EDHデッキ紹介その13(Kemba, Kha Regent/王の摂政、ケンバ)
記事作成日:2011/10/08 執筆:加藤英宝
今回のデッキも前回に続き、
自作のものではなく、
自分の友人、七式(HN)の作成したデッキ。
ジェネラルは
《王の摂政、ケンバ/Kemba, Kha Regent》
またしてもよくわからないジェネラルが出てきたなと思った人は正解。
《Kemba, Kha Regent/王の摂政、ケンバ》
コスト:1白白
伝説のクリーチャー 猫(Cat) クレリック(Cleric)
あなたのアップキープの開始時に、
王の摂政、ケンバにつけられている装備品(Equipment)1つにつき、
白の2/2の猫(Cat)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
2/4
レア
ミラディンの傷跡にいる、何処に出しても恥ずかしいガッカリレアである。
しかし、
このガッカリレアをジェネラルに据え、
素晴らしいデッキに仕上げてくれた男がいる。
デッキ内容は以下。
ジェネラル:《王の摂政、ケンバ/Kemba, Kha Regent》
クリーチャー0枚
インスタント5枚
《白の太陽の頂点/White Sun’s Zenith》
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
《流刑への道/Path to Exile》
《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
《解呪/Disenchant》
ソーサリー7枚
《大変動/Cataclysm》
《ハルマゲドン/Armageddon》
《カタストロフィ/Catastrophe》
《神の怒り/Wrath of God》
《審判の日/Day of Judgment》
《総くずれ/Rout》
《鋼打ちの贈り物/Steelshaper’s Gift》
エンチャント7枚
《終わり無き地平線/Endless Horizons》
《栄光の頌歌/Glorious Anthem》
《浄化の印章/Seal of Cleansing》
《沈黙のオーラ/Aura of Silence》
《十字軍/Crusade》
《清浄の名誉/Honor of the Pure》
《共同の功績/Shared Triumph》
アーティファクト16枚
《魔力の櫃/Mana Vault》
《マイコシンスの水源/Mycosynth Wellspring》
《探検の地図/Expedition Map》
《友なる石/Fellwar Stone》
《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
《精神石/Mind Stone》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《摩滅したパワーストーン/Worn Powerstone》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《レイモスの歯/Tooth of Ramos》
《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》
《アクローマの記念碑/Akroma’s Memorial》
《魔力の篭手/Gauntlet of Power》
《かごの中の太陽/Caged Sun》
《取り憑かれた扉/Possessed Portal》
アーティファクト:装備品28枚
《ダークスティールの板金鎧/Darksteel Plate》
《カルドラの兜/Helm of Kaldra》
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
《執念の剣/Sword of Vengeance》
《速足のブーツ/Swiftfoot Boots》
《今田の旗印/Konda’s Banner》
《融合する武具/Grafted Wargear》
《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》
《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff》
《先駆者の長靴/Trailblazer’s Boots》
《帆凧/Kitesail》
《手甲/Shuko》
《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》
《ヴォラックの戦角/Vorrac Battlehorns》
《ピストン式大槌/Piston Sledge》
《生体融合外骨格/Grafted Exoskeleton》
《卓越の印章/Sigil of Distinction》》
《信頼おける山刀/Trusty Machete》
《大薙刀/O-Naginata》
《地層の鎌/Strata Scythe》
《滅消の杭/Quietus Spike》
《ダークスティールの斧/Darksteel Axe》
《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw》
《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
《光と影の剣/Sword of Light and Shadow》
《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind》
《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace》
プレインズウォーカー3枚
《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》
《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》
土地33枚
《Mishra’s Workshop》
32《平地/Plains》
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このデッキは強い、弱いではない。
ケンバのケンバによるケンバのためのデッキである。
ケンバ以外で勝つ気が一切ない、漢気あふれるデッキである。
このデッキを作った七式という男、
2011年1月にCardshop Serraに電話をくれた。
七式「Serraさん、福袋買いたいんですけれど、7万円の福袋無いんですか?」
七式だから7万円の福袋買いたいのかどうかはわからないが、
突拍子もない事を言い出した。
Serra「わかった。用意しよう。後悔はしないな?」
七式「後悔なんてするわけないじゃないですか!
福袋ってのは、このくらいかけてこそですよ!」
彼は何処から溢れてくるかわからない自信でたっぷりだった。
しかし、7万円の福袋なんて用意していなかった。
5万円の福袋はまだ売れていなかった時なので、
その5万円福袋の中の1つを選び、さらに商品を加えて特別に1つだけ用意した。
彼の気合が天に届いたのか、
その福袋の中のイタリア語レジェンドのパックからは《Mana Drain》が、
ワールドウェイクのパックからは《精神を刻む者、ジェイス》が降臨。
そしてさらには《Mishra’s Workshop》が出た。
アラーラの断片からは《遍歴の騎士、エルズペス》が出ていたが、
そんなものは最早オマケと言ってもいい引きっぷりだった。
その《Mishra’s Workshop》をバチあたりにも…いや、
有効的に使うためにこの漢らしいデッキを作り上げた。
なんとメインには装備品が28枚。
しかしメインの99枚にはクリーチャーは0枚。
つまりはデッキのクリーチャーはジェネラル1枚のみ。
「何がなんでもケンバで勝つ」
がコンセプトだとか。
エルズペスはトークン出し、ギデオンは自身がクリーチャー化するとはいえ、
この枚数はアタマがおかし…いや、あまりに多い枚数と言えよう。
装備品以外のアーティファクトが16枚ある事から、
合計でアーティファクトは44枚。
そのために高額な《Mishra’s Workshop》をデッキに投入。
これは明らかにアタマがおかし…いや、豪快だと言えよう。
対抗色プロテクションの付く、
《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
《光と影の剣/Sword of Light and Shadow》
《肉体と精神の剣/Sword of Body and Mind》
《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace》
の5本の剣も全て投入されているところも面白い。
しかも、これだけ装備品を入れているにも関わらず、
《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》さえも
「クリーチャーだから入れない」
と完全否定。
ケンバの能力依存のデッキとはいえ、
ここまで突き抜けていると非常にかっこいい。
なお、このデッキはケンバから生まれた大量の猫トークンがプレイヤーに襲いかかり、
案外と40ライフを削りきってしまうとのこと。
ただ、危険視されるとリセットされてしまうため、
極端なほど勝率は高くないとも。
このデッキは、
EDHはファンデッキからガチデッキまで、
多種多様に楽しめる素晴らしい遊び方だと感じさせてくれるデッキの1つと言えるだろう。
ではまた。