク/Kaervek the Merciless》
の名で出てきた。
邪悪な魔道士…のはずなのに何故かクリーチャータイプが、
人間・シャーマン
になっている。
ウィザードじゃないのかこの人。
《Kaervek the Merciless/無慈悲なる者ケアヴェク》
コスト:5黒赤
伝説のクリーチャー 人間(Human) シャーマン(Shaman)
対戦相手1人が呪文を唱えるたび、クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。
無慈悲なる者ケアヴェクはそれに、その呪文の点数で見たマナ・コストに等しい点数のダメージを与える。
5/4
レア
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7マナ5/4と及第点よりも下のパワータフネスだが、
能力が火力の塊のようなケアヴェク様。
対戦相手が複数いるEDHでは火力飛ばし放題になりやすい。
《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
《流刑への道/Path to Exile》
《急速混成/Rapid Hybridization》
《猿術/Pongify》
などの1マナ除去を撃たれるととてもガッカリ。
相手のジェネラルが
《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》
《背教の主導者、エズーリ/Ezuri, Renegade Leader》
のような小粒が揃っているデッキの場合、
ケアヴェク様の降臨が間に合えば、ほぼ負けないだろう。
除去(もしくはカウンター)されなければ、だが。
構成を含めてだが、7マナで5/4では力不足は否めない。
ジェネラルダメージ21点は現実的ではないので、
素直に相手のライフを削りに行く構成にするほうが利口である。
デッキは以下。
ジェネラル:《無慈悲なる者ケアヴェク/Kaervek the Merciless》
クリーチャー17枚
《躁の蛮人/Manic Vandal》
《血の贈与の悪魔/Bloodgift Demon》
《鋳塊かじり/Ingot Chewer》
《墓生まれの詩神/Graveborn Muse》
《炎のインプ/Fire Imp》
《疫病吐き/Plague Spitter》
《のたうつウンパス/Thrashing Wumpus》
《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》
《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》
《業火のタイタン/Inferno Titan》
《虐殺のワーム/Massacre Wurm》
《殺戮の神、モーギス/Mogis, God of Slaughter》
《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》
《運命をほぐす者/Fate Unraveler》
《罰する者、ゾーズー/Zo-Zu the Punisher》
《狂気の種父/Sire of Insanity》
《精神灼き/Mindsparker》
インスタント6枚
《四肢切断/Dismember》
《暗黒の儀式/Dark Ritual》
《煮えたぎる歌/Seething Song》
《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
《紅蓮破/Pyroblast》
《赤霊破/Red Elemental Blast》
ソーサリー5枚
《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
《死の雲/Death Cloud》
《汚損破/Vandalblast》
《Wheel of Fortune》
《悪疫/Pox》
エンチャント13枚
《悪意に満ちた幻視/Spiteful Visions》
《騒乱の大祭/Havoc Festival》
《傷の反射/Wound Reflection》
《血の長の昇天/Bloodchief Ascension》
《紅蓮光電の柱/Pyrostatic Pillar》
《地獄界の夢/Underworld Dreams》
《魔力のとげ/Manabarbs》
《硫黄の渦/Sulfuric Vortex》
《動く死体/Animate Dead》
《Dance of the Dead》
《ネクロマンシー/Necromancy》
《呪文ショック/Spellshock》
《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》
アーティファクト23枚
《オパールのモックス/Mox Opal》
《金属モックス/Chrome Mox》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《Mana Crypt》
《摩滅したパワーストーン/Worn Powerstone》
《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
《スランの発電機/Thran Dynamo》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
《連合の秘宝/Coalition Relic》
《ミシュラのアンク/Ankh of Mishra》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《精神石/Mind Stone》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》
《友なる石/Fellwar Stone》
《炭色のダイアモンド/Charcoal Diamond》
《緋色のダイアモンド/Fire Diamond》
《ラクドスの印鑑/Rakdos Signet》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《耽溺のタリスマン/Talisman of Indulgence》
プレインズウォーカー1枚
《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
土地34枚
《乾燥台地/Arid Mesa》
《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
《湿地の干潟/Marsh Flats》
《汚染された三角州/Polluted Delta》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《Badlands》
《血の墓所/Blood Crypt》
《魂の洞窟/Cavern of Souls》
《真鍮の都/City of Brass》
《マナの合流点/Mana Confluence》
《統率の塔/Command Tower》
《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
《偶像の石塚/Graven Cairns》
《反射池/Reflecting Pool》
《シャドーブラッドの尾根/Shadowblood Ridge》
《硫黄泉/Sulfurous Springs》
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
《大焼炉/Great Furnace》
《囁きの大霊堂/Vault of Whispers》
《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
6《沼/Swamp》
4《山/Mountain》
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ジェネラルであるケアヴェク様が火力源になっている事からも、
デッキには前回のこらむでも話題になった、
《騒乱の大祭》を採用。
レッツパーリー。
他のカードでも
「呪文唱えたらダメージ」
「ドローしたらダメージ」
「アップキープにダメージ」
「土地からマナを出したらダメージ」
などのエンチャントを放り込み、
白や青のデッキにが生きにくい世界を作る構成にしている。
レッツパーリー。
このデッキ特有の瞬殺手段としては、
《騒乱の大祭》
《傷の反射》
の2枚。
この2枚が揃えば、
対戦相手が順番に沈んでいく。
また、さらにレッツパーリーしたい人は
《双子神の指図/Dictate of the Twin Gods》
《ラースの灼熱洞/Furnace of Rath》
を採用すると、
さらに激しい戦場と化すが、
《真鍮の都》や《古えの墳墓》を使う際にはご注意を。
この2種のイカれた素晴らしいエンチャントを置く際にも
「レッツパーリー」
もしくは
「イッツショータイム」
と言って出すのがマナーである。
これでもまだ物足りないという豪の者には
《無情の碑出告/Heartless Hidetsugu》
の採用を強く推しておきたい。
これらが戦場に出てくると可及的すみやかにゲームが終了する。
《稲妻のすね当て》の採用は軽い除去呪文からの回避用。
ケアヴェク様が除去されてしまうと、
戦線崩壊しかねない事もあるため、
《速足のブーツ/Swiftfoot Boots》の採用も考慮してもよい。
前述の《無情の碑出告》まで採用する場合は、
この2枚のヘイスト装置があると無いとでは大きく違う。
また、どうしても1マナ除去が嫌だという場合は、
《虚空の杯/Chalice of the Void》まで採用しよう。
X=1の指定で、
青の軽いドロー呪文や緑のマナクリーチャーへの対策にもなるので、
全くの無駄となることもない。
《精神灼き》の採用は黒赤の憎き敵である、
白青に死んでいただくためである。
黒赤にとって白や青は存在そのものが罪であり、
早々に戦場からご退場願いたいのである。
白と青は何がなんでも許すまじと思う方は、
《混沌の支配/Reign of Chaos》
というカードもある。
カードの効果は、
《Reign of Chaos/混沌の支配》
コスト:2赤赤
ソーサリー
以下の2つから1つを選ぶ。
「平地(Plains)1つと白のクリーチャー1体を対象とし、それらを破壊する。」
「島(Island)1つと青のクリーチャー1体を対象とし、それらを破壊する。」
アンコモン
対象の指定が面倒と思いそうだが、
対戦相手が複数の場合それほど難しいものでもない。
トーナメントカードでも無かったカードなので、
非常に安価である事も魅力だ。
EDHではジェネラルを活かした構築をしている事が多い。
そういった構築の白や青のジェネラルを倒し、
その平地や島をついでに破壊出来るのはとても効果的だ。
再度そのジェネラルをプレイされる確率も減らせる。
速度アップやマナクリーチャーへの対応などを考慮する場合は、
《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
《落盤/Cave-In》
《紅蓮操作/Pyrokinesis》
の3枚を。
墓地への対策には
《死の国のケルベロス/Underworld Cerberus》が面白いが、
《動く死体》や《ネクロマンシー》との相性が悪い。
ただ5マナ6/6のアタッカーとしては悪くない生物でもある。
素直に行くなら、
《虚空の力線/Leyline of the Void》
《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
の3種が無難。
また、《悪疫》は非常にクセの強いカードなので、
好まない人もいると思う。
肌に合わないと感じたらここから抜くのも1つの手段だ。
《悪疫》大好きでたまらないという人は指定コストはキツいが、
《余韻/Reverberate》や《Fork》でコピーするという荒技まで狙うとよい。
その後、《ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will》から、
さらに《悪疫》すればほとんどの人の戦線が崩壊するだろう。
(もちろん自分も。)
最後に。
前回の《暴動の長、ラクドス/Rakdos, Lord of Riots》のデッキと、
今回の《無慈悲なる者ケアヴェク》のデッキを見比べてみると、
デッキの毛色が違うのがおわかりだろうか。
どちらもEDH最強と謳われる青いデッキ相手に、
それなりに対抗策を持ち、戦えるデッキになっているが、
戦略そのものが全く違う構成になっている。
黒赤という融通の効きそうにない色の選択でも、
多種多様のEDHの戦い方があるので、
工夫次第で多くのデッキへの対抗が出来るのである。
しかし、黒赤たるもの、
レッツパーリーするカードは外せない。
黒や赤の大好きな方々、
宿敵である白青デッキを駆逐するべく、
今日も元気にレッツパーリー。
ではまた。